2006Jリーグ ディビジョン1 第19節
大分トリニータ VS 清水エスパルス
06.8.23
ひたすら上下運動を繰り返すサイド攻撃のみ。しかもクロスの精度が悪かったり、中に誰もいなかったり。べたべた引まくりの中、そういった単調な攻撃しかない両チームにはスコアレスという結果しかない。そしてそれは残留争いの試練まっただ中、勝ち点1を積み重ねるためだけにあったような試合だった。
それがかつての大分VS清水だったのだ。

ところがどうでしょう。今年の清水、そして大分。
年代別代表にずらっと名を連ねるような若手の台頭、新人の活躍、ベテランと若手のかみあったチーム力の飛躍、連動する美しくもわくわくするサッカー。
かつての残留争いの常連は、堂々と上位争いの名にふさわしいサッカーをするようになった。
正直、前半の清水は怖かった。
こりゃ、DFたまらんわ、と思った。
両チームの監督が相手チームをたたえ、勝ち点1に満足するのももっともな試合だった。
本日のトリニータはハワイアンスペシャルデー。
お見事なサンバ隊を擁する清水サポに挑戦するのはハワイアンか。
ま、たしかにまったりハワイアンVSリズムを刻めサンバってかんじの前半でしたが。

それにしてもマッチデープログラム。
新聞ですか。広告紙ですか。
いくらタダでもこれじゃあねえ。試合に立ち会った記念として大事に取っておく人もいるんです。これなら有料の方がいい。多くの人に見てもらいたいってのもわかるけど、それならもっと質をあげてください。大分合同新聞のホームゲーム前日のプレビューページの方がまだ内容がある。
皮肉にも紙面でマッチデイプログラムの重要性について語ったりしてるんだから。
前半、清水にやられっぱなし。DFは翻弄されるは、攻撃は仕掛けが遅いのか、相手のDFが速いのか攻めどころなくパスミスを繰り返す。
でも、ワンチャンスをものにしたのは大分。ゴール前にいつのまにか入ってきてるという高橋のいつもの地道な作業が実り、ラファエルの折り返しをズドン。
でもねえ、これでいけるぞと思ったのも束の間。
あそこまでサイドから侵入されちゃ、その時点で終わりですよ。しかもゴール前にはいっぱいオレンジが待ちかまえてる。
三木を欠くDF陣の連携や疲労等差し引いても、清水の攻撃はすごい。
ああー、もうだめぇ〜ってくらい、翻弄されまくり。
1−2で逆転された時は、さすがにいったいこれから何点取られるんだって怯えました。
後半、高松登場。
たっかまつー、だーいきー、お前のゴールで清水をたおせ〜!出てくるだけで雰囲気が変わる。
前回、ラファエルでいいんでないの?って書いたけど、久しぶりに見ると、モノが違う。なんてたって鬼キープ。周りがどんどん活性化する。高松にボールがおさまった時点で、ゴールまでのイメージがわいてくる。ほめすぎかもしれないけど、高松、やっぱりすごい。(でも、ラファエルも悪くはないよ)

そしてやってくれました。高橋大輔。根本のクロスに飛び込む。
果てしない運動量と、思い切りのいい攻撃。再三、ゴール前に顔を出し、勢いよくボールにからむ。
これって前々からのプレーだけど、この2点で自信をもって攻撃参加ができるようになるね。これからの高橋大輔はさらに怖いぞ。

3点目は松橋がななめに相手選手ひきつれて走り、高松へパス。中央の高松は広々空いた右へシンプルに出す。どどっと走り込んできたのはエジミウソ〜ン。

向こうの3点目は伊東。あれ?なんで入ったの?ってかんじでしたが、選手に当たってコースが変わったんですね。(もちろん遠くて見ててもわからなかった)
この連戦で体力面も精神面も非常に厳しいものがある。常に全員がベストパフォーマンスを出せるなんてことはどのチームもない。そこを補うのがチームワークであり、サポーターの後押しだ。
平日ながら18864人は立派な数字。そしてこのゲーム内容ははじめて見た人もめちゃくちゃ楽しめた内容だったのではないでしょうか。
逆転されても、また逆転。追いつかれても粘りに粘って最後までチャンスメイク。「強い」チーム同士の打ち合いの壮絶さ。
ああ、いいもの見せてもらいました。

中2日で次は新潟戦。
三木が一週間休めたってことで、高松がハーフしか出てないってことで、高橋大輔とエジミウソンの体力は底なしってことで、まあものごとはいいように考えよう。
<試合データ ニッカンスポーツ>

トリニータ応援blog
reported by miyashu
風に吹かれて