2008Jリーグ ヤマザキナビスコ杯決勝 大分トリニータ VS 清水エスパルス |
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08.11.1 | ||||
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かくて決勝の日はやってきた。 初めて足を踏み入れる聖地・国立。ナショナル・スタジアムなのだ。この決勝の舞台に、トリニータが立つなんて・・・。 去年の決勝のコレオ写真や、チーム紹介ビデオを見て、他チームなのにうるうるきていた今日この頃。 サポクラさんのつくったファイナルビデオで闘志をかき立て、当日はもう試合前から感極まってすごいことになるだろうなと想像してた。 ところが、ところが。 現実はそんなに感傷的ではなかったのだ。 カラーボード準備に参加した関わりで、本日は担当エリアのみなさんにカラーボードを配りつつ、取り扱い説明を申し上げねばならない。コールのプリント配りもした。 日頃なーんも貢献してないので、決勝ぐらいは少しでも何かせんとね。 あたふたと時間は過ぎていく。ボード配りを終え席に戻ったら、チーム紹介ビデオが流れてる。 んー、近すぎてよく見えない。ドットが荒い。 なかなか現実はドラマチックにはいかんなあ。 しかし、サポクラのみなさんはそれこそ不眠不休で準備をし、この日も一番感慨に浸りたいはずなのに、そんな間もなくサポートの協力を丁寧に呼びかける。 彼らなくしては、この決勝の舞台はない。 |
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決勝なんだから、ゴール裏で声を上げるぞ、飛び跳ねるぞ。 と、鼻息荒く約20人の仲間と陣取る27番ゲート真上。なんだか地に足がつかない。本当にこれから決勝なのか。気持ちはぽかんと宙に浮いたまま。でも、刻一刻とその時は迫る。 |
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いよいよ選手入場。 オオイタコール、そして、アレオトリニータ、それ、カラーボードだ。 うまく青黄に染まっているだろうか。全国ネットだ、負けられん。妙に気になりつつ、きょろきょろ見渡す。おいおい、お前が怪しいよなんてつっこまれそう。 清水はカップを中央に描いて、きれいなオレンジが映えている。敵もさるものだ。 あれやこれやで写真を撮れないので、今回は必殺特派員Uさんにお願いをした。試合前からいっぱい撮ってもらった。彼女はなんと果敢にも青を脱いで清水側にまで潜入して写真を撮ったらしい。ありがとう。 |
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新作ゲーフラ多数。みなさん、アイデア豊かですな。絵心もばっちり。サポクラさんの呼びかけで青旗も無数舞ってます。 クラウザーさん、素晴らしいできです。「秋天の陽炎」のゲーフラも。トリニータの歴史ですな。 「獲る!」のダンマクにはたくさんのサポのメッセージが書き込まれ、掲げられました。 |
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きれいに青黄に染め分けられた大分のコレオグラフィ。 1万人を超える大分サポーターの心意気を示せ! |
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【バクスタからの写真:Eさん提供】 |
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キックオフ。 いつもの大分だ。大海が、深谷が、しっかりとつぶす。森重がさらに体を張る。ボランチも異様な気合いの入り方だ。エジの髪振り乱した長いストライドの懸命の走りが感動を呼ぶ。 慎吾の出場停止で、左は藤田。 もしかして家長ありかもと心の隅で期待していたが、ここは守備のバランス重視で当然。もちろん、選手が違うんだから、役割も違う。藤田は藤田のプレーをすればよい。 夢生が躍動する。 切れ味鋭いカウンター、ウェズレイ、高松は脅威のキープ力と決定力をもつ。 高松が左から逆サイドの大きなスペースへボールを入れる、高橋が走り込んでダイレクトで打つ。このパターンがトリニータ必殺のひとつ。いいぞ。 前半、両チームとも決定的なチャンスがあったが、スコアレス。 これぞ、トリニータ必勝パターンじゃないか。 |
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27番ゲート真上。ちょうど2列目。コールリーダーさんのすぐそば。 いい具合にあおってくれるので、ますます気合いが入る。 最初っからマックスだったので、やばいやばいと思いつつも声出し、跳ね、拳を上げる。やっぱりひっぱる人がいないと気力がもたないですね。 27ゲート担当コールリーダーさん、ありがとう。 コールリーダーさん、サポクラのみなさん方は、普段と違うゴール裏にかなり気を遣っている様子。決勝の国立は、いろんな人がゴール裏にくる。声だしのアオリも、荒っぽくイキオイつけつつも、随所でかなり優しい気遣いの言葉をかけたり。 さすがです。 |
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ついに、高松のヘッドが決まる。右サイドを駆け上がった夢生からのクロスを相手DFに競り勝ってのゴール。 ぞくぞくっと身震いする。周りにはすでにわんわん泣いてる人も。いかんいかん、まだまだ。 ゴールが決まったら、逆に心配の方が大きくなった。これぞ、ウノゼロ必勝パターンとどこかで信じながらも、不安はぬぐえず。 まだまだ、行くぞ。 大分モードはここからが本領発揮なのだ。 高松に代えて森島。 シャムスカがメッセージを放った。前線からのプレッシャーをきつくし、守りきるぞというメッセージ。大分のサッカーの醍醐味を味わう時間帯になってきた。 ロスタイム。 またまた夢生からグラウンダーのボール。フリーで受けたウェズレイはきっちり決める。 歓喜の瞬間だ。もう何がなんだか、舞い上がりまくり。ハイタッチ、握手、叫び。 勝利の確信。 |
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トリニータオーレだ、っていつ歌ったのかどうかもおぼろなくらい。終了の笛とともに、紙テープ舞う、泣きわめく、握手する、抱き合う、それぞれの歓喜が爆発する。 肩を組んで歌う「大分よりの使者」で感動は歓喜へと。 表彰、セレモニー。 高松のインタビューが、やっぱり高松だったのがまたいい。インタビュアーにもつっこまれてた。 この晴れ舞台で、チームに多大な貢献をしながら、苦い思いをした男が二人。 出場停止とケガで出られなかった慎吾と周作に。最後に歌った、慎吾GOGOと西川周作オーオーオー!でサポの思いは伝わっただろう。 出られなくても、違う選手がやってくれるんだ。それが大分のファミリーだ。 |
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どうも、現実の実感がなかなかわかない。うれしすぎるとそんなものかもしれない。 忘れられないこの日、いっしょに応援したメンバーに感謝。おかげで、楽しく応援することができました。 でもこの日、いろんな事情で国立まで来ることができなかった人もいっぱいいる。 古くから熱心に応援してきた人、ゴール裏でずっとかんばってる人、ぎりぎりまで来るための努力をしたが願いかなわなかった人。 うれしい反面、さびしさも感じていることでしょう。 リーグ戦でふたたび、この歓喜に立ち会いましょう。 |
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さて、祝勝会だ。 場所は、スポーツカフェ「ディスコパンツ」。 歓喜をもう一度と言うことで、決勝の録画を見ながら、語る、語る、騒ぐ、喜ぶ。 最高ですね。この思い出を胸に、これから苦しいことも乗り越えていけます。 辛いときには、ナビスコ優勝のこの日を思い出すことにしよう。 |
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石川から来たコバヒロサポさん。コバヒロが昨年所属していたフェルヴォローザ石川・白山FCサポさんなんですが、熱くコバヒロをサポートする話が聞けました。 とあるつながりで、「股旅フットボール」の著者、宇都宮徹壱さんもお見えになったので、サインをいただきました。祝優勝の日付入りは貴重。 某コラムの作者さんも。好奇心旺盛なところをうかがわせるお話も聞けました。 この場に誘っていただいたFさんに、感謝です。 |
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付記: 司のブログを読みました。あまりに素直で、こみあげるものがあります。 自分が選択したからには、自分の責任であることを自覚しつつも、気持ちはわかります。 これがプロの世界というものですね。乗り越えろ、司。 さて、ナビスコ決勝に向けて、ブログでプレイバック・トリニータシリーズを書きました。 2000年からスタジアムに通い始めたんですが、過去の写真を振り返りながら、ナビスコ決勝に向けて盛り上がろうというものです。 よろしければ、優勝の感慨を胸に、振り返ってみてください。 |
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プレイバック・トリニータ □市陸を青く染めるために使ったものは?(プレイバック・トリニータ2000) □ビッグアイ見参!(プレイバック・トリニータ2001) □鳥栖スタで夢絶たれ(プレイバック・トリニータ2001) □このマクに覚えアリ?(プレイバック・トリニータ2002) □ブルースタジアムプロジェクト(プレイバック・トリニータ2002) □元祖堅守速攻(プレイバック・トリニータ2002) □はじめてのJ1(プレイバック・トリニータ2003) □ベルガー旋風(プレイバック・トリニータ2004) □屈辱と失望は、劇的マジックの序章だった(プレイバック・トリニータ2005) |
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トリニータ・コレオ・ヒストリー | ||||
トリニータのコレオグラフィの歴史をたどる写真集です。 国立の分も更新しますので、随時チェックを。 □トリニータ・コレオ・ヒストリー |
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トリニータ決勝ギャラリー 決勝戦のあれこれを写真で。このレポで使ったものも大きな画像でごらんください。 ただし、顔が写っているものは、ぼかしたり、使用しないようにしています。 これも随時更新です。 □トリニータ・決勝ギャラリー |
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<J'sGOALより結果> | ||||
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reported by miyashu | ||||
|風に吹かれて| |