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2016最新ニュース

2016/02/29(月)
☆実施延期(F1)F1)
○これまで行われてきたF1の予選は,Q1,Q2それぞれ終了段階のタイムで規定の台数が落ちていき,Q3で最後のトップ10のグリッドが決まるという流れでした。これは,F1に限らず,ほとんどのカテゴリーが似たような形で行われている場合が多いです。ところが,今シーズンのF1は,新たな方式で行われることに先日なりました。その方式ですが,まずQ1は,16分間で行われ,開始から7分後にまずその段階でいちばん遅いドライバーが脱落。以後,90秒経つ毎に,その段階でいちばん遅いドライバーが脱落していきます。そして,最終的に7名が脱落し,15名がQ2進出となります。Q2は,15分間行われ,開始から6分後の段階でいちばん遅いドライバーが脱落となり,以後90秒経つ毎に,その段階でいちばん遅いドライバーが脱落となり,最終的に7名が脱落し,8名がQ3に進出となります。最後のQ3は,14分間行われ,開始から5分後にいちばん遅いドライバーが脱落し,以後90秒ごとに脱落していき,最後の90秒間は,残った2名のタイムアタックが行われてポールが決まります。これまでは,セッション終了に合わせてタイムアタックをしていましたが,今シーズンからは,そのセッションの中盤頃からは常にアタックをしておかないといけない状況になるマシンも出てくるようになります。当初は,この新方式の予選を開幕戦から導入する予定でしたが,放送用に必要なソフトウェアの準備が間に合わないため,実施が延期されることになりました。そして,現段階では,第5戦スペインGPから実施されることになりそうです。
2016/02/28(日)
☆変化少(SGT)
○日産が今季の活動計画を正式発表したことで,今シーズンのGT500クラスのドライバーラインナップが決定しました。これまでそれぞれのメーカーが発表した毎にお伝えしてきましたが,ここでは,そのラインナップをまとめたいと思います。今シーズンのGT500クラスは,空力等主に外観に関わる部分の開発が凍結されていて,後はエンジンなどの開発に主眼が置かれることになります。そのエンジンで注目となるのがホンダです。現行のマシンになってから唯一他メーカーと違っていたのがホンダで,ハイブリッドシステムを採用したものをミッドシップに搭載してきました。今シーズンは,ミッドシップという搭載位置は変更がないものの,バッテリーメーカーの供給の関係からハイブリッドシステム採用を断念せざるを得なくなりました。ハイブリッドで得ていたパワーを失った分,昨年までホンダにのみ課されていた重量搭載が免除されますが,パワーアップやデータ等を新たに図らなければならなくなります。開発可能なもう1つの要素が,何といってもタイヤです。近年のモータースポーツは,コスト削減を主目的に,ワンメークタイヤ制を採るようになってきています。しかし,SGTに関しては,これまで通り様々なメーカーが参入していて,同じフィールドで戦いながらタイヤ開発できる重要な場となっています。そして,もう1つ重要となるのが,当然タイヤを使用してマシンを駆るドライバーです。そのドライバーについてですが,今シーズンの特徴として変動が少なかったということが挙げられます。ニッサンでM.クルム抜け,トヨタで脇坂寿一がこのクラスから引退したことを受け,その空いたシートに新人が入り込みましたが,後はメーカー内での異動という形で決着しています。ちなみに,新人の2人というのは,ニッサンが本山哲のチームメイトとなるMOLAの千代勝正,トヨタが伊藤大輔のチームメイトとなるLEXUS TEAM TOM'SのN.キャシディです。なお,具体的なドライバーラインナップは,以下の表のようになっています。
チーム ドライバー タイヤ
1 NISMO 松田 次生 MI
R.クインタレッリ
6 LEXUS TEAM LeMans WAKO'S 大嶋 和也 BS
A.カルダレッリ
8 AUTOBACS RACING TEAM AGURI 松浦 孝亮 BS
野尻 智紀
12 TEAM IMPUL 安田 裕信 BS
J-P.デ.オリベイラ
15 Drago Modulo Honda Racing 武藤 英紀 BS
O.ターベイ
17 KEIHIN REAL RACING 塚越 広大 BS
木暮 卓史
19 LEXUS TEAM WedsSport BANDOH 関口 雄飛 YH
国本 裕資
24 KONDO Racing 佐々木 大樹 YH
柳田 真孝
36 LEXUS TEAM TOM'S 伊藤 大輔 BS
N.キャシディ
37 LEXUS TEAM TOM'S J.ロシター BS
平川 亮
38 LEXUS TEAM ZENT CERUMO 立川 祐路 BS
石浦 宏明
39 LEXUS TEAM SARD 平手 晃平 BS
H.コバライネン
46 MOLA 本山 哲 MI
千代 勝正
64 NAKAJIMA RACING 中嶋 大祐 DL
B.バゲット
100 TEAM KUNIMITSU 山本 尚貴 BS
伊沢 拓也
タイヤ・・・MI(ミシュラン),BS(ブリヂストン),YH(ヨコハマ),DL(ダンロップ)
2016/02/27(土)
☆3連覇目指して(SGT)
○日産及びNISMOが,今シーズンのモータースポーツ活動計画を発表しました。SGTのGT500クラスでは,2014年シーズンからDTMとの連携を目指して施行されている現行のマシン規定になって以後,MOTUL AUTECH GT-Rが2年連続してチャンピオンを獲得していて,今シーズンは3連覇を目指すことになります。昨シーズンは,同じ日産陣営であるTEAM IMPULとのチャンピオン争いとなるほど,現行のマシンではGT-Rが速さ,安定感共に少し抜け出たところがあります。それだけに,シーズンオフのマシン開発がどれほど進んでいるのかが気になるところですし,当然ドライバーについても要注目となります。今回の発表によると,昨シーズンチャンピオン争いをした2チームに関しては,同じ体制で臨むことになっています。それに対して,チャンピオン獲得経験のあるMOLAや昨シーズン久々に勝利を収めたKONDO Racingに関しては,若干の変更が加わっています。まずMOLAですが,本山哲は残留し,チームメイトには,昨シーズンGT300クラスをはじめ,バサースト12時間で勝利を治めたり,ブランパン耐久シリーズでは王座を獲得したりするなど大活躍を見せた千代勝正がステップアップを果たしています。また,KONDO Racingについては,千代が入ったことでMOLAから抜けることになった柳田真孝が久々に同チームに復帰することになりました。両チームについては,タイトルスポンサーも変わっていて,MOLAはGT-Rの専門店である『クラフトスポーツ』が,KONDO Racingについては,長年同チームのスポンサーを務めている技術者派遣会社である『フォーラムエンジニアリング』がタイトルスポンサーに昇格しています。なお,具体的な体制については,以下の表のようになっています。
チーム ドライバー 車名 タイヤ
1 NISMO 松田 次生 MOTUL AUTECH GT-R ミシュラン
R.クインタレッリ
12 TEAM IMPUL 安田 裕信 カルソニックIMPUL GT-R ブリヂストン
J-P.オリベイラ
24 KONDO Racing 佐々木 大樹 フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R ヨコハマ
柳田 真孝
46 MOLA 本山 哲 S Road CRAFTSPORTS GT-R ミシュラン
千代 勝正
2016/02/26(金)
☆2日連続(F1)
○今季最初のプレシーズンテスト最終日の走行が,この日もドライコンディションとなったカタルニア・サーキットで行われました。この日の総合トップタイムをマークしたのは,前日に総合3番手タイムだったフェラーリのK.ライコネンでした。彼が最速タイムをマークしたのは,今シーズンから投入されることになっているウルトラソフトタイヤを履いてのものでした。総合2番手タイムは,今シーズンもルノー製のPUは使うものの,その名称は高級時計ブランドである『タグ・ホイヤー』を冠したものを使用することになっているレッドブルのD.クビアトでした。こちらもウルトラソフトタイヤを履いた際のタイムでした。総合3番手タイムをマークしたのは,前日にN.ヒュルケンベルグが駆って総合トップタイムだったVJM09を駆るフォース・インディアの開発ドライバーであるA.セリスでした。彼がマークしたタイムは,スーパーソフトタイヤを使用してのものでした。3日間とも速さより周回数に徹してきたディフェンディングチャンピオンチームであるメルセデスAMGは,前日に引き続いてL.ハミルトンとN.ロズベルグの2人が登場し,同時走行はできませんから,午前はハミルトンが,午後はロズベルグが担当して走行しました。そして,2人合わせた周回数は,この日も最多周回数となる185周のマイレージを稼いでいます。ちなみに,この日のメルセデスは,今季から新たに投入されることになるであろうSダクトを含む革新的なデザインが施されたノーズを使用して走行しています。順調にテストを終えたメルセデスに対して,前日の午後にトラブルが発生してテストを切り上げたマクラーレン・ホンダに再びトラブルが発生してしまいました。この日はF.アロンソが担当した同チームですが,朝一番にスタートすると程なくしてオイル漏れが発生してピットイン。その後再びコースに復帰することなく,2日連続トラブルにより走行を終えることになってしまいました。結局,最終日はわずか3周走行したのみでした。開幕戦まであと1回のテストで4日間の走行しか残っておらず,不安を残してのテスト終了となりました。
2016/02/25(木)
☆トラブル発生(F1)
○今季最初のプレシーズンテスト3日目の走行が,スペインのバルセロナにあるカタルニア・サーキットにおいてドライコンディションの中でこの日も行われました。それまでの2日間はフェラーリがトップタイムをマークしてきましたが,3日目の総合トップタイムをマークしたのは,メルセデス製のPUを使用しているフォース・インディアのマシンを駆るN.ヒュルケンベルグでした。同チームの今季型マシンである『VJM09』を今季初めて駆ったヒュルケンベルグですが,前日トップだったフェラーリのS.ベッテルがウルトラソフトタイヤでタイムを刻んだのに対して,彼はそれよりも固めのスーパーソフトタイヤを履いてのトップタイムで,しかも,ベッテルからわずかコンマ3秒遅れほどでした。総合2番手タイムをマークしたのは,今シーズンから新規参入チームであるハースF1のマシン『VF16』を駆るR.グロージャンでした。前日のこのページでも触れたように,フェラーリからの技術的支援を受けている同チームですが,その成果が今回のテストで早くも出ている連日の走行になっています。その本家フェラーリは,3日連続総合トップタイムマークとはなりませんでしたが,K.ライコネンがこのテスト初登場し,総合3番手タイムでこの日の走行を終えています。2日間はノートラブルだったフェラーリでしたが,この日は燃料センサーのトラブルに見舞われてしまい,午前中の大半をピット内で過ごしています。トラブルといえば,こちらもトラブルフリーだったマクラーレン・ホンダでしたが,J.バトンが担当したこの日は,午前中は順調に走行したものの,複数の変更を加えて午後の走行に備えたところ,6周走行したところでハイドロリック(油圧系)にトラブルが発生してマシンから白煙が上がり,そのままこの日の走行を終えてしまいました。チャンピオンチームであるメルセデスAMGですが,この日は午前の走行がN.ロズベルグ,午後の走行がL.ハミルトンと手分けしての走行となりました。これまでの2日間,速さよりもロングランに徹した同チームですが,この日もその方針に変わりなく,この日の最多タイ周回数である161周を走行しています。ちなみに,メルセデスは2人合わせての周回数ですが,トロ・ロッソをこの日担当したC.サインツは,一人で同周回数をこなしています。
2016/02/24(水)
☆2日連続(F1)
○今年最初のプレシーズンテスト2日目の走行が,スペインのカタルニア・サーキットで行われました。この日のテストでは,オフィシャルタイヤを供給しているピレリが,今シーズンから投入されることになっているウルトラソフトタイヤが持ち込まれました。このタイヤは,主にグリップが少ない市街地コースで使用されることが予想され,タイヤには紫のラインが入っています。この日の総合トップタイムをマークしたのは,この柔らかいタイヤを履いてタイムアタックをしたフェラーリのS.ベッテルで,チームそして自身にとって初日に次ぐ2日連続トップタイムとなりました。ただ,終了5分前になってマシンがストップしてしまい,そのままこの日のテストを終えるというトラブルが発生しています。総合2番手,3番手タイムをマークしたのは,それぞれレッドブルのD.リカルド,フォース・インディアのS.ペレスで,どちらも最速タイムをマークしたのはベッテルと同じくウルトラソフトタイヤを使用してのものでした。総合4番手タイムをマークしたのは,前日はL.ハミルトンがステアリングを握って2番手タイムだったメルセデスAMGのN.ロズベルグでした。結果的には順位を下げてしまいましたが,彼が使用したのは,ウルトラソフトよりはグリップ力がかなり落ちるミディアムタイヤでした。ロズベルグの走行距離は172周で,これは前日のハミルトンと同じくこの日の最多周回数となっています。どうやら今回のメルセデスは,タイム出しより安定したタイムと信頼性の確認に専念しているような印象です。新規参入チームであるハースF1は,この日E.グティエレスがステアリングを握り,総合6番手タイムと上々の結果を出しています。新規参入とは言え,2日連続トップタイムをマークしているフェラーリから技術的な支援を受けているチームですから,その成果が出ている結果なのかもしれません。マクラーレン・ホンダは,この日F.アロンソがステアリングを握りました。タイム的には11台中9番手タイムでしたが,周回数は119周まで達しています。前日担当したJ.バトンも比較的多い周回数でしたから,マクラーレン・ホンダについても,タイムよりマイレージ重視でいっているものと思われます。

☆新体制(F1)
○F1復帰2年目となるホンダから,今シーズンのF1プロジェクトの体制について発表がありました。それによると,昨シーズンまでプロジェクトの責任者を担当していた新井康久氏が退任し,後任としてBARホンダのプロジェクトでF1に関わった経歴を持つ長谷川 祐介氏が就任することになりました。昨シーズン途中では,あまりのパフォーマンス不足により,マクラーレンから新井氏が非難される状況がありました。今回の人事異動は,そうした状況を回避するためのものかと思われましたが,現在59歳の新井氏のコメントによると,彼自身の定年退職が要因のようです。ホンダでは,60歳になったときにスタッフが引退するのが企業ポリシーになっているようで,今年60歳になる新井氏がこれに当てはまることになります。今回新たに就任することになった長谷川氏は,F1プロジェクト総責任者として,開発・製造・運営などの領域全般を担当することになります。また,現場だけでなく本社に新たな担当役員を配置することになり,その役割に松本 宜之氏が就くことになりました。なお,今回退任することになった新井氏については,本田技術研究所の専務執行役員に就任することになっています。
2016/02/23(火)
☆周回数(F1)
○今シーズン初となるプレシーズンテストが,スペインのバルセロナにあるカタルニア・サーキットで始まりました。今回のテストは,4日間にわたって行われる予定で,各チームとも1日に1台しか参加できません。この日の総合トップタイムをマークしたのは,昨シーズン復活ののろしを上げたフェラーリのマシンを駆るS.ベッテルでした。そのタイムは,この日唯一となる1分24秒台に入っています。総合2番手タイムをマークしたのは,昨年のチャンピオンで,今季3年連続タイトル獲得を目指しているメルセデスAMGのL.ハミルトンでした。この日のハミルトンは,タイムこそトップの座をベッテルに奪われたものの,注目点はその周回数です。トップのベッテルは69周の走行でしたが,ハミルトンはその倍以上の156周となっています。もちろん速さは大事ですが,レース全体で見ると,完走できなければ意味はなく,そういった面で信頼性が何よりです。そうしたことで考えると,現行マシンになってからメルセデスの天下が続いていますが,今シーズンも間違いなくメルセデスが主軸であることには変わりないのでしょう。総合3番手タイムをマークしたのは,昨シーズン擦った揉んだはありましたが,最終的に今季もルノーエンジンを継続して使用することになったレッドブルのマシンを駆るD.リカルドでした。エンジンとしてはルノー製ですが,ネーミングは今季からレッドブルのスポンサーに就いた『タグ・ホイヤー』のネーミングを採ったものになっています。この"タグ・ホイヤー"PUは,終日安定した力を発揮し,ノートラブルで初日を終えています。それに対して,ロータスを買収してワークス参戦を開始した本家ルノーの方は,買収等の作業のためマシン開発に遅れが生じていて,J.パーマーが担当したこの日は,周回数は2番目に少ない37周にとどまり,タイムはトップから4秒以上遅れの最下位に終わっています。私たち日本人にとって最も気になるのがマクラーレン・ホンダでしょうが,この日はJ.バトンが担当しました。参戦初年度となる昨年のプレシーズンテストは,まともに走れない日々が続きましたが,1年経った今年のテスト初日は,84周の周回数をこなし,総合6番手タイムとポジティブな結果でこの日の走行を終了しています。新規参入チームであるハースは,レギュラードライバーのR.グロージャンが担当しました。午前中にフロントウィングのトラブルからこの日唯一となる赤旗の原因となりましたが,午後はピットで過ごす時間帯があったりして最も少ない31周の走行にとどまったものの,ルノーを上回るブービーでのタイムで初日を終えています。
2016/02/22(月)
☆マクラーレン・ホンダT(F1)
○マクラーレン・ホンダから,今シーズンのマシンである『MP4-31』の正式発表がありました。久々にマクラーレンとホンダのタッグで始まった昨シーズンは,他メーカーから1年遅れの発進であったことや,それに起因するパフォーマンス不足,シャーシの戦闘力不足等様々な要因が絡み合い,チーム史上最悪となるコンストラクタータイトル9位という惨敗に終わりました。かつての栄光復活に向け,クリスマス休暇を返上しながら開発を行った今季型マシンMP4-31は,昨年に継続して"サイズ・ゼロ"コンセプトを採用しています。そのため,リヤ後端が絞り込まれてはいますが,昨年型に比べるとやや膨らんでいるようです。ノーズ部分は,昨年型と同じく突起型のショートノーズが採用されています。インダクションポッドについては,やや丸みを増しながらサイズダウンしているようです。カラーリングについては,昨年と同じくグラファイト・グレーを基調としていて,昨年見られた赤いラインは姿を消し,その代わりカーナンバーが赤い文字で大きく描かれています。意外だったのがスポンサーのロゴで,離脱が確実視されていたジョニー・ウォーカーのロゴが今季型マシンにもつけられていて,少なくとも今シーズンについては,スポンサーを継続しているようです。

☆マクラーレン・ホンダU(F1)
○2月20日(土)に発表があり,GP2ドライバーである松下信治をテスト兼開発ドライバーとして指名することになりました。その松下ですが,ホンダとマクラーレン・レーシングが共同で実施しているプロジェクトである「ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)」の支援を受けているドライバーです。2014年シーズンに全日本のF3でチャンピオンを獲得した後,2015年シーズンからGP2シリーズにARTに所属してフル参戦を開始しました。初年度は合計3回の表彰台(1〜3位をそれぞれ1回ずつ)を獲得し,ランク9位でシーズンを終了しています。今シーズンも同じチームからGP2にフル参戦すると共に,昨年チームメイトでGP2クラスチャンピオンに輝き,今シーズンはSFにフル参戦しながらマクラーレン・ホンダでリザーブドライバーを務めるS.バンドーンと共に,今シーズンのマクラーレン・ホンダのマシンを開発する作業に臨むことになります。

☆マクラーレン・ホンダV(F1)
○昨シーズンまで同チームのスポンサーを長期にわたって務めてきた『TAG Heuer(タグ・ホイヤー)』は,マクラーレンとの関係を絶ち,今シーズンからレッドブルのスポンサーへと変わりました。しかも,ルノーからレッドブルに供給されるエンジンのネーミングライツも手に入れるという関係にまで発展しています。こうした有力なスポンサーが抜けたマクラーレンでしたが,2月19日(金)に同チームから発表があり,TAG Heuerのライバルとも言える高級時計ブランドの『Richard Mille(リシャール・ミル)』との契約が成立しました。その契約期間ですが,何と10年間という長期契約となっています。

☆マクラーレン・ホンダW(F1)
○2月17日(水)に同チームから発表があり,ボルボ・トラックと輸送及びトラックサプライヤー契約が成立しました。ボルボ・トラックは,世界第2位の大型トラックメーカーで,生産台数の90パーセント以上が16トンを超える大型トラックとなっています。今回の契約により、同社はマクラーレン・ホンダに対して今後4年間にわたって24台のボルボ FHシリーズトラックを供給することになります。さらに,ヨーロッパでのレースチームとホスピタリティのために輸送ソリューションと物流サポートを行うことにもなっています。
2016/02/21(日)
☆決定(F1)
○唯一ドライバーが決まっていなかったのが,今シーズンからエンジンはメルセデス,シャーシはウィリアムズの支援を受けることになり,大幅に戦闘力が向上することが期待されるマノー・レーシングの残りのシートでした。そして,そのマノーから2月18日(木)に発表があり,23歳のインドネシア人ドライバーであるR.ハリアントを起用することが決定しました。もちろん,インドネシア人初のF1ドライバーとなります。昨年のハリアントは,GP2にフル参戦し,ランク4位でシーズンを終えていました。彼のシート獲得には,現在のF1らしく,スポンサーマネーが大きな影響を与えました。その資金獲得に向け,経済的に向上してきているインドネシア政府が動きを見せ,今回の契約成立にこぎ着けたようです。昨年マノーのレギュラードライバーだったW.スティーブンスが,同チームに770万ユーロを持ち込んだといわれていますが,ハリアントは当然この金額を大幅に上回る金額が準備できたことになります。2014年から,F1ドライバーは固定ナンバーを使用することになっていますが,契約が発表された18日の段階では,ハリアントのカーナンバーについては発表がありませんでした。そして,後日の発表で,ハリアントは"88"を使用することが決定しています。なお,今回の発表により,今シーズンのF1ドライバーのラインナップが決定したことになり,具体的な顔ぶれは,以下の表のようになっています。
2016年 F1ドライバーラインナップ
チーム ドライバー
メルセデス 44 L.ハミルトン
6 N.ロズベルグ
フェラーリ 5 S.ベッテル
7 K.ライコネン
ウィリアムズ 19 F.マッサ
77 V.ボッタス
レッドブル 3 D.リカルド
28 D.クビアト
フォース・インディア 27 N.ヒュルケンベルグ
11 S.ペレス
ルノー 20 K.マグヌッセン
30 J.パーマー
トロ・ロッソ 55 C.サインツ
33 M.フェルスタッペン
ザウバー 9 M.エリクソン
12 F.ナッセ
マクラーレン・ホンダ 14 F.アロンソ
22 J.バトン
マノー 94 P.ウェーレイン
88 R.ハリアント
ハース 8 R.グロージャン
21 E.グティエレス
2016/02/20(土)
☆今季初(MotoGP)
○3日間にわたる今季2度目のオフィシャルテスト最終日の走行が,一時雨に見舞われたフィリップアイランド・サーキットで行われました。昼過ぎに一時雨に見舞われてしまって走行を見合わせる時間帯がありましたが,それ以外は順調にドライコンディションの中での走行となり,この日のトップタイムをマークしたのは,前日に2番手タイムだったレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。初日は12番手と出遅れたマルケスでしたが,2番手,そしてトップと,この日も転倒を喫したりしましたがどんどんマシンを仕上げていった形となりました。前回のテストと合わせて6日間の走行となりましたが,マルケス及びホンダワークスのトップタイムは,今季初となります。2番手タイムをマークしたのは,前日にトップタイムだったエクスター・スズキのM.ビニャーレスでした。2日目にマークした彼のタイムが,結局3日間通算で総合トップタイムとなりました。この日の3番手タイムをマークしたのは,ホンダのサテライトチームの一つであるLCRホンダのC.クラッチローでした。クラッチローは,初日にホンダ勢最高位となっていますので,今回のテストは彼にとって有意義だったと言えるのではないでしょうか。4番手タイムをアビンティア・レーシングのH.バルベラがマークし,この日も彼がドゥカティ勢の最高位でした。ヤマハの最高位は,5番手タイムだったモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシでした。これで2回目のテストが終了し,次回のテストは,開幕戦の会場であるロサイル・インターナショナル・サーキットで3月2日(水)から3日間にわたって行われる予定です。なお,今回不参加だったのがアプリリアですが,ワークス的役割を果たしているアプリリア・レーシング・チーム・グレシーニは,2月23日(火)からロサイルにおいてプライベートテストを実施する予定になっていて,そこでワークスライダーであるA.バウティスタとS.ブラドルの2人が今季型マシンの初搭乗をする予定になっています。
2016/02/19(金)
☆初(MotoGP)
○今季2度目となるMotoGPクラスのオフィシャルテスト2日目の走行が,オーストラリアGPの会場であるフィリップアイランド・サーキットで行われました。初日はウェットコンディションから徐々に乾いていくというコンディションでしたが,この日も雨に見舞われたものの,ドライコンディションに早い段階から変化し,どのライダーも積極的にテストプログラムを消化していったようです。そのような中でトップタイムをマークしたのは,最高峰クラス2年目で,初日の走行で2番手タイムをマークしていたチーム・エクスター・スズキのM.ビニャーレスでした。彼がトップタイムをマークするのは,今回が初となります。また,昨シーズンから復帰したスズキにとっても,復帰後初のトップタイムとなります。彼がマークしたタイムは,昨年自身がオーストラリアGPでマークしたタイムを上回っていて,タイヤやECUが変化したことを考えると,マシン開発が順調に進んでいることをうかがわせています。2番手タイムをマークしたのは,レプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。電子制御関係のテストプログラムをこなしながらの走行だったようですが,トラックコンディションに違いはあるものの,初日の12番手から大きくジャンプアップしています。3番手タイムをマークしたのは,ディフェンディングチャンピオンとして今季に臨んでいるモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソでした。こちらは,初日ブービーとなる16番手でしたから,マルケス以上に大きくジャンプアップしています。そのロレンソと最終戦までチャンピオン争いをしたチームメイトのV.ロッシは,ロレンソからおよそ100分の5秒差で4番手タイムとなっています。前日トップタイムだったドゥカティ勢ですが,この日のトップは,前日の走行をキャンセルしていたドゥカティのサテライトチームであるアビンティア・レーシングのH.バルベラがマークした6番手でした。
2016/02/18(木)
☆今回も(MotoGP)
○今季2度目となるMotoGPクラスのオフィシャルテストが,第16戦オーストラリアGPの会場となるフィリップアイランド・サーキットで始まりました。今回のテストも,前回と同じく3日間となります。この日のフィリップアイランドは,朝から降った雨により,ウェットから徐々にドライへと変わっていく難しいコンディションの中での走行となりました。そのような中,この日のトップタイムをマークしたのは,前回のテストで3日間総合2番手タイムをたたき出していたオクト・プラマック・レーシングのD.ペトルッチでした。ドゥカティのサテライトチームながら,今回もワークスを上回る好調な走りを展開しそうな初日となりました。2番手タイムをマークしたのは,最高峰クラス2年目となるチーム・エクスター・スズキのM.ビニャーレスでした。そのスズキ勢では,わずか6周にとどまりましたが,開発ライダーを務めている津田拓也も走行しています。3番手タイムをマークしたのは,ワークスライダーを上回るタイムをマークしたヤマハのサテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3のB.スミスでした。ホンダ勢としては,5番手タイムだったLCRホンダのC.クラッチローが最高位でした。そのホンダ勢では,前回のテストをけがで欠場し,今回が今季初走行となるエストレラ・ガルシア0,0マークVDSのJ.ミラーが走行し,初日を9番手タイムで終えています。
2016/02/17(水)
☆1ポイント(SGT)
○SGTのプロモーションを担当しているGTアソシエーションから,今シーズンの新たなスポーティングレギュレーションの発表がありました。それによると,これまでは,当然決勝レースにおける順位に応じてポイントが与えられていましたが,今シーズンは,それに加えて予選でポールを獲得すると1ポイントが与えられることになりました。もちろん,これはGT500,GT300クラスのどちらにも適応されます。例年僅差で争われることが多いだけに,わずか1ポイントずつではありますが,「塵も積もれば山となる」で,シーズン後半には大きな影響を与えることになるかもしれませんね。昨年スポーツランドSUGOが会場となった第4戦では,セーフティーカー(SC)導入時に一斉にピットインが行われ,大混乱となったことがありました。幸いなことに何事もなくレースは進行しましたが,ピットロード等が狭いSUGOだけにヒヤヒヤした状態になったのも事実です。こうしたことが影響したと考えられますが,SC導入時には,それが解除となるまでピットイン作業をすることができなくなりました。ただし,SC導入となる以前にたまたまピットインしていたマシンについては,この規定は適応されません。また,ドライバーはレースの3分の2を越えて運転することはできないことになっていますが,SCでピットインできないためこの範囲を超えることになっても,この時の周回数はカウントされないことになりましたので,解除後すぐに入ればOKとなります。今シーズンのGT300クラスは,FIA-GT3マシンのほとんどが新型マシンとなります。そのため,チームへのメーカーからのリリースがシーズン開幕に間に合わないこともあり得ますから,シーズン途中でのマシンチェンジが許されることになりました。さらに,ファンサービスの一環として,表彰台においてチームの大きなのぼり等を持ち込むことが禁止となり,表彰式の様子がファンからよく見えるようになります。
2016/02/16(火)
☆参戦計画(JRR)
○JRRにフル参戦している『51garage with iwaki』が,今シーズンの体制発表を行いました。昨シーズンから発足した同チームは,かつて2輪,4輪レースに出場した経歴を持つ俳優の岩城滉一氏(大分県内にあるサーキットで,岩城氏がレース走行しているシーンを見た方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。)がプロデューサーを務め,人気若手俳優の1人である市原隼人氏が監督を務めています。エースライダーは,参戦初年度と同じくかつて『タイガー』の異名を持ってJRRにおける人気ライダーの一人であった宗和孝宏で,ST600クラスへの参戦を継続します。昨シーズンとの大きな違いは,レースの普及に向けて若手にも活躍の場を提供し,タイガーのチームメイトとして山元聖が新たに参戦することになりました。今年から新シリーズとして始まるJP250シリーズには,女子高生ライダーである橋本翼を起用。さらに,地方選手権には,住谷海という慶応大生ライダーが参戦します。チーム関係者,そしてライダーと,注目を浴びるチームだけに,レース普及に向けてこれからも色々な取り組みをして活躍していってもらいたいものですね。
2016/02/15(月)
☆公開(F1)
○久々に復活したマクラーレン・ホンダでしたが,復活初年度は散々な結果に終わってしまいました。かつての栄光を取り戻すべく,マクラーレンとしても,そしてホンダとしても,今シーズンに向け休みなくマシン開発を行ってきたものことでしょう。彼らの実力を知っているF1関係者は,昨シーズンあれだけ悲惨な結果だったチームなのに,今季の巻き返しに警戒するコメントが出されています。果たして,そうした警戒が当てはまるのか,今後行われていく事前テストでの走りが要注目となります。さて,そのマクラーレン・ホンダですが,先日今季型マシンである『MP4-31』がクラッシュテストに合格しました。さらに,この度マクラーレンの公式Twitterにおいて,そのMP4-31のエンジン音を公開しています。わずか15秒ほどのものですが,興味のある方は聞かれてみてはいかがでしょうか。(こちらから)
なお,MP4-31の公開は,スペインのバルセロナで行われる予定のプレシーズンテスト前日に当たる2月21日(日)に行われる予定です。
2016/02/14(日)
☆5台(MotoGP&JRR)
○昨日は,ホンダが発表した4輪における今季のモータースポーツ活動についてお伝えしましたが,今日は2輪についてお伝えします。4輪と同様に,2輪においても様々なカテゴリーに参戦するホンダですが,ここでは,主にMotoGP(MotoGPクラス)とJRR(JSB1000クラス)についてまとめます。まず,MotoGPですが,ファクトリーライダーは,昨年と同じくM.マルケス&D.ペドロサのスペイン人ライダー2人となります。マシンは,これまでどおりRC213Vとなりますが,共通ECUを採用した今年からは,ファクトリーやオープンといったクラス分けはなく,サテライトチームについても仕様の違いは当然あるのでしょうが,同様にRC213Vが供給されます。その台数は,全部で5台となっています。軽量級クラスであるMoto3には,11台のNSF250RWが供給され,その中には,これまでのMoto2クラスに加え,Moto3クラスにも参戦することになったホンダ・チーム・アジアも含まれ,その中の1人が,昨年レオパード・レーシングからフル参戦した尾野弘樹となっています。もう一つの世界選手権であるSBKについては,MotoGPを引退し,今シーズンから戦いの場をSBKに移したN.ヘイデンがフル参戦し,チームメイトは,今年もフル参戦を継続するM.ファン.デル.マークとなっています。SBKと併催で行われているWSSについては,全部で6台のCBR600RRが供給され,その中の1人は,CIAランドローズ・インシュランス・ホンダの大久保光となっています。JRRについてですが,MotoGPと同じくホンダが支援して供給されるのは5台となっていて,使用するマシンは,当然これまで通りCBR1000RRとなっています。その中の1人は,2年連続してJ-GP2クラスでチャンピオンを獲得した元GPライダーの高橋裕紀となっています。その高橋ですが,昨年チャンピオンを獲得したアジア・ロードレース選手権にも昨年と同じチームで継続参戦し,2年連続チャンピオン獲得を目指します。高橋にとっては,今年も多忙な1年となりそうです。HRC契約となっているのは,昨年に引き続いて高橋巧ですが,もう1人,一昨年までその立場にあった秋吉耕祐が,再びその役を担うことになりました。どちらも,所属チームは昨年と同じになっています。なお,具体的な体制については,以下の表のようになっています。
カテゴリー チーム名 ライダー マシン
MotoGP レプソル・ホンダ・チーム 93 M.マルケス RC213V
26 D.ペドロサ
LCRホンダ 35 C.クラッチロー
マークVDSレーシング・チーム 43 J.ミラー
エストレラ・ガルシア0,0マークVDS 53 T.ラバト
SBK ホンダ・ワールド・スーパーバイク・チーム 69 N.ヘイデン CBR1000RR
60 M.ファン.デル.マーク
JRR MuSASHi RT ハルク・プロ 634 高橋 巧 CBR1000RR
TOHO Racing 104 山口 辰也
au&テルルKohara RT 090 秋吉 耕祐
FCC TSRテルル 49 渡辺 一馬
モリワキ・レーシング 72 高橋 裕紀
2016/02/13(土)
☆ハイブリッドなし(SGT&SF)
○ホンダが,東京青山にある本社で,今シーズンのモータースポーツ活動発表会を開催しました。2輪,4輪共に数々のカテゴリーに参戦している同社ですから,発表内容も多岐に渡りますが,今日は,日本国内で行われているスーパーGT(SGT)とスーパーフォーミュラ(SF)についてお知らせします。まずSGTですが,こちらは,マシンについて大きな変化が現われることになりました。DTMとの共通化を図ろうとする中で使用されている現行のマシンですが,それになって以降ホンダは,ハイブリッドシステムを搭載したNSXコンセプト-GT(ようやく市販車のデリバリーが開始しましたね。)w採用してきました。しかし,3メーカー中唯一の存在で,ハイブリッドを搭載している分パワーに有利ですから,均衡を図るためさらに重量が加算されてきました。こうしたことが影響し,昨シーズンはようやく優勝争いに加わることができるようになったものの,チャンピオン獲得に向けて安定した成績を出すのにはまだまだ厳しい状況にありました。そうしたこともあってか,今回の発表によると,今季型マシンはハイブリッドシステム非搭載のNSXを走らせることになりました。ドライバーについては,ホンダ勢のエースドライバーの1人である木暮卓史が,元インディカーシリーズドライバーである武藤英紀と入れ替わる形でチームを移籍しています。後は,変化がありませんでした。SFに関しては,何といっても今シーズンの目玉は,昨年のGP2チャンピオンであるS.バンドーンのフル参戦開始でしょう。マクラーレンの支援を受けて成長を続ける彼ですが,ごく近い将来そのマクラーレンから参戦することになるのでしょうが,現在はF.アロンソ&J.バトンという元ワールドチャンピオンコンビがレギュラードライバーを務めていますから,若手はもう少し我慢という状況にあります。そのバンドーンは,今シーズンもマクラーレンのテストドライバーを務めていますが,レース感をなくさないため,SF参戦を選択したようです。なお,両シリーズの具体的な参戦体制は,以下の表のようになっています。
カテゴリー チーム名 ドライバー タイヤ
SGT AUTOBACS RACING TEAM AGURI 8 松浦 孝亮 BS
野尻 智紀
Drago Modulo Honda Racing 15 武藤 英紀 BS
O.ターベイ
KEIHIN REAL RACING 17 塚越 広大 BS
木暮 卓史
Epson Nakajima Racing 64 中嶋 大祐 DL
B.バゲット
TEAM KUNIMITSU 100 山本 尚貴 BS
伊沢 拓也
SF REAL RACING 10 塚越 広大 YK
11 伊沢 拓也
TEAM MUGEN 16 山本 尚貴
DRAGO CORSE 34 木暮 卓史
DOCOMO TEAM DANDELION RACING 40 野尻 智紀
41 S.バンドーン
NAKAJIMA RACING 64 中嶋 大祐
65 B.バゲット
※SGTのタイヤ・・・BS(ブリヂストン),DL(ダンロップ)
※SFのタイヤ・・・今季からYK(ヨコハマ)のワンメーク
2016/02/12(金)
☆残り1に(F1)
○まだ今シーズンのドライバーが1人も正式決定していなかった唯一のチームであるマノーが,ようやくその内の1人の発表を行いました。昨シーズンまでのマノーは,マルシャやマノー・マルシャとしてエントリーしてきましたが,ほぼチームメイト同士で最下位争いをしてきたような走りとなっていました。一昨年は,資金難からシーズン途中に一時参戦を停止するような状況にもなっていました。そうしたチームでしたが,今シーズンはチーム名をマノーとし,エンジンはメルセデスの,マシンはメルセデス陣営の1つであるウィリアムズの支援を受けて活動することになっていて,これまでとは違った結果が期待できる状況になっています。そうしたマノーの1人目のドライバーとして正式に決まったのは,昨シーズンDTMにフル参戦し,見事史上最年少記録でチャンピオンを獲得したP.ウェーレインです。昨シーズンDTMに参戦しながらメルセデスのリザーブドライバーも務めた彼ですが,今シーズンもその契約も継続し,マノーのレースに支障のない範囲でその役を担うようです。こうしたドライバーですから,今回の契約にメルセデスが関与したことは明らかですが,どうやら資金的な援助を行ったわけではないようです。今回の契約成立の条件として,マノーはメルセデスがブラックレーで所有している同チームの50%風洞を使う権利が与えられ,これによりシーズン中の空力開発に利用できるようになったようです。風洞実験は設備も含めてかなり資金のかかるものですが,報道によるとこの契約で500?600万ユーロ(およそ6億?7.5億円)相当の価値をもたらすのではないかということです。今回の発表により,F1の残りのシートはウェーレインのチームメイトのシート1つとなりました。現段階で複数の名前が挙がっていますが,果たして誰が獲得することになるのか注目です。
2016/02/11(木)
☆正式決定(MotoGP)
○今シーズンのレースカレンダーの正式版が,FIMから昨日発表されました。既に今季最初のオフィシャルテストが終了したこの段階ですが,暫定段階でのレースカレンダーでは,スペインとチェコの各GPの開催地が条件付きとなっていました。ようやくその2カ所の契約が成立し,スペインGPがヘレス・サーキット,チェコGPがアウトドローム・ブルノとこれまで通りの開催で落ち着きました。今回発表されたレースカレンダーは,以下の表のようになっています。
2016年 MotoGPレースカレンダ(正式)
決勝開催日 大会 開催地
第1戦 3月20日 カタール ロサイル・インターナショナル・サーキット
第2戦 4月 3日 アルゼンチン テルマス・デ・リオ・オンド
第3戦 4月10日 アメリカズ サーキット・オブ・ジ・アメリカズ
第4戦 4月24日 スペイン ヘレス・サーキット
第5戦 5月 8日 フランス ル・マン
第6戦 5月22日 イタリア ムジェロ・サーキット
第7戦 6月 5日 カタルニア カタルニア・サーキット
第8戦 6月26日 オランダ アッセン・サーキット
第9戦 7月17日 ドイツ ザクセンリンク
第10戦 8月14日 オーストリア レッドブル・リンク
第11戦 8月21日 チェコ アウトドローム・ブルノ
第12戦 9月 4日 イギリス シルバーストーン・サーキット
第13戦 9月11日 サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニ ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ
第14戦 9月25日 アラゴン モーターランド・アラゴン
第15戦 10月16日 日本 ツインリンクもてぎ
第16戦 10月23日 オーストラリア フィリップアイランド・サーキット
第17戦 10月30日 マレーシア セパン・インターナショナル・サーキット
第18戦 11月13日 バレンシア リカルド・トルモ・サーキット
※第1戦はイブニングレース
2016/02/10(水)
☆移籍(JRR)
○元SBKやBSBライダーで,ずっとスズキのマシンを駆って第一線で活躍し続けている加賀山就臣がオーナー兼ライダーを務めるTeam KAGAYAMAが,今シーズンの体制を発表しました。それによると,まずその加賀山は,今シーズンも最高峰のJSB1000クラスにフル参戦します。結成6年目となる同チームは,昨シーズンから若手育成を目標に,J-GP2クラスにもフル参戦を開始していました。そして,その2年目となる今年契約したのが,昨シーズンはMuSASHi RT ハルク・プロからJSB1000クラスに高橋巧のチームメイトとしてフル参戦した浦本修充でした。彼が駆るのは,SUZUKI GSX-R600をアップデートしたマシンとなります。今シーズンの浦本は,昨年末に行われたハルク・プロの体制発表においては,同チームからアジアロードレース選手権のSS600に参戦する予定となっていました。ところが,今回の発表においてTeam KAGAYAMAに移籍することが明らかとなり,正直びっくりしています。ホンダのマシンを駆った浦本にとっては,スズキへの乗り換えも今季の課題となります。
2016/02/09(火)
☆暖冬で(WRC)
○世界選手権のカテゴリーの中で,例年いち早く開幕する1つとなっているのが世界ラリー選手権(WRC)です。その開幕戦となるラリー・モンテカルロは,先月の24日(日)に行われ,ここまで3年連続チャンピオンを獲得し,フォルクスワーゲン・ポロR WRCを駆るS.オジェが勝利を収め,4連覇に向けて好発進を切っています。そして,第2戦となるラリー・スウェーデンが今週末から開幕しますが,大きな問題が起こっています。その問題とは,暖冬による雪不足です。スウェーデンでのラリーといえば,雪や氷に覆われた中を疾走するというのが売りです。実際,コース確認するための事前の走行では,タイヤに鋲がついているスタッドタイヤ装着が求められています。ところが,日本は暖冬となっていますが,ヨーロッパもかつてないほどの暖冬になっていて,週初めの段階では,SS1が行われる予定になっているカールスタードでは全く雪や氷がない状況になっているようです。ただ,今週末に雪が降るという予報が出ていますので,どうなるか不透明のままとなっています。場合によっては,4日間予定されているレースですが,土日に行うというレース期間短縮も視野に入れるということも考えられているようです。暖冬の影響というのは,思わぬところでも出るものですね。
2016/02/08(月)
☆パワーアップ?(F1)
○昨シーズンからマクラーレン・ホンダとして復活したホンダでしたが,全くの新しいV6ターボ・パワーユニット(PU)の開発に苦しみ,更に搭載するマクラーレンのシャーシのコンセプトである“サイズゼロ”に収めるためにPUをコンパクトに作るのにも苦労し,かつての栄光とはかけ離れたレースが1年を通じて続いてしまいました。こうした状況を打破するため,ホンダは休日返上でPU開発を行ったことだと思います。そのホンダ製のPUに関して,ヨーロッパの報道によると,着実にその成果が表れているのではないかということです。報道機関によってその内容に違いはあるのですが,ほぼ共通しているのは,ERSを中心とした改善により大幅なパワーアップが図られ,200馬力をはるかに超えるパワーが新たに加わったのではないかということです。今季型マシンも,“サイズゼロ”コンセプトが継続していますが,チャンバーの内側を変更し,一部を小さくしたり,ERSの再配置やターボチャージャーのサイズ拡大などに取り組んだりして,パワーアップを得ながらパッケージングの修正を行ったのではないかということです。メルセデス製PUの圧倒的な強さと速さが目立つ現行のF1ですが,果たしてホンダがそこに風穴を開けることができるのでしょうか?
2016/02/07(日)
☆61年ぶり(WEC)
○WECシリーズで最も伝統と権威があるのが,今年は6月18日(土)〜19日(日)に渡って行われる予定のル・マン24時間耐久レースです。この度,ル・マン24を運営するフランス西部自動車クラブ(ACO)が,今シーズンのエントリーリストを発表しました。それによると,今シーズンのエントリー台数は60台を数え,この数は1955年以来,何と61年ぶりとなる大所帯です。WECシリーズで最高峰となるのがLMP1クラスですが,中でも昨年のチャンピオンであるポルシェや,一昨年のチャンピオンであるトヨタ,そしてそれまで長い期間王者を誇っているアウディの3メーカーが中心となって戦われることになりますが,その内ポルシェとアウディについては,昨シーズンまでと体制に変化が出ています。両メーカーともフォルクスワーゲン(VW)傘下にあるメーカーですが,そのVWの排ガス不正問題に伴う売り上げの減少及び今後の賠償が懸念されていて,関連メーカーも含めその対策に追われている現状があります。その影響はこのル・マンにも現われていて,昨シーズンまでは両メーカーとも3台体制で臨んでいましたが,今シーズンは,WECの全戦を通して2台体制で臨むことになりました。トヨタに関しては,これまで通りの2台体制となっています。ただ,一昨日のこのページでお伝えしたように,A.ブルツの引退に伴い,空いたシートに元F1ドライバーの小林可夢偉が座ることになり,トヨタの日本人ドライバーは,中嶋一貴&小林可夢偉の元F1ドライバーの2人が参戦することになりました。ただ,両者が同じマシンを駆るわけではなく,中嶋がTS050ハイブリッド5号車,可夢偉が同6号車ということになります。日本人ドライバーといえば,KCMGがLMP2クラスに参戦することになっていて,その中の1人のドライバーが,昨年SGTのGT500クラスでチャンピオンを獲得した松田次生となっています。
2016/02/06(土)
☆来季撤廃(F1)
○コスト削減が大きな課題となっているF1ですが,その対策の一環として導入されているのが「トークンシステム」です。2014年シーズンから現行のV6ターボ・パワーユニットが導入されていて,これは,開発競争に伴うコストアップを削減するため,開発の程度によってトークン数が決められ,一定のトークンを越えるとペナルティが科されるというものです。その結果,数10グリッド降格というあり得ないペナルティ数を数えることが度々起きていて,現実離れしたところがありました。さらに,開発競争に歯止めがかけられているため,導入当初から強力なパワーを出すことができていたメルセデス製のPUの独壇場となってしまっていて,昨シーズン少しは他メーカーとの距離が縮まったとはいえ,当分の間メルセデスの天下が続くのではないかという状況に陥っています。こうした状況は,F1人気のさらなる低下を招き,結果的にあまりに強すぎるメルセデスにとっても,マイナス要因となってしまっています。そのような中,コスト削減策の一環として,より価格の低いカスタマーカーが2017年から導入されることになりました。これを導入することにより,資金的に苦しい状況にあるチームにとって,そして新たに参入しようとするチームにとって,今よりは安心して参戦できるようになります。この構想に対しては,既存メーカー4社も導入を同意しています。この新たな構想が,新たな動きを生み出しています。それが,トークンシステムの廃止です。まだ正式決定には至っていないようですが,カスタマーカーが導入される2017年シーズンからトークンの廃止も並行して行われる方向にあるようです。これにより,既存4メーカーは,自由に開発を行うことができるようになり,メルセデスの独壇場という状況に変化が現われるかもしれませんし,ひいては,F1人気の回復に繋がることになるかもしれません。ただ,コストアップが天井知らずになる危険性もあるわけで,それを抑制するため,年間に使用できるエンジン基数の制限という現行のレギュレーションは継続する模様です。
2016/02/05(金)
☆活動計画(SF&SGT)
○トヨタ自動車が,お台場にあるメガウェブにおいて,今シーズンのモータースポーツ参戦体制発表会を行いました。「TOYOTA GAZOO Racing」として活動する同社のモータースポーツ活動ですが,WECやWRCなどの海外での活動や,SFやSGTなどの国内における活動など多岐に渡っていますので,いくつかに絞ってお伝えします。まずWEC(世界耐久選手権)についてですが,今年の目玉は,何といっても元F1ドライバーである小林可夢偉のフル参戦でしょう。ドライバーラインナップは,昨シーズンとほとんど変わりなく,唯一昨シーズンをもって引退したA.ブルツのシートが空いていました。今年は,そのシートに可夢偉が座ることになりました。可夢偉にとっては,2013年に一旦F1でシートを失った際にフェラーリAFコルセからGT部門に参戦した経歴を持ちますが,それ以来のWEC参戦となります。可夢偉と今シーズンもフル参戦する中嶋一貴たちが使用するマシンですが,新たに『TS050ハイブリッド』が投入されることになります。年まで搭載されていた3.7リッターのV8自然吸気エンジンに代わるこの新型エンジンですが,モーター/ジェネレーターユニットも容量を増やして引き続き前後輪に搭載し,「四輪回生/力行システムをさらに進化」させたということです。ただし,今回の発表会では,より詳しい仕様については明らかにされませんでした。今シーズンも,2台体制で王者奪還に向けてフル参戦します。国内のスーパーフォーミュラ(SF)については,初チャンピオンを獲得した石浦宏明は,昨シーズンと同じ体制でタイトル防衛に臨みます。全部で6チーム11台のマシンが投入されますが,その内KONDO RACINGの2台とTEAM IMPULの1台のドライバーが,今回の発表段階ではまだ決まっていません。スーパーGT(SGT)についてですが,何といっても大きなトピックは,これまでトヨタを中心に,ホンダでも活躍を見せた経歴を持ち,さらにテレビでもしばしば登場してきた脇坂寿一が,SGTのGT500クラス参戦からの引退でしょう。今シーズンからは,かつてドライバーとして所属した経験があるチーム・ルマンの監督に就任することになりました。ただし,あくまでもSGTにおける引退であって,ドライバーとしての活動は続け,今シーズンはスーパー耐久や86のレースに参戦することになっています。なお,SFとSGTにおけるドライバー等は,以下の表のようになっています。
カテゴリー チーム マシン ドライバー
SF P.MU/CERUMO・INGING SF14 石浦宏明
国本雄資
KONDO RACING 未定
未定
SUNOCO Team LeMans 小林可夢偉
N.カーティケヤン
KCMG 中山雄一
TEAM IMPUL J-P.オリベイラ
未定
TEAM TOM'S 中嶋一貴
A.ロッテラー
SGT LEXUS TEAM LeMans WAKO'S WAKO'S 4CR RC F 大嶋和也
A.カルダレッリ
LEXUS TEAM WedsSport BANDOH WedsSport ADVAN RC F 関口雄飛
国本雄資
LEXUS TEAM TOM'S 未定 伊藤大輔
N.キャシディ
LEXUS TEAM TOM'S KeePer TOM'S RC F J.ロシター
平川 亮
LEXUS TEAM ZENT CERUMO ZENT CERUMO RC F 立川祐路
石浦宏明
LEXUS TEAM SARD DENSO KOBELCO SARD RC F 平手晃平
H.コバライネン
2016/02/04(木)
☆好発進(MotoGP)
○今季初となるオフィシャルテスト最終日の走行が,セパン・インターナショナル・サーキットにおいて行われました。この日は,雨に見舞われて走行できないという時間帯がありましたが,それでも走行できる状態ではそれぞれのライダーがタイムアップを図っていきました。そのような中でトップタイムをマークしたのは,昨年のチャンピオンで,このテスト初日でトップタイムだったモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソでした。彼のマークしたタイムは,このテストで唯一2分を切るタイムで,3日間総合でもトップタイムでした。まさに,連覇に向け好発進を切った形となりました。さらに,2番手タイムをチームメイトのV.ロッシがマークし,これは昨年のランキング通りで,ヤマハワークス勢の昨年の好調さが維持されています。3番手タイムをマークしたのは,このテストで自身最高位となったレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。チームメイトのD.ペドロサは,6番手タイムでテストを終了しています。ドゥカティ勢では,何とテストライダーとして今季から契約している元チャンピオンのC.ストーナーが,5番手タイムとなる最速タイムをマークしました。スズキ勢では,M.ビニャーレスの10番手,アプリリア勢では,S.ブラドルの18番手が最速でした。これで今季最初のテストは終了し,次回のオフィシャルテストは,オーストラリアGPの会場であるフィリップアイランド・サーキットにおいて,2月17日(水)から3日間にわたって行われる予定になっています。

☆噂通り(F1)
○ロータスを買収し,今シーズンからワークス体制でF1に復帰することになったルノーが,パリにあるテクノセンターにおいて新しいチーム体制と今季型マシンである「RS16」を発表しました。まず,このところ噂に上っていたドライバーについてですが,やはり噂通り,ロータス時代に契約していたP.マルドナドがシートを喪失し,彼に替わって,一昨年マクラーレンからレギュラードライバーとして参戦していたK.マグヌッセンがステアリングを握ることになりました。チームメイトは,ロータス時代の契約通りJ.パーマーとなります。リザーブドライバーは,昨シーズンGP3でチャンピオンを獲得したE.オコンが就きます。マシンについてですが,まずカラーリングは黒を基調としたものに中に,ルノーのコーポレートカラーである黄色が入るというものになっています。ただ,もしかしたらこれは暫定のもので,今後変更される可能性があるようです。エンジンについてですが,エンジンカバーには日産の高級車ブランドで,昨シーズンまでルノーエンジンのワークス的立場にあったレッドブルのスポンサーだった「インフィニティ」のロゴが入っていて,今季型エンジンのハイブリッド部分には,ルノーだけでなく,日産の技術も投入されているようです。
2016/02/03(水)
☆2度目(MotoGP)
○今季初となるオフィシャルテスト2日目の走行が,ドライコンディションのセパン・インターナショナル・サーキットで行われました。この日のトップタイムをマークしたのは,前日にドゥカティ勢としては最高位となる4番手タイムをマークしていたオクト・プラマック・レーシングのD.ペトルッチでした。彼がトップタイムをマークしたのは,一昨年の11月にバレンシアで行われたオフィシャルテスト2日目以来2度目です。この時はウェットコンディションでしたから,ドライコンディションとしては自身初のトップタイムとなります。前日にトップタイムだったモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソは,この日転倒を喫するアクシデントがありながら,トップから100分の6秒差で2番手タイムでした。ドゥカティのマシンを駆るアビンティア・レーシングのH.バルベラが3番手タイムをマークし,ドゥカティのサテライトチーム勢の好調が感じられる2日目の走行となりました。そのドゥカティ勢に関してですが,今シーズンからドゥカティとテストライダー契約を結んでいるC.ストーナーが2日目に登場し,このオフィシャルテスト直前のプライベートテストでマシンを駆ったばかりでありながら,トップから1秒ほど遅れの9番手タイムと,元王者らしさを見せる速さを見せました。もう1つドゥカティに関してですが,3番手タイムをマークしたバルベラのチームメイトであるL.バズが,1コーナーの進入で転倒を喫するアクシデントが発生しました。時速290qのスピードでの転倒ということで心配されましたが,バズ自身に怪我はなく,ひとまず安心といったことになりました。転倒の原因ですが,マシントラブルではなかったということで,万全を期するため,今季からオフィシャルテストを供給しているミシュランは,この時バズが履いていたソフトタイヤを撤収するということを決定しています。前日7番手タイムだったレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスは,この日のホンダ勢最高位となる4番手タイムをマークしています。
2016/02/02(火)
☆連覇に向け(MotoGP)
○レースの季節が近付いたことを告げるMotoGPクラスの今季初となるオフィシャルテストが,今シーズンは第17戦として開催されるマレーシアGPの会場であるセパン・インターナショナル・サーキットにおいて始まりました。今シーズンは,共通ECU,そしてミシュランタイヤという2つの大きな要因が新たに加わっていますので,1回1回のテストがより一層重要となっています。今回のテストは3日間にわたって行われますが,その初日の走行でトップタイムをマークしたのは,昨シーズンの最終戦に置いて,逆転でチャンピオンを獲得したモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソでした。この日彼がマークしたタイムは,昨年のマレーシアGPにおいて,彼自身がマークしたサーキットベストにわずか100分の2秒差ほどに迫るという好タイムで,連覇に向け好発進をしています。M.マルケスとの確執が原因で最終戦においてロレンソの逆転を許したチームメイトのV.ロッシが2番手タイムをマークし,昨シーズン好調だったヤマハが,今季もその勢いを継続しているかのような初日となりました。3番手タイムをマークしたのは,昨年のマレーシアGPを制しているレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサでした。チームメイトのマルケスは,7番手タイムで初日を終えています。昨シーズン才能を開花させた感のあるオクト・プラマック・レーシングのD.ペトルッチが,ドゥカティ勢最高位となる4番手タイムをマークしました。スズキ勢では,A.エスパルガロの9番手タイムが,アプリリア勢では,S.ブラドルの20番手が最高位でした。

☆シート喪失(F1)
○今月に入って2度お伝えしているルノーの今季のシートですが,買収前のロータス時にはシート獲得の契約が成立していたものの,最大のスポンサーである母国ベネズエラの国営石油関連企業であるPDVSAの支援が,原油価格の下落から厳しくなっていたP.マルドナドが,ついにシート喪失を明らかにしました。彼自身が明らかにした今回の発表は,単にルノーのシートを喪失したということだけでなく,F1におけるシートを失ったことを明らかにしています。というのも,現段階まで出ていた噂では,ルノーのシートをK.マグヌッセンがマルドナドに替わって獲得するものの,PDVSAの支援によっては,まだ1つも決まっていないマノーのシートを獲得できるのではないかとされていました。今回の自身の発表は,この道もないことを告げたことになります。なお,今回の発表では,今季の動向については明らかとなっていません。また,ルノーの正式発表は,明日行われる予定になっています。
2016/02/01(月)
☆2タイプ(MotoGP)
○今日からいよいよ今季初となるオフィシャルテストが,マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットにおいて3日間にわたって行われます。昨シーズン終了直後に行われたオフィシャルテスト以後,これまでメーカー毎にプライベートテストは行われていましたが,一堂に会して行うのはもちろん今回が今季初となります。今シーズンは,エンジンに関しては共通ECUを使用しなければならず,タイヤに関しては,これまでのブリヂストンに替わってミシュランがワンメークタイヤを供給することになります。当然それらにいち早く合わせたメーカーやチームがシーズンを有利に進めることになるだけに,例年以上に大事なオフィシャルテストとなるでしょう。その重要なオフィシャルテストですが,ホンダが使用するエンジンに関する情報が明らかとなっています。今シーズンも,ワークスチームであるレプソル・ホンダ・チームはM.マルケス&D.ペドロサで臨みますが,彼らが駆るRC213Vは,2つの仕様のエンジンが投入されるようです。1つ目は,11月のヘレステストで投入されたバージョンで,もう1つはエボリューションバージョンということです。その2つの仕様をテストする中で今後に向けた仕様を決定していくということでしょう。ただ,オフィシャルテストにおけるテストメニューは多岐に渡るでしょうから,1つのバージョンをテストするだけでも大変なのに,2つのバージョンを2人のライダーで作業するのはさらに大変でしょうから,HRCのテストライダーを務める青山博一と高橋巧の2人も,3日間全部ではなく2日間のようですが,今回のテストに参加することになるようです。今シーズンからサテライトチームのどのライダーもRC213Vを駆ることになっていますので,当然今回のテストでもそれを駆りますが,エンジンに関しては,昨年型のものを使用するということです。
 

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