オートポリス500ラップへの道

    S15シルビアによるオートポリス走行記

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2006年3月4日(土)
ハンセン病回復者の声

別府で行われた「ハンセン病回復者の本当の人権回復と社会復帰へ向けて共に歩む会・大分」の総会に参加。鹿児島のハンセン病療養所、星塚敬愛園からきた回復者2人の話を聞くことが出来ました。

回復者2人は上野正子さんと玉城シゲさん。20歳と13歳の時に療養所に連れてこられた。園長からの手紙を信じて入った療養所は「地獄だった」

全てのお金を奪われ、ブリキの金を渡される。名前を変えることを強要される。「治療」に来たはずなのに次の日から強制労働。朝から晩まで土運びや農業用地の整地などの重労働。その後遺症で手足が「ぼろぼろになった」

園内で結婚しても堕胎手術を受けさせられ、夫が断種手術される。医者からは人間に対するものとは思えない言葉を投げられる。目の前で口を塞がれて殺された7ヵ月の子供を「自分で始末しろ」

裁判は救いの神だった。別世界の人と思っていた弁護士が、なぜ助けてくれるのか、びっくりした。「弁護士の尻馬に乗るな」と仲間からはいじめを受けるようになる。だが、2人は励ましあい、弁護士を信じて裁判を勝ち抜く。「敵は入所者ではなく国だ」

死ぬまで口に出来ないと思っていた屈辱の60年。2人は、現在も差別が残る状況をあげながら、人間性を取り戻した残りの人生で日本国中の人たちに国の政策の誤りを訴え続けるつもりだ。「地獄」を生きてきながら、誇りを失うことなく自分の「使命」を全うしようとする。人間の「強さ」とは何か、考えさせられる。