2012Jリーグ ディビジョン2 第21節 ギラヴァンツ北九州 VS 大分トリニータ |
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at 北九州市立本城陸上競技場 | ||||
2012.6.24 | ||||
鬼門である。 バトルオブ九州、アウェイ北九州戦。 突然の大雨でずぶぬれ。勝利をつかむはずの最後の最後に同点ゴールを決められがっくりがくがくの一昨年。 夏の宵、夕闇に突き刺さる強烈ミドル。3点をたたき込まれ、完膚無きまでに打ちのめされた昨年。 バトルオブ九州未勝利の雪辱を晴らすには、アウェイ北九州戦に勝つしかない。 気合いだ!気合いだ!気合いだ! |
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梅雨、まっただなか。 大雨洪水警報だって出ちゃうもんね的な悪天候。 さすが北九州戦、これぐらいのアウェイの洗礼は当たり前なのだ。 ひょんなことから、ひょんなメンバーで向かうことになったアウェイツアー。こういう意外なつながりも、なかなかに面白いのだ。ところで、”ひょんな”の”ひょん”って何? まずはランチ。 どっかいいとこなーい?ってことで、どうも福岡のテレビでグルメレポやってたらしい錦うどんを探す。ごぼ天うどんと稲荷がウリらしい。 休みだったりして〜という謎の予言士の言葉も気にせず、ナビの赴くままたどりついたら・・・なんと定休日の手書きの札。 ま、まさか日曜日に休むとは・・・波瀾万丈の旅の予感と的中した予言に恐れおののきつつ、すぐそばのパスタ屋さん五右衛門へ。窓を叩きつける風雨も強まり、なんじゃこりゃ的風雲急を告げる。 謎の予言士の残した言葉は、2−0で大分の勝ち(実話、まごうことなき) |
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大雨のピッチ。すでにばしゃばしゃと水が浮いている。 こういうコンディションをうまく利用したサッカーが出来なければ、勝ち点はすくえない。 かつてトリニータが経験した試合。台風迫り来る中での鹿島戦。 まんまと試合巧者の鹿島にしてやられた。あの試合を経験した選手はほとんどいないが、あの経験を生かすときが来た。 |
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アウェイトリニータサポーターは、ホームのサポーターより多かったんじゃないだろうか。トリニータのアウェイ力は、これくらいの雨なんかものともしない。サポーターの力で、北九州を圧倒するぞ。 ゴール裏、メイン、バック。ほんと、よく集まったよトリサポ。 サッカーに興味ない人が見たら、ほんとものずきだねえって、呆れられるだろうな。ま、サポ同士なら、逆に雨だって楽しんじゃえって気持ち通じるでしょ。 |
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雨ですべるピッチは、ボールが滑って速くなるところと、水たまりができて完全にボールが止まってしまうところがある。こりゃ、パスサッカーなんて望むべくもない。DFラインを狙って、ミスやアクシデントを突くのが定法でしょう。 北九州三浦監督の試合後のコメントは、ちょっと???なところであるけど。 「ただそういうビハインドの中でも、どういうふうにしてゴールを割るかという意図的にボールを動かして、意図的に走る、空くスペースに意図的に入っていったり。90分間、相手はそういうことを放棄する現実的なサッカーであった、そういう相手に後半、得点を許さないで我々の目指すサッカーをやり通した姿勢というのは、もう一度言いますけれど、彼らを責めることはできない」 大分は、強みであるセットプレーを確実に決め、先制。 石神→さんぺーのホントラインからの得点。伝説のキッカーは、また新たな伝説を刻んでいく。いいねえ。実はスタンドからよく分からなくて、喜び方からしてドンミョンの得点だろうと思いこんでました。インタビューでさんぺーが呼ばれるまで、ずっと(笑) 石神のキックにしびれたのは、後半のFK。 GKとDFの間に低く鋭い弾道をねじこんだあのFK。惜しくも森島のオフサイドとなったけど、あのボールは、”伝説”クラスでしょう。 ジョンヒョンとのポジション争いに目の色が変わったか為田の動きがいい。体を張ったDFからの攻撃参加。特に攻撃の部分で、タイミングのいい上がりが目立った。 2点目は、ラッキーな得点のようだけど、きちんと狙いがあった。 北九州の不用意なバックパスが、水たまりで止まる。そこを狙ってダッシュする西。相手GKもあわててクリアに走る。クリアしたボールは、中央で待つ森島へ。森島は落ち着いて決める。 西を走らせ、クリアボールが来そうなところで張っていたという森島の読み勝ちだ。 ってか、あの状況で水たまりも考えずにバックパスは、プロとしてはどうなの? |
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今の大分が魅せるのは、守備。 体を張って、魂のこもった守備をする。見ていて手に汗握る。攻められて後手後手に回るという印象はない。形は違うが、08年のカメナチオの守備のスピリットを感じる。 で、やはりなんと言っても俺たちのドンミョン。巷では、ドン押しがめきめき勢力を伸ばしているようだ。DFラインを割られ、窮地に陥った最終場面で、颯爽と危機を救うドンミョン。え、そこまでやられるDFってどうなの?って問題はあることはあるが、さておいて。 敵のゴールを掻きだしたあの守備は、しびれましたねえ。ドンミョンやさんぺーの守備、つまり5バックが奏功しているかたち。 2−0のまま迎えるアディショナルタイム。この試合唯一、雨が弱まり、視界もクリアに。 そして、トリニータオーレ。 おお、ぞくぞくってくるぜ。 冷たい雨に凍える体も、トリニータオーレで俄然楽しくなる。ああ、こんな雨だけど、来てよかった〜〜!!! |
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試合巧者、田坂監督のコメントを読むと、大分のチームとしての試合運びの成長を感じる。 「熊本戦を見させてもらったし、過去4試合をみると、どうしても(北九州は)ポゼッション率が高いということと、前の3人、プラス安田が、強烈なので、そのへんをしっかり抑えるためにあえて宮沢をアンカーに置いて、2シャドウ2トップとして、しっかり中を締めて守備をして攻撃しましょうと。そうすると必ずミスマッチが起きるので、そういう中でボールを動かせるシーンもあったんですが、長い時間はできませんでしたが、そういう話は今週はしました」 北九州のポゼッションサッカーへの対応策をとった上で、どこで攻めるかを考える。もしかすると、あのピッチコンディションでも、ポゼッションサッカーを崩さない三浦監督の出方まで読んでのことだったのかもしれない。 さあ、これで首位山形勝ち点41。2位から5位大分まで勝ち点40並び。 こんな混戦がかつてあっただろうか。 シーズン終盤、勝ち点1の重みを味わうことになるかもしれない。 次はホーム富山戦。 楽しくてたまらないぜ! 追記1:ハーフタイム、大雨の中、芸人さんがメインスタンドの前で何かやってる。あると思います、を吟じてる芸人さん。ああ、今頃やってもなあ、遅れてるよって思ったらなんと、ホンモノの天津がやってた。 追記2:結局、謎の予言士は、2−0の勝利とスコアをぴたりと言い当ててしまったのだ。帰り道は、高速が農業公園インターで通行止め。下道に下りたはいいけど、南端〜亀川コースを通ったため、土砂崩れっぽいとこもあって、ひえーーひええーの連続。 ワイルドな旅だったぜ。 |
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<ニッカンスポーツより結果> | ||||
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reported by miyashu | ||||
|風に吹かれて| |