「先生!歯を抜かないで」 はい、1本も抜きません。

私と、私の仲間たちの歯科医院には、
子供たちはニコニコ顔でやってきます。
子供たちにとってけっして「恐ろしい場所」
なんかではないのです。

一般の矯正歯科では、健康な歯を4本ぐらい抜いて
治療するというのが当たり前のように行われていますが
私と私の仲間の歯科医院では、
歯は抜かないで矯正しています。

おやからもらった大事な歯を抜いてしまうなんて、
とんでもない。人間の体には無駄な組織はありません。
だいいち痛いではありませんか。


抜かない私どもにいらっしゃた小さな患者さんたちの中には
診察室に入ってくるなり、小さな声で私にいいます。
「先生、お願い。抜かないで…」と。

子供の歯を抜くなんて、ホームドクターとしては たえられません。 本来、抜いてよい歯などひとつもありません
          
歯科医師会では「8020運動」という健康づくりを提唱して
います。全部で28本ある自分の歯を20本は残すようにしよう!
と呼びかけているのです。
矯正のために健康な歯を、若いうち(小さなうち)に4本も
抜かれてしまっては、すでに24本しかありません。
80歳になった頃には、いったい自分の歯は
何本残っているのでしょうか。

当たり前ですが、歯は1度でも削ったり、抜いたりしたら
もう元へはもどりません。
抜歯による矯正は取り返しの つかない不可逆的(二度と元にはもどせない)治療です。

抜歯による様々な生体への影響、生涯を通じて患者さんに
及ぼす弊害は、はかりしれないものがあります。
日本の歯科大学の歴史は110年ほどで、いろいろな治療方法が
研究されていて、ひとつの治療方法が絶対というわけではないのです。
しかし、
「
歯を抜かずにすむものなら、抜かないほうがよい」のです。
歯を抜いた為に、口のバランスが崩れて噛めなくなった、
あごの関節が痛くなった、食べ物が詰まりやすくなったなどと
訴えたり、体のバランスを保てずに頭痛や生理痛、肩こりなど。
原因がはっきりせず体の変調を訴えているケースは
いくらでもあります。
どんな方法を実践しても、そこにはプラスとマイナスが
生じますが、生体に自然な、人にやさしい歯科治療とは、
できるだけマイナスを少なくしてプラスを得る方法のことでは
ないか、と私は考えます。
そのためにも、私は歯を抜きません。

21世紀からの治療方法は歯を抜く・削るといった、
後戻りのできない不可逆的治療よりも、患者さんの
機能や免疫を高める治療が主流になっていくのではないでしょうか。
できるだけ歯を削らずに、残し保存する治療が患者さんの立場からも
望まれる治療だとおもいます。
   

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