基本の姿勢   腕の構え方&持ち方
   筆のお手入れ   字配り


基本の姿勢
書写の姿勢は、洋式でイスに腰掛ける場合、和式で正座する場合、床の上に大きな下敷きを敷いて書く場合などがあります。
洋・和、共に机の高さは、だいたい、おへその位置にくるくらいが理想的です。机が高すぎると腕が疲れたり、低すぎると背筋が曲がり、姿勢が前かがみになり過ぎてしまいます。
洋式でイスに腰かけた時、机との間、イスとの間に握りこぶしが1つ入るくらいの間隔をあけ、両足を左右に少し開き、床に足裏をシッカリつけ、姿勢を正して座りましょう。
和式の場合も同じく、机との間に握りこぶしが1つ入るくらいの間隔をあけ、姿勢を正して正座をしましょう。
左手は、紙の左下を軽く抑え、紙の中心に体の中心がくるようにしましょう。



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 腕の構え方&筆の持ち方
 腕の構え方

書く文字の大きさや用途に応じての腕の構え方で筆の持ち方も変わります。
腕の構え方は、
懸腕法(けんわん)・提腕法(ていわんほう)・枕腕法(ちんわんほう)の3つに分かれます。
懸腕法とは、大筆で書く場合、肘を宙に浮かせてかかげるように構えます。字を書く時は、手先だけで書くのではなく、腕全体(体)を使って書く事が大切です。
提腕法とは、小筆で名前や小字を書く場合に安定させるため腕を机に軽く触れながら書く構え方です。
枕腕法とは、左手を右手の枕のように手首のあたりに添えます。字を書く場合、左手を移動させると共に筆を持った右手も動かします。小筆で書く時に使われる構え方です。

懸腕法
枕腕法
提腕法
 筆の持ち方

 筆の持ち方には双鉤法単鉤法とがあります。
 双鉤法とは、人差し指と中指の2本を前方にかけて持ちます。
 単鉤法
とは、人差し指1本を前方にかけて持ちます。

双鉤法
単鉤法

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 筆のお手入れ方法
大筆のお手入れ

学校書写では「穂」の3分の2程ほぐし、その部分にだけ墨を付け使用する場合が多いようです。その際のお手入れ方法は、墨の付いている部分だけよく拭き取る・洗うなどし、筆の穂先を整えておきましょう。
本塾では、大筆は根元までほぐして使用しています。
そのため、お手入れをシッカリしていないと根元が固まり穂が傷んでしまします。
使用後は、根元を重点的に、優しく穂をほぐしながら墨が出なくなる程度にまで洗って下さい。
その後、穂を軽く絞り、穂先を整え、なるべく吊るし陰干しして下さい。
小筆のお手入れ

名前書きをする場合の小筆は洗いません。
小筆は、穂の3分の1程ほぐして使用します。
その為、大筆のように洗ってしまうとノリで固めている筆の腰の部分が弱くなり、制作する際、書き辛くなってしまいます。
使用後は、筆を寝かせるように持ち、紙や布を使って穂先を揃えながら墨をとるようにしましょう。
この時、筆を立て、左右にガシャガシャと擦らないで下さい。
穂先がスリ切れて書けなくなってしまいます。
加えて、墨を拭き取らず、そのままの状態で放置すれば、おろしている部分に墨がたまり固まってしまうので、必ずお手入れをするよう心がけましょう。
書体に応じては「穂」を全てほぐして使用する場合もあります。
 ・筆はデリケートな物なので大切に扱うようにしましょう。
 ・お手入れをシッカリしていても、筆には限界があります。
 ・筆は消耗品ですので、半年〜1年を目処に新しいものと取
  替えましょう。

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