

時制の一致という考えがあるので、説明します。 その典型的なものが、間接話法と直接話法です。
日本語は曖昧な表現が多いが、英語では合理的に表現するので、分けて考える。
まず、直接話法を説明すると、言葉の通り、話者が言ったまま(話者の主観)を直接書き記す表現です。 一方、間接話法は、文全体を書いた筆者が客観的に書いた表現です。 何?、分りづらい? 簡単に言えば、後者は引用符(” ”)を使わない表現です。 日本語の引用符は「 」です。
<直接話法の書き方>
1. 動詞は、say を選ぶ。 当然、主語、時制で変化させる。
2. 話す対象が居る場合は、say動詞の後に to + 対象者として続けて、
3. カンマ(,)を打ち、
4. 引用符=クォーテーションマーク(”)を続けて、
5. 話者が言ったそのままを書いて、
6. ピリオド(.)、クエスションマーク(?)を書き、
7. 最後に引用符(”)を書く。
1) 引用文が普通文の場合
<例文1>
「太郎は「私は今テニスをしている」と言った。」
直接話法の表現は、
Taro said, "I am playing tennis now."
となる。 これを間接話法で表すと、
Taro said that he was playing tennis then.
<書き換えの手順>
まず、この文を書いた筆者から間接的に見るのを基準とする。
1.引用符(” ”)を that に変更、
2.太郎が I 「私」と言う事は、その代名詞の he 「彼」が従属節の主語になり、
3.過去(said)に言った am(現在)は実質過去なので、was に置き換え、
4.now も同じ考えで、then となる。
<例文2>
「ケイトは私に「私は昨日ジムに会った」と言った。」
直接話法の表現は、
Kate said to me, "I met Jim yesterday."
となる。 これをthatを用いた間接話法で表すと、
Kate told me that she had met the day before.
<注意点>
1.said は第三文型のみで、said me that とならず、更に said to me that と言う書き方はしないので、
told me that とし、
2.said の時点で、met(過去)なので、更に過去となり、大過去 had met になり、
3.yesterday は said「言った」の前の日なので、the day before か the previous day とする。
2) 引用文が普通疑問文の場合
<例文3>
「母は私に「明日、雨が降るでしょうか?」と言った。」
直接話法の表現は、
My mother said to me, "Will it rain tomorrow ?"
となる。 これを間接話法で表すと、
My mother asked me if it would rain the next day.
<注意点>
1.質問しているので、said to は asked へ、
2.疑問文なので、that でなく、if 「〜かどうか」 を使い、
3.疑問形を普通形に変え、
4.asked が過去形なので、will は一つ時制が古くなって、would に、
5.tomorrow は the next day に変更し、
6.クエスションマーク(?)は、ピリオド(.)に変更する。
3) 引用文が疑問詞の疑問文の場合
<例文3>
「カナは私に「あなたは昨日何をしましたか?」と言った。」
直接話法の表現は、
Kana said to me, "What did you do yesterday ?"
となる。 これを間接話法で表すと、
Kana asked me what I had done the previous day.
<注意点>
1.質問しているので、said は asked へ、
2.if でなく、疑問詞 what をそのまま(基本疑問詞なので、ifは要らない)使い、
3.疑問形を普通形に変え、
4.me に対して、you「あなたは〜」なので、間接話法の従属節内の主語は I になり、
5.asked が過去形なので、did do は一つ時制が古くなり、had done に、
6.yesterday はthe day before か the previous day に変更、
7.クエスションマーク(?)は、ピリオド(.)に変更する。
4) 引用文が命令文の場合
<例文4>
「先生は私達に「座りなさい」と言った。」
直接話法の表現は、
Our teacher said to us, "Sit down."
となる。 これを間接話法で表すと、
Our teacher told us to sit down.
<注意点>
1.said to は told へ、
2.命令文は不定詞で表現(thatは使わない)する。
5) 引用文が否定命令文の場合
<例文4>
「彼の母は彼に「食べ過ぎるな」と言う。」
直接話法の表現は、
His mother says to him, "Don't eat too much."
となる。 これを間接話法で表すと、
His mother tells him not to eat too much.
<注意点>
1.say to は tell へ、
2.否定命令文は 「not + 不定詞」で表現する。
6) 引用文が丁寧命令文の場合
<例文3>
「ジョンはケイトに「どうか窓を開けて下さい」と言った。」
直接話法の表現は、
John said to Kate, "Please open the window."
となる。 これを間接話法で表すと、
John asked Kate to open the window.
<注意点>
1.お願い(丁寧)しているので、said to は asked に変更し、pleaseは無くなり、
2.命令文なので、不定詞で表現する。
7) 引用文がLet's文の場合
<例文3>
「モエは私に「買い物に行こう!」と言った。」
直接話法の表現は、
Moe said to me, "Let's go shoping."
となる。 これを間接話法で表すと、
Moe suggested me that we should go shoping.
<注意点>
1.提案しているので、said to は suggested へ、
2.引用符(” ”)を that に変更、
3.Let's は Let us なので、we should で表現する。
結構、ややこしかったけど、言葉遊びと思って下さい。


