2008Jリーグ ディビジョン1 第32節 大分トリニータ VS 鹿島アントラーズ |
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08.11.23 | |||||
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は、はえええ。 面白いようにポンポンと超高速でパスが回る。 完全に翻弄されている大分DF。 サイドに寄せては、スコーンとサイドチェンジ。フリーパスの大分右サイド。 さすがに大海はサイドチェンジのボールをことごとく押さえていたが。 執念でカットしたボールは、なぜか常に鹿島の選手の前へ。 いったい鹿島の選手は何人いるんだ?って感じ。 大分がまったくボールを持てない。 夢生はつねに二人に囲まれてつぶされる。 相手の速くて厳しいプレスに、パスミスのオンパレード。 ロングボールもはじき返される。 頼みのウェズレイまでつながらない。前半、ウェズレイはいったいどれだけボールに触ったろうか。 「勝ちたい気持ち」は両チームの選手にみなぎっていた。 激しい当たりの応酬は、どんどん激しさを増していく。 しかし、大分は「耐える」「しのぐ」だけに時間を使わざるを得ない。 0−0で前半が終了する。 「運」は大分にあった。この内容で0−0で折り返せたのだから。 あまりに素晴らしい鹿島のサッカーに、王者の実力を思い知らされた。 |
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ゴール裏に掲げられたダンマクは「みんなで1つに、狙うは2つ目!!」 2冠が届くところにある。チーム、サポーターすべてが心をひとつに。 公式入場者数は31744人。可動席を出してもスタジアムはアウェイ席以外はほぼ満席で埋まった。 ベンチに掲げられたベンチ入りできない選手のユニフォームと12番のユニフォーム。その両側には「絆」のユニフォームも。 |
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なんとも言えない気持ちで迎えたハーフタイム。 ここまで違うものなのか。「実力差」としかいいようがない。大分の選手が決して気の入らない、ぬるいプレーをしているわけではない。 もちろん、ベストパフォーマンスと言えない部分もあるが、それは鹿島が上回っているからとしか言いようがない。 運良く0−0。でも、あと3試合なのだ。 優勝するには、内容で圧倒されても、試合に勝てばいい。1−0で勝てる可能性はある。ワンチャンスにかけるしかない。 さあ、後半だ。 |
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後半10分。 ゴール前のごちゃごちゃの中、興梠のシュートはクリアしたが、ついに内田に決められてしまった。 内田。こういうときに、必ず決める選手だ。もっる選手はやはり違う、と思い知らされる。 こうなればもう攻勢に出るしかない。後半10分という時間は、しかし、スイッチを入れるには早すぎる。 中盤での激しい攻防を繰り返しながら、大分は徐々に攻勢にシフトしていく。 大分の攻撃は左から。 慎吾と夢生のコンビネーションで持ち上がったボールを中央へ。 ワンパーターンの攻撃はやはり苦しい。 シャムスカの「攻撃セヨ」のメッセージが入ったのは後半31分。 大海に代えて家長。 これで、右からの攻撃もできるようになった。 俄然、大分の攻撃が活気づく。チャンスが増えるたび、鹿島の守備陣も厚くなる。 最大のチャンスも、厚い鹿島の壁にはじかれ、スタジアムに失望のどよめきが響き渡る。 大分は攻めに攻めるが、カウンターに徹し始めた鹿島は決定機を決めさせない。 岩政が何倍もでっかく立ちはだかる。 失点覚悟で、攻勢に出てる大分は、鹿島のカウンターに何度もひやっとさせられるが、何とか1失点のまま。 ロスタイム5分も、鹿島の巧者らしい時間稼ぎに刻々と過ぎる。 鹿島のCK。 鹿島の選手はコーナー近辺に数人、ゴール前には誰もいない。あとは守備に入っている。 クロスを入れず、コーナー近辺でボールをキープしようとしている。 徹底している。 ついにタイムアップ。 |
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わかってはいたが、終了のホイッスルを聞くと呆然としてしまった。 じっと座ったまま、なにやら考え込んでしまう。 優勝を逃したってことで、ここまでショックを受けるようになっていることにふと不思議な気持ちになる。 大分って、そんなチームじゃなかったな。 残留が決まってほっとするのが、この時期の恒例だったな。 まだシーズンが終わったわけじゃない。あと2試合勝つって目標もある。 第三者的に見ると、この試合は鹿島が勝って当然だし、大分サポーターもそれは認めざるを得ないだろう。 そして、まだ大分はリーグ優勝するチームではないってことだ。 今年築きあげたものに、まだ加えなければならないものがあるってことだ。 限りないプレッシャーの中、優勝のかかった試合で鹿島のような実力と経験を兼ね備えたチームと戦えたことは、大分にとって大きな経験となる。 この経験も、加えなければならないもののひとつだろう。 大分はまだまだ発展途上のチームだ。 失うものはない。 あと2つ勝って、3位以内を目指す。 |
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追記1: 開門前30分から待機列。ニータンブランケットを手に入れるべく並びましたが、難なく買えました。大量に入ってたんですね。 プーマからのプレゼントはカラーボード。裏の写真がお宝。紙質もよく、これはフレームに入れて飾ってもいいなと検討中。 追記2: 「J'sGOAL」の鹿島オズワルド・オリヴェイラ監督のコメントがなんかうれしかった。 Q:大分の印象は? 「大分は守備的というが、組織的で規律を守っているチーム。周りが思っているほど守備的なチームではない」 |
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<ニッカンスポーツより結果> | |||||
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reported by miyashu | |||||
|風に吹かれて| |