レンタローに捧ぐ

私の母方の祖母は竹田市の生まれである。  私自身は別府市で生まれたので竹田市を通ったことは何度かあるのだが、 竹田市内の散策をしたことは一度もない。

母の話によると竹田市には親族がたくさんいるらしいが、私自身は面識もなく、 お葬式などで挨拶をしても滅多に会わないので覚えてもいない。

竹田市といえば、カボス、ヒロセ軍神、湧水郡、そして銘菓・荒城の月などが有名であるが、 その銘菓のモチーフとなったのが名曲・荒城の月である。 作曲者はもちろんわれらがレンタローである。 大分県に在住の方ならば、深夜消し忘れたテレビから流れてくるあの切ないメロディーがすぐに思い浮かべられるハズである。  胸に染み込んでくる静かなメロディーは私の涙腺さえも刺激してしまう。 改めて一度ゆっくり聴いてみてほしい。きっと感動の涙があなたの頬を濡らすことだろう。

大分県朝地町出身の有名な彫刻家・朝倉文夫氏は、レンタローとは同じ高等小学校に通い、レンタローの銅像を作成したのも彼である。

現在、レンタローの銅像は岡城跡に置かれている。その丹精な顔立ちが再現された銅像は、朝倉文夫氏が数十年前のレンタローの記憶を辿りながら作成したということが銅像の裏に書かれている。

そして今回訪れた岡城跡は驚愕に値する場所であった。

岡城跡へ[N]