フットボールとナショナリズム

調子に乗って第2弾。どうもタイトルからはずれてオランダ代表へのラブレターになってるみたい。言いたい放題書いてますが、素人の私見なので気にしないでね。

2002年ワールドカップ。イングランドが来ればイングランドの、イタリアが来ればイタリアのレプリカユニを、まるでカメレオンのように着替えてスタジアムに集まる日本人。他の国には目もくれず、自国を熱狂的に応援する韓国人。対照的な共催国。そしてわたしも家族から「日本より外国を応援するなんて」と冷ややかな目で見られる日本人。日本人から見ても奇妙に感じるのだから外国人から見ればなおさらだろう。
でも仕方ないじゃない、わたしが生まれた時、日本はサッカーが盛んな国じゃなかったし地元にクラブチームがあるわけでもなかったんだもの。

わたしは体育の時間がたまらなくイヤだった。小学校2年生のある日の体育の時間、゛サッカーごっこ"をした。こんなに楽しいスポーツがあるのかと初めて思った。走るのが遅かろうがボールが顔にブチ当たろうが一向に気にならなかった。
それから県代表の小・中学生が出る全国大会などは時々TVで見ることはあっても天皇杯などには興味がなかった。
数年後のある日、TVをつけるとサッカーの試合が中継されていた。わたしは一瞬で夢中になった。そこに映っていたのは、ユヴェントスのユニフォームを身にまとったミシェル・プラティニで、その試合はトヨタカップだった。一気に世界レヴェルのサッカーに出会ったのだ。それからまもなくマルコ・ファン・バステンが好きになり、オランダのサッカーに夢中になった。
そんなわけでサッカーにナショナリティーを絡めて考えることができないのだ。

わたしは日本人だし日本に住んでいるので日本代表の応援はするけど未だにスタイルが分らないので好きかと聞かれたらちょっと困る。韓国は好きでも嫌いでもなく、代表チームについては攻撃的サッカーは好きだけど美しさは感じない。イタリア戦の2バックはクレイジーかつユニークだった。ヒディングじゃなきゃ、あれはできない。
ギリシャは好きだ。また行ってみたい。でも代表チームもクラブチームもあまり見る機会がないので分らない。
ポルトガル代表は欧州選手権でそのパスワークとフィーゴに魅了されて一気に好きになった。その後ポルトガルに行ったが、それはポルトガル代表が好きだから行ったわけではなく、「スペインに行ったついでに大西洋を見てこようかな」程度の理由だった。
イタリアは行ってみたい国No.1。だけど彼らの守備的サッカーはつまらなく感じる。好きな選手はいるし、'90年イタリア大会の時のニコラ・ベルティなんてとってもキュートだった。だけど彼のプレーはがむしゃらに走るだけなので試合には出てくれるなと思ったものだ。未だにロベルト・バッジョ待望論が出るくらいだから、守りのサッカーを国民みんなが支持しているわけじゃなさそうだ。ほかの国と比べ遜色ないFWの枚数を揃えているように思われるのに何故かそのスタイルを変えようとしない。10数年前はセリエAの時代だった。しかし近年プレミアリーグやリーガエスパニョーラなどの影にかくれてしまった(とわたしは思っている)。イタリア代表もそのスタイルを固持し続けるなら、これからしばらくは低迷期が続くのではないだろうか。と言っても毎回本選に出てるんだから余計なお世話か。ただ中盤はどうにかしたほうがいいんじゃない?
今いろんな意味で一番関心を寄せているのはパブロ・アイマールだ。しかしアルゼンチンのサッカーファンになることは多分ないだろう。それにしても今回のアルゼンチン代表は見た試合の限りではそんなに悪いとは思えなかったのに1次リーグ敗退。運がなかったのだろうか。
ドイツ代表は退屈で面白みがないと思う。しかもオランダ代表のライバルだ。好きになれるわけがない(それでもクリンスマンだけは別)。だからといってドイツという国に敵対心など持っているわけもない。
そしてオランダ。わたしにはオランダ人の友達もいなければオランダに行ったこともないし行ってみたいとも思わない。しかも今の代表にはこれといって好きな選手もいない(フランス大会のオーフェルマルスは好き)。だけどそれがオランダ代表チームを好きでなくなる理由にはならない。
多分、゛中盤の美しいパス回し"と゛サイドアタッカー"、攻撃的スタイルがわたしが好きなサッカーのキーワードなのだろう。彼らはそれを持っていた。今はちょっと低迷気味だけど、イタリアがそのスタイルを変えないようにオランダも攻撃的で面白いサッカーをそう簡単に捨てはしないだろう。

韓国と日本で開催されたW杯にオランダ代表の姿はなかった。それでもせっかく地元でやるのだから楽しみたい。そのためにはどこかを応援するのが一番いい。オランダの次に好きなポルトガル代表を応援した。そこも1次リーグ敗退。試合を見るときどちらかを応援したほうが盛りあがる。それもまた自然なことじゃない?(ちなみに本選での私的ベストパフォーマンスはトルコ代表)
今回のW杯、一番情熱を燃やしたのは結果的に欧州予選だった。もし彼らが本選に出場していたら北海道だろうが韓国だろうが応援に駆けつけた。日本代表やポルトガル代表にはそこまでの情熱を注げない。もし日本と戦っていたら、スタジアムに行くのは諦めても家でこっそりオランダ代表の応援をしていたに違いない。
だからといってこれっぽっちも愛国心がないわけではない。W杯は国家的意識が高くなることは知っている。でもわたしにはサッカーと愛国心をイコールで結ぶことがどうしても出来ない。そんなスタンスを持っている人がいたっていいじゃない。
わたしのハートを一番熱くしてくれるのがオランダ代表だった。ただそれだけのこと。

29.June.2002

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