2006Jリーグ ディビジョン1 第18節 サンフレッチェ広島 VS 大分トリニータ |
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06.8.20 | ||||
去年のいいイメージが確かにあった。4−0、アウェイで大勝。 相手の2トップは脅威だ。でも駒野もいない、青山もいない。3バックの一角には森崎和が入っている。ボランチには若い高柳・柏木。 いくらペトロヴィッチさんでも、そこまで大分は攻められはしないだろう。あわよくば大分は得点を積み重ねられるかもしれない。 ごめんなさい。好調・大分ということで、少しなめてたかもしれません。真摯なトリサポさんには慢心はないでしょうが、楽天家の私は確かに広島組み易しと思っていたのです。(反省) |
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立ち上がり、広島が攻め込む。まあ、流れはトリニータにも来る。しっかり受けて立て。 ラファエルのスルーパスに反応した章太。絶妙のタイミングで走り込み、GKをかわす。本人は変わらないというが、確かに違う。猪突猛進だった以前の章太にはこんな自信にあふれた落ち着いたプレーはできなかった。そしてラファエルとの連携。 これまでのラファエルのプレーを見ていると、ボールを収め、相手をひきつけ、スペースをつくったところで決定的なラストパスという仕事が目に付く。ラファエルが章太を生かしている。「点取らせ屋」としてこのまま使っていくのも手だと思う。高松の完全回復にかかわらず。 |
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章太の幻の2点目(ゴール、と喜んだのもののオフサイドの判定)も、おお、いいプレーだ、きっと得点は入るぞ、と暢気に構えていた。(たるみまくり)。この時間帯、大分のスペースをつくりパスをつなぐサッカーは遺憾なく存在感を見せつけていた。 しかし前半終了間際、こっちからはよく見えなかったが、三木の一発レッド。決定機を反則で止めたんだろうぐらいしかわからない。佐藤寿人を意識しすぎたか。 PKだと思ったので、FKだとわかって少しほっとする。FKも周作がなんとかはじく。(ってこれは後にTVでわかったこと) |
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後半、ここからが生きた心地がしない。ラファエルを替えてバックラインを3枚に戻す。さあ、藤田、出番だ。 移籍後初の出番がこんなすごい場面だなんて。これもシャムスカの術中か。 守りきる。全員で守りきる。藤田が叫び、手を広げ、懸命にディフェンスラインを統率する。高さもスピードもあり、いい選手を獲得したものだ(なんて言ってる場合じゃない、この場面) 根本も高橋も身を挺してサイドを止める。広島は中央に集まってサイドからクロス狙いなので、両サイドのディフェンスはけっこう効果的。クロスの精度もあまりよくないので(広島さん、ごめんなさい)ほっとする場面あり。 エジミウソンの気合い空回っても全身全霊のプレーは選手をサポを鼓舞する。トゥーリオが駈ける。下がってしまってスペースのないトリニータ陣内では、たとえマイボールになっても攻撃を組み立てることはできない。大きくけり出すのみ。しかし、広大な広島陣内にカウンター狙いのロングフィードも仕掛ける。山崎が自分でスペースに出し、自分で追いかける。高橋のスライディングが勇気を生む。 10人の名前を次々にコールする。全員で守るんだ、という雰囲気が高まる。 周作がゴール裏を煽る。煽りながら自らを勇気づける。 時間が経たない。 しかしひとつひとつのプレーで確実に時間は過ぎてゆく。 「九州の誇り」を延々とうたう。 ロスタイム3分。 ホイッスルは聞こえなかった。歓声で試合の終わりを知る。 周作が倒れ込んでいる。 こういう大分もあるんだ。華麗なパス回しはない。ひたすら身を投げ出し、攻撃に耐える。 歯がゆく、じれったい思いのする試合経過。 でもこうやって粘り抜く姿もトリニータ。かっこいいじゃないか。 この45分間で藤田は名実共に大分の選手になれた。勝利という手みやげも持って。 このひやひやどきどきを共有できたのも何やらシアワセですね。 スタジアムで、テレビで、試合は見られなかったけど心はビッグアーチで、 と、トリニータにかかわるすべてのみなさん、お疲れさまでした。 |
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<試合データ ニッカンスポーツ> |
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reported by miyashu | ||||
|風に吹かれて| |