
第一文型とは、一番シンプルな型です。
S + V
主語 動詞
たったこれだけ!とお思いでしょう。
例えば、
@ I go.
S V
「私は行く。」
です。 では、もうちょっと、説明を増やしましょう。
A I go to school on foot.
S V
「私は歩いて学校に行く。」
これでも、第一文型です。 to school と on foot は go にかかる副詞句=連用修飾語で、文型には含まれない。
1) 第一文型と第二文型の区別
じゃ、
B She runs very fast.
「彼女は非常に速く走る。」
は、第一文型じゃないだろうと思いますか? 第二文型(S + V + C)に見えるでしょうか?
うんにゃ、違います。 やっぱり、第一文型です。 very は fast を修飾し、fast は run を修飾する副詞で、文型
には含まれないからです。
C She is very fast.
「彼女は非常に速い。」
はどうでしょう? 答えは、第二文型です。
動詞 run を修飾している「速く」と、主語 she を説明している補語の「速い」では、役割が違う。 なので、この
fast は形容詞で、文型に含まれます。 fast には、形容詞の意味も副詞の意味も有る。
こう言う風に英語では一つの単語に色々な意味や用法があり、単語を増やさない様にしている?のです。
一方、日本語は、未然形、連用形、連体形、、、と語尾を変化させて使うので、日本語を覚えるのは大変です。
大昔は、英語もドイツ語の様に、主語、時制毎に動詞等が変化していたが、段々、簡略化されて来て、今の英語
になったと聞いています。 逆に言えば、世界で一番簡単な言語と言える。
でも、何故か日本人は苦手。
第一文型の動詞は、完全自動詞と言って、後に補語、目的語を取らない。 自動詞とは動作主体の動作・作用
が他に及ばないで、それ自身の働きとして述べられる動詞で、英語辞典では、単語の後に、Viと書かれる。
その中でも、完全自動詞は、補語すら取らない完全な自動詞と言う事です。
2) 第一文型の例文
D She is in my room.
S V
「彼女は私の部屋に居る。」
E He has grown up into a handsome guy.
S V
「彼は成長してイケメンになった。」
F This bowl of rice smells.
S V
「この茶碗のご飯は匂う。」
G Hiroshi has stayed at Prince Hotel.
S V
「博はプリンスホテルにずっと泊まっている。」
H Haruka remained to help Yumi.
S V
「春花は祐美を手伝う為に残った。」
I Many troubles happened to him.
S V
「多くのトラブルが彼に降りかかった。」
J It happened that her father was on a business trip.
S V 意味上の主語
「たまたま彼女の父親は出張中だった。」
K It seems that Yusuke is telling a lie.
S V 意味上の主語
「ユウスケは嘘をついている様だ(に見える)。」
L There is a book on the desk.
V S
「机の上に一つの本があります。」
a) be動詞の用法
CとDの is は意味が違います。
is は第一文型(存在の意)、第二文型(主語の説明)の動詞としての他、助動詞としての役割を持つ、非常に
よく使われる重要な存在なので、覚えておく様に。
まぁ、is は有名で、知らない方は居ないでしょうが。
b) have助動詞
E、Gの has は、「持っている」や「食べる」=第三文型の動詞でなく、完了形を表す
have 助動詞です。
主語が三人称単数現在 = 三単現なので、has になる。
詳しい説明は動詞・助動詞の節で説明する。
c) 代名詞、形容詞、形容詞句、副詞、副詞句
this、many、a は、限定詞、形容詞、冠詞で、名詞を修飾していて、文型には入らない。
in my room、up、into a handsome guy、at Prince Hotel、to help Yumi、to him、there、on
the desk は
副詞、副詞句で、文型に含まれません。
to help Yumi は不定詞と言って、「to + 動詞」で3つの用法があり、その中でもこれは副詞的用法で、
「〜する為に」と訳す。
d) 数えられない名詞
bowl of rice は正確に文法的に説明すれば、bowl が主語で、of rice は bowl を修飾する形容詞句だが、rice
は量が一定していない数えられない名詞なので、数える単位 bowl of を付けたと考えれば、意味的にも rice
が主語と考えるのが正しい。 形容詞句として訳すと、「ご飯の(入った)茶碗は匂う」となり、ちょっと違和感が
ありますね。 茶碗が匂うのでなく、ご飯が匂うと考えた方が理にかなっています。
e) 代主語 it
J、Kは一見第二文型に見えるが、it は代主語と言って、意味上の主語が長い場合に、よく使われ、事実上
の主語は that 節である。 なので、第一文型に分類される。
ややこしいですね!
f) there is の文
Lの文の There って何?とお思いでしょう。 there の無い文では、
M A book is on the table.
S V
となるが、「〜が〜にある」と言う文章は、いきなり A book で始まる文は避けて、「There + be動詞 + 主語」の
文で表現する事が多い。
There (そこ) は on the table の代わりで、book が主語と言う事実は変わりません。 特に、長い主語の場合
は、この表現を使う。
疑問文、否定文の作り方は、動詞・助動詞の節で説明する一般的な手順と同じで、疑問文にする場合、be
動詞を文頭に移動させ、否定文にする場合は、be動詞に not を付ける。
当然、答え文にも、there を使う。
N Is there a book on the desk ?
「机の上に一つの本がありますか?」
答え方: Yes, there is. 「はい、あります。」
No, there isn't. 「いいえ、ありません。」
O There isn't a book on the desk.
「机の上に(一つの)本がありません。」
当然、過去形、複数形も存在します。
P There were many apples in that box.
V S
「あの箱の中に多くのリンゴがあった。」
大体の動詞は、自動詞、他動詞の両方の使い方をするので、自動詞しか使えないものを揚げてみたら、中学レベルでは以下の様になりました。
<完全自動詞のみの動詞>
listen 「聞く」
occur 「起こる、現れる」


