それから数分間の出来事をワタシは覚えていない。
初めて手にしたバリカンがワタシの心を制御し、
無我夢中でバリカン兄に切りつけたのだ。
ワタシがふと我に戻ったときには、
バリカン兄が、床に落ちた髪の毛を見て満足していた。
ワタシはバリカン兄から認めてもらえたのだろうか?
…それを聞く勇気は私にはなかったが、
この時の彼の笑顔をみて、そんなことはどうでも良くなった…。
ワタシは心の中でつぶやいた。
(バリにいさん…)

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