トップ > 5月の最新ニュース
1月分へ 2月分へ 3月分へ 4月分へ
2016最新ニュース

2016/05/31(火)
☆契約延長&復活(F1)
○週末に行なわれた第6戦モナコGPのレースウィーク中にレッドブルから発表があり,ルノーとの間でパワーユニットの供給に関して2年間の契約延長が成立しました。同時に,トロ・ロッソからも発表があり,同様の契約が成立しています。ルノーとレッドブルとの関係は2007年シーズンから始まり,V8エンジン時代には2010?2013年まで4年連続でドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルを獲得しました。しかし,2014年に現行のエンジンになってからは成績が低迷し,昨シーズンの両者の関係は最悪の状態に陥っていました。そうしたことからレッドブルがどのエンジンを使用するか注目されていましたが,結局ルノーエンジンを使用することになりました。ただし,そのブランド名については,「ルノー」を使用せず,レッドブルの主要スポンサーである『タグ・ホイヤー』のブランド名を冠して今季は参戦しています。レッドブルについてはルノーを継続したものの,トロ・ロッソについてはルノーエンジンを使用することがかなわず,今シーズンは型落ちのフェラーリエンジンを使用しています。そのような状況の中,今シーズンはレッドブルが他の有力チームとの差を縮め,前戦であるスペインGPでは勝利を収め,モナコGPでは,ピットのミスで勝利は逃してしまったものの,見事ポールを獲得しています。こうした状況から両者の関係は好転していたようで,今回の契約延長(トロ・ロッソについては契約復活)となりました。ブランド名については,今シーズンと同じくルノーではなく両チームともスポンサー名を冠しても構わないようです。最近になって来季ホンダがレッドブルにエンジン供給を行うのではないかという噂が浮上していましたが,今回の契約延長により単なる噂で終わってしまったことになります。来シーズンもし他チームへの供給が求められた場合,ホンダはどのチームを選択することになるのか気になるところです。

☆契約延長(F1)
○ワンメークタイヤとなっているF1ですが,今シーズンで契約が切れるイタリアのタイヤメーカーであるピレリとの契約が正式に成立しました。ピレリとの契約に関しては,既に2018年までの2年間の延長が決まっていました。しかし,なかなか正式契約が結ばれずにここまで来ていました。今回のピレリからの発表によると,契約内容が多岐に渡っていて,そのため事務的な手続きに時間を要したためなかなか正式契約に至らなかったとのことです。来シーズンは,現在よりもワイドになったタイヤが使用されることが既に決定しています。そのタイヤ開発のためにテストを行う必要がありますが,そのテストを最初に担当するのは,フェラーリ,メルセデスAMG,レッドブル(つまりルノー)の3チームになるとのことです。あれ?ホンダは蚊帳の外?
2016/05/30(月)
☆9連勝(JRR)
○第3戦の決勝レースが,ドライコンディションのツインリンクもてぎで行われました。ここまでの2戦は,前戦のようにJSB1000クラスのみの開催だったりして,全クラス開催というのは今回が今季初めてとなります。まずJSB1000クラスは,ポールからスタートしたYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行が,オープニングラップからトップに立つと,後は後続との差を徐々に広げていきました。そして,前戦で独走態勢を築いたように,今回もぶっちぎりの速さを見せて独走態勢に持ち込み,全く危なげない展開でトップチェッカーを受け,昨シーズンから通算して9連勝を飾りました。まさに王者にふさわしい走りを展開し,もはや国内で敵なしの状態になっています。独走の中須賀の後方では,4台による2位争いが展開されていき,ファイナルラップまで続いた2位争いを制したのは,前戦でも2位に入ったヨシムラ・スズキ・シェルアドバンスの津田拓也でした。3位には,YAMALUBE RACING TEAMの野左根航汰が入っています。
J-GP2クラスは,転倒が相次ぐ荒れた展開となりました。そのレースを制したのは,2レース開催となった開幕戦を制しているTeam KAGAYAMAの浦本修充でした。今シーズンからスズキ陣営に入った浦本ですが,その選択が間違ってなかったことを証明するような3連勝となります。浦本には逆転されたものの,2位に入ったのは,ベテランライダーであるMISTRESA with HARC-PROの関口太郎でした。Webikeチームノリックヤマハの上和田拓海が,前を行くライダーが次々に転倒していったことによって3位表彰台を獲得しています。
ST600クラスは,このクラスでチャンピオン獲得経験のあるYamaha Thailand Racing TeamのC.ポライマイと,九州を代表するプライベートチームであるTeam 高武 RSCからフル参戦している岩戸亮介とのトップ争いとなりました。ファイナルラップまで続いた2人のバトルは,ベテランらしい走りを展開したポライマイが制し,2013年の開幕戦もてぎ以来3年振りとなる優勝を飾りました。3位には,伊藤レーシングGMDスズカの前田恵助が単独走行で入っています。今シーズンからJRRにフル参戦デビューを果たしている我が大分県の高校生ライダーであるRS-ITOHの清末尚樹は,予選で2位に入り,決勝レースでは一時表彰台圏内を走っていましたが,残念ながら4位単独走行となり,表彰台獲得となりませんでした。とはいえ,フル参戦2戦目での4位獲得ですから,表彰台獲得がそう遠くない夢であることを証明しています。
J-GP3クラスは,ポールからスタートしたCLUB PLUSONEの徳留真紀が,徐々にペースアップを果たして独走状態に持ち込んでいき,2位に17秒以上の大差をつけてトップチェッカーを受けました。複数台による2位争いとなり,MuSASHi RT ハルク・プロの栗原佳祐が2位に,H43 Team-NOBBY&ウイリーの菊池寛幸が3位に入りました。徳留といい,菊池といい,超ベテランで元GPライダーでもある2人が,いまだに表彰台に立つという息の長さを見せた今大会となりました。

☆ピットミスで(F1)
○世界3大レースの1つである第6戦モナコGPの決勝レースが,モンテカルロ市街地コースで開催されました。この日のモナコは,ウェットからドライへと替わる難しいコンディションとなりました。いつもだとメルセデスAMGのN.ロズベルグとL.ハミルトンとのバトルとなるここ数年のF1ですが,ブレーキに不安を抱えたロズベルグのペースが上がらず,ハミルトンを前に行かせるというチームの指示があり,ポールからスタートしたレッドブルのD.リカルドとハミルトンとのトップ争いとなりました。リカルドはハミルトンよりも早くウェットタイヤからインターミディエイトへとタイヤ交換をする作戦を採り,それに対してハミルトンはステイアウトを選びました。ハミルトンがウェットからドライへとタイヤ交換したのに対して,一度インターミディエイトに交換し,その後ドライへとタイヤ交換をしたリカルドでしたが,そのドライへと交換する際にピット側にミスがあり,ピットインしてきたときにはまだタイヤの準備ができていないというレッドブルらしくないミスが発生してしまいました。このピットミスが最後まで影響し,終盤に再び雨が降るというコンディションになったものの,ハミルトンがトップの座を守り抜き,今季初優勝を飾りました。3位には,フェラーリのK.ライコネンの追撃をかわしたフォース・インディアのS.ペレスが入っています。徐々に戦闘力が高まってきているマクラーレン・ホンダ勢は,F.アロンソがホンダ復活以来最高位タイとなる5位で,J.バトンが9位でチェッカーを受け,今回もダブル入賞を果たしています。
2016/05/27(金)
☆唯一&不幸中の幸い(F1)
○世界3大レースの1つである第6戦モナコGPがモンテカルロ市街地コースで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。通常の大会は金曜日に開幕しますが,モナコGPに関しては,伝統的にその金曜日を安息日とし,1日早い木曜日が初日となっています。いつもの大会であれば,メルセデスAMG勢のどちらかがトップタイムとなっているここ数年のF1ですが,確かに1回目のフリー走行ではその通りになっていて,トップがL.ハミルトン,2番手がN.ロズベルグという結果でした。しかし,2回目のフリー走行で圧倒的なタイムを刻んでこの日の総合トップタイムをマークしたのは,レッドブルのD.リカルドでした。そのタイムは,唯一の1分14秒台で,総合2番手タイムをマークしたハミルトンにコンマ6秒以上の差をつけています。総合3番手タイムだったロズベルグに対しては,コンマ9秒近い差となっています。マクラーレン・ホンダ勢は,J.バトンが10番手,F.アロンソが12番手でフリー走行を終えています。なお,10番手タイムを刻んで初日を終えたバトンですが,1回目のフリー走行では,悪くすると大事故に繋がりかねなかったアクシデントに見舞われています。1回目のセッションが終了に近付いてきたとき,バトンはハミルトンの後ろを走行していました。その2台がサン・デボーテ先を走行していたとき,ハミルトンのタイヤによってマンホールの蓋が巻き上げて外れ,直後にやってきたバトンのマシンに衝突したのです。幸いにもフロントウィングに衝突して粉々になっただけで済み,他の部分を含め,バトンは無傷でセッションを終えています。万が一高く舞い上げられて落下してきていたら,バトン自身を直撃していたかもしれず,不幸中の幸いとなったアクシデントでした。主催者側は,急遽マンホールの蓋を溶接して固定するという対策を採っています。
2016/05/26(木)
☆投げ捨て禁止(F1)
○時折「?」と思えるようなレギュレーションができたりするこのところのF1ですが,今日から開幕する伝統のモナコGPから,新たなレギュレーションが実行されることになりました。そのレギュレーションというのは,ヘルメットにつける捨てバイザーをコース上に捨てることが禁止されるというものです。レースの世界では当たり前の光景ではあるのですが,2輪,4輪問わず,ヘルメットに捨てバイザーという薄いフィルムをつけ,飛んできたオイルやその他の汚れがついたそのバイザーを剥いで,再び視界をクリアにしています。これらの行為は,レースの世界では普通に行われています。コース上に捨てられたバイザーは,コース上をひらひら舞い,その内にグラベルや芝生の上などに飛んで行って私たちの視界からは消えてしまっています。ただ,まれにそのバイザーがブレーキダクトやラジエター部分に張り付いてしまい,それが元でクーリングができなくなって故障の原因になることがあります。今回の措置は,こうした状況をなくすためのものであるようです。どうしても使わざるを得ないものですから,コース上に捨てられないということは,F1マシンのコックピットの中にいわゆる「ゴミ箱」が必要となります。ただでさえタイトな場所であるコックピットですから,そうしたものが置けるものなのか。もちろん小さいものであれば置くことは可能でしょうが,ドライバーは超高速でステアリング等を操作しながら,コックピット内のゴミ箱に捨てるわけですから,そうした行動が簡単にできるのか疑問です。ましてや,それが実行されるのが,日常普通の市民が使っている狭い市街地で行われるモナコGPが適用される最初の場所となるわけですから,ドライバーはかなり戸惑うことになるでしょうね。捨てバイザーを所定の位置に捨てるための行動に戸惑いが生じて運転に一瞬の遅れが生じ,それが元でアクシデントに発展したりしなければいいのですが。
2016/05/25(水)
☆シート喪失危機(F1)
○今シーズンのシート獲得競争の一番最後に決定したのが,インドネシア人初のF1ドライバーとなったマノーのR.ハリアントです。そして,このシート獲得に大きな影響を与えたのが,現在のF1を象徴するかのように資金の持ち込みで,発展を遂げるインドネシアマネーの支援があったからだと言われています。しかし,ここに来てそのハリアントのシート喪失危機が報道されるようになっています。どうやらインドネシアからの資金提供は,現段階でシーズン中盤までのものだったようで,それ以後のシートについては不安定な状況に陥っているようなのです。F1のシートを狙っているドライバーは当然いるでしょうし,後半分の資金であれば持ち込めるドライバーもいて不思議はありません。こうした状況を打破するため,インドネシアでは彼をF1グリッドにとどめておくための募金キャンペーンが行われているということです。現段階でザウバーと共にノーポイントに終わっているマノーですし,それが好転する見通しもかなり厳しいことが予想されるだけに,なかなか走りで資金不足を補うということができない状況にあります。同じアジア人として気になるところですね。
2016/05/24(火)
☆挽回(インディカー)
今週末に決勝レースが行われるレースが,世界で一番歴史があり,世界で一番観客が集まるレースと言える『インディ500』です。今年のインディ500は,通算100回目のメモリアルレースとなります。伝統のあるこのレースは,フリー走行等全てのことを含めるとおよそ1ヶ月かけて行われますし,ポールを決める予選でさえも2日間かけて行われ,全てのことが他のレースと桁違いになっています。その予選が終了し,今年のポールシッターとなったのは,シュミット・ピーターソンから参戦しているJ.ヒンチクリフでした。昨シーズンのヒンチクリフは,プラクティスでアクシデントに見舞われて重傷を負ってしまい,それ以後の走行をキャンセルせざるを得ませんでした。今回のポール獲得で,昨年の不運を吹き飛ばした形となりました。ヒンチクリフの初ポール獲得により,彼が使用するホンダエンジンにとっては,2011年以来,通算9回目のインディ500におけるポール獲得となります。僅差で2番グリッド獲得となったのは,シボレーエンジンを使用するエド・カーペンター・レーシングのJ.ニューガーデンでした。ポール候補の一人であったアンドレッティ・オートスポーツのR.ハンター.レイとT.ベルは,それぞれ3,4番グリッド獲得で予選を終えています。唯一のフル参戦日本人ドライバーであるA.J.フォイト・レーシングの佐藤琢磨は,なかなか調子が上がらずにずっと中盤以降の順位で終わっていました。予選前のプラクティスでは,連続走行不能な状態にまで陥ってしまい,暗雲が立ちこめる状態となりましたが,予選に向けて逆に思い切った変更ができる状態になったのか,セッティング変更が功を奏し,それまでのことを挽回するかのように4列目となる12番グリッドを獲得することができました。シボレーとホンダによるエンジン競争となっている同シリーズですが,4列目,12番グリッドまで見ると,ホンダエンジンユーザーが8台入っていて,予選に関してはホンダエンジンが成果を挙げた結果となっています。
2016/05/23(月)
☆連勝(MotoGP)
○第6戦イタリアGPの決勝レースが,ドライコンディションのムジェロ・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,ポールからスタートしたモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソが順調にトップの座を守っていきました。終盤に入ってレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスが追い上げてきて,2人によるトップ争いとなりました。ファイナルラップまで続いた2人のバトルは,一旦はマルケスがトップに立ったものの,最終コーナー立ち上がりでロレンソが抜き返し,前戦に続くトップチェッカーを受けました。共通ECUとなった今シーズン,立ち上がり加速で劣るといわれているホンダのRC213Vですが,そのネガティブな部分が出た印象の残るマルケスの2位フィニッシュでした。3,4位を走行していたドゥカティ・チーム勢に,後ろから追い上げてきたレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサが迫るという形になった3位争いでしたが,最後はイアンノーネとペドロサとのバトルとなり,イアンノーネが逃げ切って3位表彰台を獲得しています。過去最高記録で昨シーズン終盤から続いてきたポールシッターが優勝するという記録でしたが,今回のポールシッターであるモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシは,2位走行中にエンジントラブルが発生してしまってリタイアに終わり,最高峰クラスにおけるポールトゥーフィニッシュ記録が途絶えました。
Moto2クラスは,4周目にテック3のX.ビエルゲが転倒した際,エアーフェンスが破損するというアクシデントが発生して赤旗中断となりました。これにより,21周のレースが11周に減算されて再スタートを切りました。ところが,サイティングラップで規定時間を越えてコースインするライダーがいたためにレース進行に遅れが生じ,10周に減算されて再々スタートが切られました。超スプリントレースとなった決勝レースは,アジョ・モータースポーツのJ.ザルコとフォワード・チームのL.バルダッサーリのトップ争いが展開され,100分の3秒差をつけてザルコがトップでチェッカーを受けました。バルダッサーリにとっては,自己最高位を母国GPで獲得しています。3位には,ポールからスタートしたフェデラルオイル・グレシーニ・Moto2のS.ロースが入っています。今大会好調な走りを見せていたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶でしたが,残念ながら9位でのチェッカーとなりました。
Moto3クラスは,軽量級クラスらしい大集団でのバトルが展開されていきました。徐々に絞られていったものの,ファイナルラップまで続いた複数台によるバトルでしたが,レッドブルKTMアジョのB.ビンダーがファイナルラップでトップに立ち,3戦連続優勝を飾りました。2位には,トップから1000分の38秒差でF.ディ.ジャンアントニオが入り,自身初表彰台を母国GPで獲得しています。同じく母国GPとなるアスパー・マヒンドラ・チームMoto3のF.バグナイアが,今季3回目となる3位表彰台を獲得しています。今大会で好調な走りを見せていたホンダ・チーム・アジアの尾野弘樹は,優勝争いに絡む走りを展開しましたが,最終的にトップからおよそ1秒遅れの6位でチェッカーを受けました。CIPユニコム・スターカーの鈴木竜生は,19位でレースを終えています。
2016/05/22(日)
☆まるで先取り(MotoGP)
○第6戦イタリアGPの予選が,ドライコンディションのムジェロ・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,大会前にスズキへの移籍を発表したドゥカティ・チームのA.イアンノーネがトップタイムをマークし,しばらくモニターのトップに立っていました。しかし,残りわずかとなったときにモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシがタイムアップを果たし,逆転で今季2回目となるポールを獲得しました。今回が母国GPとなるロッシですが,イタリアGPでのポール獲得は8年ぶりとなります。ラストアタックでタイムアップを果たしたチーム・スズキ・エクスターのM.ビニャーレスが,ロッシにはわずか1000分の94秒届かなかったものの,昨年6月に行われた第7戦カタルニアGP以来となる自己最高位2番グリッドを獲得しました。ロッシとビニャーレスといえば,来季におけるヤマハワークスのチームメイトです。2人によるワンツーは十分考えられ,まるで来季の先取りをしたような今回の予選となりました。惜しくも逆転を許したイアンノーネでしたが,2戦連続してフロントローからのスタートとなりました。なお,午前中に行われたフリー走行3において,エストレラ・ガルシア0,0マークVDSのT.ラバトが転倒を喫し,その際に左鎖骨を骨折してしまったため,以後の走行をキャンセルしています。
Moto2クラスは,ランキングトップ争いを繰り広げているフェデラルオイル・グレシーニ・Moto2のS.ロースが,トップタイムをマークして今季3度目となるポールを獲得しました。そして,そのロースからわずか1000分の47秒差で2番グリッドを獲得したのが,今大会で好調な走りを見せているイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶でした。中上のフロントロー獲得は,今季初となります。今季初のフロントローを獲得したライダーがもう一人いて,それが3番グリッドを獲得したフォワード・チームのL.バルダッサーリです。
Moto3クラスは,今大会がチームも自身も母国GPとなるスカイ・レーシング・チームVR46のR.フェナティがトップタイムをマークし,開幕戦以来となるポールを獲得しました。フェナティのチームメイトであるA.ミニョが,2番手タイムをマークして自己最高位を獲得しています。彼らが所属するチームは,ロッシがオーナーを務めていますから,ロッシについてはまたとない予選となったことでしょうね。3番グリッドを獲得したのは,第2戦アルゼンチンGPの勝者であるホンダ・チーム・アジアのK.イダム.パウィでした。1勝を挙げている彼ですが,予選としては自己最高位となります。パウィのチームメイトである尾野弘樹は,初日総合トップタイムをマークして期待されますが,今季自己最高位タイとなる11番グリッド獲得となりました。もう一人のフル参戦日本人ライダーであるCIPユニコム・スターカーの鈴木竜生は,20番グリッド獲得で予選を終えています。
2016/05/21(土)
☆初トップ(MotoGP)
○MotoGPクラスにおける契約が次々に発表された中,第6戦イタリアGPがムジェロ・サーキットで開幕し,初日はフリー走行が行われました。まずMotoGPクラスは,今回が母国GPとなるドゥカティ・チームのA.イアンノーネが,昨年ポールを獲得した験のいいサーキットで自身初となる初日総合トップタイムをマークしました。来季スズキワークスに移籍するイアンノーネがトップタイムをマークすれば,来季ドゥカティ・チームに移籍するモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソが,コンマ4秒以上遅れで総合2番手タイムでした。母国GPにワイルドカード参戦しているドゥカティの開発ライダーを務めるM.ピロが,ロレンソから1000分の88秒差で総合3番手タイムをマークしています。
Moto2クラスは,前戦で初日総合トップタイムをマークしたアジョ・モータースポーツのJ.ザルコが,2回のフリー走行ともトップタイムをマークし,2戦連続して初日総合トップとなりました。ダイナボルト・インタクトGPのS.コルテセが,トップのザルコから1000分の49秒遅れで初日総合2番手となりました。前戦のフリー走行でトップタイムをマークしたり,今季自己最高となる5位になったりして徐々に調子を上げてきているイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶ですが,そのいい流れを維持するかのように,トップから1000分の65秒遅れで初日総合3番手タイムでした。
日本人として最も注目となったのは,Moto3クラスです。前戦を転倒リタイアに終わってなかなか流れに乗れないホンダ・チーム・アジアの尾野弘樹ですが,自身通算30戦目となる今大会で,自身初となる初日総合トップタイムをマークしました。フリー走行1でもトップタイムでしたから,決勝レースまでこの調子を維持していってもらいたいところです。総合2,3番手タイムは,それぞれアスパー・マヒンドラ・チームMoto3のF.バグナイアとグレシーニ・レーシングMoto3のF.ディ.ジャンアントニオでした。CIPユニコム・スターカーの鈴木竜生は,初日を総合26番手で終えています。
2016/05/20(金)
☆決断(MotoGP)
○モビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシの契約延長,そしてチームメイトであるJ.ロレンソのドゥカティ移籍に伴って動き出した戦闘力の高い来季の主なシート獲得競争ですが,次々に発表があってほぼ決定しました。まず,最も注目を浴びていたと言っていいチーム・スズキ・エクスターのM.ビニャーレスです。果たしてスズキ残留のなのか,ロレンソが抜けたヤマハワークスのシートに座るのかが注目を浴びていましたが,彼が下した決断はヤマハへの移籍でした。この度ヤマハ発動機から発表があり,ビニャーレスとの間で2年間の契約が成立しました。これにより,ヤマハのワークスは,2018年までロッシ&ビニャーレスの体制で臨むことが決定しました。ビニャーレスのスズキ離脱&ヤマハ移籍に伴ってスズキのシートが1つ空くことになったのですが,そのシートについても何人か名前が噂されていましたが,ヤマハの発表を受けてスズキも発表を行いました。スズキワークスのシートに座ることが決定したのが,ロレンソの移籍,そしてA.ドビツィオーゾの契約延長に伴ってドゥカティワークスのシートを失うことになったイタリア人ライダーのA.イアンノーネでした。この度結ばれたドゥカティとイアンノーネとの契約は,他のライダーと同じく2018年までの2年間となっています。今回の一連の動きにより,ヤマハワークスがロッシ&ビニャーレス,ホンダワークスがM.マルケス&D.ペドロサ,ドゥカティワークスがロレンソ&ドビツィオーゾ,そしてスズキについては,まだA.エスパルガロがどうなるか決まっていません(現在噂されているのが2通りあって,1つがエスパルガロの残留,もう1つがMoto2クラスで活躍しているA.リンスのステップアップ&移籍です。)が,イアンノーネという体制になります。スズキの残りのシートを含め,後はアプリリアと来季から最高峰クラスにも参戦することになっているKTMのワークスライダー,そしてそれぞれのメーカーのサテライトチームの席が決まっていくことになります。サテライトといえば,その中の注目点の1つが,昨日もお伝えしたLCRホンダでしょう。果たしてこのままホンダ陣営にとどまるのか,それとも噂されるようにスズキのサテライトとなるのか。それによってライダーにも変化が出る可能性があり,ホンダ残留となると現在のC.クラッチローの残留といういう流れになるでしょうし,スズキ移籍となるとJ.ザルコがステップアップを果たしてクラッチローに替わってシートを得るという可能性が出てきます。もちろんその2人の2台体制ということも考えられます。もしクラッチローが移籍となると,ホンダ系のどのチームに移籍するのか。そうなるとどのライダーがその影響を受けるのか。今シーズン末までに繰り広げられるシート獲得競争は,例年以上に熾烈を極めそうですね。
2016/05/19(木)
☆サテライトチーム(MotoGP)
○イアンノーネの残留が決まり,ホンダとドゥカティの体制が確定。後はヤマハとスズキの体制がどうなるのか気になるところです。というようにワークスライダーが徐々に決まっていきますが,それに伴って各メーカーのサテライトチームも徐々にシートが決まっていくことになります。その中でまず決まっているのが,フランスを拠点とするモンスター・ヤマハ・テック3です。こちらは,既にB.スミスが来季から最高峰クラスに進出することになったKTMのワークスライダーとなることが決まっていて,その空いたシートに座ることになったのが,現在ダイナボルト・インタクトGPに所属してカレックスのマシンを駆ってMoto2クラスにフル参戦しているJ.フォルガーです。そのフォルガーのチームメイトについては,現在P.エスパルガロが所属していますが,彼の契約は今シーズンできれることになっていて,契約延長の話は現段階ではまだありません。以前の彼だったら,ごく近い将来のヤマハのワークスライダーの候補の1人と噂されていたのですが,このところの成績から,影が薄くなってきているのも事実です。その証拠が,ロレンソの抜けたシートに座る最優先候補が,彼ではなくてチーム・スズキ・エクスターのM.ビニャーレスになっていることでしょう。そのビニャーレスが所属するスズキですが,まだワークスチームのみでサテライトチームが存在していません。データ収集のためには,可能な範囲内で複数のチームにマシンを供給した方が有利となります。そこで噂されているのが,サテライトチームとして,最高峰クラスに進出以来,一貫してホンダからマシン供給を受けていたLCRホンダの名前が噂されているようです。ホンダのサテライトと言えば,長い間グレシーニ・チームがありましたが,現在ここはアプリリアのワークスチームとして最高峰クラスに参戦しています。現在スズキのサテライトとして噂されているLCRですが,ライダーとしては,昨年のMoto2クラスチャンピオンでアジョ・モータースポーツからフル参戦しているJ.ザルコの名前が挙がっています。ただし,ビニャーレスがヤマハに移籍した場合,彼がスズキのワークスライダーになる可能性もあります。話を元に戻して,現在LCRに所属しているC.クラッチローの去就については未定です。一時期,D.ペドロサがロレンソのシートに座ることになった場合,彼がレプソルのシートに座るのではないかという噂があったのですが,ペドロサの残留が決まりましたから,その噂は立ち消えとなっています。1台体制が多かったLCRですが,昨年は2台体制を組んでいましたから,クラッチロー&ザルコの2台体制になってもおかしくはありません。ちなみに,スズキへの移籍が噂されるザルコに関しては,今年も7月の最終週に行われる鈴鹿8時間耐久レースに,スズキのマシンを駆って参戦するのではないかという話も出てきています。耐久への参戦は初めてではありますが,耐久レースの本場であるフランス人ライダーですから,うまく適応できるのかもしれません。
2016/05/18(水)
☆残留決定(MotoGP)
○モビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシが来季以降も残留,そしてチームメイトで昨年のチャンピオンでもあるJ.ロレンソが,来季からドゥカティ・チームに移籍することが決定して以来,来季のシート獲得競争が激化しています。昨日は,ロレンソの空いたシートに座る可能性が噂されていたレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサが,来季以降も同じ体制でホンダのワークスライダーとして参戦することが発表されました。これにより,レプソル・ホンダ・チームに関しては,来季以降のシートが確定したことになります。ロレンソがドゥカティに移籍するということは,ドビツィオーゾ&イアンノーネのダブル・アンドレア体制が崩れることになるドゥカティワークスですが,その2人の内誰がシートを譲ることになるのか注目されていましたが,この度そのドゥカティ・チームから発表があり,ドビツィオーゾとの間で2年間の契約延長が結ばれると共に,今季で契約が切れるイアンノーネとは,契約を延長しないことも決まりました。この結果,ドゥカティワークスは,ロレンソ&ドビツィオーゾの体制で臨むことが決定しました。後ワークスとして残るのは,ヤマハとスズキとなります。鍵を握るのは,当然かねてからヤマハへの移籍が噂されているチーム・スズキ・エクスターのM.ビニャーレスとなります。ビニャーレスがもしロッシのチームメイトになれば,その空いたシートに座る可能性が噂されることになったのが,今回の発表でドゥカティワークスのシートを失ったイアンノーネです。ただし,ビニャーレスがスズキに残留するとなると,ヤマハのシートにイアンノーネが座るのかどうかは分かりません。ただ,同じイタリアンであるロッシとイアンノーネは良好な関係にありますから,これが判断材料になる可能性もあります。ビニャーレスについては,近々発表するということを本人が言っていましたが,それもなかなかなく,彼の動向が気になるところです。
2016/05/17(火)
☆契約延長(MotoGP)
○ホンダ・レーシングから発表があり,今シーズン末で契約が切れるレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサと,新たに2年間の契約が成立しました。2006年シーズンに最高峰クラスに進出してずっとホンダワークスからフル参戦を続けているペドロサですが,今回の契約で少なくとも2018年まで同様の体制で臨むことになります。最高峰クラスだけでなく,中・軽量級クラスでもホンダのマシンを駆って戦ってきたペドロサだけに,まさにホンダとの信頼関係の深さを実感する契約延長となっています。ペドロサの来季以降の契約に関しては,例年以上に注目を浴びていました。というのも,先日今シーズンをディフェンディングチャンピオンとして迎えているモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソが,来季からドゥカティに移籍することが発表されていました。それに伴い,その空いたシートに誰が座ることになるのかが注目されています。そして,その第一候補として噂されているのが,昨シーズンから再び最高峰クラスに参戦を開始したスズキのワークスチームであるチーム・スズキ・エクスターに所属するM.ビニャーレスです。若手の中でもごく近い将来のチャンピオン候補ナンバーワンとも目されている彼だけに,ヤマハとしても,そして当然スズキとしても彼を獲得しておきたいところでしょう。恐らく水面下で激しい綱引き合戦が行われているとは思いますが,当の本人は,近いうちに結論を出すというコメントは出したものの,日々心に変化が出ているという状況のようです。そうしたことですから,ヤマハとしてもビニャーレスが獲得できなかった場合のことを考えておかなければならず,その場合の候補として名前が噂されていたのが,今回のペドロサです。最高峰クラスの4強の一人である彼は,速さはもちろん,そのセンシティブなライディングは,マシン開発の上でも貴重な存在です。さらに,ドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾを巻き込んで転倒した際に採ったペドロサの行動から分かるように,その人柄にも定評があり,シーズン早々ヤマハとの契約を2年間延長したモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシも,「チームメイトとしてペドロサが来ることは歓迎する」(実際,ご存知のようにロッシがホンダと契約して最高峰クラスにステップアップしたとき,両者はチームメイトでした。)というようなコメントを出しているくらいです。そうしたペドロサですが,これまでのホンダとの強いつながりが何よりも優先された今回の契約延長ということになります。これにより,ホンダのワークスライダーは,少なくとも今後2年間ペドロサ&M.マルケスという体制になります。今後の注目点としては,ビニャーレスがどのような結論を出すのか,ビニャーレスが残留を選んだ場合のヤマハのシートに誰が座るのか,ロレンソの移籍に伴ってドゥカティワークスから出ていかなければならなくなるのはダブル・アンドレアの内のどちらなのか等が考えられます。まだまだシーズンが開幕してそれほど経ちませんが,早くも来シーズンの体制が気になる状況となってきました。
2016/05/16(月)
☆最年少記録更新(F1)
○第5戦スペインGPの決勝レースが,ドライコンディションのカタルニア・サーキットで行われました。今回もいつものように(?)メルセデスAMG勢がフロントローを独占してスタートした決勝レースで,これまたいつものようにその2台がトップ争いをして1コーナーに飛び込みました。ここでトップに立ったのが,2番グリッドからスタートしたランクトップを行くN.ロズベルグでした。2位となったL.ハミルトンは,4コーナーの進入でポジションアップを狙いましたが,ここでロズベルグと接触してしまい,何とチームメイトを巻き込む形でコースオフを喫し,何とオープニングラップで優勝候補2台がリタイアとなってしまいました。これ以後は,フェラーリ2台とレッドブル2台,合計4台によるトップ争いとなりました。両チームともピットストップの回数をドライバーによって変えていて,フェラーリのS.ベッテルとK.ライコネンが,それぞれ3ストップと2ストップ,レッドブルのD.リカルドとM.フェルスタッペンが,それぞれ2ストップ,3ストップでした。そして,正解だったのは2ストップで,ライコネンとフェルスタッペンの2台によるトップ争いとなりました。今大会からD.クビアトとトレードする形でレッドブルに加入したフェルスタッペンは,トップに立つと元チャンピオンで,ベテランドライバーでもあるライコネンの追撃を何とかしのぎきり,自身初となる優勝を飾りました。昨シーズン最年少記録でF1にステップアップを果たしたフェルスタッペンですが,これまでS.ベッテルがマークしていた21歳73日という史上最年少優勝記録を更新する18歳227日での優勝となりました。レギュレーションの変更により,F1参戦年齢が引き上げられていますので,このままでは恐らく二度と更新されることのない偉大な記録となりそうです。ベッテルとリカルドとの間で繰り広げられた3位争いは,ベッテルがこれを制しています。マクラーレン・ホンダ勢ですが,初日にトラブルに見舞われたJ.バトンが,好スタートを切って順位を上げると,メルセデス勢のリタイアもあってトップ10圏内での走行となり,見事2戦連続ポイント獲得となりました。予選Q3まで進出したF.アロンソでしたが,決勝レースではソフトウェアに問題が生じてエンジンがストップしてしまい,残念ながらリタイアに終わっています。
2016/05/15(日)
☆初進出(F1)
○第5戦スペインGPの予選が,ドライコンディションのカタルニア・サーキットで行われました。ポールを決めるQ3では,フラットスポットを作って最初のアタックを失敗したメルセデスAMGのL.ハミルトンが,最後のアタックで速さを見せ,第2戦バーレーンGP以来となる今季2回目のポールを獲得しました。中国GPから2戦連続してポールシッターになっているチームメイトのN.ロズベルグは,ハミルトンからコンマ28秒遅れで2番手となりました。ラストアタックで今大会からチームメイトとなったM.フェルスタッペンのタイムを上回って先輩の意地を見せたS.ベッテルが,3番グリッドを獲得しました。初めてレッドブルから参戦したフェルスタッペンは,4番グリッドを獲得してチームの期待に応えています。Q3進出が期待されていたマクラーレン・ホンダ勢は,初日でトップ10に食い込む速さを見せたF.アロンソが,マクラーレン・ホンダとして復帰して初となるQ3に進出し,Q3としては最下位ながら,見事10番グリッドを獲得しています。前日にトラブルが発生たため,やや周回数が減らざるを得なかったJ.バトンは,Q1は突破したもののQ2で脱落。12番グリッド獲得で予選を終えています。
2016/05/14(土)
☆今回も(F1)
○ヨーロッパラウンド最初のレースとなる第5戦スペインGPがカタルニア・サーキットで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。この日のバルセロナは,1回目のフリー走行はドライコンディションだったものの,2回目のフリー走行では,終盤に入って雨がぱらつくという状況でした。そのような中,この日の総合トップタイムをマークしたのは,ここまでランクトップを行き,毎レース初日から速さを見せているメルセデスAMGのN.ロズベルグでした。彼がマークしたトップタイムは,2回目の走行でのものでした。それに対して,総合2番手タイムをマークしたフェラーリのS.ベッテルは,1回目のフリー走行でのもので,このタイムが午前中のトップタイムでした。総合3番手タイムをマークしたのは,ベッテルのチームメイトであるK.ライコネンでした。このタイムは,2回目の走行では2番手タイムで,総合で3番手タイムになっています。今日行われる予選で,Q3まで進出することが期待されているマクラーレン・ホンダですが,F.アロンソは順調に走行を重ねてトップ10に食い込む走りを見せたものの,J.バトンは2回目のフリー走行でマシンがストップするトラブルに見舞われたりしたこともあって,トップ10に食い込むことができませんでした。
2016/05/13(金)
☆エントリー不許可(F3)
○5月11日(水)付けのこのページで,FEチャンピオンで,元F1ドライバーでもあるN.プケJrが,カーリン・モータースポーツから今週末にポーで開催されるF3ヨーロッパ選手権の第3戦にスポット参戦することをお伝えしました。しかし,FIAが審査した結果,このエントリーは認められないことが決定しました。カーリンからのエントリーを受けて,FIAのシングルシーター・コミッショナーは電子投票によりピケJr.の参戦を審査した結果,「選手権の精神に反する」ということで参戦を認めないという結論に達したということです。確かに,F3はF1を頂点とする上位カテゴリーへのステップアップカテゴリーです。そのレースに,F1に28戦出場し,FEでチャンピオンを獲得。さらに,フォーミュラだけでなくGTカーレースの頂点であるWECにも参戦しているドライバーが,スポットとは言え参戦することはやはり問題があるという判断が下るのは当然なのかもしれません。もしそうしたシートにゆとりがあるのであれば,将来性があり,フル参戦にはいたっていないドライバーにチャンスを与えるべきものとも言えるでしょう。
2016/05/12(木)
☆もう一人(MotoGP)
○これまでは,中・軽量級クラスに参戦し,何度もタイトルを獲得してきたKTMですが,来シーズンからはついに最高峰であるMotoGPクラスにも進出することが決まっています。現在その参戦に向けてプロトタイプマシンであるRC16を開発している最中ですが,その開発には複数のライダーがテストライダーとして関わっています。当初はA.ホフマンとR.ド.プニエが開発していましたが,その後,昨シーズンまでフル参戦していたM.カリオが加わり,さらに現役Moto2ライダーであるT.ルティもその輪の中に加わっています。そして,この度KTMから発表があり,新たにテストライダーとして昨シーズンまでMotoGPクラスにフル参戦していたK.アブラハムが加わることになりました。昨シーズンまでは父親がオーナーを務めるチームからフル参戦していたアブラハムですが,今シーズンは戦いの場をSBKに移していて,現在はランク17位につけています。そのアブラハムは,既に開発チームに合流して3日間のプライベートテストに参加して手応えを得たようです。正式に参戦する来シーズンに関しては,既に現在モンスター・ヤマハ・テック3に所属するB.スミスと契約が完了しています。当然あともう一つのシートが考えられるわけですが,これだけテストライダーとして携わっているライダーがいる中で誰が座ることになるのか注目されるところです。
2016/05/11(水)
☆ステップダウン?(F3)
○元F1ドライバーで,昨年の電気自動車で争われるシリーズであるFEのチャンピオンであるN.ピケJrが,今週末に行われるF3選手権に,かつて佐藤琢磨が所属してチャンピオンを獲得したことがあるカーリン・モータースポーツから参戦することになりました。ピケ自身にとっては,2004年にチャンピオンを獲得したイギリスF3以来の参戦となります。このF3参戦は,元F1ドライバーですから,当然何段階もダウンしたカテゴリーへの参戦となります。ピケJrといえば,かつてF1でチャンピオンを獲得したN.ピケの息子でもありますから,なぜそこまでして参戦するのか首をかしげたくなるところですが,彼のコメントによると,「今回参戦するのは市街地が舞台となっているフランヅ・ポーで,ストリートコースのみで争われているFEに役立つと共に,今後色々なカテゴリーへ挑戦することを楽しむ」というような主旨でその考えを述べています。報道によれば,F3シリーズで最も権威のあるレースであるマカオGP参戦を視野に入れての参戦ではないかということですから,彼のように様々なカテゴリーで足跡を残すのもありなのかもしれませんね。
2016/05/10(火)
☆中止&3分の2(SGT&九州選手権)
○ちょっと前ですが,5月4日(水)に我が大分県にあるオートポリスから発表があり,「AUTOBACS SUPER GT IN KYUSHU 300KM」の開催を中止することになりました。予定では今月22日に決勝レースが行われることになっていた同イベントに関しては,熊本や大分を襲った大震災によりオートポリスにも被害が及び,4月22日付のこのサイトでもお伝えしたように,一旦は延期という発表がなされていました。しかし,今回の発表を引用すると,「関係者様各位と調整して参りましたが,当該地震の影響によりご来場される皆様の安全,オートポリス周辺の環境,振替開催日の日程調整,及び施設の復旧等を考慮し中止とさせていただきます。」という結論に達しました。国内で最も観客動員がある人気のシリーズだけに,楽しみにしていた九州のレースファンとしては,何とも残念な結論となってしまいました。先日はJRRの開催も中止となっているだけに,後は9月11日(日)に決勝レースが予定されているJRRのJSB1000クラスとSFとの併催となる2&4の開催だけでも実現できることを願うばかりです。ただ,オートポリスの被害の状況を考えると,なかなか厳しいことも考えられます。
震災の被害といえば,熊本にあるホンダが所有するサーキットであるHSR九州も被害を受け,現在閉鎖中です。九州にはカワサキが所有するSPA直入とオートポリス,そしてホンダのHSR九州と合計3つのサーキットがありますが,その内SPA直入は幸いなことに大きな被害を受けるまでにはいたらず,ゴールデンウィーク中の5月4日(水)には,山口辰也選手をはじめとした現役の全日本ライダーもプライベートで参戦した「SPA直入 Under250オープン5時間耐久」通称「GO!GO!!5耐」が開催されました。柳川明選手がゲストとして登場し,スターターを務めたり,トークショーや表彰におけるプレゼンターとしても活躍したりし,残念ながら地震で参戦をとりやめたチームも一部ありましたが,昨年とほぼ同規模で無事開催が終了しました。ちなみに,このイベントは,震災の発生により急遽チャリティーイベントとして開催することになり,参戦した現役全日本ライダーがヘルメットやグローブなどを提供したり,スポンサーからも色々なグッズが提供されたりしてチャリティーオークションが実施され,収益は日本赤十字社を通して被災地に寄付されることになっています。というようにSPA直入は通常通りの営業となっていますが,残りの2カ所に関しては,再開の時期が未定のままです。ここで気になるのが,地方選手権である九州選手権の開催です。今シーズンは3つのサーキットで全6戦が予定されていて,開幕戦は久々に選手権開催となるSPA直入で無事開催されました。しかし,今月8日にオートポリスで予定されていた第2戦は開催できず,残りのレースは,第4戦がSPA直入で予定されていますが,後はオートポリスとHSR九州での開催となっています。これら2カ所で開催のレースがどうなるのか,レースファンはもちろん,エントラントとしてはとても気になるところではないでしょうか。
2016/05/09(月)
☆独走&8年ぶり(MotoGP)
○第5戦フランスGPの決勝レースが,レースウィークを通じてドライコンディションとなったブガッティ・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,ポールからスタートしたモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソが,ホールショットを決めると後続との差を広げていき,最終的に2位に10秒以上の大差をつける独走で今季2勝目を挙げました。その2位には,ロレンソのチームメイトで,前戦で独走優勝を飾っているV.ロッシが入りました。そして,3位に入ったのが,シーズン前から好調で,今シーズン中に表彰台に立つことがかなりの確率で予想されていたチーム・スズキ・エクスターのM.ビニャーレスでした。もちろん彼にとって最高峰クラス初の表彰台獲得ですし,スズキにとっては,2008年の8月に行われた第12戦チェコGPでL.カピロッシが3位に入って以来8年ぶりの表彰台獲得となります。なお,来季ロレンソのドゥカティ移籍に伴い,その空いた席に座ることが噂されているビニャーレスですが,レース後のコメントによると,彼の中では既に意志は決まっているようで,できれば次戦までには発表したいということです。果たしてどのような意志を固めたのか,しばらく注目となりそうです。ちなみに,現段階では,もしビニャーレスがスズキに残留するとなると,ロレンソのシートには今大会で4位に入ったレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサが座るのではないかといわれています。そして,ペドロサの抜けたレプソルのシートには,LCRホンダのC.クラッチローが座るのではないかという噂になっています。この大会前までランクトップに立っていたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスは,4位を走行していた16周目に転倒を喫し,再スタートを切って1周遅れの13位でチェッカーとなっています。これにより,ランキング争いでロレンソがトップに浮上しています。このレースは転倒者が多く,最終的に8台のマシンがリタイアに終わっています。全部で21台ですから,3分の1以上がリタイアという荒れたレースになってしまいました。
Moto2クラスは,2番グリッドからスタートしたパギナス・アマリラスHP40のA.リンスが,7周目にトップに立つとそのまま逃げ切り,第3戦アメリカズGP以来今季2勝目を挙げました。この大会前までランクトップに立っていたフェデラルオイル・グレシーニ・Moto2のS.ロースが6位の終わったことから,リンスがランクトップに立っています。およそ1.8秒遅れで2位に入ったのは,3番グリッドからスタートしたスピードアップ・レーシングのS.コルシでした。ポールからスタートしたガレージ・プラス・インターウェッテンのT.ルティは,トップから4秒以上遅れで3位に入っています。レース前に行われたフリー走行でトップタイムをマークしたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,今季自己最高位となる5位でレースを終えています。フリー走行や決勝レースで徐々にいい結果が出てきている中上ですので,表彰台獲得や初優勝が期待できる雰囲気が出てきていますので,この流れを大事にしていってほしいものです。
Moto3クラスは,4台によるトップ争いが最後まで持ち込まれ,最終的に前戦の勝者であるレッドブルKTMアジョのB.ビンダーがトップチェッカーを受けました。そのビンダーから1000分の99秒差で2位に入ったのが,今季2回目の表彰台獲得となるスカイ・レーシング・チームVR46のR.フェナティでした。3位,4位には,それぞれJ.ナバーロ,A.カネットのエストレラ・ガルシア0,0勢が入っています。CIPユニコム・スターカーの鈴木竜生は,2戦連続15位でチェッカーを受けポイントを獲得しています。逆にホンダ・チーム・アジアの尾野弘樹は,2戦連続転倒リタイアに終わっています。
2016/05/08(日)
☆2度目(MotoGP)
○第5戦フランスGPの予選が,ドライコンディションのブガッティ・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,初日総合トップタイムをマークしたモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソが,サーキットベストを更新する速さを見せて今季2度目となるポールを獲得しました。2番手タイムをマークしたのはレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスですが,ロレンソとの差がコンマ441とやや差をつけられての2番グリッド獲得でした。ドゥカティ・チームのA.イアンノーネは,予選が始まって5周目で転倒を喫したものの,その前に記録したタイムで3番グリッドを獲得しています。
Moto2クラスは,ガレージ・プラス・インターウェッテンのT.ルティがトップタイムをマークし,昨年10月に行われた第17戦マレーシアGP以来のポールを獲得しました。パギナス・アマリラスHP40のA.リンスが,ルティからわずか1000分の52秒遅れで2番グリッド獲得となりました。フォワード・チームのL.バルダッサーリが3番手タイムをマークし,自身初となるフロントローを獲得しました。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,トップからコンマ447秒遅れで7番グリッドを獲得しています。
Moto3クラスは,オンゲッタ・リバコールドのN.アントネッリがトップタイムをマークし,こちらもルティと同じく昨年10月に行われたマレーシアGP以来のポールとなります。レッドブルKTMアジョのB.ビンダーが,トップからわずか1000分の67秒差で2番手タイムをマークし,2戦連続してフロントロースタートを決めました。今季エストレラ・ガルシア0,0からフル参戦を開始したルーキーのA.カネットが,トップから1000分の69秒,2位とはわずか1000分の2秒差で3番手タイムをマークしました。これにより,参戦5戦目にして初のフロントロー獲得となりました。日本人ライダー勢ですが,CIPユニコム・スターカーの鈴木竜生が13位,ホンダ・チーム・アジアの尾野弘樹が16位と,どちらも比較的上位でのスタートを決めています。
2016/05/07(土)
☆2戦連続(MotoGP)
○第5戦フランスGPがドライコンディションのブガッティ・サーキットで開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。MotoGPクラスは,既に来季ドゥカティに移籍することが決まっているモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソがトップタイムをマークし,2戦連続して初日総合トップとなりました。総合2番手タイムはドゥカティ・チームのA.イアンノーネで,ロレンソからコンマ339秒遅れでした。今大会をランクトップで迎えているレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスは,午前・午後共に3番手タイムをマークし,総合でもその3番手でした。前戦の勝者であるモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシは,トップから1秒以上遅れの総合10番手タイムで初日を終えています。
Moto2クラスは,今シーズンをディフェンディングチャンピオンとして迎えているアジョ・モータースポーツのJ.ザルコが,今季2度目となる初日総合トップタイムをマークしました。そのザルコからわずか1000分の65秒遅れで総合2番手タイムだったのは,ガレージ・プラス・インターウェッテンのT.ルティでした。大会前に来季KTMに移籍することが決定しているB.スミスに替わってテック3に移籍してステップアップすることを発表したダイナボルト・インタクトGPのJ.フォルガーが,トップからコンマ187秒遅れで総合3番手タイムでした。前戦を今季自己最高位となる7番手で終えたイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,トップからコンマ724秒遅れで総合6番手タイムでした。
Moto3クラスは,前戦で最後尾からスタートして勝利するという劇的なレースを演じたレッドブルKTMアジョのB.ビンダーが,2戦連続となる初日総合トップタイムをマークしました。昨年この大会を制しているスカイ・レーシング・チームVR46のR.フェナティが,トップからわずか1000分の76秒差で総合2番手タイムをマークしました。オンゲッタ・リバコールドのJ.ダニーロが初日総合3番手タイムをマークし,これは自己最高位となります。日本人ライダー勢ですが,前戦で追突されてリタイアに終わっているホンダ・チーム・アジアの尾野弘樹が,今季初日自己最高位となる総合6番手で初日の走行を終えています。CIPユニコム・スターカーの鈴木竜生は,思うようにタイムを上げることができず,初日は総合29番手タイムでした。
2016/05/06(金)
☆リーチ(F1)
○オープニングラップからクラッシュ劇が生じ,いきなりセーフティーカーによる先導となったロシアGPですが,それに伴い,ペナルティを科されるドライバーが出てきました。F1には,ペナルティポイント制のというのがあって,このポイントが科されたドライバーは,累積が12ポイントになるとF1出場に必要なスーパーライセンスが次戦まで停止されますので,実質的に1戦出場停止となります。ただ,このポイントは12ヶ月間有効になっていますので,それを越えると順次ポイントが減っていくことになります。今回の決勝レースにおいては,S.ベッテルに2度追突したレッドブルのD.クビアトに3ポイントが科されました。これにより,クビアトは昨年のハンガリーGPで2ポイント科されていますから,合計5ポイントとなります。現段階では,彼のこのポイントが全ドライバーの中で最多となります。また,フォース・インディアのN.ヒュルケンベルグに衝突したハースF1のE.グティエレスに対しては,2点のペナルティポイントが科されました。グティエレスは,昨シーズンF1に参戦していませんから,累積は今回の2ポイントのみとなります。ペナルティポイントだけでなく,戒告処分という制度もあります。これは,戒告処分が科されたドライバーに対するもので,同一シーズン内で3度の戒告処分を受けたドライバーは,次戦で10グリッド降格となります。今回戒告処分が下されたのが,予選においてコースオフを喫した際,レースディレクター注意事項で決められた内容に反する位置でコースに戻ってしまったメルセデスAMGのL.ハミルトンです。彼に関しては,第2戦バーレーンGPにおいて既に1回処分が出ていますから,今季の合計が2度となり,10グリッド降格のペナルティにリーチがかかった状態となりました。今季まだ4戦しか消化していませんし,同じメルセデス製PU陣営の中でなぜか彼にトラブルが集中している感があるだけに,戒告処分に関しても油断できないレースが続くことになります。

☆トレード(F1)
○レッドブル・レーシングから発表があり,今シーズンもトロ・ロッソからフル参戦しているM.フェルスタッペンをD.リカルドのチームメイトとして起用することになりました。これに伴い,今季レッドブルからリカルドのチームメイトとしてフル参戦していたD.クビアトを,フェルスタッペンとトレードする形でトロ・ロッソから参戦することになりました。今季は都合により使用エンジンは違っていますが,これまで通り両チームはレッドブル・グループとして活動しています。フェルスタッペンについては,昨シーズン史上最年少記録でF1にフル参戦を開始。1年目から非凡な才能を見せてきました。今シーズンも活躍して,レッドブルはもちろん,フェラーリやメルセデスが彼に触手を伸ばしているのではないかといわれています。レッドブルとしては,こうした有力チームからの引き抜きを阻止するためにも,フェルスタッペンのレッドブルへの昇格を検討していたことは間違いないでしょう。そのような中,クビアトは,2戦連続してフェラーリのS.ベッテルとトラブルを起こし,中でも前戦ロシアGPにおいては,ベッテルと2回も接触し,ドライブスルーペナルティを科される結果を招きました。さらに,クビアトに接触されたベッテルは,その反動でリカルドと接触してしまい,その影響でリカルドはノーポイントに終わってしまいました。こうした状況を見たレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるH.マルコは激怒したといわれ,それが今回の交代劇へ発展したと考えても不思議はありません。もしかしたら,クビアトの大きなミスは,レッドブルとしてはいい機会を得たといえるのかもしれませんね。
2016/05/02(月)
☆4連勝&ダブル入賞(F1)
○第4戦ロシアGPの決勝レースが,ドライコンディションのソチ・オートドロームで行われました。ポールからスタートしたのが,ここまで開幕以来3連勝を続けているメルセデスAMGのN.ロスベルグでした。順調にトップの座を守ってスタートを切りましたが,その後方では2カ所でアクシデントが発生し,オープニングラップからいきなりセーフティーカーが導入される展開となりました。そのアクシデントの中に含まれていたのがフェラーリのS.ベッテルで,このアクシデントによりベッテルはリタイアに終わっています。しかも,そのベッテルをリタイアに追い込んだのが,前戦でもベッテルとあわや接触かという事態となり,その影響でベッテルとチームメイトであるK.ライコネンとが接触するというところまで発展してしまい,表彰台に上る前にベッテルが詰め寄るというところまでいっていた相手であるレッドブルのD.クビアトでした。クビアトには,その後ストップ&ゴーのペナルティが科されています。順調にスタートを切ったロズベルグは,その後も順調にトップの座を守っていきました。後続との差を広げたロズベルグは,タイヤ交換でピットインしてもトップの座を守り,最後は2位に25秒の大差をつける圧勝で開幕以来4連勝を飾りました。ロズベルグに大差はつけられたものの,2位表彰台を獲得したのは,チームメイトであるL.ハミルトンでした。予選でエンジントラブルが発生してQ3には進出したものの全く走ることができず,10番グリッドからスタートしたハミルトンは,順調にポジションアップを果たしていき,タイヤ交換のタイミングで2位まで順位を上げました。トップを追い上げるところで水圧に問題が生じてまたしてもトラブルに見舞われてポジションキープに切り替え,2位表彰台獲得となりました。オープニングラップでいきなりリタイアに終わってチームの期待を一身に担うことになったライコネンは,マシンのポテンシャルに勝るメルセデスのマシンを駆るハミルトンに2位の座は奪われたものの,単独走行で3位表彰台を獲得しました。マクラーレン・ホンダ勢は,J.バトンがオープニングラップの混乱の影響を受けてポジションを下げましたが,F.アロンソは順調に走行を続けていき,トップから1周遅れながら6位でチェッカーを受けました。ポジションを一旦は下げていたバトンでしたが,徐々にポジションアップを果たしていき,最終的には10位でチェッカーを受けてこちらもポイント獲得を達成しました。マクラーレン・ホンダのダブル入賞は,昨年のハンガリーGP以来となります。
2016/05/01(日)
☆連続(F1)
○第4戦ロシアGPの予選が,薄曇りながらドライコンディションのソチ・オートドロームで行われました。トップ10を決めるQ3でトップタイムをマークしたのは,前戦でポールトゥーフィニッシュを達成しているメルセデスAMGのN.ロズベルグでした。ファイナルアタックではミスをしてタイムアップができなかったロズベルグでしたが,その前に彼がマークしたタイムを誰も上回ることができず,2戦連続ポールを決めました。2番手タイムをマークしたのは,ギアボックス交換をしているため,決勝レースで5グリッド降格が決まっているフェラーリのS.ベッテルでした。3番グリッドは,ウィリアムズのV.ボッタスが獲得しています。ロズベルグのチームメイトであるL.ハミルトンは,Q2は突破できたものの,エンジントラブルが発生してしまってQ3を走行することができず,10番手で終わっています。ただ,Q2でコースオフした際,コースへの戻り方に問題があったため,審議の対象となっています。マクラーレン・ホンダ勢は,Q1は両者ともに突破できたものの,Q2でどちらも脱落となり,J.バトンが12番手,F.アロンソが14番手でした。
 

トップ > 5月の最新ニュース