2009Jリーグ ディビジョン1 第25節
大分トリニータ VS ジュビロ磐田
   09.9.13
ラスト10試合。10勝しなければ落ちる。がけっぷちもがけっぷち、これ以上ないところにまで来てしまった。
ポポヴィッチのサッカーで勝つには、課題が多すぎる。パスの精度。守備と攻撃のシフトのスピード。シュートの意識、アイデア、そして決定力。ベルガーのときもそうだったけど、攻撃サッカーには個人個人の能力が問われる。
美しいサッカーを求めるあまり、大切なものを忘れてはいないか。そんな思いもある。
窮地に追い込まれてのホームゲーム。この2週間でチームは変わったのだろうか。
ケガの森重に代わりセンターバックは藤田。ボランチに復帰のエジと宮沢。サイドは左慎吾、右大輔。高松のトップに、2シャドー東、金崎。
調子の良い選手を使うというポポヴィッチの選択に、ボランチ宮沢だった。清武も、フェルも、家長も控えというある意味豪華なラインナップ。
キックオフ。
ん、どうも感じが違う。ボールへの執念というか。
なんとしてもマイボールにしてやるという気持ちがプレーに見える。攻撃も、ひたすらのパスサッカーではなく、長短のボールを交えて、DFのウラを意識した攻撃。
もしかしたら、これがポポヴィッチサッカーの次のステップかと思わせる変貌。
宮沢がよく効いている。攻守のバランスを取り、いい位置に必ずいるし、守備にも激しさを見せてくれる。エジの神出鬼没の目立ったプレーの陰で、奮闘している。
東のトップ下起用は、うっぷんを晴らすかのように、常にDFのウラを狙って得点を狙う。ゴール前混戦からのシュートは見事先制点をたたき出す。やっぱ、もってるね。

イグノに見事にフリーで決められ(何でだ??)、同点となるも、いつものあーーーーという深いため息ではなく、あっ、くそ、まだまだいけるぞという短い嘆息なのは、今日のゲームに何かを感じているからだろう。
後半、全員攻撃の象徴のように、DF大海がサイドをあがり、クロスを放つ。
ちょっと手前に曲がりすぎたか?と思ったボールはGK川口とDFの連携ミスをついて高橋が体で押し込む。

終盤の選手交代もはまる。
移籍後初出場の菊地、そして4バックにすべく坪内、最後は怒濤の鬼キープ力をもつ家長。
プレー時間は長くなくても、坪内はしっかりサイドのボールをはじき返していた。
チームとしても、キープして時間を使おうという意識がはっきりと共有され、危なげない試合の閉め方ができた。
やっぱり勝利は気持ちよい。
置かれている状況を考えれば、この勝利で何らコトは進展もしないし、変わるわけではない。
でも、やっぱり勝つって気持ちいいね、と無心でサッカーの楽しさを味わえた。
それは、選手の勝利への執念を感じさせるプレーが見られたことにほかならない。
美しく、そして泥臭く。
こういう試合をやってくれりゃ、奇跡の大逆転残留だって信じたくもなる。

試合後のインタビューで、大輔がちょっとつまりながらも、残留への決意を語ってくれた。客観的な可能性は誰もがわかっている。でも、それで終われない何かを信じたいのだ。
リーグ戦は、まだまだ正念場が続く。まだ正念場が続いてるってことが、大分にとって最後の希望なのだ。
<追記>
ゴール裏に試合前から終始掲げられたダンマクの数々。
フロントに対する不信感。元凶はそこにある。
菊地選手の件にしても、フォーリーフの件にしても、決めて発表してしまえば、サポーターはついてくるしかないとでもタカをくくっていたのだろうか。姑息だ。

このまま何もしなければフロントの思いのままになってしまう、そして大分サポーターは、フロントのやったことを認めてしまうという危惧が、このダンマクであり、菊地選手へのコール拒否なのだろう。

ダンマクに不適切な言葉もあるし、コール拒否は大分のユニフォームを着たピッチ上の選手に対してどうなのかと思う。フロントに対する不信感は、自分も同じだが、不快感の残る抗議方法だったと感じた。
<ニッカンスポーツより結果>
止まらねぇ 俺達 大分
暴れろ 荒れ狂え
ラララララララーラララ 
叫び (oi) 歌え
「SEE OFF」

トリニータ応援blog
reported by miyashu
風に吹かれて