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最新ニュース
  
ここでは,レースに関する情報をできるだけいち早くお伝えします。
  
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2004・3・31
☆また新たに(ルマン)
○元WRCチャンピオンのC.マクレーが,ルマンに挑戦することが決まりました。昨シーズン末にWRCのシートを失い,日産と契約してパリダカへ挑戦したのが今年の初めでした。その後の身の振り方に注目が集まっていましたが,今回新たに昨年ルマン24時間のGTSクラスを制したケア・レーシングと契約が成立し,同シリーズに挑戦することになったのです。相棒は,R.リデル,D.ターナーというベテランですから,マクレーとしても心強いものがあるでしょう。マシンは,プロドライブが設計・製造・開発するフェラーリ550マラネロです。プロドライブといえば,WRCではスバルのワークスチームを運営しているところでもあり,そのスバルにマクレーは所属していました。ですから,マクレー&プロドライブという組み合わせは,フィールドこそ違え,旧知の間柄になります。パリダカでは,トラブルに泣かされたものの,初出場とは思えない素晴らしい走りを披露していましたが,ルマンでもその才能を発揮できるか楽しみですね。


2004・3・30
☆初優勝(SBK)
○第2ラウンドがオーストラリアのフィリップアイランドサーキットで行われ,第2レースでは,地元オーストラリア出身のG.マッコイがトップでチェッカーを受けました。昨年までWGPで戦っていたマッコイですが,今年からSBKに戦いの場を移し,第2ラウンドにして勝利を収めたのはさすがです。去年は,カワサキのマシンで苦労し,周回遅れになることもあるという屈辱のシーズンを過ごしましたが,地元に帰っての勝利ということも加わって喜びもひとしおだと思います。なお,日本人で唯一フル参戦している「ニトロ・ノリ」こと芳賀紀行は,8位と6位に入って,ランキングで5位となっています。
また,併催で行われているWSSにフル参戦している藤原克昭は,11位でチェッカーを受け,ランキング5位につけています。

☆貫禄(WGP)
○カタルニアサーキットで行われていたIRTA合同テストが終了しました。後半は天候に恵まれず,特にMotoGPライダーは走行を見合わせる時間がかなりありました。幸いにも最終日は天候が持ち直し,万全な路面コンディションとはいきませんでしたが,ドライでの走行が行われました。最終日にトップタイムをマークしたのは,今年からヤマハに移籍した王者V.ロッシでした。合同テストでホンダ勢を抑えてトップタイムをマークしたのは今回が初めてで,早速王者の貫禄を見せつけると共に,ヤマハYZR−M1の開発が進んでいることをアピールした形となりました。

☆復活(元F1)
○CARTシリーズに参戦中,ドイツラウンドにおいて両足切断というアクシデントに見舞われた同シリーズの元チャンピオンであり,元F1ドライバーでもあるA.ザナルディが,見事に復活を遂げました。今年ETCC(ヨーロッパツーリングカー選手権)にフル参戦しているのですが,その第1ラウンドにおいて,両足の障害にもかかわらず,9位と10位でチェッカーを受けたのです。しかも,テールトゥーノーズのバトルをしながらのものです。アクシデントに見舞われる以前から熱い走りを展開するドライバーだっただけに,復活を印象付けるのに十分だったのではないでしょうか。


2004・3・29
☆デビューウィン(R2−1&BSB)
○R2−1開幕戦の決勝が行われ,ホンダCBR1000RRを駆る初代JSB1000クラスチャンピオン山口辰也が,自身全日本初となる勝利を挙げました。CBR1000RRにとっては,デビューウィンを達成したことになります。2番手に同じくCBRを駆る井筒仁康が入っていますので,やはりWGPで圧倒的な強さを発揮しているRC211VのDNAが入っているマシンだけのことはあります。3番手には,昨年のチャンピオン北川圭一が入り,チャンピオンの意地を見せた形となっています。ポールからスタートしたヨシムラの渡辺篤は,ホールショットを奪ってトップを快走中,9周目に今年からヘアピンと200Rとの間に新設されたシケインの立ち上がりでハイサイドをくらい,転倒リタイアに終わっています。
CBRのデビューウィンといえば,BSB(イギリススーパーバイク選手権)の開幕戦が行われ,その第1レースにおいてCBR1000RRを駆るM.ルターが勝利を収めました。また,WGPからBSBへと今シーズン戦いの場を移した清成龍一は,第1,第2レース共に2位に入る健闘を見せています。なお,同シリーズに昨年からフル参戦している加賀山就臣は,第2レースはリタイアに終わったものの,第1レースで4位に入っています。昨年生死の境をさまようような怪我をしただけに,見事な復帰といえるでしょう。

☆初優勝(Fポン)
○R2−1と併催で行われたFポンの決勝において,PIAA NAKAJIMAの小暮卓史が,参戦11戦目にして自身初となる勝利を挙げました。2位に僚友のA.ロッテラーが入り,NAKAJIMAのワンツーフィニッシュとなりました。3位には,事前テストで好調だったYellow Hat KONDOの道上龍が入りました。昨年のチャンピオン本山哲は,5位に入っています。
ところで,PIAA NAKAJIMAといえば皆さんご存知の元F1ドライバー中嶋悟のチームですが,併催で行われたF3において,同氏の息子である中嶋一貴が,土曜日に行われた第1戦に引き続いて,日曜に行われた第2戦でもポールトゥーフィニッシュを達成しています。今回の開幕戦は,中嶋悟のためにあったような印象ですね。


2004・3・28
☆チャンピオンチーム(Fポン)
○開幕戦の予選が行われ,IMPULの井出有治が,自身初となるポールを獲得しました。チームを移籍していきなりのポールだけに,本人はもちろん,チームも驚きと歓喜が交錯したのではないかと思います。2番手のタイムを出したのが,同じくIMPULのB.トレルイエで,昨年のチャンピオンチームの面目躍如といったところでしょうか。新しいチームで開幕戦を向かえた昨年のチャンピオン本山哲は,なかなか思うようにタイムを伸ばすことができず,ようやく10番手に入ったという感じでした。

☆元チャンピオン(R2−1)
○「鈴鹿2&4」ということでFポンと共催で行われたR2−1開幕戦ですが,今回は最高峰クラスであるJSB1000の開催のみとなっています。今年のこのクラスは,全くのブランニューマシンであるCBR1000RRが登場し,他のメーカーも大幅なモデルチェンジを図ってきているだけに,マシン面でも注目を集めるシーズンとなっています。そのような中ポールを獲得したのは,ヨシムラスズキの渡辺篤でした。今年のスズキのマシンは,大幅なモデルチェンジが行われず,いわゆる熟成の年に当たるわけですが,CBRを始めとする「ルーキーマシン」を押しのけてのポール獲得となりました。さすがは伝統のあるチームと元チャンピオンとの組み合わせといった感じです。注目のCBR勢は,初戦から力を見せ,予選2番手から5番手までを占めています。昨年のチャンピオン北川圭一は,その次の予選6番手となっています。

☆いきなり(F3)
○開幕戦となる鈴鹿ラウンド第1戦(土曜日決勝)で,トムスの中嶋一貴が見事にポールトゥーフィニッシュを達成しました。今季フォーミュラ・トヨタ(FT)からF3にステップアップして初めてのレースでの快挙だけに,彼のポテンシャルの高さをあらためて知らしめた感じです。ご存知のように,彼は元F1ドライバー中嶋悟氏の息子で,今回の結果は早くもそのDNAの力を発揮したというところでしょう。


2004・3・27
☆雨(WGP)
○カタルニアサーキットで行われている合同テストで,ようやく最高峰のMotoGPクラスのマシンが走行しました。この日のトップタイムをマークしたのは,RC211Vを今年再び駆ることになったA.バロスでした。2番手には,ヤマハのYZR−M1を駆る王者V.ロッシがつけました。トップとの差は,わずか0.078秒でした。ヤマハ勢としての2番手がC.チェカでしたが,彼は12番手のタイムですから,当然といえば当然のことではあるものの,ロッシがヤマハ勢の中で如何にずば抜けているかがわかります。3番手がホンダのS.ジベルナウで,ここまではある程度予想されたこと。意外だったのは,4番手のタイムをスズキのK.ロバーツが出したこと。もちろん500ccクラスの元世界チャンピオンですから,速いのは当たり前ではありますが,チャンピオン獲得して以降のスズキの結果を考えると大健闘といえるかもしれません。ブリヂストンタイヤの開発ライダーでもある元WGPライダー伊藤真一も走行しました(このテストのため,今日から開幕するR2−1の方は欠場となっています)が,M.ビアッジをしのぐ8番手のタイムをたたき出しています。スズキ陣営も今年からBSにスイッチしていますが,もしかしたらロバーツのタイムはBSの力に負うところがあるのかもしれません。なお初日のセッションですが,前日に引き続いて途中からの降雨のため,実質的に中断となりました。ただし,伊藤真一は,レインタイヤ開発のため走行を続けたようです。


2004・3・26
☆1日だけ(WGP)
○125ccクラスに続いて250tクラスの合同テストも,スペインのカタルニアサーキットで行われました。初日にトップタイムをマークしたのは,アプリリアのマシンを駆るR−D.ピュニエでした。2番手のタイムをマークしたのが,今年からアプリリアにスイッチしたS.ポルトでした。3番手には,ポルトとは逆にアプリリアからホンダへ移籍したT.エリアスが入り,この3人までが1分47秒台でした。今季からWGPにフル参戦する,昨年の全日本250tクラスチャンピオンの青山博一は,唯一の新型シャーシを取り入れたマシンを駆り,7番手のタイムでした。ヤマハTZを駆る松戸直樹と関口太郎の日本人ライダーは,両者共にトラブルが出たため,それぞれ12番手,19番手となりました。なお,2日目の走行は,天候不良により途中で中断となりました。次の出番は,いよいよ最高峰であるMotoGPクラスです。ゴロワーズカラーのロッシ車が,いよいよサーキットを走ります。


2004・3・25
☆サッカーチーム(WGP)
○1週間にわたって行われるIRTA合同テストが,23日から始まっています。このテストは,125ccクラスから始まって,段階的に最高峰のMotoGPクラスのテストへと移っていきます。初日にトップタイムをマークしたのは,シードルフレーシングのH.バルベラで,2番手のタイムが僚友のA.バウティスタ(昨年のスペイン国内のチャンピオン)でした。このバウティスタですが,何と2日目にはトップタイムをマークしています。このように好調さを見せているシードルフレーシングですが,このチームのオーナーは,サッカーのオランダ代表で,ACミランに所属するC.シードルフです。出資者の中には,ブラジル代表のR.カルロスも名を連ねています。昨シーズンのFポンで,今年から横浜に復帰した大魔神こと佐々木主浩がオーナーを務めた「チーム22」というチームがありました(今年は残念ながらありません)が,そのような感じのチームと考えていいのかもしれません。こういうところを見せられると,2輪レース後進国の日本と,市民権を完全に得ているヨーロッパとの違いをあらためて見せ付けられた感じがします。
なお,日本人で唯一このクラスにフル参戦している宇井陽一は,初日が3番手,2日目が6番手のタイムをマークし,自身最後の125ccクラスとなる年をいい感じでスタートしています。


2004・3・24
☆ウィリアムズ(F1)
○ウィリアムズに関する話題を2つ。先週17日にバーレーンサーキットの除幕式が行われ,ウィリアムズのテストドライバーM.ジェネがデモランを行いました。ところが,これに関して他の陣営から非難が出ています。というのも,このサーキットは,4月4日に決勝が行われる次のレースに当たるわけですが,できたばかりのサーキットでどのチームも走行したことがありません。当然データも何もないわけで,今回がぶっつけ本番となります。ですから,ちょっとでもデータがほしいのは当然といえば当然の話。わずか数周とはいえ,走行すれば何らかのデータが得られますし,レースまで期間がありますから対策も取れるはず。他のチーム,タイヤメーカー(ブリヂストン)からすれば,当然黙っておれないはずです。
もう一つの話題は,来シーズンのドライバーについて。J−P.モントーヤの移籍は既に決まっていますが,もう一人のR.シューマッハの動向がますます賑やかになっています。次戦の終了後,ウィリアムズからラルフに対して年俸の提示があるそうで,その結果いかんによっては,チーム離脱が十分考えられるとのこと。その場合の最有力候補は,トヨタではないかという話が急速に強まっています。ウィリアムズは1年契約でしかも年俸が減,トヨタは複数年で年棒増ですから,普通に考えれば移籍も十分ありえます。もっとも,トヨタに行くとチャンピオン獲得から遠のくのも事実ですが・・・。ラルフのマネージャーW.ウェーバーは,「話し合いは今後も続けていく」というようなコメントを出していて,移籍話がすぐに実行されるわけではないことを強調しています。ところで,もしラルフが移籍すると,その後釜の候補としてジャガーのM.ウェーバー,BARびJ.バトンの名が挙がっています。


2004・3・23
☆連続(IRL)
○第2戦が,アリゾナ州にあるフェニックス・インターナショナル・レースウェイで行われました。アリゾナ州らしい35度を超える暑い中行われたレースを制したのは,予選2番手だったものの,ポールのD.ウェルドンをかわしてホールショットを奪ったT.カナーンでした。カナーンのこの勝利は,ホンダエンジンにとって今季初勝利です。カナーン自身にとっては,この大会は昨年からの連続優勝ということになります。この結果,ランキングでもカナーンがトップに躍り出ました。このサーキットが苦手なようで,予選から不振をかこっていた高木虎之介でしたが,決勝には何とかマシンを仕上げてきて,終盤3位争いをしていた2台のマシンが追突によるクラッシュでリタイアとなり,8位でチェッカーを受けることができました。この結果,2戦連続のシングルフィニッシュということになり,今季の活躍にますます期待できる感じです。次戦は,いよいよツインリンクもてぎで4月17日に決勝を迎える「INDY JAPAN 300mile」です。高木をはじめとする日本人ドライバー,そしてホンダ及びトヨタエンジンの活躍に期待しましょう。


2004・3・22
☆初表彰台(F1)
○マレーシアGPの決勝が行われ,フェラーリのM.シューマッハが開幕戦に引き続いてポールトゥーフィニッシュを達成しました。全く危なげないレースを展開し,まさに王者の走りといった感じでした。このレースで脚光を浴びたのは,BARホンダのJ.バトンでしょう。速さと粘り強さを発揮して3位に入り,自身初の表彰台を獲得しました。BARの表彰台は,01年にJ.ビルヌーブが獲得して以来となります。「今年のホンダは違う」といった印象です。同じくBARの佐藤琢磨ですが,最後尾からスタートし,コースオフなどもありながらポイント圏内の8位まで浮上。ところが,残り3周となったところでエンジンがブローしリタイアとなりました。ただし,15位完走扱いではあります。予選2位からスタートしたジャガーのM.ウェーバーですが,スタート失敗,パンク,ペナルティー,コースオフリタイアと散々な結果となり,予選での勢いが決勝までは持続しませんでした。


2004・3・21
☆大健闘(F1)
○第2戦マレーシアGPの予選が行われ,第1戦に引き続いてフェラーリのM.シューマッハが断トツの速さを見せてポールを獲得しました。ただ,この日の主役は,2番グリッドを獲得したM.ウェーバーの方かもしれません。お世辞にもトップ争いに絡めるようなマシンとは言えないジャガーR5を駆っての2番手ですから,ドライバーの腕だけで獲得したグリッドと考えていいかもしれません。3番手には,フェラーリのR.バリチェロが入り,開幕戦の時のようなワンツーグリッドとはなりませんでしたが,2番手のウェーバーとはコンマ04秒差という僅差でしたから,決勝での速さは十二分に期待できます。日本期待のBARホンダ勢ですが,J.バトンが6番グリッドを獲得したものの,佐藤琢磨はセクター3でスピンを喫しコースオフ。同じくセクター3でスピンを喫したルノーのF.アロンソと並んで,最後尾からのスタートとなりました。

☆雪&欠場(S耐&R2−1)
○スーパー耐久(S耐)が,ツインリンクもてぎで開幕しました。年々盛り上がりを見せているシリーズだけに,期待がもてるのですが,今回の予選に関しては水を差される形となりました。何と,桜が咲く時期にもかかわらず,降雪のために視界不良となり,スターティンググリッドを決める予選が延期となってしまったのです。その予選ですが,決勝日の午前中に行われます。ところで,このシリーズには多彩な顔ぶれが揃っています。例えば,CMやサラリーマン金太郎などでお馴染みの保坂尚希が初参戦しています。また,2輪で大活躍し,鈴鹿8耐優勝や全日本選手権の最高峰クラスでチャンピオンを獲得したことのある元WGPライダー伊藤真一も,今年はS耐のクラス1にもフルエントリーしています。
なお,元巨人軍監督長嶋茂雄氏の息子である長嶋正興は,クラス3にフルエントリーしているのですが,ご存知のようにミスターが病気で倒れられていますので,今回のレースは欠場しています。
また,もう一人欠場の話題を。先ほどお伝えした伊藤真一ですが,今季R2−1のJSB1000クラスにチームDDボーイズからフル参戦します。しかし,ブリヂストンの開発ライダー(JSB1000は,曙ブレーキのブレーキシステム開発が主。)も兼ねていて,今月末に開催されるR2−1の開幕戦「鈴鹿2&4」がある日は,ちょうど海外テストの日と重なっています。そのため,開幕戦は欠場することが明らかとなっています。


2004・3・20
☆余裕?(F1)
○第2戦マレーシアGPが開幕し,初日は2回のフリー走行が行われました。午前中に行われた1回目のフリー走行では,フェラーリのM.シューマッハがコースレコードを出してトップタイムをマークしました。2番手に僚友のR.バリチェロが入り,開幕戦の好調さをそのまま維持しているところを見せ付けました。午後に行われたフリー走行2回目では,マクラーレンのK.ライコネンがトップタイムをマーク。しかも,午前中にシューマッハが出したコースレコードをあっさり更新してのものでした。開幕前のテスト,開幕戦とあまりいいところを見せていなかったマクラーレンが,2戦目にして早くも復活したということを印象付ける走りでした。フェラーリ勢は,シューマッハが4番手,バリチェロが10番手と,2回目はあまりタイムが伸びませんでした。しかし,1大会1エンジンということもあって,マシンを温存するため余裕の走りを見せたという感じがしないではありません。ところで,熱帯地方のマレーシアですが,1回目の気温が35度,2回目が38度と猛暑の中での走行となりました。ドライバーたちは,マシン同士のバトル以外に,気温との戦いも強いられることになりそうです。


2004・3・19
☆同じ方式で(F1)
○今年から導入された予選方式に対して,各方面から批判する声が上がり,見直しについて話し合われていましたが,とりあえず今週末に行われるマレーシアGPは,開幕戦の通り行われることに決定しました。以前は,各車一斉にコースインしてタイムアタックをしていましたが,これだと下位チームに観客の目がいかず,ひいてはスポンサーにとっても下位チームに投資するメリットが下がることから,昨年から行われるようになった1台ずつコースインする方式となりました。そして今年からは,90分の中で2回の予選を行い,1回目は2回目のスタート順を決めるための予選という形で行うようになりました。実際にやってみると,短時間の中でのことなので,2回目のスタート順はさほど関係なく,コースコンディションをつかみさえすれば1回目の予選はOK。結局1回目の予選は,各車数周しただけでピットに戻ってしまい,観客にとっても興ざめなものとなってしまいました。FIAで話し合った結果,4月4日に行われるバーレーンGPから,方式事態は変わらないものの,予選開始時刻を変更して行う程度の修正にとどめることになりました。


2004・3・18
☆経験してるから(JGTC)
○元F1レーサー中嶋悟がオーナー権監督を務めるNAKAJIMA RACINGの体制発表会がありました。今年からメインスポンサーがプリンタやスキャナ等でお馴染みのEPSONが務めることになりました。中嶋とEPSONとの関係は古く,彼が現役バリバリで走っている1983年以来ずっと続いています。今年はNSXがツインターボエンジンという大きな変化を遂げていますが,これまでのテストでは,フェアレディーZやスープラ勢に大きく水をあけられているのが現状です。ただし,開発期間がとても短く,現段階まではターボは外製の物が使われています。中嶋自身が日本人初のフル参戦F1ドライバーとなって(ちなみに,チームメイトはあのA.セナ!)走ったマシンは,当時最強とうたわれていたホンダターボエンジン。それだけに,ホンダにはターボに対するデータがありますし,中嶋はその速さを知っています。開発が進んでホンダ内製のターボが使われるようになったら,他チームもうかうかしていられないかも状況になるかもしれませんので,今回の発表会でも監督自身にもモチベーションの高さがうかがえます。なお,ドライバーは,A.ロッテラーと松田次生のコンビとなっています。


2004・3・17
☆2スプリント(Fポン)
○都内において,「キックオフパーティー」が開かれました。その席上,新しいレギュレーションについて発表がありました。それによると,昨シーズン1回だけ行われた2ヒートレースを,今年は第2戦菅生,第4戦鈴鹿,第7戦セパンのレースにおいて導入されることが明らかにされました。2ヒートレースとは言っても,通常のやり方(2回行われるレースが,それぞれ独立したレースとしてポイントがつく)のものではなく,1回目のレースは,2回目のレースのグリッドを決めるためのもので,ポイントは2回目の結果で加算されるという独自のやり方をとるものです。Fポン側は,「2スプリントレース」という名称を使っています。また,未だに体制発表が行われていないTEAM NOVAが,今月末に開催される開幕戦に参加しないことも明らかとなりました。その他,COSMO OIL CERUMOは,松田次生のワンカー体制で今シーズンに臨むことも明らかとなりました。


2004・3・16
☆ワンツー(WRC)
○メキシコでの最終第3レグが行われ,フォードのM.マーティンが今シーズン初勝利を挙げました。この勝利により,ランキングトップのS.ローブと同ポイントで首位に立ちました。2位には,同じフォードのF.デュバルが入り,マニュファクチャラーズポイントでフォードがランキングトップに躍り出ました。ただ,今回の主役は,もしかしたらスバルのP.ソルベルグと言えるかもしれません。最終的には4位でのフィニッシュですが,全15SSの内9箇所でトップタイムでしたから,初日にトラブルから受けたペナルティーが最後まで応えたことになります。併催で行われているPCWRC(プロダクションカーラリー選手権)では,スバルの新井敏弘が2位,今回がデビュー戦となった三菱の奴田原文雄が6位に入っています。

☆抑制(F1)
○マクラーレンのD.クルサードが,開幕戦においてエンジンの信頼性を確保するため,回転数が制限されていたことを明らかにしました。ご存知のように,今シーズンは1大会1エンジンというレギュレーションがあります。そのため,どのチームもエンジンの耐久性が必要となっています。シーズン前のテストの段階から,マクラーレンの今季型マシンMP4−19はトラブルに泣かされていました。そのため,開幕戦はそのような対策で臨んでいたのかもしれません。情報によると,ウィリアムズのBMWエンジンが19,000rpmだったのに対し,マクラーレンのメルセデスエンジンは17,000rpm程度だったということです。


2004・3・15
☆総入れ替え(Fポン)
○5ZIGENの体制発表会が行われ,既に明らかとなっていた本山哲に加え,金石年弘がステアリングを握ることが明らかとなりました。金石との契約成立は,何と今回の発表の3日前とのこと。これで5ZIGENとしては初めて,ドライバーが総入れ替えとなったことになります。今回の発表の席では,メインスポンサーについても発表があり,滋賀に本社を置く物流会社「アディレクト」との契約が成立しました。これにあわせて,カラーリングも一新しています。本山&金石という強力なドライバーを揃え,今年の5ZIGENは,十分チャンピオンを狙えるチームの一つに名乗りを上げた感じです。


2004・3・14
☆独占(JGTC)
○合同テスト2日目が行われ,フェアレディZを駆る影山正美&M.クルム組が,前日に本山組が出した昨日のタイムをさらにコンマ3秒も上回る速さを見せ,トップタイムをマークしました。2〜4番手のタイムも,Z勢が出しましたので,上位をニッサンが独占した形となっています。現状では,Zを中心にした争いが今シーズン展開されそうな感じです。トヨタ勢の最上位は,土屋武士&M.アピチェラ組の5番手で,ここまでほとんどいいところのないホンダ勢のトップは,道上龍&S.フィリップ組の10番手でした。GT300クラスは,松田秀士&田中哲也組のポルシェがトップタイムでした。前日最下位に終わった話題のヒロミ&石橋義三組は,この日も最下位の34番手に終わりました。

☆ゴール直前で(WRC)
○第3戦「コロナ・ラリー・メキシコ」の第1レグが行われ,シトロエンのS.ローブがトップでフィニッシュしました。しかし,この日の主役は,スバル・インプレッサを駆るP.ソルベルグでした。それまでは2番手だったローブに5秒以上の差をつけた圧倒的な速さでゴール直前のホールディングエリアに到着。エンジンを止めてインタビューを受け,さあ後はゴールへというところで,何とエンジンがかからないというトラブルが発生。後はコ・ドライバーとゴールまで押していくしかなく,しかも,ゴール直前にオフィシャル以外の人が手を貸してしまったため,ペナルティーまで受ける羽目になりました。十分優勝が狙える走りを見せていただけに,何とも残念な結果となりました。


2004・3・13
☆初期トラブル(JGTC)
○30台を超えるマシンが参加しての合同テストが,鈴鹿サーキットで行われました。トップタイムをマークしたのは,ザナヴィニスモの本山哲(昨年のチャンピオン)&R.ライアン組で,今年初めての鈴鹿走行にもかかわらず,2番手にはコンマ7秒以上,昨年最終戦のポールタイムには1秒以上上回る好タイムでした。今年GT−RからフェアレディZへマシンチェンジしたニッサンですが,これまでのテストでもいい走りを見せていますので,実に順調な乗換えとなっています。また,マシンはこれまでどおりでエンジンを変えてきたトヨタとホンダは,明暗を分けた形となっています。2,3番手のタイムをたたき出したのは,それぞれ脇坂寿一&飯田章組,土屋武士&M.アピチェラ組となっていて,どちらもトヨタのスープラです。ホンダ陣営トップは,松田次生&A.ロッテラー組の8番手で,トップとは2秒以上の差がついています。タイムが伸びないだけでなく,マイナートラブルが陣営内に続出しているという状況もあるようです。なお,GT300クラスのトップタイムは,ウェッズスポーツセリカの青木孝行&谷口信輝でした。今シーズンJGTC初参戦となるタレントのヒロミ&石橋義三組は,最下位の33番手でした。

☆オーナー自ら(IRL)
○フェルナンデス・レーシングから発表があり,オーナー兼ドライバーのA.フェルナンデスが,第2戦からドライバーとして参加することを発表しました。彼自身としては,CARTシリーズからの転向ということになります。ご存知のようにフェルナンデスは,鈴木亜久里のARTAとタッグを組んでスーパーアグリ・フェルナンデス・レーシングとして昨年からIRLに参戦しています。今回の参戦は,提携関係を持ちながらも単独のチームとしての参戦となる模様です。


2004・3・12
☆なかなか(WGP)
○ヤマハの単独テスト3日目が行われ,この日もV.ロッシが最速タイムを出しました。これでロッシが3日間とも最速ということになり,改めてその力をチーム内外に示しました。M.メランドリに至っては,前日のタイムより1秒半もタイムアップし,いい感じでテストを終えました。それに対して,前日手ごたえを感じた阿部典史は,この日は約0.7秒のタイムダウン。今シーズンのテストでは,なかなかセッティングが決まらないことが多いのですが,再びその状態にはまったようです。3月下旬には合同テストが行われますが,その時にはいいセッティングが見つかるといいのですが。ところで,今回のテスト中に行われた記者会見の席上,ヤマハ側は,新型エンジン開発だけでなく,トラクションコントロールについても着手していることを明らかにしています。

☆大幅改造(F1)
○開幕戦オーストラリアGPでのトヨタは,2台共に完走したものの,トップから2周遅れでチェッカーを受けるという散々な結果で終わりました。更なる飛躍を目指してシーズンインしたトヨタにとって,この結果はさすがに応えたようで,マシンの改造に取り組むことを明らかにしました。しかも,空力にちょっと工夫を凝らすという簡単なものではなく,空力はもちろん,車体やサスペンションにまで改良を施すという大幅なものとなりそうです。予定では,7月に行われる第11戦イギリスGP頃には改良マシンを投入するとのこと。それまでの間,しばらくは苦しいレースが続きそうです。開幕戦だけで見ると,JAPANパワーウォーズでホンダに水をあけられた感のあるトヨタ。ホンダに対抗して2足歩行型ロボットを発表しましたが,果たして改良型マシンはホンダに対抗できるものに仕上がるでしょうか。ところで,1ポイントは獲得したものの,トップチームとしては全くといっていいほど精彩を欠いたマクラーレンでしたが,こちらも同様に改良型マシンに着手したようです。


2004・3・11
☆手ごたえ(WGP)
○初日は雨にたたられたところがあったオーストラリア・フィリップアイランドでのヤマハのプライベートテストの2日目が,風が強いもののドライコンディションの中で行われました。初日に引き続いて王者V.ロッシがトップタイムで,記録は1分30秒28でした。これは,RC211Vの時に出したタイムの約0.2秒落ちでしかなく,新しいエンジンに手ごたえを感じたことだと思います。1年ぶりのフル参戦となる阿部典史は,これまでのテストで今一歩苦労していたところがありましたが,フロントサスのセッティングでいいところを見つけたようで,タイムアップを図ることができました。

☆移籍話(F1)
○開幕して間もないF1ですが,早くも移籍話が出てきました。何とウィリアムズのR.シューマッハが,ルノーへの移籍で合意したというのです。もちろんこれは,あくまでも噂にしか過ぎず,ルノーのボスF.ブリアトーレはこの話を否定しています。ただし,ラルフとウィリアムズのボスF.ウィリアムズとの確執はあるようで,一時期は契約金を巡って来年以降の契約に黄色信号といわれていたのですが,ラルフのコメントによると,ウィリアムズ氏の冷たい態度に業を煮やしているということでした。もしこの話が事実となると,来年のウィリアムズは今季の2人のドライバーとも移籍という事態となります。まあ,3強の中の一つですから,そのシートを欲しがっている優秀なドライバーはたくさんいますので,買い手市場であることにはかわりありません。しかし,今季フェラーリ追撃の最右翼と目されているチームが,早くも仲間割れ状態となってきているわけですから,シリーズ自体への影響も避けられないと思います。


2004・3・10
☆契約(F1&WRC)
○契約についての話題を2つ。まず,先日行われたオーストラリアGPでポイント獲得まで後わずかのところでトラブルにより涙を呑んだ佐藤琢磨が,SEIKOのメインキャラクターとして契約しました。次戦マレーシアGPでは,琢磨の腕にSEIKOの新しい電波時計が光っていることでしょう。
次に,SBKやWSS,CARTなど各種モータースポーツでスポンサーを務めているメキシコのビール会社「コロナ」とWRCのスバルとの間でスポンサー契約が成立しました。これにより,インプレッサの前後のスポイラーにお馴染みのコロナのロゴと王冠マークがつくことになります。

☆新エンジン&オファー(WGP)
○オーストラリアのフィリップアイランドサーキットで,ヤマハのプライベートテストが始まりました。初日は生憎の天候となり,ドライでの走行があまりできずに終わりました。今回のテストから新型エンジンを用いて行われますが,ドライとなったわずかの時間を使って走行した王者V.ロッシがトップタイムをマークしました。ただし,条件が条件だっただけに,ロッシ自らがRC211Vでマークした昨年のポールタイムと比べると約2秒もの差があります。今回からロッシがリクエストしたビッグバンエンジンを投入しているといわれていますが,果たしてこのエンジンのできはどうか,今回のテストはあと2日残っていますから,結果が楽しみです。
ところで,このテストにおいてトヨタF1マシンのテストドライブのオファーが,ロッシに対してあったことが明らかとなりました。ご存知のようにヤマハとトヨタは提携関係にありますので,そのことから今回の話に発展したようです。ロッシに対しては,母国イタリアのフェラーリからも同様の話が出ているようです。4輪転向の可能性を早い段階から口にしているロッシだけに,単なるイベント的なオファーとは一概に言えないかもしれません。


2004・3・9
☆芸能人(JGTC)
○多彩な芸能人を集め,パチンコ大手がメインスポンサーを務める新しいチームの体制発表会が行われました。チームの名は「Fieldsレーシングチーム」で,パチンコ販売の大手である「Fields」がメインスポンサーとなります。チームに集まった芸能人は,タレントのヒロミ,俳優の岩城滉一・保坂尚樹,音楽プロデューサーの周防彰悟などで,チームのプロデューサーを脇坂寿一が務めます。芸能人ドライバーとしては,マッチこと近藤真彦が有名であり実績を積んでいますが,岩城については2輪・4輪ともに出場経験があり,こちらもレースの世界とりわけ2輪で有名なくらい実績を積んでいます。それに比べるとやや実績の面で劣るとはいえ,ヒロミはスーパー耐久(S耐)に,保坂はヒストリックカーに出場したりしていました。このチームの参戦クラスは,ヒロミがポルシェGT3−Rを駆ってJGTCのGT300クラスに,保坂がインテグラを駆ってS耐のクラス4に,周防がGC21となっています。岩城については,現段階では未定です。国内ではマイナーなスポーツとなっているモータースポーツですが,その普及を目指して設立されたチームです。今後の活躍を期待しましょう。


2004・3・8
☆完勝(F1)
○開幕戦オーストラリアGPの決勝が行われ,ポールからスタートしたフェラーリのM.シューマッハが,一度もその座を奪われることなく全く危なげないレースを展開し,見事ポールトゥーウィンを飾りました。2位には,セカンドグリッドからスタートした僚友のR.バリチェロがやはり危なげない走りを展開し,フェラーリのワンツーフィニッシュとなり,フリー走行から決勝まで,フェラーリの強さが光ったグランプリでした。3番グリッドからスタートしたウィリアムズのJ−P.モントーヤは,好ダッシュを見せたルノーのF.アロンソとの1コーナーでのバトルに破れてややコースオフし,順位を下げる結果となりました。結局アロンソ,僚友のR.シューマッハに次ぐ5番手でチェッカーを受けました。期待のBARは,J.バトンが6位に入ってポイントを獲得。佐藤琢磨は,好スタートを見せたものの,モントーヤのコースオフの影響を受けて順位を下げ,さらにその際他車と接触してフロントウィングを破損。アンダーステアに苦しみながらの走りを展開して,ポイント獲得まで後1つという9位でチェッカーを受けました。トヨタは走りに精彩を欠き,12位と13位に留まりました。ただし,2台とも完走を果たしたわけですから,その点は評価できるのではないかと思います。なお,昨年は最終戦までチャンピオン争いを展開したマクラーレンのK.ライコネンは,序盤にエンジントラブルで自ら出したオイルに乗ってコースオフし,リタイアとなりました。

☆混雑(WGP)
○スペインのバレンシアサーキットで,2日間に渡り合同テストが行われました。このテストには,MotoGPクラスではホンダ,スズキ,ドゥカティの各ワークスチームや今季初テストとなるプロトンKRの他,アプリリアの開発チームが参加しています。また,250tクラスではホンダとアプリリアのチームが参加しています。さらにBSB(イギリススーパーバイク選手権)のチームも参加していますから,全28台でのテストという,大変にぎやかというか,大変混雑したテストとなりました。
MotoGPクラスの状況ですが,初日にトップタイムをマークしたのは,今季ホンダに復帰したA.バロスでした。2日目は4番手と順位を下げたものの,手術を受けた肩がまだ十分には回復してない中での結果ですから,本人も納得できたのではないでしょうか。バロスは,後日には母国ブラジルに帰ってリハビリに取り組む予定になっているようです。2日目にトップタイムをマークしたのは,2年目のWGPとなるホンダの若きエースN.ヘイデンでした。スズキは,K.ロバーツは参加したものの,J.ホプキンスは怪我の回復がまだのため,今回も不参加となりました。プロトンKRは,今季型のマシンの開発が思うように進んでいないのか,トラブル続出で思うように走行できませんでした。2日目は転倒からマシンに火がつき炎上。その段階でテストストップとなりました。250tクラスではT.エリアスが,BSBでは清成龍一がトップタイムをマークし,両者ともに新しい環境の中での今季のスタートですが,希望のもてるテストとなったことでしょう。

2004・3・7
☆2日連続(F1)
○オーストラリアGPの予選が行われ,今季最初のポールは,フェラーリのM.シューマッハが獲得しました。セカンドグリッドを僚友のR.バリチェロが獲得し,フェラーリのワンツーとなりました。前日行われたフリー走行でも同様の結果でしたから,少なくとも開幕戦に関しては,フェラーリ勢による争いが決勝で展開されそうな予感です。予選1回目でトップタイムをマークしたウィリアムズのJ−P.モントーヤは,決勝グリッドの決まる予選2回目で3番手と順位を下げてしまいました。とは言っても,それまでフェラーリが全てのセッションでトップタイムをマークしていましたから,一つの風穴を開けたと言えるでしょう。その他のチームでは,BAR勢が好調で,J.バトンが4番手,佐藤琢磨が自己最高タイの7番手となっています。バトンのタイムは,3番手のモントーヤと同じだったのですが,予選1回目のタイムの結果により惜しくも4番手となっています。それだけに,開幕戦からの表彰台獲得に期待が高まります。


2004・3・6
☆圧倒(F1)
○開幕戦オーストラリアGPが,アルバートパークサーキットで始まりました。初日は2回のフリー走行のみが行われます。このフリー走行では,昨年のチームランキング5位以下のチームの第3ドライバーが走行できるように今年からなりました。全24台が走行した中,フリー走行2回ともトップタイムをマークしたのは,今年もチャンピオンの座を獲得することを宣言しているフェラーリのM.シューマッハでした。2番手のタイムを僚友のR.バリチェロがマークし,今年もフェラーリを軸としてシーズンが展開されていくことをあらためて感じさせました。しかも,タイム差を見ても,フリー走行1回目が約2秒,2回目が約1秒後続のチームに差をつけていますから,フリー走行とはいえ,今年のマシン「フェラーリF2004」の仕上がりのよさが際立っている感じです。仕上がりのよさといえば,ルノーも3,4番手につけ,こちらも開幕前の予想通りとなっています。


2004・3・5
☆開幕(F1)
○オーストラリアのアルバートパークサーキットにおいて,ついにF1が開幕します。昨年までは,金曜,土曜と予選が行われていましたが,レギュレーション変更により今年から金曜は午前・午後それぞれ1回ずつのフリー走行のみが行われます。その他のレギュレーション変更で注目される点は,エンジンの耐久性です。今年から1大会1エンジンとなり,もしエンジンを載せかえる状況になると決勝グリッドの位置が後方に下げられます。また,スタートの時に使用されていたラウンチコントロールが禁止され,ドライバーの腕(もちろんマシンの性能もありますが)によってスタートダッシュに違いが出てくるようになります。
昨年フェラーリ,ウィリアムズ,マクラーレンの3チームによる激しい争いが展開されましたが,今年もその構図に違いはないでしょう。ただ,レース前に行われたテストでは,マクラーレンにトラブルが続出してやや不安を抱えているところがあるのも確かです。逆に,事前テストでルノーやBARといったセカンドグループの調子がよく,一泡も二泡も噴かせる可能性が高くなっています。タイヤウォーズも今年は健在で,とりわけ勢力が増したミシュランに注目が集まります。サポートするチームが増えて大変ではあるでしょうが,それだけデータが揃うのも確かで,開発に拍車がかかるでしょう。勢力が縮小したブリヂストンですが,逆をいうと少数精鋭で戦えますし,とりわけこれまで以上に「フェラーリスペシャル」で戦えることができ,そういった面で有利かもしれません。

2004・3・4
☆しんがり(F1)
○ミナルディの体制発表が,開幕直前になってようやく行われました。体制発表としては,当然一番最後となります。ドライバーズラインナップは,既に明らかとなっているように,G.ブルーニ&Z.バウムガルトナーとなっています。テストドライバーとしてB.ラインダース&T.モンテイロの2人を採用しています。ただし,ラインダースについては,F1走行に必要なスーパーライセンスがまだ発給されていませんので,場合によっては走行できない可能性を秘めています。メインスポンサーには,オランダの入浴関連メーカー「ウィラックス」が新たにつき,チーム名が「ウィラックス・ミナルディ・コスワース」となります。ウィラックスは,2輪レースやサッカーのオランダプレミアリーグのスポンサーになったことはありますが,F1へは今回が初登場となります。なお,マシンは,既にテスト走行を済ませているPS04Bです。

2004・3・3
☆連日(Fポン)
○鈴鹿サーキットでの合同テスト2日目が行われ,トップタイムは,初日に引き続いてイエローハットKONDOの立川祐路がマークしました。連日のトップタイムだけに,本人はもちろん,チームも十分な手ごたえを感じてのテストになっていることと思われます。前日2番手のタイムだった僚友の道上龍は,8番手のタイムとなりましたが,これはトラブルを抱えて出したものだけに,彼も手ごたえは感じていることでしょう。この日2番手のタイムを出したのは,昨年に引き続いてIMPULから参戦するB.トレルイエでした。3番時計は,CERMOの松田次生がマークし,ここ数年ポテンシャルの割に成績的には低迷している状況を打破するいいきっかけになったかもしれません。

2004・3・2
☆合同テストで PART1(Fポン)
○既に公然の秘密状態ではありましたが,鈴鹿サーキットで始まった今年最初の合同テストにおいて,昨年のチャンピオン本山哲の5ZIGENへの移籍が,正式に発表されました。昨年FポンとJGTCの両タイトルを獲得して,F1を中心とする海外への進出を目指していたものの,納得できるシートを得ることができず,結果的に今シーズンはタイトル防衛に挑むということになりました。

☆合同テストで PART2(Fポン)
○その鈴鹿サーキットでの合同テストですが,初日はKONDO Racingの立川祐路がトップタイムをマークしました。2番手のタイムを僚友の道上龍がマークし,見事ワンツーを飾りました。チャンピオンを狙えるほどポテンシャルの高い2人のドライバーを起用し,「ジョイントナンバーワン」体制で臨もうとしているマッチこと近藤真彦監督の思惑が,見事当たった感じがしてくる結果でした。


2004・3・1
☆復帰後(SBK)
○開幕戦がスペインのバレンシアサーキットで行われ,第2ヒートでは,今年同シリーズに復帰した芳賀紀行が,2位に1秒8弱の差をつけて見事優勝を飾りました。彼の優勝は,2000年のオランダ以来となる久々のものです。予選でトラブルが出て後方からスタートとなり,第1ヒートでもギアボックストラブルでリタイアと苦労しただけに,より一層うれしい復帰後初勝利となったと思います。
また,併催で行われたWSSでは,スズキの藤原克昭が,体調不良で38度の熱に苦しみながらも3位表彰台を獲得しました。

☆チームメイト(IRL)
○開幕戦が,マイアミスピードウェイで行われました。ペンスキーのS.ホーニッシュJrとH.カストロネベスのチームメイト同士でサイドバイサイドの激しいバトルが,最終ラップの最終コーナーまで展開し,結局ホーニッシュJrが優勝しました。予選で苦しんだ高木虎之介は,決勝できっちりマシンを仕上げてきたようで,一時期はトップ争いにも絡む走りを見せ,最終的に4位でチェッカーを受けました。ルーキーの松浦孝亮は,粘り強い走りを見せ,初めてのレースとしては上々の11位でフィニッシュしました。
 
    
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