第89回天皇杯全日本サッカー選手権大会 3回戦
 大分トリニータ VS ジェフユナイテッド千葉
09.11.1
来シーズンのJ2降格が決まって1週間。
なかなか気持ちは癒えないが、うじうじしたって明日はやってくるのだ、試合もやってくるのだ。
どうせ九石ドームに行くなら、前向かなきゃ損、損。

と、元旦国立の天皇杯タイトルのかかる一戦の対戦相手は千葉。
天皇杯で1回だけ勝ったことのある千葉。リーグ戦では未だ勝ちなし。
しかし、こちらは降格が決まり、ある意味開き直って勝ちに行ける。
千葉はリーグ戦では窮地に立ち、この試合の位置づけも微妙なところ。

リーグ戦では下位対決だけど、天皇杯ではどんな試合を見せてくれるのか。
試合前にサポーターにあいさつにくるポポヴィッチ。そろそろなじみの光景になりつつある。
「こんなパスだけポンポンつないで点も取れないサッカーしてるってのにさ・・・」
「どいつもこいつもそれに翻弄されて自分を見失ったようなプレーしちゃってさ・・・」
「俺はどんな手を使ってでも勝ちたいと思ってる奴としか組みたくない」

「GIANT KILLING 12巻」より

試合前にバックスタンドで読んでたジャイアント・キリング最新巻。
なぜだ、このセリフが妙に身に染みるぞ。

でも、今日の試合は、そのパスさえポンポンつながらなかったんだなあ。
ピッチがウェットだからって、それは言い訳していいわけ?と変なダジャレを使いたくなるようなミスプレーの連続。
大分、ポロ、ポロ、ポロ、負けずに千葉、ポロ、ポロ。
ミスの応酬がカウンターになるというさすが下位チーム同士の対戦と、妙に納得させられる試合展開。

前俊、せっかくスタメンなんだから、もっと覇気を見せろ。
大輔、やっぱり左サイドは限界か。
なんかもう、こんなボールが滑るとこで、大分の実力じゃ緻密なパスサッカーはできんでしょ。
そんなスコアレスの均衡を破ったのは千葉。
相手スローインをゴール前密集でクリア。ボールは、見事打ってくださいとばかり走り込んだ千葉・工藤浩平の前に。
不運と嘆くかどうかは、そこまでの過程次第。
千葉サポさん、いらっしゃい。黄色は九石では席と同化しますね。
2−1のまま同点狙っていけたらよかったんだけど、口あんぐりな3点目はもはや異空間。
CKをどうトリッキーなプレーしたかったんだ。意思疎通のないショートコーナーは、そのまま千葉にかっさらわれ、独走。お見事3点目。
その後大分が2点目を取ったんだから、やはりこのやってはならない3点目が悔やまれる。
まあ、こういうちぐはぐなことをやってしまうから、今の大分なのかもしれないが。

今の大分のスタイルを考えると、やはり家長がいなければどうにもならない。
バックラインからビルドアップする攻撃の組み立ては、相手に守備組織を作られてしまう。
となると、そこで前線でキープできる、また狭いエリアでも突破でき、ピンポイントのパスが出せる選手が必要となる。
ああ、こりゃ家長しかいないじゃないか。
夢生は、どうにも周りとの連携が取れない。夢生が独りよがりのプレーをしているのか、それとも、周りが夢生のレベルについていけないのか。今日見る限りでは、前者のような気がしてならない。

じゃ、ぼやいてばかりでも仕方ないので、よいとこ探ししましょうか。
まず菊地。
するするっといいとこで、前線まで守備にくる。そしてバランスを取りながら全体を見て動く。
今日の菊地の「忍者のような攻めの守備」はこれまでの大分のボランチにはないもの。
ピッチ外ではいろいろあるけど、大分のピッチにはやはり必要と思わされる菊地のプレーでした。

CB藤田も、呼吸がつかめてきた感じ。

清武のロングパスは精度抜群。

で、久々に登場はデカモリシ・森島。
強さとキレ。お、いいかも、と思わせてくれた。
若干空回り気味のやる気も、好感が持てる。
長い時間のプレーが見たいと思いましたさ。
サッカーはメンタルなスポーツだと、つくづく思いました。
高いモチベーションを維持するのがいかに難しいか。
ポポヴィッチは、10試合分のミスが出たと言いました。じゃ、もうこの先10試合はミスなしで行けますね。と、これ以上ないポジティブな受け取り方をして、次戦にのぞみましょう。

この次のアウェイ横浜戦は、ニッサンスタジアムに乗り込みます。
降格が決まった後だったらいやだなと思ってましたが、逆に楽しみな部分も出てきました。
リーグ戦6戦負けなしを何が何でも続けるのだ。
そして、勝ち点3を取るのだ。

ってことで、待ってろ横浜中華街(って、そこかい!)
止まらねぇ 俺達 大分
暴れろ 荒れ狂え
ラララララララーラララ 
叫び (oi) 歌え
「SEE OFF」

トリニータ応援blog
reported by miyashu
風に吹かれて