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2016最新ニュース

2016/03/31(木)
☆参戦なし(MotoGP)
○今シーズンからドゥカティのテストライダーとして契約している元王者のC.ストーナーですが,彼に関しては,シーズン中にワイルドカード等でレースに復帰するのではないかということが期待を込めて語られています。特に,シーズン前の公式テストにおいて,ストーナーはレギュラーライダーよりも速いタイムを刻みましたので,その期待がより一層高まっているのも事実です。そのような中,ドゥカティのサテライトチームであるオクト・プラマック・ヤクニックに所属するD.ペトルッチが,テスト中に転倒して右手の中手骨を骨折。開幕戦は一旦出場したものの,痛みに見舞われ,その後ドクターストップがかかって開幕戦の参戦を途中キャンセルしました。ペトルッチについては,その後の2戦を欠場することになっていて,その間の代役参戦が誰になるのかが注目となりました。そこで登場するのが,冒頭に述べたストーナーです。どうやらその点について検討はされたようですが,チームマネージャーであるG.ダリーニャによると,ストーナーのフィジカル面が万全ではなかったことから起用を断念したということです。テストとレースとでは,当然走るペースや連続周回数等が違いますから,フィジカル面の準備が当然必要ですので,この決定は安全面を考えても致し方のないところです。どうやら今回はかなわなかったことになりますが,参戦を健闘したということは,今後ワイルドカード参戦ということもあり得るとも言えますから,ある意味期待が持てることになりますね。なお,ペトルッチの代役については,これまでの例から考えると,以前からテストライダーを務めているM.ピロが参戦する可能性が高いものと思われます。
2016/03/30(水)
☆2台目で(F1)
○開幕戦オーストラリアGPで起こったマクラーレン・ホンダのF.アロンソとハースF1チームのE.グティエレスとのクラッシュ劇の続報です。特にアロンソのマシンのダメージが大きく,全損に近いものと思われていましたが,その後の調査で激しかった割にはマシンが修復可能なのではないかという報道がなされていました。ここ数日の報道では,シャーシに関しては,どうやら修復が可能なようです。しかし,一旦は大丈夫なのではないかという報道もあったエンジンに関しては,やはりダメージが大きかったようで,今後も使えるかどうか微妙なところがあるようです。ということで,第2戦バーレーンGPでは,2基目のエンジンが投入されることになるようです。また,グティエレスに関しても,やはりダメージが大きかったようです。エンジンに関しては問題がなかったようなのですが,シャーシに関してはダメージが大きかったようで,グティエレスは2台目のシャーシを次戦で使用することになるようです。ダメージを受けたシャーシに関しては,今後スペア用に使う方針のようです。なお,アロンソのクラッシュについてですが,その後の調査で彼が座っていたシートが破損していたことがわかりました。F1が使用しているカーボン製のシートですが,調査によると46Gの衝撃が加わったとのことで,さすがのシートもそれに耐えられなかったようです。それにしても,それに座っていたアロンソが打撲だけで済んでいたわけですから,まさに奇跡的なクラッシュ劇であったと言えますね。
2016/03/29(火)
☆間もなく(F1)
○レッドブルの黄金時代を築くのに大きな貢献を示した中の一人は,何と言っても空力をうまく操ってマシンを作り上げていくことができるA.ニューエイが挙げられます。そのニューエイですが,2014年シーズンにF1の最前線から退き,ヨットレースの最高峰とも言えるアメリカズカップに出場するベン・エインズリーのチームが使用するヨットの開発に携わっていました。その開発が一段落し,現在は,先日レッドブルと提携を交わしたアストンマーチンのロードカープロジェクトに関わっています。今後同社から発売されるスポーツカーにニューエイの技術が投入されることになるわけです。ただ,稀代の空力の天才がこのままF1から身を引くわけではないようです。間もなく来シーズンのレギュレーションが発表されますが,それを受けて分析を開始し,来季型マシンの開発に着手していきますが,その活動にニューエイも関わっていくことになるようです。F1の仕事と他の仕事との関わり方ですが,チームオーナーであるC.ホーナーによると「フィフティーフィフティー」だということです。まだまだ彼の力は今後も必要であることは間違いありません。
2016/03/28(月)
☆出遅れ?(SGT)
○富士スピードウェイで2日間にわたって行われた合同テスト最終日の走行が,初日より気温が上がってテスト日和とも言える状況で行われました。GT500クラスは,前日の午前中でトップタイムをマークし,初日総合で2番手タイムだった安田裕信&J-P.デ.オリベイラ組のカルソニック IMPUL GT-Rでした。昨年惜しいところでタイトルを逃しただけに,今年にかける意気込みが出た2日間だったのかもしれません。総合2番手タイムをマークしたのは,午後の走行でトップタイムだったH.コバライネン&平手晃平組のDENSO KOBELCO SARD RC Fでした。同じレクサス勢である大嶋和也&A.カルダレッリ組のWAKO'S 4CR RC Fが総合3番手タイムをマークすると共に,J.ロシター&平川亮組のKeePer TOM'S RC Fが総合4番手タイムをマークし,レクサス勢が2〜4位を独占しています。独占と言えば,前日トップ7を独占したブリヂストンタイヤユーザーですが,2日目はトップ4が同タイヤでした。今シーズンからハイブリッドをやめて通常のエンジンを使っているホンダ勢ですが,昨日は4番手に入り込んだものの,最終日は塚越広大&小暮卓史組のKEIHIN NSX CONCEPT-GTがマークした総合7番手タイムが最高位で,やはり出遅れ感は否めない結果となっています。前日トップタイムだった立川祐路&石浦宏明組のZENT CERUMO RC Fは,総合9番手タイムで2日目を終えています。
GT300クラスは,前日総合3番手タイムだったJ.ミューラー&荒聖治組のStudie BMW M6が最終日の総合トップに立ちました。前日に首位だった星野一樹&J.マーデンボロー組のB-MAX NDDP GT-Rは,2日目を総合2番手タイムでテストを終えています。総合3番手タイムは,黒澤治樹&蒲生尚弥組のLEON CVSTOS AMG-GTでした。タイヤ銘柄でいくと,前日に引き続いてヨコハマタイヤがトップ3を独占しています。
2016/03/27(日)
☆上位独占(SGT)
○開幕を来月に控え,2日間にわたる公式テストが,富士スピードウェイで始まりました。初日は午前・午後に走行がそれぞれ行われ,GT500クラスでこの日の総合トップタイムをマークしたのは,トヨタ陣営のエース的立場にあるドライバーの組み合わせとなっている立川祐路&石浦宏明組のZENT CERUMO RC Fでした。同じトヨタ陣営では,H.コバライネン&平手晃平組のDENSO KOBELCO SARD RC Fが総合3番手タイムをマークしています。そのトヨタ勢に食い込んで2番手タイムをマークしたのは,昨年惜しいところでタイトル獲得を逃した安田裕信&J-P.デ.オリベイラ組のカルソニック IMPUL GT-Rでした。ホンダ勢では,塚越広大&小暮卓史組のKEIHIN NSX CONCEPT-GTの4番手が最高位でした。マシンで見ると上位は3メーカー全部が入っていますが,タイヤメーカーで見ると,トップのZENT CERUMO RC Fから,7番手タイムだった大嶋和也&A.カルダレッリ組のWAKO'S 4CR RC Fまでが全てブリヂストンタイヤユーザーで,同タイヤがトップ7を独占した結果となりました。
GT300クラスでは,星野一樹&J.マーデンボロー組のB-MAX NDDP GT-Rが総合トップタイムをマークしました。2,3番手タイムをマークしたのは,それぞれ織戸学&平峰一貴&青木孝行組のマネパ ランボルギーニ GT3,J.ミューラー&荒聖治組のStudie BMW M6でした。タイヤメーカー別で見ると,トップ3は全てヨコハマタイヤユーザーで,GT500クラスと違ってこちらはヨコハマタイヤがトップ3を独占しています。
2016/03/26(土)
☆復帰(SGT)
○GT500クラスにフル参戦するLEXUS TEAM TOM'Sは,今シーズンも2台体制で臨むことになっています。その内の1台である37号車については,これまで通りKeePer TOM'S RC Fとしてフル参戦し,J.ロシター&平川亮のコンビでマシンを駆ることが決定していました。もう1台である36号車については,伊藤大輔と昨年の全日本F3チャンピオンであるN.キャシディとのコンビで戦うことは明らかとなっていました。しかし,タイトルスポンサーについては未定となっていましたので,車名が明らかになっていませんでした。そして,この度同チームから発表があり,国内通信大手のKDDIとスポンサー契約が成立し,これを受けて車名が『au TOM’S RC F』となることが発表されました。今回スポンサーに決定したKDDIは,前身である『cdma One』ブランドで1999年シーズンにセルモをスポンサードしてSGT(当時は全日本GT選手権)に参戦しました。2001年に現在の『au』ブランドの誕生にあわせ,auセルモスープラとして参戦していました。その後はスポンサードを終了していましたが,今年SGTにTom'sと提携して復帰することになりました。auカラーが施されたRC Fの走行がお披露目されるのは,今日から2日間にわたって富士スピードウェイで行われる公式テストということになります。
2016/03/25(金)
☆ハイブリッドで?(F1)
○一定の時間になった段階でマシンが1台ずつ脱落していくという予選方式で行われた開幕戦オーストラリアGPでしたが,マシンが1台も走行しない時間帯ができて散々な評価のまま終了していました。この結果,レース後に行われたチーム代表が集まった会合において,開幕戦のみ新方式で実施し,第2戦からは昨シーズンの方式に戻すことが決定していました。ただ,この会合には決定権がなく,最終的にはF1委員会による会議で決定されることになっていました。当初は,チーム代表たちの話し合いのまま決定するものとみられていましたが,昨日行われた委員会の会議でその予選方式について話し合いが行われ,全会一致が原則のこの会議で新予選方式廃止が全会一致とならず,新方式が継続されることになりました。その結果,少なくとも第2戦バーレーンGPの予選は,開幕戦と同じ方式で実施されることになりました。ただ,この方式に対する批判は根強く,F1界のボスB.エクレストンも見直しを示唆しています。その見直しについては,ハイブリッド版が検討されているのではないかという報道もあります。このハイブリッド版というのは,Q1及びQ2に関しては新方式で行われ,ポールが決まるQ3は昨年までの方式で実施するというものです。この点については,第2戦の結果を受けて話し合われるのではないかと思われます。
2016/03/24(木)
☆無事(F1)
○昨日に続いて,今日もN.ロズベルグの優勝で終わった開幕戦オーストラリアGP関連のニュースをお伝えします。そのオーストラリアGPの18周目に起こったのがマクラーレン・ホンダのF.アロンソとハースF1チームのE.グティエレスとの間で行ったアクシデントです。アロンソのマシンが,前を走るグティエレスの左リアタイヤに接触してクルマごと跳ね上げられました。時速300qという超高速で衝突したアロンソのマシンは,回転しながら宙を舞うようにしてバリアに突っ込み,原型を留めないほどに大破しました。幸いなことにアロンソは自力で脱出することができ,打撲はあったようですが,アロンソ自身の最悪の状態は回避できました。ただ,そこで大変心配されたのが,マシンの状態です。現在のF1は,エンジンやギアボックスの使用基数に制限があり,新しく載せ換えるとペナルティが科されることになります。開幕戦からいきなり激しいクラッシュによりマシンが激しく損傷したわけですから,長いシーズンを考えるとこれは大きな痛手となります。ところが,その後行ったマシンチェックによると,実際のシャシーの損害はサスペンションの取り付け部分だけで,それ以外は使用可能な状態だということのようです。つまり,エンジンにしてもギアボックスにしても,載せ換える必要は現段階ではないと言うことですから,ペナルティの心配が回避されたことになります。アクシデントと言えば,もう一人使用可能かどうか心配されたドライバーがいます。それは,フェラーリのK.ライコネンです。マシントラブルが発生して緊急ピットインしたライコネンでしたが,ピットインした時にはドライバーの頭上にあるエアボックス部分から出火していて,直ちに消火器で消火作業が行われました。この出火は,ターボのオーバーヒートによるものだったようです。火が出るほどのものでしたから,当然エンジンの状態はかなり厳しいことが予想されていましたが,ライコネンもアロンソと同様に今後の使用に耐える状態ということです。両方とも見た目は深刻そうな状態だっただけに,奇跡とも言える結果ですね。
2016/03/23(水)
☆撤廃&緩和(F1)
○N.ロズベルグの逆転優勝で終わった今シーズンの開幕戦オーストラリアGPですが,その大会期間中に今シーズンから導入されたレギュレーションについて,早くも変更が加わりました。まず1つ目は,予選方式についてです。今シーズンから導入されることになっていた予選方式は,一定時間経過した段階で最下位だったドライバーが徐々に予選を脱落していくというものです。その方式が初めて導入されたのが今回のオーストラリアGPだったわけですが,マシンが1台も走行しない時間帯が出てきて,例えばポールが決まる最も注目が集まるはずのQ3では,残り3分以上を残して誰も走行しないという事態となりました。こうした「ぶざまな」事態をさらけ出した予選方式に対して批判が集まり,決勝レースを前に各チームの代表がメルボルンでミーティングを開いて,今回導入された予選方式を撤廃し,昨年の予選システムに戻すことに満場一致で同意しました。今後,次のバーレーンGPに向けてF1委員会で承認されることになります。
2つ目は,無線に関するレギュレーションの緩和です。今シーズンから無線に関するレギュレーションがかなり厳格になりました。これにより,無線でレース戦略を変更したり,様々な情報をドライバーに伝えることができなくなっていました。オーストラリアGPにおいてポールからスタートしたメルセデスAMGのL.ハミルトンが,スタートに失敗してオープニングラップを6位で終わるという状況が見られました。一説によると,無線の厳格化に伴ってスタート手順をドライバーは無線で確認することができず,これによりハミルトンに何らかの手順ミスがあってスタートが遅れたということでした。あまりに厳格化すると,レース中に状況に合わせて戦略を変更するというレースの醍醐味の1つであるこの点がスポイルされてしまいかねません。レギュレーションが決定以後チーム等から異議が出されていて,FIAはチーム側からの聞き取り調査を実施し,この結果,オーストラリアGPの決勝開始間際に戦略に関する指示の伝達を許可することになりました。もちろん,昨年までのレギュレーションよりは厳しく,レース中にマシンやパワーユニットのセットアップに関することを伝えることはできません。しかし,ピットインのタイミングやその際に使用されるタイヤをどれにするかといった内容は伝えることができるようになりました。それ以外には,ピットに入った際,ピット前で停止するのか,ガレージに入るのか等の情報も伝えることができるようにもなっています。
2016/03/22(火)
☆延長&移籍(MotoGP)
○ディフェンディングチャンピオンであるモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソの優勝で終わった開幕戦カタールGPですが,そのカタールGPの開催中に早くも来シーズンの契約について2つの発表がありました。まず1つ目は,契約延長です。それは,昨シーズンは惜しくもタイトル獲得を逃し,今季雪辱にかけているモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシです。一時期ドゥカティに移籍することがありましたが,2004年シーズンからヤマハとの契約が成立し,これまでに4回のタイトルを獲得してきました。ドゥカティを経て再びヤマハと組んでからは,残念ながらタイトル獲得には至っていませんが,ランク4位が1回,ランク2位が2回となっています。今シーズンでヤマハとの契約が切れることになっていたロッシですが,開幕前は序盤の数戦で契約延長するかどうか判断すると言っていましたが,開幕戦の途中でヤマハとの2年間の契約延長を結びました。現在37歳のロッシですが,少なくとも39歳までは現役を続ける決断をしたことになります。ロッシと同じく今季で契約が切れるロレンソに関しては,ヤマハは既に彼に対して契約延長を打診しているようです。しかし,来季ドゥカティへの移籍も噂される彼だけに,まだヤマハとの契約延長の決断には至っていないようです。早くも開幕戦を制したロレンソですが,シーズン中にどのような決断をするのか気になるところです。
2つ目は,同じくヤマハ陣営ではあるのですが,こちらは移籍です。来シーズンからMotoGPクラスに参戦することが決定しているKTMから発表があり,ヤマハのサテライトチームであるモンスター・ヤマハ・テック3からフル参戦しているB.スミスと,来シーズンから2年契約が成立しました。スミスについては,開幕前に自身から発表があり,今シーズンをもってテック3から離れるということでした。その発表の際,ワークスライダーの道を探るということもあわせて発表していました。今回の発表により,それがKTMのワークスライダーという立場を意味していたことが明確になりました。来シーズンのテック3については,若手の起用が噂されて(その中の一人が,今季チーム・スズキ・エクスターで好調な走りを見せているM.ビニャーレス!)いました。それだけに,スミスにしても,もう一人のライダーであるP.エスパルガロにしても,背水の陣で今シーズンに臨む必要性があるということが語られていました。今回の決定により,もしかしたらエスパルガロもホッと一安心といったところなのかもしれません。もっとも,ロレンソの契約次第では,ヤマハのワークスライダーの地位が1つ空くことになりますので,今季いい走りを見せているとエスパルガロはそこに滑り込める可能性が高いですから,やはりいい結果を出さなければならないことに変わりないのかもしれませんね。
2016/03/21(月)
☆王者の走り(MotoGP)
○今年で10年目となるカタールGPの決勝レースが,例年通りナイトレースで行われました。MotoGPクラスは,スタートでドゥカティ勢が飛び出し,それをヤマハとホンダが追うという形で進みました。序盤にドゥカティ・チームのA.イアンノーネが転倒し,4台によるバトルに絞られました。ポールからスタートした昨年のチャンピオンであるモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソは,はじめはドゥカティを先行させていましたが,9周目にトップに立つと後続との差を少しずつ広げていきました。ストレートスピードは圧倒的にドゥカティがあるのですが,ロレンソは2位走行しているドゥカティ・チームのA.ドビツィオーゾがスリップにつけない距離を保ってトップを走行。残り3周となったところでは決勝レース中の最速タイムを更新する速さを見せて最後は独走態勢に持ち込み,見事開幕戦を制しました。まさに王者の走りといったところでしょう。終盤一旦は2位に浮上したレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでしたが,ストレートスピードに勝るドビツィオーゾに逆転され,最終的に3位でチェッカーとなりました。4位に,昨年のこの大会の勝者であるモビスター・ヤマハMotoGPのV.ロッシが入っています。
Moto2クラスは,スタート時にジャンプスタートがあってライドスルーペナルティーを科されるマシンがあり,その中には残念ながらイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶が含まれていました。中上以外では,A.リンスやS.ロースなどの優勝候補者も含まれていて,波乱の幕開けとなりました。その中でトップに立ったのは,ガレージ・プラス・インターウェッテンのT.ルティでした。ゴール直前まで2台によるトップ争いを展開し,これを振り切ってトップでチェッカーを受け,昨年5月に行われたフランスGP以来の勝利を収めています。2位でチェッカーを受けたF.モルビデリはジャンプスタートでペナルティが科されて順位が下がり,実質的に2位争いを展開していたSAGチームのL.サロム,スピードアップ・レーシングのS.コルシが,それぞれ2位,3位となりました。ペナルティを科された中上は,最終的にポイント圏内ぎりぎりの14位でチェッカーを受け,何とか2ポイントを獲得しています。
Moto3クラスは,8台によるトップ争いが展開されていきました。昨年の日本GPを制したオンゲッタ・リバコールドのN.アントネッリは,チェッカー直前にトップに立って2位に1000分の7秒差で自身通算3勝目を開幕戦で挙げました。惜しくも2位になったのは,レッドブルKTMアジョのB.ビンダーで,トップで最後のストレートに帰ってきた時の走りが悔やまれるところでしょう。3位には,マシン的に苦しい状況にあるマヒンドラのマシンを駆るF.マグナイアが入りました。日本人ライダー勢は後ろでの走りに終始し,ホンダ・チーム・アジアの尾野弘樹は18位,CIPの鈴木竜生は28位でのチェッカーとなっています。

☆逆転(F1)
○開幕戦オーストラリアGPの決勝レースが,ドライコンディションのアルバート・パーク・サーキットで行われました。ポールからスタートしたのは,2年連続チャンピオンであるメルセデスAMGのL.ハミルトンでしたが,スタートで出遅れてしまい,6位まで順位を下げてしまいました。それに対して,フェラーリのS.ベッテルとK.ライコネンが好スタートを切って,オープニングラップではワンツーとなりました。その後,ハミルトンは順位を挽回しようと少しずつポジションをアップ。ピットインのタイミングで順位に変化があり,18周目に突入しました。その周のターン3において,マクラーレン・ホンダのF.アロンソとハースのE.グティエレスとが接触して激しくクラッシュしました。幸いなことに両者共に自力でマシンから脱出できましたが,あまりの激しさで赤旗が提示され,レースは一旦中断となりました。20分後に再開されたレースでは,2回目のタイヤ交換でベッテル側にタイムロスが発生してしまって4位でコースに復帰となりました。この時点でトップに立ったのが,2番グリッドからスタートしたメルセデスAMGのN.ロズベルグでした。トップに立ったロズベルグは,最後までその位置を保ち,逆転で開幕戦を制しました。スタートで出遅れたハミルトンでしたが,何とか順位を挽回していき,最終的に2位でチェッカーとなり,スタート時には波乱があった同チームですが,最終的にはワンツーフィニッシュを果たしています。タイヤ交換に時間がかかったり,オーバーランがあったりしたベッテルは,最終的に3位でのチェッカーとなりました。このレースで注目されたのは,今シーズンから新規参入したハースF1チームでしょう。通常の新規参入チームですと完走もままならないというところなのでしょうが,実質的にフェラーリのBチーム的な立場を有している同チームは,何と初レースでエースドライバーであるR.グロージャンが6位入賞を果たすという快挙を成し遂げています。マクラーレン・ホンダは,アロンソがクラッシュでリタイア,J.バトンは14位でのチェッカーとなっています。
2016/03/20(日)
☆ウィング付きで(MotoGP)
○開幕戦カタールGPの予選が,強い風が吹くロサイル・インターナショナル・サーキットで行われました。MotoGPクラスは,昨年のチャンピオンであるJ.ロレンソが最速タイムを刻み,今季最初のポールシッターとなりました。ロレンソにとって,通算62度目のポールとなります。この時のロレンソは,フロントウィング部分に大型のウィングをつけたマシンを駆ってのポール獲得でした。5番手タイムだったチームメイトのV.ロッシは,このウィングをつけてない通常のマシンでのアタックで,同じチームでもマシン選択に違いが出ていました。2番手タイムをマークしたのは,前日まで総合3番手タイムだったレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。ロレンソとの差は,1000分の91秒差でした。3番グリッドを獲得したのは,プレシーズンテストから好調な走りを見せてきたチーム・スズキ・エクスターのM.ビニャーレスでした。チームメイトのA.エスパルガロが,転倒したこともあって予選Q1で敗退したこととかなり明暗が分かれた予選となっています。4番手タイムをマークしたのは,前日までの総合トップタイムをマークしていたドゥカティ・チームのA.イアンノーネで,アプリリアを除く4チームが,グリッドをうまく分け合った形となっています。
Moto2クラスは,ダイナボルト・インタクトGPのJ.フォルガーが,コースレコードをコンマ2秒も更新する速さを見せ,およそ2年ぶり,このクラスで自身2度目となるポールを獲得しています。トップから1000分の72秒差で2番手タイムだったのは,フェデラルオイル・グレシーニ・Moto2のS.ロースでした。3番手タイムをマークしたのは,パギナス・アマリラスHP40のA.リンスで,8周目に転倒を喫してマシン修復に時間がかかっていましたから,何事もなく走行できていたら違った結果になっていたのかもしれません。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,トップからコンマ759遅れの9番手で予選を終えています。
Moto3クラスは,V.ロッシのチームであるスカイ・レーシング・チームVR46のR.フェナティが,昨年の日本GP以来となる自身通算2度目となるポールを獲得しました。フリー走行で総合トップタイムをマークしていたRWレーシングGP BVのL.ロイが,自身最高位となる2番グリッドを獲得しました。トップからコンマ114秒差で,レッドブルKTMアジョのB.ビンダーが3番手タイムでした。日本人ライダー勢は思うようにタイムアップを果たすことができず,CIPの鈴木竜生が25番手,ホンダ・チーム・アジアの尾野弘樹は29番手で予選を終えています。
☆新方式で(F1)
○開幕戦オーストラリアGPの予選が,ドライコンディションのアルバート・パーク・サーキットで行われました。今シーズンから予選方法が変更となっていて,最初の7分間で一番遅いマシンが脱落し,その後90秒ごとに一番遅いマシンが脱落していくという方式になっています。この新方式で行われた予選で最初のポールシッターとなったのは,やはりというかディフェンディングチャンピオンであるメルセデスAMGのL.ハミルトンでした。チームメイトのN.ロズベルグが2番グリッドを獲得し,これまた予想通りチャンピオンチームが今年も好スタートを切っています。そのメルセデスに一泡吹かせる可能性が一番高いのがフェラーリですが,そのフェラーリのマシンを駆るS.ベッテルが3番手タイム,チームメイトのK.ライコネンが4番手タイムと,これまた予想通りの展開となっています。気になるマクラーレン・ホンダ勢ですが,2台共にQ2に進出することができ,昨年の開幕戦とはいい意味で違った展開となりました。そして,F.アロンソが12番手,J.バトンが13番手と,決勝レースは中位からのスタートとなりました。なお,今年からもたらされた予選方式ですが,ピットに入ったタイミングでタイム更新できるかどうかが明確になりますから,タイヤを温存する必要性もあって,時間に間に合いそうもなければコースインしないという事態となり,肝心な時間帯であまりマシンが走行していないという状況が見られ,大きな問題が見られる方式であることが実際に明らかとなっています。
2016/03/19(土)
☆大幅更新(MotoGP)
○開幕戦カタールGP2日目の走行が,ロサイル・インターナショナル・サーキットで行われました。この日の走行は,最高峰のMotoGPクラスのみ行われています。2日目の走行でトップタイムをマークしたのは,ドゥカティ・チームのA.イアンノーネでした。彼がマークしたタイムは,これまでのコースレコードをおよそコンマ5秒も更新する速さでした。2番手タイムをマークしたのは,初日にトップタイムをマークしていたディフェンディングチャンピオンであるモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソでした。3番手タイムをマークしたのは,初日は8番手タイムに終わっていたレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスでした。スズキ勢では,初日も5番手タイムだったチーム・スズキ・エクスターのM.ビニャーレスの5番手が,アプリリア勢では,アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニのA.バウティスタがマークした19番手が最高位でした。

☆開幕(F1)
○MotoGPが開幕した翌日,今度は4輪レースの最高峰であるF1が,オーストラリアのアルバート・パーク・サーキットで開幕しました。この日は,生憎の雨が降ったり止んだりといった天候となり,時にドライコンディションに変わる難しいコンディションの中での走行となりました。そうした状況ですから,チームによってはあえてあまり走行しないところもあり,全体として低調な走行になってしまいました。そのような中で総合トップタイムをマークしたのは,ディフェンディングチャンピオンであるメルセデスAMGのL.ハミルトンでした。チームメイトのN.ロズベルグは,2回目の走行で雨に足をすくわれてクラッシュしてしまい,タイムアップが果たせない初日になってしまいました。総合2番手タイムをマークしたのは,メルセデス製のPUを使用しているフォース・インディアのN.ヒュルケンベルグでした。今季こそメルセデスに一泡吹かせたいフェラーリですが,初日はS.ベッテルが総合3番手タイムを出しています。マクラーレン・ホンダ勢は,F.アロンソ,J.バトンが,それぞれ6番手,7番手タイムと昨シーズンに比べるとまずまずのスタートを切っています。
2016/03/18(金)
☆好発進(MotoGP)
○ついに2輪ロードレースの最高峰であるMotoGPが,カタールのロサイル・インターナショナル・サーキットで開幕しました。最高峰のMotoGPクラスの初日は1回のフリー走行が,中・軽量級クラスであるMoto2とMoto3クラスは,2回のフリー走行が行われました。まずMotoGPクラスですが,この日の最速タイムを刻んだのは,今シーズンをディフェンディングチャンピオンとして迎えているモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソでした。この日ロレンソがマークしたタイムは,サーキットベストからおよそコンマ3秒遅れと,初日にしては速いタイムをマークしています。2番手タイムをマークしたのは,チームメイトのV.ロッシでした。昨シーズンはライダー,チーム共にタイトルを獲得したヤマハですが,その好調さを再現するかのように今季最初の走行で好スタートを切っています。3番手タイムをマークしたのは,ドゥカティのワークスライダーであるA.イアンノーネでした。開幕前に行われたオフィシャルテストでは,ヤマハの2人とドゥカティのサテライト,そしてスズキが好調でしたが,ドゥカティのサテライトチームであるアビンティア・レーシングのH.バルベラが4番手,チーム・スズキ・エクスターのM.ビニャーレスが5番手と,事前テストを再現するかのような初日となりました。ホンダ勢では,レプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサの7番手が最高でした。
Moto2クラスは,ダイナボルト・インタクトGPのJ.フォルガーが,コースレコードを更新する速さを見せて初日総合トップに立ちました。事前テストでも好調な走りを見せていたフェデラルオイル・グレシーニ・Moto2のS.ロースが,トップから1000分の91秒差で2番手タイムをマークしました。昨年ランキング2位につけ,チャンピオン争いの最右翼の1人とみられているパギナス・アマリラスHP40のA.リンスが3番手タイムでした。ディフェンディングチャンピオンとして今季を迎えているアジョ・モータースポーツのJ.ザルコは,トップからおよそコンマ3秒遅れの5番手タイムでした。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,トップからおよそコンマ4秒遅れの8番手タイムで初日を終えています。
Moto3クラスは,RWレーシングGP BVのL.ロイが,サーキットベストを更新するタイムを刻み,自身初となるトップタイムをマークしました。2番手タイムをマークしたのは,今季がデビューシーズンとなるレオパード・レーシングのJ.ミルでした。N.ブレガとR.フェナティのスカイ・レーシング・チームVR46勢が,それぞれ3番手,4番手タイムをマークしました。日本人ライダー勢ですが,ホンダ・チーム・アジアの尾野弘樹は23番手,CIPの鈴木竜生が29番手で初日を終えています。
2016/03/17(木)
☆正式(F1)
○昨シーズン終了後にロータスを買収し,今シーズンからワークスチームとして再スタートを切るのがフランスを代表する自動車メーカーの1つであるルノーです。そのルノーは,今シーズン行われてきたプレシーズンテストで使用してきたマシンは黒を主体としたものでした。ただ,その段階からそのカラーリングは暫定的なものだといわれていましたが,今週末の開幕を目前にして,ルノーから正式なカラーリングが施されたマシンを発表されました。それを見ると,当初から予想されていたとおり,ルノーのコーポレートカラーであるイエローを主体としたものでした。今季ここまで使用されてきた黒については,前後のウィング部分に施されています。さらに,リア部分にはゴールドのパネルが取り付けられています。塗装方法も変更されているようで,テスト時はグロス塗装だったようですが,正式なカラーリングではマット塗装が施されていて,これにより500グラムの軽量化を果たしているとのことです。カラーリング以外では,開幕戦ではこれまで使用してきたエンジンのバージョンアップ版を搭載する予定であることも併せて発表されています。現行のマシンになってから,メルセデスやフェラーリと比べると戦闘力不足が不安視されてきたルノーですが,果たしてこの黄色いマシンが表彰台圏内を走行できるのか注目です。
2016/03/16(水)
☆僅差(SF)
○今シーズン最初の合同テスト2日目の走行が,前日とは打って変わって好天に恵まれた鈴鹿サーキットで行われました。前日は,天候不順のため午後の走行がキャンセルとなり,その分,今日の午後の走行が30分延長されて実施されました。そのような中でトップタイムをマークしたのは,コースレコードを更新する速さを見せたNAKAJIMA RACINGの中嶋大祐でした。一昨年シーズンに現行のマシンになってから,鈴鹿でホンダ勢がトップタイムをマークするのはこれが初となります。その中嶋が更新するまでしばらくの間トップタイミングボードのトップに立っていたのは,元F1ドライバーで,今シーズンがSF2年目となるSUNOCO Team LeMansの小林可夢偉でした。中嶋と小林との差は,わずか1000分の22秒差でした。3番手タイムをマークしたのは,ディフェンディングチャンピオンで,前日も3番手タイムだったP.MU/CERUMO・INGINGの石浦宏明でした。こちらは,トップとの差が1000分の65秒差でした。今回の結果を見ると,トップから4位までがコンマ1秒以内に入っていますし,1秒以内が13位までになっていて,今季は混戦となるのかもしれません。なお,今シーズンの目玉である昨年のGP2王者で,マクラーレン・ホンダのリザーブドライバーを務めるDOCOMO TEAM DANDELION RACINGのS.バンドーンは10番手,そのGP2に今季もフル参戦すると共に,マクラーレン・ホンダのテストドライバーを務めることになっている松下信治は,ホンダテストカーを駆って参戦していて,15番手タイムでテストを終了しています。
2016/03/15(火)
☆放送なし(F1)
○世界的に人気に陰りが見えてきているF1ですが,日本も同様の傾向が見られている現状があります。そして,その傾向にさらに拍車をかけかねない状況が出てきました。それは,F1をテレビで見られないということです。以前はおよそ四半世紀にわたってフジテレビの地上波で普通に見られたF1中継でしたが,2012年からはBSフジに移行し,誰でも気軽に見られるという状況ではなくなりました。ただ,それでもBSが見られる環境にあれば無料でテレビ観戦することができたF1中継でしたが,少なくとも開幕戦についてはそうはいかないようです。テレビには放映権というのがありますが,これまではFOMとの契約でしたが,今シーズンからアジア圏内における権利はFOXスポーツが2022年まで持つことになりました。日本国内ではこれまで通りフジテレビが放送することにはなったものの,契約はFOXスポーツとのものとなり,両者はCS波契約を結びました。この結果,地上波はもちろん,BSフジでも放送がなくなることとなり,F1中継を観たい人は,有料放送であるCSのみという形になってしまいました。もちろん,今後新たな放送形態が出てくるかもしれませんが,これまでのようにレース当日の深夜に無料で見られるということはかなり難しい状況にあります。冒頭に記したように,ただでさえ人気に陰りが見えてきているのに,お金を出してまでも見ようとする人はかなりコアな人のみとなってしまい,さらに人気の衰退につながってしまいます。久々にホンダが復帰し,しかもかつて数々の栄冠を手にした『マクラーレン・ホンダ』として復帰したわけですから,ある程度人気が復活する可能性を秘めていただけに,何とも残念な結果となってしまいました。ぜひとも関係者の努力を期待したいところです。

☆大荒れ(SF)
○今シーズン初めてとなる合同テストが,鈴鹿サーキットで始まりました。今回のテストは,2日間にわたって行われる予定になっています。その初日の走行が行われましたが,この日の鈴鹿は雨に見舞われると共に,気温も低く,コンディションとしては最悪な状況となってしまいました。そうした状況の中でまず午前中の走行が行われましたが,路面に足をすくわれ,アクシデントが多発する状況となってしまいました。合計5度も赤旗が提示されましたが,その中には,セッション終盤にREAL RACINGの塚越広大が,その前を走るDrago Corseの小暮卓史に乗り上げてしまい,塚越が横転するという大クラッシュまで含まれています。両者共に救急車でメディカルまで運ばれる(ただし,両者とも自力で救急車に乗り込んでいます。)事態となりましたが,幸いなことにたいしたことには至らなかったようです。そのような状況でしたから,午後のセッションはキャンセルとなってしまいました。そのような中でトップタイムをマークしたのは,唯一2分を切ったVANTELIN TEAM TOM’SのA.ロッテラーでした。荒れたコンディションに強いところは,さすがWECチャンピオンといったところでしょう。2番手タイムをマークしたのは,SUNOCO Team LeMansの小林可夢偉で,さすが元F1ドライバーといったところでしょう。そして,3番手タイムをマークしたのは,P.MU/CERUMO・INGINGの石浦宏明で,さすが昨年のチャンピオンといったところでしょう。なお,今日2日目の走行が行われますが,天気予報では晴ということで,しかも初日は午後の走行がキャンセルとなってしまいましたから,今日の走行では,その分午後の走行枠が30分延長されることになりました。
2016/03/14(月)
☆3日連続(MotoGP)
○シーズン前最後の中・軽量級クラスのオフィシャルテスト最終日の走行が,開幕戦カタールGPの会場であるロサイル・インターナショナル・サーキットで行われました。この日の総合トップタイムを刻んだのは,ここまでの2日間トップ3に入る速さを見せてきたフェデラルオイル・グレシーニ・Moto2のS.ロースでした。彼のタイムは,非公式ながらサーキットベストを1000分の18秒上回っています。前日が2番手タイムだったダイナボルト・インタクトGPのJ.フォルガーが,この日のその2番手タイムでテストを得ています。前日にトップタイムをマークしたガレージ・プラス・インターウェッテンのT.ルティは,この日は3番手タイムでした。イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は,トップから1000分の45秒差で総合6番手タイムでした。昨シーズン途中から以前の好調さを取り戻す兆しを見せていましたが,このテストでは,常にトップ10内に入っていて,さらなる復活が期待されます。
Moto3クラスは,オンゲッタ・リバコールドのN.アントネッリが,サーキットベストを非公式ながらコンマ4秒以上更新する速さを見せて総合トップに立ちました。このテストで好調な走りを見せてきたRWレーシングGPのL.ロイとレオパード・レーシングのF.クアルタラロが,それぞれ総合2,3番手タイムをマークしました。CIPの鈴木竜生は18番手,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの尾野弘樹は30番手でテストを終えています。
2016/03/13(日)
☆非公式ながら(MotoGP)
○3日間にわたってロサイル・インターナショナル・サーキットにおいて行われる今季2回目のオフィシャルテスト2日目の走行が行われ,非公式ながらサーキットベストを更新する速さを見せたガレージ・プラス・インターウェッテンのT.ルティがこの日の総合トップタイムをマークしました。前日が総合6番手タイムでしたから,一挙にジャンプアップした形になっています。総合2番手タイムをマークしたのは,前日が4番手タイムだったダイナボルト・インタクトGPのJ.フォルガーでした。初日総合2番手タイムだったフェデラルオイル・グレシーニ・Moto2のS.ロースでした。2日連続してトップ3位内に入り,今季の活躍が期待されます。前日に総合トップだったパギナス・アマリラスHP40のA.リンスは総合4位,総合3番手タイムだったイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶は総合5番手でした。
Moto3クラスは,RWレーシングGPのL.ロイが,唯一2分5秒台に入る走りをマークして総合トップタイムをマークしました。彼のマークしたタイムは,非公式ながらサーキットベストを更新する速さで,トップタイムをマークするのは自身初となります。総合2,3番手タイムは,それぞれレオパード・レーシングのF.クアルタラロ,スカイ・レーシング・チームVR46のN.ブレガでした。フル参戦日本人ライダー勢は,二人とも前日より順位を下げてしまい,イデミツ・ホンダ・チーム・アジアの尾野弘樹は23番手,CIPの鈴木竜生は24番手タイムでした。
2016/03/12(土)
☆好スタート(MotoGP)
○今シーズン2回目となる中・軽量級クラスのオフィシャルテストが,開幕戦の地ロサイル・インターナショナル・サーキットで始まりました。Moto2クラスでトップタイムをマークしたのは,昨年ステップアップした1年目ながら,ランク2位でシーズンを終了したパギナス・アマリラスHP40のA.リンスでした。前回のテストでは総合4番手タイムだったリンスですが,今回は初日からサーキットベストに迫るタイムをマークしてのトップタイムでした。昨年のランク2位ということで,当然今シーズンはチャンピオンの大本命となるわけですが,その実現に向けて開幕戦の地で好スタートを切った形となりました。総合2番手タイムをマークしたのは,今季最初のテストで総合2番手タイムだったフェデラルオイル・グレシーニ・Moto2のS.ロースでした。彼がマークしたタイムは,トップからわずか1000分の13秒差でした。そして,総合3番手タイムをマークしたのは,前回のテストで総合7番手タイムだったイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの中上貴晶でした。中上のタイムは,トップから100分の6秒差でした。昨年Moto3クラスでチャンピオンを獲得し,このクラスにステップアップを果たしたレオパード・レーシングのD.ケントは,総合10番手で初日を終えています。
Moto3クラスで総合トップタイムをマークしたのは,昨年このクラスでルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得したエストレラ・ガルシア0,0のJ.ナバーロでした。総合2,3番手タイムは,それぞれレオパード・レーシングのF.クアルタラロ,オンゲッタ・リバコールドのN.アントネッリでした。今シーズンもフル参戦するイデミツ・ホンダ・チーム・アジアの尾野弘樹は12番手,CIPの鈴木竜生は21番手タイムで初日を終えています。
2016/03/11(金)
☆独占(SGT)
○3月10日(木)から2日間にわたって行われる予定のメーカーテストが,気温が低くなった鈴鹿サーキットで始まりました。このテストには,GT500クラスが5台,GT300クラスの7台,合計12台がエントリーしています。GT500クラスの内訳ですが,ニッサンが1台(フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R),トヨタも1台(WedsSport ADVAN RC F)とどちらもヨコハマタイヤユーザーとなっています。それに対してホンダは3台(RAYBRIG NSX CONCEPT-GT,KEIHIN NSX CONCEPT-GT,ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT)投入し,ホンダが最大勢力となってのテストになっています。この日の総合トップタイムをマークしたのは,今シーズンも山本尚貴&伊沢拓也組がマシンを駆り,現在SGTにおけるホンダのエース的立場にあるRAYBRIG NSX CONCEPT-GTでした。総合2,3番手タイムをそれぞれKEIHIN NSX CONCEPT-GT,ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTがマークし,ホンダがトップ3を独占する結果となりました。ミッドシップというレイアウトは変わらないものの,昨シーズンまでのハイブリッドエンジン搭載をやめたホンダですが,今回の結果がその効果の表れなのかどうかは,ライバル車のエントリーが少ないだけに何とも言えませんが,3メーカー中なかなかいい結果が残せていなかったホンダだけに,今シーズンに期待を持たせるものになったのは間違いないでしょう。なお,GT300クラスの総合トップタイムは,ランボルギーニ・ウラカンGT3を使用しているDIRECTION RACINGでした。
2016/03/10(木)
☆継続&新規(F1)
○マクラーレン・ホンダについては,ここ数年タイトルスポンサーがない状態が続いていますし,マイナースポンサーの流出が問題となっていますが,ここに来て2つのスポンサー契約について発表がありました。その2つとは,どちらも日本メーカーで,やはりホンダの復活が良い影響を与えているのかもしれません。まず1つ目は,契約延長です。そのスポンサーとは,1991年から同チームの公式無線サプライヤーを務めてきている『JVCケンウッド』です。両者の関係は,今年でちょうど25周年となり,それを記念して,今年鈴鹿で行われる日本GPにおいて25周年のお祝いをする予定になっているようです。2つ目は,新たなスポンサーシップで,その相手とは『カルソニックカンセイ』で,同社はラジエターをはじめ,空調,内装,コンプレッサー,電子部品,排気系パーツといった製品を世界中の自動車メーカーに供給しているメーカーで,『日本一速い男』である星野一義がオーナーを務めるチーム・インパルのメインスポンサーを長年務めていますから,レースファンにとっては大変馴染みのあるメーカーではないかと思います。マクラーレンとは,1992年からラジエターなどの製品供給を行っていて,この度公式サプライヤーとしてさらなるパートナーシップを結ぶことになりました。これは,同社が近年になってブラジルやロシアなどで生産を開始していて,企業認知をさらに高めることを目的としたものでしょう。現段階では,同社のロゴがマシンに大きく出るというところまではいかないようですが,マクラーレンとしては今後さらなるパートナーシップを結ぶことを期待しているようです。なお,具体的な数字は上がっていませんが,両者共に複数年契約となっています。
2016/03/09(水)
☆新スポンサー&ドライバー(SF)
○『日本一速い男』の異名を持つ星野一義が率いるチーム・インパルが,メインスポンサーについて発表を行いました。そのスポンサーについてですが,今シーズン同チームのメインスポンサーとなるのは,街中で"e"のロゴのガソリンスタンドでお馴染みの方も多いと思いますが,『伊藤忠エネクス株式会社』です。このスポンサードを受け,エントリーチーム名は『ITOCHU ENEX TEAM IMPUL』となり,このところダーク系のカラーリングだった同チームのマシンが,白を基調としたものに大幅チェンジとなります。今回の発表では,ドライバーについても発表されました。ここまでの同チームは,今季がチーム在籍7年目となるJ-P.オリベイラは決定していましたが,そのチームメイトは未定となっていました。そして,この度チームメイトとして発表されたのは,2011年に全日本F3でチャンピオンを獲得後,SGTを主な戦いの場としていた関口雄飛です。そのポテンシャルの高さから,フォーミュラへの参戦候補としてしばしば名前が挙がっていた彼ですが,ようやくそれが実現したことになります。今シーズンからオフィシャルタイヤがブリヂストンからヨコハマへと変更となりますが,関口はそのヨコハマタイヤユーザーでした。それだけに,元々持つポテンシャルとヨコハマタイヤの理解度,何よりチーム力の高さから1年目で頭角を現す可能性が高いかもしれません。チーム加入以来チームメイトにランキングで負けたことのないオリベイラですが,もしかしたら今後その結果が変わってくることもあわせて考えられます。
2016/03/08(火)
☆予選落ちも?(SGT)
○3月2日(水)にSGTをプロモートするGTAから発表があり,今シーズンのエントリーリストが明らかとなりました。それによると,まずGT500クラスは,これまで通りニッサン,レクサス,ホンダの3メーカーが全部で15台が参戦することになります。そのドライバーについては,ここまでお知らせしていますので,今回は割愛します。ただ,伊藤大輔&N.キャシディ組がドライブするLEXUS TEAM TOM'Sの36号車については,この段階では未定となっています。注目はGT300クラスで,今回発表されたリストによると,昨年より台数が増え,全部で30台となっています。ということで両クラス合わせて45台という大所帯となり,もし全部のマシンが走行するとなると,ちょうどグリッド全部を埋めることになりますし,他サーキットよりグリッドが少ないスポーツランドSUGOに至っては,2台が予選落ちするということにもなります。このGT300クラスも注目となるチーム及びマシンがあるのですが,その中のいくつかを出すと,まず1つはGT500クラスにも参戦しているARTAでしょう。昨年までの同チームは,このクラスにおいてホンダのハイブリッドマシンであるCR-Zを投入していました。しかし,昨シーズンをもって同マシンの参戦が終了したのを受けて,今シーズンはBMW M6 GT3にチェンジすることになりました。ドライバーについては,昨年と同じく高木真一&小林崇志組となっています。このチームの特徴は,他のGT3マシンはヨコハマタイヤユーザーがほとんどなのですが,唯一のブリヂストンタイヤユーザーとなっています。もう1つは,26号車のエントリーチームでしょう。そ26号車ですが,エントリーリストによると『Team TAISAN SARD』となっています。"TAISAN"にしても"SARD"にしても,どちらもSGTにおいて数々の勝利を収めてきたチームです。その2つのチームが合体したチーム名となっていますので,果たしてどのようなチームとなるのか気になるところです。なお,同チームは,ドライバーにしてもマシンにしても,どちらもこの段階では明らかになっていません。なお,この段階でのDirection Racingの63号車は,マシンにしてもドライバーにしても未定でしたが,現段階では"ウラカンGT3"を使用することになっていて,既にシェイクダウンを済ませています。そして,ドライバーの一人が,かつてフォーミュラ・トヨタや全日本F3,そしてフォーミュラ・ニッポンと,日本国内で活躍していたK.コッツォリーノで,久々にフル参戦ドライバーとして帰ってくることになりました。
2016/03/07(月)
☆総括(F1)
○今シーズンのプレシーズンテストは,2回で合計8日間にわたって行われました。会場は,いずれもバルセロナにあるカタルニア・サーキットです。全部同じ場所ということは,それらを全てまとめて比較できるということでもおかしくはないですから,その8日間の総合結果をまとめると,今年のテストの特徴が見えてきます。まずタイムについてです。総合トップタイムをマークしたのは,フェラーリのK.ライコネンがたたき出した1分22秒756です。総合2番手タイムをマークしたのは,1分22秒810のS.ベッテルで,フェラーリのワンツーとなっています。ここで注意しないといけないのが,どのタイヤを履いてのタイムかということで,フェラーリは2人とも今シーズンから投入されることになっている「ウルトラソフトタイヤ」を履いてのものでした。それに対して,総合3番手タイムをマークしたのは,1分23秒022のタイムだったメルセデスAMGのN.ロズベルグで,彼はフェラーリ勢より固めのタイヤである「ソフトタイヤ」を履いてのものでした。柔らかさがかなり違うタイヤを使用しての結果がおよそコンマ3秒弱ですから,一発の速さの点で,フェラーリが一番速いとは一概に言えないようです。次に,信頼性と関係がある周回数です。これは,やはりディフェンディングチャンピオンチームであるメルセデスAMGが圧倒しています。他チームがタイム出しにも力を割いたのに対して,メルセデスはともかく周回数にこだわったかのような走行でした。もう一つ他チームと違うのは,8日間の内ほとんどが2人が走行したということで,午前・午後それぞれどちらが担当したかは日によって違いましたが,誰が走ってもとにかくロングランに徹していたような印象です。その結果,最多周回数だったのは,同チームのN.ロズベルグの656周で,2番目の周回数がチームメイトのL.ハミルトンがマークした638周でした。総合3番手の周回数だったのは,今シーズンから型遅れではありますが,フェラーリからエンジンの供給を受けているトロ・ロッソのM.フェルスタッペンの534周です。フェルスタッペンの周回数と比べると,いかにメルセデスAMG勢の周回数が圧倒的だったかがわかりますね。なお,マクラーレン・ホンダで見ると,タイムでは総合14番手,周回数では総合12番手となっていて,どちらもJ.バトンがマークしています。ただし,タイムに関しては,バトンがウルトラソフトタイヤだったのに対して,総合15番手タイムだったF.アロンソは,ソフトタイヤを使用してのタイムでした。
2016/03/06(日)
☆開幕戦から(F1)
○先日開かれたF1委員会とストラテジーグループの会合に置いて,今シーズンから新たな予選方式が採用されることになりました。これは,これまでQ1,Q2とそれぞれ最後まで行われ,それぞれの終了時点で決められた台数が予選落ちしていくというものでした。今シーズンから採用されることになった予選方式ですが,まずQ1は16分間行われます。開始から7分後にいちばん遅いドライバーが脱落となり,以下90秒ごとにその段階でいちばん遅いドライバーが順次脱落していきます。Q2は15分間で行われ,開始から6分後から脱落が始まり,以下はQ1と同じです。Q3は14分間行われ,開始から5分後に脱落が始まり,以下はこれまでと同じです。そして,残り90秒後で残った2台によるタイムアタックが始まってポールが決まることになります。そうした予選となるのですが,2月29日付けのこのページでお伝えしたように,このテレビ局などに情報を提供する新方式に対応したソフトウェアが間に合わないということで,一旦は第5戦スペインGPからの開始となっていました。ところが,開幕戦から新方式に対応したソフトウェアを導入するめどが立ったということで,当初の予定通り,開幕戦から新方式の予選が行われることが決定しました。
2016/03/05(土)
☆2度目(MotoGP)
○開幕を2週間後に控えて行われたシーズン前最後のオフィシャルテスト最終日の走行が,開幕戦カタールGPの会場であるロサイル・インターナショナル・サーキットで行われました。この日のトップタイムをマークしたのは,昨年のチャンピオンであるモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソで,そのタイムは唯一1分54秒台でした。2番手タイムをマークしたのは,ドゥカティのサテライトチームの1つであるオクト・プラマック・レーシングのS.レディングでした。今年のオフィシャルテストでは,ドゥカティ勢が好調な走りを見せていますが,今シーズンからドゥカティ陣営に移籍してきたレディングが,テストとはいえ早くもトップ2のタイムをたたき出しました。今年のテストで好調な走りを見せている1人がチーム・スズキ・エクスターのM.ビニャーレスで,前時はトップタイムをマークしましたが,最終日は3番手タイムと順位は下げてしまったものの,それでもトップ3につけて開幕戦に期待を持たせています。今ひとつ流れに乗れていないのがホンダ勢ですが,最終日はレプソル・ホンダ・チームのM.マルケスの4番手が最高位でした。復帰2年目となるアプリリア勢ですが,最終日の最高位は18番手のA.バウティスタでした。これでシーズン前のテストは終了し,チーム及びライダーたちは再来週同地に集結することとなります。

☆2日連続(F1)
○シーズン前最後となるプレシーズンテスト最終日の走行が,スペインのバルセロナにあるカタルニア・サーキットで行われました。この日の総合トップタイムをマークしたのは,今年のプレシーズンテストでしばしばトップタイムをマークしてきたフェラーリの今季型マシンSF16-Hを駆るS.ベッテルでした。前日にチームメイトのK.ライコネンが最速タイムをマークしていますから,2日連続フェラーリが制したことになります。そのフェラーリの好調さを物語るのが総合2番手タイムで,昨年まではルノー陣営だったものの,今シーズンからフェラーリのエンジンを使うことになったトロロッソの今季型マシンSTR11を駆ったC.サインツJrが自身今季最上位となる2番手に浮上しています。今季好調な走りを展開しているのが,ウィリアムズの今季型マシンであるFW38で,最終日はF.マッサがステアリングを握って総合3番手タイムでした。ロングラン走行に徹しているのが本家のメルセデスですが,この日は午前中はL.ハミルトン,午後はN.ロズベルグが担当しました。他チームがウルトラソフトタイヤやスーパーソフトタイヤを使用してのタイム出しでしたが,メルセデスはミディアムタイヤを使用しての周回を重ねていきました。珍しく午前の走行でトランスミッションにトラブルが生じて赤旗の原因となってしまいました。結局ハミルトンはそのままテスト終了となってロズベルグにバトンタッチをし,そのロズベルグは,ノートラブルでテストメニューをこなしました。タイムとしては,ハミルトンの5番手タイムだ同チームの最高位でした。マクラーレン・ホンダは,最終日はJ.バトンが担当し,ウルトラソフトタイヤを履いてマークしたタイムがこの日の自身最速となり,総合7番手でテストを終了しています。レーシングディレクターを務めているE.ブーリエによると,今回使用したパワーユニットは今年の完全版ではなかったということですから,フルスペック版が投入される再来週始まる開幕戦でどのようなパフォーマンスを見せるのか楽しみですね。
2016/03/04(金)
☆トップ浮上(MotoGP)
○シーズン前最後となるオフィシャルテスト2日目の走行が,開幕戦のロサイル・インターナショナル・サーキットで行われました。この日のトップタイムをマークしたのは,チーム・スズキ・エクスターのM.ビニャーレスでした。シーズン前のテストでしばしばトップ3に食い込んできたビニャーレスですが,前日の2番手からトップに浮上したことになります。2番手タイムだったのは,ドゥカティ・チームのA.イアンノーネで,前日の3番手から一つ浮上したことになります。3番手タイムは,前日にトップタイムだったディフェンディングチャンピオンであるモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソでした。ここまでのテストでトップ3になかなか食い込んできていないホンダ勢ですが,これまでのセッティングから大幅に変更を加えて走行したレプソル・ホンダ・チームのD.ペドロサが,ホンダ勢最高位となる6番手タイムで2日目を終えています。

☆今冬最高タイム(F1)
○シーズン前最後となるプレシーズンテスト3日目の走行が,前回のオフィシャルテストと同じスペインのカタルニア・サーキットで行われました。この日の走行でまず注目を集めたのは,ドライバー保護のために開発されている『ハロ』と呼ばれるパーツを取り付けて走行したフェラーリのK.ライコネンでした。これは,ドライバーの頭上に取り付ける三つ叉状になったパーツです。ライコネンによると,視認性はそれほど気にならないということでした。そのライコネンは,この日の走りでも注目を集め,今季から投入されるウルトラソフトタイヤを履いて総合トップタイムをマークし,このタイムは,今冬行われてきたプレシーズンテスト全体の中での最速タイムでした。総合2番手タイムをマークしたのは,前日V.ボッタスがトップタイムだったウィリアムズで,この日はF.マッサが担当してのタイムでした。マッサがマークした2番手タイムは,スーパーソフトタイヤを履いてのものでした。ウルトラソフトタイヤを履いてのタイムアタックも実施したようですが,この時はトラフィックに巻き込まれてしまったため,タイム更新はならなかったようです。総合3番手タイムだったのは,ウィリアムズと同じくメルセデスエンジンユーザーの一つであるフォース・インディアの今季型マシンVJM09を駆るN.ヒュルケンベルグでした。本家であるメルセデスAMGは,N.ロズベルグが午前中を,L.ハミルトンが午後の走行を担当し,ミディアムタイヤを履いてロングランに徹し,2人合わせて144周走行してこの日の最多周回数をマークしています。タイムとしては,総合5番手でした。前日に総合5番手タイムだったマクラーレン・ホンダですが,この日はF.アロンソが担当し,スーパーソフトタイヤを履いて総合7番手タイムでこの日の走行を終えています。
2016/03/03(木)
☆好調(MotoGP)
○プレシーズン最後となるオフィシャルテストが,開幕戦の地であるカタールにあるロサイル・インターナショナル・サーキットで始まりました。この日のトップタイムをマークしたのは,今シーズンをディフェンディングチャンピオンとして迎えているモビスター・ヤマハMotoGPのJ.ロレンソでした。同チームは,昨年型と今季型のハイブリッド版のマシンを投入していて,サイドカウルにはウィングがつけられたもので走行していました。チームメイトのV.ロッシが3番手タイムをマークしていて,チームとしてもディフェンディングチャンピオンとなっている同チームが,好調な走りを展開した初日となっています。2番手タイムをマークしたのは,こちらもこれまでのオフィシャルテストで好調な走りを見せていたチーム・スズキ・エクスターのM.ビニャーレスでした。そのスズキ陣営は,今回もテストライダーである津田拓也をテストに参加させています。4番タイムは,ドゥカティのワークスライダーの一人であるA.イアンノーネがマークしています。今季のテストにおけるドゥカティは,ワークスライダーよりサテライトチームのライダーの方がタイムがいい傾向にありましたが,ようやくワークスライダーが陣営内でのトップとなりました。ホンダ勢のトップは,8番手タイムをマークしたLCRホンダのC.クラッチローでした。そのホンダ陣営ですが,今回は今季もテストライダーを務めている青山博一を参加させています。

☆今季初(F1)
○4日間にわたる今季2回目のプレシーズンテスト2日目の走行が,バルセロナにあるカタルニア・サーキットで行われました。この日の総合トップタイムをマークしたのは,役割分担の関係からこの日が開幕前最後の走行となるウィリアムズのV.ボッタスで,スーパーソフトタイヤを履いてのものでした。ウィリアムズがトップに立ったのは,今季初となります。前日は総合2番手タイムでしたから,ボッタスはいい形で開幕を迎えることになります。今回のテストは4日間を通じて午前・午後に分担して2人で走行することになっているメルセデスAMGですが,この日は午前がL.ハミルトン,午後がN.ロズベルグが走行しました。前日と同じく午前を担当したドライバーがタイム出しを行い,ハミルトンはソフトタイヤを履いて総合2番手タイムをマークしています。午後を担当したロズベルグは,ミディアムタイヤでレースシミュレーションをこなし,タイムは9番手ながら彼だけで91周走行しています。総合3番手タイムをマークしたのは,今シーズンからワークス体制で臨むことになっているルノーのK.マグヌッセンでした。このマグヌッセンのタイムは,トップのボッタスと同じくスーパーソフトタイヤを履いてのもので,総合3番手というのは,チームにとって今季最上位となります。チーム発足の遅れから,マシン開発も遅れている同チームですが,開幕までにどこまでその差を縮めるかが気になるところです。マクラーレン・ホンダでこの日の走行を担当したのはJ.バトンで,この日のベストは総合5番手タイムでした。この時バトンが使用していたのは,メルセデスと同じくソフトタイヤでした。
2016/03/02(水)
☆改めて(F1)
○今季2回目となるプレシーズンテストが,前回と同じスペインのバルセロナにあるカタルニア・サーキットで始まりました。初日の走行で総合トップタイムをマークしたのは,メルセデスAMGのN.ロズベルグでした。今季最初のテストでは,一発のタイム出しは行わず,ロングランに徹したメルセデスでしたが,午前を担当したロズベルグは,ソフトタイヤを履いてこの日のトップタイムをマークしています。このトップタイムは,もちろん同チームにとって今季初という点でも注目ですが,ソフトタイヤを履いてというところが注目となります。前回のテストで総合トップだったフェラーリのS.ベッテルは,今シーズンから投入されることになっているウルトラソフトタイヤを履いてのものでした。それよりは劣るソフトを履いたロズベルグが,前回ベッテルのマークしたタイムよりわずかコンマ2秒遅れというものでしたから,やはりメルセデスが一歩抜きん出ていることを改めて証明した形となります。この日のメルセデスは,午前がロズベルグ,午後がL.ハミルトンと役割を分担し,両者合わせて172周とこの日最多周回数も記録していて,速さだけでなく,信頼性という点でもその存在感を示しています。総合2番手タイムをマークしたのは,そのメルセデス製エンジンユーザーの1つであるウィリアムズのV.ボッタスでした。そして,総合3番手タイムをマークしたのは,マクラーレン・ホンダのF.アロンソでした。前回のテストでは,2日目までは順調だったものの,3日目にトラブルから最後でテスト終了。4日目に至っては,わずか3周走行したのみでテストを終えるという不安を残してのテストとなっていました。この日は,一度テレメトリーに不具合が生じてピットで修復するという場面はありましたが,それ以外は順調に走行することができました。この日のマクラーレン・ホンダは,開幕戦仕様に近い最新のパワーユニットを搭載していたということでしたから,最悪のシーズンを過ごした同チームにとって,明るい兆しとなったことでしょう。
2016/03/01(火)
☆連勝(SBK)
○2輪の世界選手権のトップバッターとして,市販車ベースのマシンで争われるスーパーバイク世界選手権(SBK)が,オーストラリアのフィリップアイランド・サーキットで開幕し,2月27日(土)と28日(日)に決勝レースが行われました。昨年までは,日曜日に2つの決勝レースが行われるというスケジュールでしたが,今シーズンから土曜日にスーパーポールとレース1が,日曜日にレース2が行われるというスケジュールに変わっています。土曜日に行われたレース1は,昨年のチャンピオンであるKawasaki Racing TeamのJ.レイをはじめ,カワサキ,ドゥカティ,ホンダ,ヤマハのマシンを駆る8台のマシンでトップ争いとなりました。終盤に入ってからは,その中から4台にトップ争いが絞られていきました。そして,4台が1秒以内でのバトルの結果,ディフェンディングチャンピオンであるレイが,今シーズン最初のウィナーとなりました。1000分の63秒差でAruba.it Racing - DucatiのC.デービスが2位に入り,Honda World Superbike TeamのM.ファン.デル.マークが3位でチェッカーとなりました。昨年限りでMotoGPから引退し,今シーズンからSBKに戦いの場を移したHonda World Superbike TeamのN.ヘイデンは,9位で初めてのレースを終えています。日曜日に行われたレース2は,はじめの7台から徐々に絞られていき,4台ほどのマシンでのトップ争いとなりました。ファイナルラップに入って,その段階で2位を走行していたAruba.it Racing - DucatiのC.デービスが,トップを走行しているレイにアタックを敢行。しかし,このアタックは失敗に終わって転倒を喫してしまい,再スタートはきれたものの,10位でのチェッカーとなりました。ただ,その転倒でスライドしている時,右手でクラッチを握るという対処をしたためにエンジンがストップせず,リスタートが素早くきれていますから,「さすが一流のライダーは違うな」という印象を持たせました。単独での走行となったレイは,レース1に続いてレース2も優勝となり,開幕戦はレイの完勝に終わりました。デービスの転倒により,3位を走行してたファン.デル.マークが自動的に2位に浮上し,そのままでチェッカーとなりました。これにより,ランキングはもちろんレイがトップ,ファン.デル.マークが2位につけています。デービスの転倒で3位争いとなったのが,ヘイデンとAruba.it Racing - DucatiとD.ジュリアーノとのバトルです。ファイナルラップまでヘイデンが前を走行していたのですが,マシン性能に勝るジュリアーノがそのファイナルラップでヘイデンをかわし,3位表彰台をゲットしています。ヘイデンの表彰台獲得は,惜しいところでお預けとなってしまいました。なお,併催で行われている600ccマシンで争われるWSSは,Kawasaki Puccetti RacingのR.クルメナッハーが開幕戦を制しています。そのWSSに唯一フル参戦している日本人ライダーであるCIA Landlord Insurance Hondaの大久保光は,3周目に転倒を喫してしまい,残念ながらデビュー戦はリタイアに終わっています。
 

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