2013Jリーグ ディビジョン1 第24節
大分トリニータ VS 清水エスパルス
2013.8.31
もわっとした暑さも和らぎ、夏の終わりを感じさせる8月ラストゲーム。
心配された台風は未明に消滅したが、低気圧の影響で雨模様。
じわっとまとわりつく湿気がピッチ上の選手を苦しめるることが予想される。
県出身のオペラ歌手渡邊弘樹さんとファビオさんの歌がドームにこだましている。
清水サポーターの小気味よいチャント、ひしめくフラッグ、オレンジに染められたスタンドが試合前の興奮をあおる。
対する大分サポーターは、選手が入場してピッチ内アップを始めても、スターティングラインナップがビジョンを飾っても、静観を決め込む。
静寂。
大分県民デーのこの試合、掲げられたダンマクは「大分県民の総意は勝ち点3」
キックオフの選手入場を控えても、大分サポーターの静観は続く。
異様な雰囲気の中、渡邊さん、ファビオさんが再び登場、思いを込めて「Con te partiro'(君と一緒に旅立とう)」を歌う。

いよいよキックオフ、大分サポーターの力強い応援が始まった。
渾身の声をここまで溜め込んでいたかのように爆発させる。
試合がすべてだ、勝利がすべてだと言うが如くに。
前節からの変更は、サイドの為田に代わって松本怜、トップは森島に代わり高松。
特別指定選手でこれまで4得点をあげている松田力は大学に戻るためこの試合がラストゲームとなる。

開始直後、右サイドの松本怜のクロスに松田力が飛び込む。
いきなりのビッグチャンスも残念ながらヒットせず。
土岐田のゴール前への上がりが、松本怜のスペースを作った。

梶山、ロドリゴマンシャからリズムを作って、攻撃を組み立てる大分。
今の大分のサッカーは、シーズン当初田坂監督が目標としたサッカーに近いのではないだろうか。
松本怜が復帰したことで、もう1スッテプアップした。
しかしながら、何と言ってもディフェンス。
再三の肝を冷やすシーンも、なんとかしのいできたが、ついに前半42分、失点を許した。

マンシャのカットしたボールが清水に渡ったという不運もあるけど、やはり村松の走りきったプレー。
カウンター鋭く持ち上がり、高木へのパス。
高木がDFを引きつけ、ファーへのパス、そのまま走り込んでいた村松のどフリーヘッド。

そして、失点直後に、また失点。
何度こういうシーンをみたことだろう。
試合運び、意思統一の問題ではないのか。

失点後のゲームの落ち着かせ方とか、相手の勢いのいなしかたとか。
前半終了直前で連続失点。
これではゲームにならない。
2?0で折り返したスコア。
たらればを愚痴れば、この失点の前後に松田力の一対一の決定的チャンスがあった。
松本怜の突破から高松への折り返しも決定的だった。
ここを一つでも決めていれば。

終盤での森島の2得点は、意地を見せた。
最後の1秒まで試合を盛り上げた。

でもそれは3-0の清水の余裕があったからこそ。
おそらく1-0だったら、清水の試合運びも違ったろう。
今のサッカーは悪くない。
でも悪くないと思ったまま練習を続ければ、試合ではどんどん負のループに巻き込まれて行く。
監督も選手もどうしていいのか分からないかもしれない。

でも、プロとしてそれでいいのか。
プロとしてのメンタリティはないのか。

この流れを変えるには、何か大きな決断をするしかないのではないだろうか。

【追記】
松田力選手、大分サポーターに鮮烈な印象を残してくれました。
とってもワクワクさせてもらいました。
ここまで活躍すれば、あちこちからオファーがあることでしょう。
可能性は果てしなく低いかもしれないけど、大分に来てくれって切望してます。
<J'sGOALより結果>
一緒に闘おうぜ
誇りと夢を抱いて
僕らは 僕たちは 大分トリニータ
必ず勝利する 
最強のチームなんだ
最高で 最愛の 大分トリニータ
「大分よりの使者」

トリニータ応援blog
reported by miyashu
風に吹かれて