『本当にやりたいことをやるには、また、これからも本当に自分らしくあるためには、何の拘束もない自由の身になったからこそ、自分自身でその環境を作り上げなくてはならないのだ。輝いていたければ与えられた環境に甘んじるのではなくて、自分自身で環境を作っていくことが大事なのだ』
大手広告代理店を定年退職した筆者が、自宅がある鎌倉から定年まで働いていたソウルへと歩いた2328`の記録。
華やかなサラリーマン生活だったのだろう。日本だけでなく、韓国でもいたる所に知人、友人がいて、2000`もの距離を歩くという悲壮感が全くない。大きなトラブルもなく、準備、計画もかなりしっかりしていたと思う。本当に楽しい徒歩の旅だったのだろう。
もちろん、本に書かれているのは旅のほんの一部。多くは独りで黙々と歩く。そこで得られるものが今後の人生の力になるに違いない。
(講談社+α新書、838円+税)
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