2003Jリーグ ディビジョン1 2ndステージ FINAL MATCH
 大分トリニータ VS ベガルタ仙台
2003.11.29
真っ白で何も見えない。霧に包まれたビッグアイ。いつものB駐車場からの道。緊張感を心の隅に張り付かせ、東ゲートに向かう。ゴール裏入り口には「ゴール裏の仲間達よ俺らのチームに最高のサポートを!」の幕が。
ビッグアイでのひるめし。個人的ベストワンは、吉野とりめしと団子汁。計700円ナリ。あったかくしみじみとおいしい。決戦に向けて、まずは腹ごしらえ。
仙台から1000人とも2000人とも報道されたベガサポの迫力は、圧倒的。うぉーーーベ・ガ・ルタせーんだーーいのコールがいつまでもこだまする。声といい、動きといい、気合いといい、大分を凌駕する勢いだった。
昨シーズン「KEEP J2」禁止を掲げ続け、見事J2を脱したダンマク。御利益に預かって今年広島にレンタルしていたはずだが、この期に及んで再びビッグアイへ。「RETURN J2」禁止ということで、J2に戻るのは禁止です。はい。
ゴール裏が熱い。熊本での京都戦。先の名古屋戦では、声もまとまって、それまでとは「違う」ところを見せつけた。そして最終戦。ついにゴール裏だけでなく、スタンドが一体となって声をあげた。A席でも立ち応援、フラッグ、手拍子、そしてコールが。
スタンドが地鳴りのように響く中、キックオフの笛が鳴る。意地と意地のぶつかり合い、力つきるまで闘う。
岡中の気迫のセーブ。ケガをものともせず体を張る山崎。分厚いカベとなって立ちはだかるサンドロ、三木。(あのゴール前までの上がりはびっくり。シュート打つんじゃないかってどきどき)再三のオーバーラップで梅田の得点を演出したドンピシャクロスの有村。圧倒的な運動量で守りから攻めへの起点となったエジミウソン。ガッツがあふれ出る瀬戸の守備。攻撃参加。どこからともなく顔を出しシュートチャンスをつくる梅田。有村との絶妙のコンビネーションが冴えた寺川。前線でねばり強くボールをキープする高松。縦横無尽にピッチを駆ける吉田。
後半、同点とされてからは、ただひたすらどきどきどきどきしながら祈るように時間の経過を待つ。2点目がほしい。最後の最後、1秒でもゴールは入る。そんなとりかえしのつかないシーンはもう見たくない。長く長く耐えに耐えた20分。
ようやく笛は鳴った。
2ndステージ最下位。シーズン最低の5勝。そんなことはどうでもいい。J1に残った。来シーズンもJ1で闘える。そこに意味がある。
確かに大分は弱い。面白くもない試合をしてきた。でも、シーズンを通してみたとき、選手はずいぶんたくましくなった。ひやひやしっぱなしの90分が、少し落ち着いてゲームを見られるようになった。J1らしさが、チームに漂い始めた。
とはいえ、やはりこのままでは来期も残留争いは必至だ。オフシーズンの移籍、キャンプでそんな心配をしなくてすむ新生トリニータの誕生を楽しみにしつつ、トリニータJ1元年をほっとしめくくろう。
一緒に闘おうぜ誇りと夢を抱いて
reported by miyashu
風に吹かれて