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2006年8月22日(火)
美しい国へ(安倍晋三)

『本書は、いわゆる政策提言のための本ではない。わたしが十代、二十代の頃、どんなことをかんがえていたか、わたしの生まれたこの国に対してどんな感情を抱いていたか、そしていま、政治家としてどう行動すべきなのか、を正直につづったものだ。だから若い人たちに読んでほしいと思って書いた。この国を自信と誇りの持てる国にしたいという気持ちを、少しでも若い世代に伝えたかったからである』

次期首相に一番近いポジションにいる安倍晋三官房長官初の単著。国民的人気が高いらしいが、私は好きになれません。上の文章は後書きから引用したものですが、確かにこの本から安倍氏がどんな政策を持っているのか知ることができません。首相になってどんな政治を行うのだろうか。

安倍氏の歴史と「闘う政治家」としての今を書いたつもりでしょうが、どこかで見たことがある内容ばかり。現在問題になっている議論について、自分に都合のいいように引用、解釈しているように感じてしまいます。小泉政権が小泉氏個人の人気に支えられて5年続いてきたことを間近で見てきた安倍氏は、耳ざわりのいい言葉を並べることで国民にアピールしようとしている、と言ったら言い過ぎでしょうか。

ただ、文章は決してうまくないし、結局何をもっとも訴えたかったのかよく分からないなど、この本が安倍氏にとってプラスになるのか考えてしまいます。
(文春新書、730円+税)