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2006年3月16日(木)
姜尚中の政治学入門(姜尚中)

『どんな社会にも、ちょうど鉄道の線路が切り替わるような転轍の分岐点というものがあるのです。そのポイントが定まると、後はその線路の上を、社会という名の車両が走っていくことになる。日本の戦後史でいうと、敗戦から五五年体制の成立までがその時期にあたります。そしてそれから半世紀、今また、日本社会の線路が切り替わる転轍の分岐点にさしかかっているのではないでしょうか』

「アメリカ」「暴力」「主権」「憲法」「戦後民主主義」「歴史認識」「東北アジア」という7つのキーワードから、現在、日本や世界が置かれている状況を姜さんの“歴史感覚”をベースに解説している。

憲法や民主主義なんて当たり前にあるもの、そう何気なく思っていた。でも、第2次世界大戦の敗戦によって生まれた戦後民主主義社会で、戦前の旧体制がアメリカの対日占領政策と手を結ぶことで延命した。改憲を主張する人々は、そもそも憲法とは「権力者による力の行使を、どのように縛るのかを定めたもの」ということを全く理解していないこと、など今こそ見詰め直さなければならないのだろう。

戦後60年が過ぎて「分岐点」にいる日本を冷静な目で分析する。どう進んで行けばいいのか。難しい言葉も出てくるが、本のボリューム自体はそれほどでもないので、分からない部分を何度か読み返してみると、自分なりの理解ができるのではないでしょうか。
(集英社新書、660円+税)




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