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2016最新ニュース

2016/01/31(日)
☆初走行(MotoGP)
○明日2月1日(月)から,いよいよ今季初走行となるオフィシャルテストが,マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで始まります。レースファンにとって,徐々にわくわくする時期となってきました。長いシーズンオフでしたが,もちろん舞台裏では今季型マシンの開発が行われてきていて,実際,明日からのテストに備え,昨日と今日の2日間にわたってヤマハとホンダ,そしてドゥカティは,同サーキットにおいてプライベートテストを実施しています。今回の走行は,当然レギュラーライダーは走行できませんから,テストライダーによるオフィシャルテストに備えた走行となります。そこで注目を浴びているのが,何といっても元王者の走行でしょう。その注目の的となっているのは,ドゥカティとホンダのエースライダーとして活躍し,それぞれのチームで1回ずつ,合計2度のワールドタイトルを獲得したレジェンドライダーであるC.ストーナーです。2012年シーズンをもって引退したストーナーは,HRCとのテストライダー契約を結び,RC213Vの開発に貢献していました。さらに,昨シーズンは鈴鹿8耐にも参戦し,MotoGPマシンだけでなく,CBR1000RRの開発にも携わりました。その8耐では,スロットルが戻らないというマシントラブルに見舞われ,重傷を負う転倒によりリタイアに終わっていました。昨シーズン末にHRCとの契約を解除し,彼にとって最初のタイトルを獲得できたドゥカティとテストライダー契約を結んでいました。今回のテストは,その契約締結後初の走行で,もちろんデスモセディチGP15初ライドとなります。彼にとっては,1年ぶりのMotoGPバイク,半年ぶりのバイクということで,初日はフィーリングを取り戻すのが主目的となったことでしょう。とはいえ,テスト項目は多岐にわたっているようですから,2日目の今日はかなりの走り込みが要求されることでしょう。HRCのテストライダー契約の時もそうでしたが,果たしてシーズン中にストーナーのワイルドカード参戦があるのか,この点についても,今後注目点の1つとなることでしょう。ただ,ホンダとの契約時は,8耐での走行はあったものの,結局MotoGPでの走行は実現していませんでした。
2016/01/30(土)
☆シート獲得(F1)
○ロータスを買収したルノーのシートについては,ロータス時に決定していたJ.パーマー&P.マルドナドの体制のままいくものと思われていましたが,最近になってマルドナドに替わってK.マグヌッセンがシートに座るのではないかという噂が浮上していました。そのような中,Autosportによると,その噂のようにマグヌッセンがマルドナドに替わってシートに座ることがほぼ決定したということです。今回の噂の一番の要因は,これまでマルドナドを支援してきた,彼の母国であるベネズエラの国営石油関連企業であるPDVSAの状況の変化です。1月14日(木)付けのこのページでもこの点についてお伝えしていますが,現在ベネズエラは,世界的な石油価格の急落により経済及び政治が不安定な状況になっています。そのため,同社としてはF1への投資について見直しを図っているようです。ベネズエラの潤沢な資金を背景にF1まで上り詰めていったマルドナドにとって,これはF1ドライバーとして継続するのにマイナス要因として働いてしまいます。Autosportによると,PDVSAの方針によってはまだわずかながらルノー残留の可能性が残されているようではあるのですが,確率はかなり低いということで,マクラーレンでのシートを失っていたマグヌッセンが,ようやくF1のレギュラードライバーに復帰することになるようです。なお,まだ今シーズンのレギュラードライバーが1人も決まっていないのがマノー・レーシングですが,ルノーのシートを失うことが決定ともいえるマルドナドが,このマノーのシートを獲得する可能性がまだあるようで,資金的に潤沢とは言えないマノーにとって,マルドナドがうまくいけば持ち込むことができるかもしれないPDVSAの資金4600万ドルはかなり魅力的なものとなります。これからは,PDVSAの方針とマルドナドがマノーのシートを獲得できるかが注目点となりそうです。
2016/01/29(金)
☆欠場(MotoGP)
○昨シーズンからMotoGPクラスにもフル参戦を開始したエストレラ・ガルシア0,0マークVDSから発表があり,同チームに所属するJ.ミラーが,2月1日(月)からマレーシアのセパン・サーキットで開催される今季初のオフィシャルテストを欠場することになりました。今回欠場が発表されたミラーですが,2014年シーズンにMoto3クラスでチャンピオン争いをするという活躍を見せ,そのポテンシャルの高さを認められ,通常はMoto2クラスへとステップアップするところですが,昨シーズンは飛び級でMotoGPクラスにステップアップしました。その時に所属したのはLCRホンダで,同チームはそれまで1台体制で最高峰クラスに臨んでいましたが,ミラーを加えた2台体制でシーズンに臨んでいました。しかし,同チームが今季再び1台体制となり,エースライダーを務めるC.クラッチローが残留し,ミラーは今季からエストレラ・ガルシア0,0マークVDSに移籍していました。そのような中,シーズンオフにトレーニングの一環としてモトクロスをしている際にアクシデントが発生し,その際右脚の脛骨と腓骨を骨折してしまいました。手術は無事に済んでいましたが,まだ回復が十分でないことから今回の欠場発表となったようです。ホンダ勢は,今季から全てのライダーがRC213Vを駆ることになっていて,昨年はホンダのオープンクラス用マシンであるRCV1000Rを駆ったミラーにとっては,初めてワークスマシンを駆っての本格走行となるところだっただけに,残念な欠場ということになります。ミラーの欠場により,エストレラ・ガルシア0,0マークVDSは,今季からMotoGPクラスにステップアップを果たすT.ラバトのみと参加となります。なお,ミラーの復帰は,2月17日(水)からオーストラリアのフィリップアイランド・サーキットで始まる2回目のオフィシャルテストからとなっています。
2016/01/28(木)
☆テスト初日に(F1)
○今季型マシンの開発がそれぞれのファクトリーで行われている段階ですが,そのマシンのお披露目をいつするか徐々に明らかとなっています。そのような中,2つのチームが新車発表日について明らかにし,それによると,今季最初のプレシーズンテスト初日である2月22日(月)に発表を行うということです。今回発表した2チームというのは,トロロッソとハースです。まず,トロロッソについてですが,今季の同チームは,これまで兄弟チームといえるレッドブルと同じメーカーのエンジンを使い,必要に応じて互いに協力し合ってきました。しかし,レッドブルとそれまで使用してきたルノーとの関係が悪化した影響からルノー製エンジンを喪失。レッドブルは新たに同チームのスポンサーに就いたタグホイヤーのブランド名を冠したエンジンをルノーから供給されることになりましたが,トロロッソは同様のことが受けられず,新たにフェラーリ製の昨年型エンジンを供給されることになりました。この結果,これまでデータ共有ができた2チームの提携ができなくなってしまっています。エンジンがなかなか決まらなかったため,搭載するエンジンに合わせたマシン開発がなかなかできず,チームは臨時にスタッフを100名ほど追加して開発作業に取り組み,何とかプレシーズンテストに間に合わせたということです。それに対して,今季から新規参入となるハースは,フェラーリとの協力関係が構築されていて,早くから搭載エンジンが決まっていましたし,それだけでなく多くのパーツもフェラーリから供給されることになっていて,ダラーラが制作するシャーシも含めて順調にマシン開発が進み,クラッシュテストにも既に合格し,無事カタルニア・サーキットで行われる予定のテスト初日にお披露目となっています。
2016/01/27(水)
☆ノートラブル(F1)
○南フランスにあるポールリカール・サーキットで2日間にわたって行われたピレリ主催のウェットタイヤテストが,チームによってはトラブルが発生したりしながら終了しました。初日はレッドブルのステアリングを握ったD.クビアトがトップタイムでしたが,2日目は,初日のK.ライコネンに代わってステアリングを握ったS.ベッテルがトップタイムをマークしました。初日はフルウエットという状況という想定でのシミュレーションが行われましたが,2日目はドライになりつつあるという状況を想定してのテストとなりました。昨シーズン好調な走りを見せたベッテルでしたが,それを維持するかのようなトップタイムでしたし,フェラーリのマシンも全くのトラブルフリーでテストを終了しています。それに対して,D.クビアトが担当したレッドブルと,2日間ともS.バンドーンが担当したマクラーレン・ホンダは,どちらもトラブルが発生し,ベッテルよりも少ない周回数で終了しています。2日間ともトラブルが発生したマクラーレン・ホンダですが,信頼性の低かった昨年型マシンでのそうでしたから,これもある意味致し方のないことだったのかもしれません。今回のテストは,今季型マシンは使用できないものでしたが,次に行われるテストが,ついに本格的な今季初のテストとなり,ほとんどのチームが今季型マシンを登場させる公式のプレシーズンテストとなります。開催されるのは,スペインのバルセロナにあるカタルニア・サーキットで,2月22日(月)から始まる予定になっています。
2016/01/26(火)
☆ウェットタイヤ(F1)
○現在はまだテスト禁止期間ですが,その例外となるのがピレリが主催するウェットタイヤテストです。これは,新しいシーズンに向けたタイヤ開発の一環として行われるもので,このテストに参加するのはピレリが指定するチームのみで,今回はフェラーリ,レッドブル,マクラーレンの3チームです。ただし,今季型マシンで参加するとこの3チームが有利になりますから,使用するマシンは以前の型のものとなります。このテストの内容ですが,使用するのは3.5kmの短いもので,それぞれのチームは10周ずつ走行します。その走行の間に臨時で設置したスプリンクラーを作動させて路面をウエット路面にすると共に,コンディションを一定に保つために各マシンは10秒間隔で走行します。今回のテストの会場となっているのは,かつてはフランスGPとしてF1が開催されていましたが,現在はカレンダー自体からなくなっているフランスのポールリカール・サーキットです。もし開催されているサーキットで行った場合,当然参加チームに部分的とはいえウェットデータを提供することになりますから,こうした配慮のもとで同サーキットが選ばれたと考えられます。このテストは25日(月),26日(火)の2日間にわたって行われ,フェラーリはS.ベッテルとK.ライコネン,レッドブルがD.リカルドとD.クビアトというレギュラードライバー2人が参加しています。それに対してマクラーレンは,2日間ともテストドライバーを務めているS.バンドーンが参加しています。初日は,2日間とも参加のバンドーン,そしてリカルドとライコネンがステアリングを握り,一応トップタイムはリカルドがマークしています。
2016/01/25(月)
☆シート喪失(FE)
○電気自動車で争われるフォーミュラEにフル参戦しているベンチュリ・フォーミュラEチームから22日(金)に発表があり,今シーズン同チームから参戦している元CART及びF1チャンピオンのJ.ビルヌーブとの契約を解除し,新たに2月のブエノスアイレス戦からM.コンウェイを起用することになりました。2シーズン目となるFEですが,このシーズンの目玉の1つが,ビルヌーブの参戦でした。ところが,北京で行われた1戦目は他車と接触,プトラジャヤで行われた2戦目はピットでトラブルにに見舞われたため,後方でのレースとなりました。ウルグアイのプンタ・デル・エステで行われた第3戦に至っては,予選中のクラッシュにより決勝レースを走ることさえできないままで終わってしまいました。結局,元チャンピオンは,1ポイントも獲得できないままFEを去ることになってしまいました。ビルヌーブによると,3戦目にして契約解除となった理由は,「チームの将来の方向性に関する意見の不一致」だということですが,結果を見る限り,その理由には「?」とならざるを得ません。さて,そのビルヌーブに替わってステアリングを握ることになったコンウェイですが,昨シーズンはトヨタからWECに参戦しました。FEとの関わりについては,初年度となる2014年に,ドラゴン・レーシングのフォーミュラEをテストした経験があります。今回の契約により,残り8戦で出場することになります。なお,契約解除となったビルヌーブの去就については,現段階で情報がありません。
2016/01/24(日)
☆却下?(F1)
○1月17日(日)付けのこのページで,F1人気復活に向けて,音量の増加とレース中における給油の復活を検討するという内容の報道をお伝えしました。その中で,給油については,ジュネーブで行われたF1コミッションとストラテジーグループの会議において否決されたという報道がなされました。給油復活を目指した中の一人は,FIA会長であるJ.トッドでした。トッドによると,コスト削減の一環でレース中の給油がなくなったけれども,コスト的には年間5万ユーロ(約640万円)だということでした。これに対して,この案に元々反対している中の一人であるウィリアムズのテクニカルディレクターを務めるP.シモンズによると,コストとしては,トッドがいう金額は1桁違うということです。また,機材に関係する金額はもちろん,給油に従事することになる人の賃金も必要になりますから,コストは更に増えることになって,コスト削減という流れに逆行するということです。お金を払って観戦しに来る人に対しては,ショー的な部分が必要なことは間違いありません。ただ,コストがF1に参加するチームにとって,特に資金的に苦しい立場にあるチームが多いという状況にとって,コスト削減は喫緊の課題だけに,何とも難しい問題ではありますね。
2016/01/23(土)
☆暗雲?(F1)
○今年のヨーロッパGPの開催国は,F1初開催となるアゼルバイジャン共和国です。そのヨーロッパGPは,同国の首都バクーにある,今や定番となっているH.ティルケ氏がデザインしたストリートコースにおいて,カナダGPの翌週となる6月19日(日)にシーズン第8戦として決勝レースが開催されることになっています。さて,東ヨーロッパと西アジアとの境に位置する同国は,産油国として経済力が高まってきて,今年F1開催国までたどり着きました。その初開催の地が,危機に瀕しているという報道がなされています。その原因となっているのが,このところニュースとして取り上げられている原油価格の低下です。昨年かなり下がった原油価格ですが,今年はまだ3週間ほどしか経っていないのにもかかわらず,さらに25%程度下落しています。当然その分産油国として収益が減ることになるわけで,同国の通貨であるマナトの通貨の価値も30%下落してしまい,その影響で中央銀行の準備金も3ヶ月以内に尽きるという予想すら浮上しているようです。こうしたことから,当然様々な節約が必要になるわけで,その節約策の1つが,F1開催の取りやめです。ただ,この報道に対して,主催者側はこれを否定しています。別の見方もあり,F1を開催すれば経済の後押しになるのではないかというものも出ています。ソチで開催されているロシアGPについても,この原油価格下落の影響が出てくるのではないかという報道も一部あります。まだ噂の域を出ない報道ではありますが,気になるところではあります。
2016/01/22(金)
☆マシンチェンジ(JRR)
○JRRの最高峰クラスに参戦している須貝義行といえば,10年以上にわたりドゥカティのマシンを駆って自らのチームであるTEAM SUGAI RACING JAPANから参戦しています。2気筒らしいサウンドを出しながら走るそのマシンは,姿は見えなくても排気音で須貝が来ていることが分かりました。そうした印象のあるプライベーターを代表する須貝ですが,今シーズンはそれに変化が生じることになります。というのも,今週同チームから発表があり,これまでのドゥカティからアプリリアRSV4にスイッチして最高峰クラスにフル参戦することになりました。日本におけるアプリリアは,「ピアッジオグループジャパン」が取り扱っていますが,須貝のコメントによると,2011年の鈴鹿8耐で使用して,その基本性能の高さを認識していたことがマシン変更の理由の一つだということです。もう1つの大きな理由は,今回の契約により,須貝はピアッジオグループジャパンとアプリリアの"オフィシャルチーム・ライダー"としてフル参戦することになったということのようです。ただし,これまで通りプライベーターという立場には変更がありません。ドゥカティからアプリリアへと,同じイタリアンメーカーへの乗り換えとなりますが,RSV4をどのように仕上げていくのか,ベテランの技に注目ですね。
  2016/01/21(木)
☆名称変更(F1)
○マノー・マルシャF1チームから,新たなチーム名称とロゴの発表がありました。2010年シーズンからヴァージン・レーシングとしてF1にデビューした同チームは,2011年にはマルシャ・ヴァージンとチーム名が変更。2012年からはマルシャF1チームとして活動し,2014年シーズンにはシーズン終盤に資金不足から参戦を一時とりやめるという事態に至っていました。そして,昨シーズンは何とか資金を獲得してマノー・マルシャF1チームとしてフル参戦をしました。ところが,資金不足が大幅に改善されていたわけではなく,参戦決定が遅れたこともあって,シャーシは2014年型の改良版,エンジンはフェラーリの型落ちを特例で使用して何とか参戦できたものの,毎戦最下位争いから抜け出ることがほぼできない状態でした。そうした同チームでしたが,今シーズンは大幅に状況が変わっています。まず,今回発表となったチーム名ですが,『マノー・レーシング』としてスタートを切ることになりました。そして,これは既に発表があったことですが,シャーシはウイリアムズとテクニカルパートナーシップが結ばれ,ギヤボックス等の供給を受けることになっています。そして,エンジンについては,現行の形になってから最強のユニットとなっているメルセデスから供給されることになっています。ドライバーについては,唯一正式には2人とも決まってなく,何人かの名前が噂として浮上しています。その噂に上っている具体的な名前ですが,昨年同チームでレギュラードライバーを務めたW.スティーブンスをはじめ,スポット参戦を果たしたA.ロッシの名前が挙がっています。それだけでなく,昨シーズンDTMでチャンピオンを獲得すると共に,メルセデスAMGのリザーブドライバーも務めたP.ウェーレイン,昨年GP2で3勝を挙げる活躍を見せたインドネシア人ドライバーのR.ハリアントなども噂として名前が挙がっています。
 
2016/01/20(水)
☆値下げ(F1)
○コスト削減策の一環として,FIAやB.エクレストンは独立系のメーカーによるエンジン供給という考えを持っていました。これに対して,現在エンジンを供給しているメーカーは反対の姿勢を見せていました。この点について話し合いがなされたようで,この案は破棄されました。その代わり,現在2000万〜2500万ユーロ(約25億6000万円〜32億円)でパワーユニットを供給しているといわれていますが,これが値下げされることになったようです。この件に関する報道によると,カスタマーチームに1シーズンにつき1200万ユーロ(約15億4000万円)で1.6リッター V6ターボ ハイブリッドシステムを供給することで合意されたということです。ただ,これは正式発表ではなく,正式に合意されたわけではないようです。正式には,3月に行われるFIAでの会議で決定することになるとのことです。なお,その他のコスト削減策として,ギアボックスの年間使用量に制限が加えられるようになるようで,1シーズン3基までになるとのことです。
2016/01/19(火)
☆お披露目は(F1)
○新しい年を迎えると共に,今季型マシンがどうなるのかとても気になる時期となりました。その新しいマシンのお披露目ですが,当然チームによって日時は違ってきます。特に今シーズンは,当初発表されていたレースカレンダーに変更が加えられ,最終的には当初より2週間早められる結果となりました。新車開発のためには,1日でも貴重なものとなりますが,それが2週間違うことになったわけですから,チームのスケジュールにも影響が出てきているようです。スケジュール変更に伴い,テスト日程も2週間早められることになり,その結果,多くののチームは,きちんとした新車発表会を実施しないままテストに突入することになりそうです。そのような中,既にいくつかのチームが新車のお披露目について発表をしています。まず,フェラーリですが,来月オンラインで発表を行うことになるようですが,その際,事前に登録したファンの中から,ソーシャルメディアへの参加状況でトップ10に入った人が発表会に参加できることになるようです。マクラーレン・ホンダについては,バルセロナで冬季テストがスタートする前日の2月21日(日)に今季型マシンである『MP4-31』を公開するという発表を行いました。ウィリアムズについても既に公開日が発表されていて,テスト初日となる2月22日(月)にピットレーン上で行うということです。なお,ザウバーについてですが,そのバルセロナでのテストには,昨年型のマシンで 臨むことになるようです。これも,スケジュールが早められた事による影響ということで,今季型マシン『C35』のデビューについては,2回目のプレシーズンテストが行われる3月1日(火)となる予定です。
2016/01/18(月)
☆12度目(ダカール)
○年が明けて2週間にわたって南アメリカで行われたダカール・ラリーが終了し,4輪ではプジョーのマシンを駆るS.ペテランセルが優勝しました。2輪で6度の優勝経験があるペテランセルですが,ついに4輪転向後も2輪と同じ6度目の優勝を飾り,これで合計12度の勝者となりました。昨シーズンから再びダカール・ラリーに復帰したプジョーですが,復帰2年目にして早くも勝利を収めました。プジョーの優勝は,1990年以来となります。今年のペテランセルは,大会序盤にいきなりエンジントラブルが発生して順位を下げましたが,10回を超える優勝回数を誇る彼は,日を追う毎に順位を上げていきました。そのような中,中盤までは,WRCで無敵を誇ったチームメイトのS.ローブが,とても初参戦とは思えない走りを展開してトップに立ち続けていました。しかし,アクシデントで順位を下げる事態となり,代わってトップに立ったのは,同じくチームメイトで,WRC元チャンピオンのC.サインツでした。ところが,そのサインツにはマシントラブルが発生してリタイアとなり,今度はペテランセルがトップに立ちました。終盤に入ると2位以下に1時間以上の差をつける強さを見せ,最終盤では確実な走りを展開していって,見事通算2度目のタイトル獲得となりました。市販車部門で参戦しているトヨタ・オートボデーは,市販車部門3連覇を狙って走行を続け,今シーズンから同チームのエースドライバーに昇格しているN.ジボンが困難を乗り越えて優勝し,チームに目標の3連覇をもたらしました。トラック部門では,日野チーム・スガワラの菅原照仁/杉初となる浦博之組が10リットル未満クラスで優勝を今年も果たしています。2輪では,KTMのマシンを駆るT.プライスが,オージーライダーとしては初となる優勝を果たしています。序盤こそ検討していたHRCでしたが,次々にトラブルやアクシデントが襲って表彰台獲得には至らず,ホンダ勢としてはホンダ・サウス・アメリカ・ラリー・チームの・K.ベナバイズの4位が最高位で,HRCライダーとしては,R.ブラベックの8位が最高位ということで,優勝を狙ってのワークス参戦としては,惨敗と言える結果に終わってしまいました。来年こそは,今年の鬱憤を晴らす活躍を見せることを期待したいと思います。
2016/01/17(日)
☆人気回復に向け(F1)
○世界的に人気に陰りが見えているF1ですが,その要因になっている点がいくつもあります。その中の1つが,音量にあります。F1といえば,聴覚を刺激するような排気音が連想されるところですが,2014年に現行のハイブリッド・ターボパワーユニットが導入されて以来,いつも問題として指摘されてきました。それは,F1マシンとしては静か過ぎるということ。現行のユニットでは,メインテールパイプをウェイストゲートパイプに接続しているため,これがエキゾーストでサイレンサー的役割を果たす形になっていたそうです。来シーズンから音量を25%上げることを目標に,今後レギュレーション変更が加えられるようになるかもしれません。別の不振の要因ですが,それはショー的な部分です。その中の1つが,給油にあります。以前は,レース中ピットインして給油作業がありました。しかし,コスト削減やオーバーテイクにそれほど影響がないということから,2009年シーズンをもってこれがなくなっていました。しかし,コスト削減とはいっても,実際には年間5万ユーロ(約640万円)ほどしかかかっておらず,給油作業はショー的な部分では確かに面白みが出てきます。こうしたことから,FIAとしても復活に向けて検討を加えていくようです。
2016/01/16(土)
☆一発で(F1)
○一昨年まではマルシャとして参戦していましたが,チームを再建して昨シーズンからマノー・マルシャとして参戦している同チームですが,その昨シーズンは再起を期して発足はしたものの,マシン開発までは手が回らず,シャーシは特例として一昨年型の改良版を使用し,エンジンに関しても一昨年型(供給元はフェラーリ)を使用するという状態での参戦でした。そういう状況ですから,当然戦闘力が落ちることは間違いなく,常に最下位争いを展開するという状況に終始しました。そうしたマノーですが,今季は全く違った状態での参戦となります。というのも,エンジンは最強のメルセデスを使用し,シャーシに関しても,同じメルセデスエンジン勢であるウィリアムズから技術供与を受けるという恵まれた状態に変化しました。さらに,ベネトン,マクラーレン,フェラーリで仕事を経験し,そのフェラーリでは2006年から2014年末までチーフデザイナーを務めていたN.トンバジスをチーフエアロダイナミシストとして迎えました。そうした改革は当然のようにさっそく結果を招き,昨年は合格しなかったマシンのクラッシュテストに,今シーズンは一発で合格したのです。当然昨シーズンは一度も参加できなかったプレシーズンテストに,今シーズンは最初から臨むことができるようになります。昨年はこのマノーがいたためにコンストラクタータイトルで最下位を免れたマクラーレン・ホンダですが,今シーズンはそのマノーが浮上してくることは間違いなく,そうした面でもマクラーレン・ホンダのさらなる奮起が必要となるところです。
2016/01/15(金)
☆撤退(F1)
○F1では,自動車メーカーやチームなど,F1マシンに直接関わるところが参戦したり撤退したりしています。その参戦や撤退は,例えばチームウェアやチーム間の無線など,マシンに直接関わらないけれども,それを支えるメーカーが関わったりもします。今回,新たにマシンやチームではなく,運営に関わるメーカーの撤退が発表されました。それは,表彰台で(何か不幸なことがあった場合は自粛することはありますが)必ず登場するシャンパンについてです。昨シーズンまで使用されていたのは,MUMM(マム)というブランドでした。そのMUMMを傘下に収めるペルノ・リカール・グループは,年間6億を越えるスポンサーマネーを支払って表彰台で同ブランドのシャンパンが使用されてきたのですが,昨シーズンをもって撤退することになりました。そのMUMMは,F1に替わって今季から電気自動車で争われるフォーミュラEに供給先を変更するということです。ということで,今シーズンからどのブランドのシャンペンが使用されることになるのかが疑問となるところですが,現段階では,この点に関する正式発表はありません。ただ,噂は既に出ていて,1999年シーズンまでスポンサーを務めていたモエ・エ・シャンドンが務めるのではないかと見られているようです。
2016/01/14(木)
☆入れ替わり?(F1)
○ロータスを買収し,今シーズンからワークスとして参戦することになっているルノーですが,ドライバーについてはロータス時代に契約したP.マルドナドとJ.パーマーの2人をそのまま採用することが確実視されていました。ところが,ここに来て新たな動きが出てきたようです。今回の話題の主は,昨季J.バトンに替わってマクラーレンのシートを得るとみられていたK.マグヌッセンです。マクラーレンの支援を受けてきたマグヌッセンは,引退するとみられていたバトンが継続して参戦することになったため,そのレギュラードライバーのシートを得ることができませんでした。そのマクラーレンとの話し合いの結果,レギュラードライバーのシートを得るため,契約を解除してフリーの立場に立っていました。今季のレギュラードライバーの座を得るため動きを見せているマグヌッセンは,パーマーのレギュラードライバー昇格により空いたルノーのテストドライバーシートを得ることを話し合っているとみられているのですが,新たな展開があるようです。というのも,ベネズエラの国営石油関連企業であるPDVSAの支援を受けているマルドナドですが,そのベネズエラの政情不安や原油価格の大幅下落がシート獲得に不穏な影を落としているのです。BBCの報道によると,今シーズンに向けてPDVSAが払うはずだった5,000万ドル(約59億円)の入金が,数週間にわたって遅れているというのです。強力な資金援助がシート獲得に大きな後押しをしていたマルドナドにとって,これは大きな影響を受けます。今回の報道によると,安泰と思われていたマルドナドのシートが,才能あるマグヌッセンに奪われるかもしれないということです。もちろん,これは噂の域を出ませんし,通常であれば当初の見込み通りテストドライバーのシート獲得という流れになるところでしょう。しかし,何が起こるか分からないのがF1の世界。あとマノーのシート2つのみが決まっていないという状況に変化があるかもしれませんね。
2016/01/13(水)
☆デビュー(JRR)
○先日,カワサキ系の有力プライベートチームの1つであるRS-ITOHが,今シーズンの参戦体制について発表がありました。それによると,昨シーズンと同じく今シーズンも2チーム体制となります。まず,エースチームについてですが,チーム名はこれまで通り『Will-Raise Racing RS-ITOH』となり,エースライダーとしては,こちらも変更なく元全日本チャンピオンの井筒仁康がJ-GP2クラスにフル参戦します。チームメイトには,昨シーズン岩崎 哲朗と共に『RS-ITOH&ASIA』から同クラスに参戦した石塚健が継続参戦となります。もう1つのチームは,昨シーズンのRS-ITOH&ASIAからチーム名が変更となり,『RS-ITOH RACING TEAM』のチーム名でフル参戦となります。このチームの目的は若手育成で,4名のライダーがフル参戦することになりました。その内訳ですが,松崎克哉がST600クラスに,柴田陸樹がJ-GP2クラスに参戦します。そして,我が大分県にとって注目となるのが,大分県を代表する若手ライダー2人の起用です。その内の1人は,昨シーズン父親が設立した『豊後なしかレーシングチーム』からJRRにスポット参戦した経歴を持つ高校生ライダー(2015年度は高校1年生)の清末尚樹です。そして,もう1人は,昨年の鈴鹿4耐を中学生として制し(鈴鹿4耐としては酒井大作につぐ史上2番目の記録。現在の4サイクル600ccマシンになってからは史上最年少。)た和田留佳です。清末,和田共に初のJRRフル参戦で,今年は学習の年となります。初めてのチームであり,初めてのサーキットがあったりして苦労すると思いますが,一歩一歩確実に階段を上っていってもらいたいと思います。なお,国内だけでなく昨年に引き続いて岡村光矩が,『アジアロードレース選手権』のSS600クラスにフル参戦することになっています。また,鈴鹿8耐にもSST1000クラスで参戦することにもなっています。
2015/01/12(火)
☆ステップアップ(JRR)
○あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
1月4日(月)にホンダ系の有力コンストラクターであるモリワキから,今シーズンの参戦体制について発表がありました。それによると,J-GP2クラスで2年連続チャンピオンを獲得した高橋裕紀が,今季は最高峰のJSB1000クラスにフル参戦することになりました。以前は,JRRにおける最高峰クラスに毎年フル参戦していたモリワキですが,このところ参戦をとりやめていて,最高峰クラスへの参戦は,実に8年ぶりとなります。高橋自身にとっては,中量級クラスでチャンピオンを獲得した後,すぐにWGPにフル参戦を開始していますから,スポット参戦の経験はあるものの,JRRの最高峰クラス参戦は初となります。駆るマシンは当然ホンダのCBR1000RRとなるのでしょうが,現在このクラスで使用されているマシンとしては,ベースが最も古くて戦闘力がかなり低くなっていますから,モリワキのチューンナップでどこまで高めることができるのかが注目となります。
その高橋が抜けたJ-GP2クラスへは,昨シーズンから高橋と共に同クラスに参戦していた日浦大治朗がそのまま参戦を継続することになりました。昨年は2回表彰台に立った日浦ですが,あまりに強い高橋がいたため,表彰台の一番高いところに上ることができていませんでした。今シーズンは,文字通りこのクラスにおけるエースとなった日浦ですから,高橋の後をしっかり受け継ぎ,優勝することはもちろん,チームとして3連覇に貢献することが期待されます。チームとしては,このクラスに日浦のみの参戦ですが,九州を代表するプライベートチームであるTeam高武RSCに対して,モリワキのオリジナルマシンであるMD600を貸与し,そのマシンを作本輝介が駆ることになりました。
 

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