レンタローに捧ぐ

ゆっくりと近づいてくるオバチャン…。約束したはずの“おしぼり”を持った護衛艦オバチャンもその後ろからついてくる。今度も確かにものすごい笑顔だが、見ようによってはおばあさんに化けたオオカミにも見える。良く見ると切りこみ隊長オバチャンは手に小さな妖気、いや容器を持っていて、その中にはごぼうの漬物や何かの味噌漬けなどが入っていて、有無を言わさず私達の手のひらにそれをのせていく。そして一言「お疲れ様」と言ったかと思うと踵を返し、新たな索敵に向かった。次に護衛艦。おしぼり部隊が接近してくる。スパスパッ!と私達におしぼりを渡し、やはり隊長と同じく索敵に戻った。

あまりにも消極的な攻撃に私達は呆気にとられ、もらった漬物を口に含み、おしぼりで顔や首筋を拭く。…おしぼりはこれ以上ないくらいに冷えていて、漬物もとても美味い。(あぁオレっていつからこんなイヤな人間に…)などと思いかけていたところへ、第三部隊がやってきた。手に持ったお盆には湯のみが入っている。どうやらジーチャンの言っていたことが正しかったようだ。今度はこちらも笑顔で、「ありがとう。いただきます」といって湯のみを取ろうとする。…と「熱いよ!!!」と制された。そりゃお茶なんだから熱いだろう。何もそんなに怒らなくても…。さらに第三部隊であるオバチャンは、私達におしぼりを手のひらに載せるように指示する。とてもキビキビとした態度が、ドリフの軍隊コントを思い出させる。そしてそのおしぼりの上に湯のみを置いてくれた。このお茶は普通のお茶ではなく、「しいたけ茶」であるという。飲もうとすると確かに熱い。 ヤケドしそうなほど熱い。ふうふうと吹いてから一口すするとこれまた美味い。しいたけが大嫌いなハニも何故か「おいしい」といって飲んでいる。私達は売店の店先で熱いお茶を談笑しながらゆっくりと飲んだ。

次へ[N]