『「死亡説」は本当か? 「影武者」はいるのか? 「後継者問題」のゆくえは? 北朝鮮最大の謎に迫る!』
北朝鮮の金正日総書記が脳卒中で倒れたという報道があったが、この国の内部で何が起きているのか、知ることは難しい。この本を読んでも結局は疑問が増すばかりのような気がする。「影武者」がいるのは間違いないようだが、それでは、小泉首相に会ったのは本当に本人だったのか? テレビで繰り返し流される姿は本人のものなのか?
そもそも「金正日」とは、どういう人物なのだろう。吃音のある二世独裁者、はたまた、アメリカなどの大国を相手にしたたかな外交を展開する小国の指導者。いろいろな姿を想像してみるが、それが「影武者」による演技だとしたら… まあ、北朝鮮という国は本1冊読んだだけで理解できるほど単純ではないのでしょうね。
重村さんはテレビなどではよく見るが、本は初めて読んだ。気になるのが文章に「、」(コンマ)が多すぎること。重村さんのスタイルかもしれないが、ちょっと読みにくいかな。
(講談社現代新書、720円+税)
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