お世話になります[2002]
さて、不動産取引に従事していると、様々なお客様と出会います。やはり、お金持ちの方との商売となりますので、暴力団と関わることも有ります。
別府市は暴力団の方が住んでる地域が多いですが、その存在意義は別としてこちらが何もしなければ至って普通の人たちです。しかし、警察はその人たちの行動や資金の流れをつぶさに追跡するわけです。
とあるルートで物件の売却依頼を受けた時のことです。
法務局で謄本を調査しますと、思いっきり某暴力団組長の名前だったのです。とうとう俺も極道デビューか?などとはこれっぽっちも思いませんでしたが、売ってくれという依頼を無下に断ることはできません。会社としてはかなり嫌でしょうけど。
売却の活動を始めたわけですが、しばらくすると、警察から電話がありました。暴力団対策課の課長さん?からでした。資金の流れを把握したいのでしょう。いつかは会って詳しい話しをしようということになり、その場は終了しました。
さて、会社に勤められている方でしたらお解かりかと思いますが、電話で応対で会社・業者などの法人の名前を出されると必ず言う言葉が有ります。
「いつも、お世話になりますー」って良く言いますよね。
ホントにお世話になっているかどうかは別として。
そんなある日。電話がありました。
「ひろさん、警察署からお電話です♪(疑惑の目)」
あ、いや、ちょっと待て。俺は何もしていない(泣)
「もしもしー。お電話お代わりしましたー。」
「あー、暴力団対策課の○○です。」
「あ、ども。いつもお世話になってます。」
好奇心の眼差しで注がれる周りの目。
あ、いや、だから、その、俺はお世話になってないっちゅーの。
ホント日本語って難しい。