『初公開の米外交機密文章、関係者インタビューを通して、「角栄失脚後30年のトラウマ」を解き明かす!』
イラク戦争の例を挙げればいいと思うが、小泉首相を始めとして、アメリカに追従する日本の政治家は多い。「アメリカに逆らったら、田中角栄のように潰される」と今も信じられている点を筆者は指摘する。アメリカが仕掛けたロッキード事件によって田中角栄は葬り去られたのか?
田中角栄やロッキード事件について書かれた本は多いが、その多くが“伝聞”を基にしている。筆者は田中角栄を「アメリカの視点」で描こうとする。アメリカ側の資料を求め、当時のアメリカ人関係者にインタビュー。取材を通してロッキード事件「陰謀説」を否定する。同時にアメリカの高官たちがいかに日本を利用してきたか、も浮かび上がらせている。
(光文社ペーパーバックス、952円)
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