第90回天皇杯全日本サッカー選手権大会 2回戦
 大分トリニータ VS ホンダロック(宮崎県代表)
10.9.5
イキのいいチームだ。
カウンター狙いを徹して、がんがん攻めてくる。うかうかボール回してたら、スキをついてやられる。
開始4分。
サイドで競った内田が振り切られる。センターバックも止められず、ぽっかりあいたコースに、気持ちよく決められた。

カテゴリーの違いなんて関係ない。
一発勝負のノックアウトトーナメントには、こういうことはよくある。
プロがアマチュアに屈する。こんなみじめなことはない。
意地を見せろ、プライドを守れ!!
怪我人続出、酷暑の中の試合過多、いくらでも言い訳はある。
それでも負けられないのがプロ。

二種登録の高校生Jリーガー、松原と為田が先発。
リーグ戦に続き、スタメン2試合目のGK清水。
東がすっかりベテランに見えるくらいにチームは若く、経験に乏しい。

CB藤田、ボランチ宮沢が、チームを落ち着かせ、自信を持たせる役割を担わなければならない。
早い段階で、試合を振り出しに引き戻す。
東のFKは、きれいな弧を描いて、ゴール右上に吸い込まれた。
あたふたしたチームに落ち着きを取り戻すいい時間帯のゴール。開始11分。

ここで試合の流れを強引に引き戻さねばならない。
が、しかし
これがチームの若さなのか、実力なのか。

捨て身でぶつかってくるチームに、どこかしらひるんでしまったのか。
ゴール前のミスから、コースを開けられ、思い切り打ったシュートはゴールへ。

きっちり決めるところが、ホンダロックの勢い。
2つの奪われたゴールは、JFLがJ2の実力をひっくり返したような鮮やかで自信に満ちたものだった。
スタンドにもフラストレーションと脱力感が漂う。
とられるべくして、とられた2点。
不意の事故なんかではない。実力でもぎとられた2点は重みが違う。
再び追いつく。
東のCKに押し込んだのは井上。
さあ逆転だ。意気が上がる。
決勝点となったのは、ホンダロックにとってみればアンラッキーだった。
河原のボールを勢いよく前に飛び出しクリアしたGK。
しかし、そのボールは運悪く、ホンダロックのDFにヒットし、ゴール前に跳ね返った。
そこに残っていたのは河原。
あとは無人のゴールへボールを運ぶだけだった。
ここまでつくってきたゲームをこういう形でリードを許してしまう。
ホンダロックにとっては、信じがたいことだったかもしれない。

後半、大分はいくつもチャンスをつくった。決定機も逃してしまったが、形はできた。
しかし、それ以上に、ホンダロックの走り負けず、あきらめず勝負に挑む姿が印象的だ。

大分の光明は、河原、為田、松原らのひたすら走り、走り、走るプレー。
井上も汗をかいた。
東もキレのあるプレーを見せた。

冷や汗たらたらの薄氷を踏むような中でのやっとの勝利。
力負け、勢い負けしてしまった試合内容。
とてもほめられたもんじゃない。

ただ勝ってよかった、とほっと一息つくだけだ。
止まらねぇ 俺達 大分
暴れろ 荒れ狂え
ラララララララーラララ 
叫び (oi) 歌え
「SEE OFF」

トリニータ応援blog
reported by miyashu
風に吹かれて