
倒置構文とは、強調構文「it 〜 that」 を使わずに、本来の文型での語順を逸脱し、強調して表現する手法です。
日本語で、「超かわいい犬を、私見たの!」とか「そう、私も!」とか言う表現で、思わず、言いたい事を先に言ってしまう事ってあるでしょう。 それが、倒置です。 日本語は、文型がはっきりしてないので、意識しないで、使いますが、英語では文型を崩すので、説明しときます。
1)単文の強調
1つの文の中で、強調する型式。 it 〜 that の強調構文の様に、何でも強調出来る訳ではありません。 また、
倒置する語、句、節の種類や否定、強調を表す語の有無で、後の語順が変わるので、実にややこしいです。
おおよそ、4パターンに分けられます。
a) 否定や強調する語がある文での目的語、副詞(句、節)を倒置
日本語でも、普通、強調する場合、否定文の場合が多いでしょう。 「見たこと無い」とか「そんな事知らなかっ
た」とか、否定文で強調しますよね。 その表現ですよ。
<作り方>
1.まず、否定、強調を表す語が文頭に来る。 don't 等も、do と not が分かれて、not が文頭に移動する
ので、注意! なんのこっちゃ判らん? 否定、強調は最初に言っておかないといけないと覚えて下さい。
2.次に倒置し、強調したい語、句、節を文頭に移動する 但し、1.の強調を表す語そのものが倒置対象で
ある場合もある。
3.be動詞、助動詞があれば、その後に、移動、無い時はdo助動詞を使う。 即ち、疑問形にする。
4.その後に残ったものを順番を変えずに、置く。
否定、強調を表す語とは、not、never、little、few、only、so、such、many、much 等です。
@ I didn't find that book interesting until you told me.
S 助動詞 V O C 強調したい副詞節
「私は、あなたに言われるまで、その本がおもしろいと気付かなかった。」
↓ do と not が離れて、not が文頭に、次に強調する節を移動、そして疑問形にする
Not until you told me did I find that book interesting.
助動詞 S V O C
「あなたに言われるまで、私はその本がおもしろいと気付かなかった。」
A I have never seen such a terrible accident.
S 助動詞 V 強調したい目的句 O
「私はそんな酷い事故を見た事が無い。」
↓ neverが文頭に、次に強調する句を移動、そして疑問形にする
Never such a terrible accident have I seen.
O 助動詞 S V
「そんな酷い事故を、私は見た事が無い。」
B I little dreamed that Tom would become a pro-baseball player.
S 強調 V O 目的節
「私はトムがプロ野球選手になるなんて夢にも思わなかった。」
↓ 強調するlittleが文頭に、そして疑問形するが、助動詞が無いので、did を使い、動詞は原形に
Little did I dream that Tom would become a pro-baseball player.
助動詞 S V O 目的節
「トムがプロ野球選手になるなんて、私は夢にも思わなかった。」
C I got only three fish yesterday.
S V 強調したい目的句
「私は昨日僅か3匹しか釣れなかった。」
↓ 強調語 only が文頭に、次に強調したい目的句、そして疑問形するが、助動詞が無いので、did
を使い、動詞は原形に
Only three fish did I get yesterday.
O 助動詞 S V
「僅か3匹しか、昨日私は釣れなかった。」
Little did I dream that 〜 would 〜 は慣用句的に使われるので、丸覚えしましょう。
only が否定語?と思った人もいたでしょうが、「僅か〜しかない」と否定的に訳すので、お判りでしょう。
形容詞と副詞の原級・比較級・最上級の節で説明した様に、few も little も a が付いてない場合は、
「殆ど〜ない」と言う意味なので、否定です。
b) be動詞の第二文型の補語を倒置
<作り方>
1.まずは、強調したい補語(名詞、形容詞、句、節)を文頭に移動、
2.次に、be動詞を移動。 即ち、疑問形にする。
3.その後、主語と残りをそのまま続ける。
Her sister is a beautiful lady.
S V 強調したい名詞句 C
「彼女の姉は非常に綺麗な婦人だ。」
↓ 強調する句を移動、そして疑問形にする
A beautiful lady is her sister.
C V S
「綺麗な婦人だ、彼女の姉は。」
c) 一般文の副詞(句、節)を倒置
<作り方>
1.まずは、強調したい副詞(句、節)を文頭に移動、
2.次に、動詞を置き、
3.その後、主語と残りをそのまま続ける。
The moon appeared from between clouds.
S V 強調したい副詞句
「月は雲の間から現れた。」
↓ 強調する句を移動、次に動詞を置く
From between clouds appeared the moon.
V S
「雲の間から、月が現れた。」
d) 一般文の目的語を倒置
<作り方>
1.まずは、強調したい目的語(名詞、句、節)を文頭に移動、
2.後はそのままで、疑問形にはしない。
Everyone knows what you want. ← 間接疑問文
S V O 強調したい名詞句
「誰もがあなたが何を欲しいかを知っている。」
↓ 強調する句を移動のみ
What you want eveyone knows.
O S V
「あなたが何を欲しいかを、誰もが知っている。」
疑問詞のある疑問文も、一番言いたい疑問詞を文頭に移動させ、後を疑問形にすうるので、よく見れば、ある
意味、強調構文と言えるかも知れません。 比較してみて下さい。
Who is she ?
「誰、彼女は?」 → 「彼女は誰ですか?」
2)繰り返し文
1)が単文の中で強調するのに対して、繰り返して、「〜もそうだ!」と言う表現です。 日本語でも、思わず、
「そう」を先に言ってしまいますよね。 英語でも同じです。
<作り方>
1.繰り返し文が肯定文の場合、so を、否定文の場合、nor、neither を置く。
2.前文に、be動詞、助動詞があれば、それを、無ければ、do助動詞を、主語と時制に合わせて置く。
3.最後に、主語を続ける。 即ち、疑問形にする。
前文を受けるので、so、nor、neitherを使い、その後は疑問文にするのは、1)-a), b)と同じですね。
@ I'm hungry, (and) so are you.
「私は空腹で、あなたもそうです。」
A "You like fishing." "So do I." "So does he."
「あなたは魚釣りが好きですね」 「そう、私も。」 「彼もそうです。」
B "I haven't done my homework." "Nor [Neither] have I."
「私は宿題が終わっていない。」 「私もそうです(終わっていない)。」
3)接続詞がある場合
a) 接続詞を残す場合
Though Taro was hungry, he couldn't eat anything.
「太郎はお腹が空いていたが、何も食べれなかった。」
↓
Hungry as Taro was, he couldn't eat anything.
「太郎はお腹が空いていたけど、何も食べれなかった。」
逆接なのに、as を使います。
b) ifを省略する場合
仮定法にのみ使える用法
<作り方>
1.if を除く。
2.助動詞があれば、それを、無い場合、本動詞を文頭に移動し、
3.その後に残ったものを順番を変えずに、置く。
@ If it rain tomorrow, we'll stay home.
「もし、明日雨なら、私達は家に居るだろう。」
↓
Rain it tomorrow, we'll stay home.
A If I had studied hard, I would have passed the exam.
「私が一生懸命勉強していれば、その試験に合格していたのに。」
↓
Had I studied hard, I would have passed the exam.
逆に言えば、変な文型だと思ったら、倒置かな?と、ここでの説明を思い出して下さい。