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最新ニュース

ここでは,レースに関する情報をできるだけいち早くお伝えします。

2002・12・27
○お披露目は?(GT)
・トヨタ,ホンダとすでに来季型マシンでのテストを公開済みで,国産勢ではあとニッサンの公開だけがまだとなっていました。そのニッサンのワークスであるNISMOのテストが,山口県のMINEサーキットで昨日から2日間にわたって行われた模様です。「模様」としたのはわけがあって,トヨタやホンダは少なくとも走行シーンは公開したのですが,今回のNISMOのテストは全くの未公開。関係者以外サーキットの中にさえ入れないという状況の中で行われたからです。ですから,来季型マシンで走ったのか,ボディは今季型で,エンジンだけが来季型なのかそれさえもはっきりした情報が入っていません。今季ついに1勝もできないまま終わったニッサンだけに,来季にかける意気込みは他メーカーと比べてかなり強いはず。今回の非公開でのテストが,その意気込みの表れなのかもしれませんね。

2002・12・26
○2003年のレーススケジュール
・来年国内で開催される主要なロードレース関係のスケジュールをまとめて紹介します。

R2−1 WGP その他
開催日 場   所 開催日 場   所 開催日 レースの種類(場所)
3月 23日 鈴鹿サーキット
4月 27日 スポーツランドSUGO 6日 鈴鹿サーキット 27日 ワールドスーパーバイク(スポーツランドSUGO)
5月 11日 筑波サーキット
25日 鈴鹿サーキット
6月 な            し
7月 20日 ツインリンクもてぎ
8月 24日 オートポリス 3日 鈴鹿8時間耐久(鈴鹿サーキット)
31日 もてぎ7時間耐久(ツインリンクもてぎ)
9月 14日 スポーツランドSUGO
10月 19日 TIサーキット英田 5日 ツインリンクもてぎ


2002・12・25
○新型初お披露目(GT)
・パイプフレームOK,フラットボトム化などレギュレーションが大きく変わったGT選手権ですから,各社共にモデルチェンジしたマシンを来シーズンに向けて開発を進めています。先日のトヨタに続いて,ホンダNSXの来年型マシンのお披露目が鈴鹿サーキットでありました。「お披露目」とは言っても,かなりマル秘事項が多いようで,ピットインするたびにシャッターが下ろされるというように秘密のベールに包まれれている部分が多いようです。走行は道上龍やS.フィロップによって行われていましたが,タイム的にはそれほどでもありませんでしたが,十分な手ごたえを感じたようです。今日も引き続きテスト走行が行われますが,もしかしたらタイムアタックをしていくかもしれませんね。なお,年内のテストは,今日で終了となります。

2002・12・24
○アイドルに?(R2−1)
・レースの認知度の高いヨーロッパではないことはありませんが,2輪や4輪を問わず,日本においてレーサーがCMに登場することはほとんどありません。最近では,中野真矢がトヨタのCMに登場したくらいなもの。しかし,新たにCMデビューを果たすライダーが登場しました。そのライダーとは,今年R2−1の250tクラスで初優勝を飾り,ワイルドカードで参戦したWGPでも表彰台に立った高橋裕紀です。出演するCMは,今年からチームのスポンサーとしてついたダイドーのスポーツドリンク「MIU」。現在は,釈由美子がキャラクターを務めていますが,今回新たに高橋が加わったもの。オンエアーは3月からということです。果たして釈とどのようなからみで登場するのか楽しみですね。でも一番の願いは,こうした形でもどんどん登場し,レースが少しでも身近になっていくことです。

2002・12・23
○ご立腹?(F1)
・先日ジャガーの監督を突然解任された元F1チャンピオンN.ラウダに対して,ジャガーの親会社であるフォードから「スペシャルアドバイザー」という役についてほしいという要請がありました。この役割は,ドライバーの選択や育成などを行うもののようです。しかし,どうやらラウダはこの要請を拒否するつもりのようです。少なくとも来年はF1の「見物人」的な立場にいようと考えているような感じです。まあ,突然の解任という,これまで数々の栄光を手にしているドライバーに対する行為としては,プライドを傷つけるような形となったわけですから,ラウダが拒否するのも十分に予想できる反応だと思います。

2002・12・22
○ドゥカティも終了(WGP)
・3日間にわたり,夏真っ盛りのオーストラリアのフィリップアイランドサーキットで行われていたドゥカティのテストが終了しました。これで年内のドゥカティのテストは終了しました。最終日には,エース的存在のL.カピロッシが,新開発のマシンにもかかわらずコースレコードに迫るタイムをたたき出しました。しかも,カピロッシがレースでの予選で時折見せる一発出しのアタックによるものではなく,27周という長距離ランの中でのタイムです。当然ドゥカティ陣営も,自信をもてたテストになったことと思います。

2002・12・21
○ジョーダンの席は(F1)
・佐藤琢磨のBAR移籍により,ジョーダンのシートが一つ空くことになりますが,いまだに誰がその席に着くのかが発表されていません。ですから,相変わらず憶測が飛び交っているようです。一昨日のこのページでは,B&Hの関係からE.アーバインの名前を挙げました。確かにアーバインはかなり濃厚な線ではありますが,もう一つ有力なスポンサーがあります。それが,アロウズの支援を行っていたスポーツドリンクメーカーであるレッドブルです。ご存知のようにアロウズはほぼチーム消滅となることは間違いありませんから,スポンサーマネーが浮くことになります。レッドブル自身も,その分のスポンサードを取りやめることはせず,どこかのチームを支援することによって,F1との関係を継続する意思があるようです。そこで目をつけたのが,スポンサー探しを続けているジョーダンということになるわけです。もしレッドブルがジョーダンを支援することになれば,ドライバーはE.ベルノルディということになります。

○新レギュレーション(SBK)
・WGPの4ストローク化の影響を一番受けたのが,世界スーパーバイク選手権(SBK)かもしれません。これまでは,WGPが2ストマシン,SBKが4ストマシンというようにうまく棲み分けることができていました。来年からのSBKは,1000ccの4気筒マシンの参入が認められるようになったのですが,その際に生じるのが,今年まで中心だった1000cc2気筒マシンとの力関係。当然4気筒の方が有利になるのは明白です。2気筒1000ccマシンの登場により,それまでの中心だった4気筒750ccマシンが勝てないようになり,SBKからWGPへ戦いの場を移していく日本メーカー(ヤマハ,スズキ,カワサキ)が出てきました。今回のことによって,似たような事例が生まれる可能性が高くなります。そこで,新たなレギュレーションとして,4気筒マシンに対して吸気制限を加えるというものが登場しました。果たしてこの改革により,SBKへの参戦メーカーが増えてくるでしょうか?

2002・12・20
○シェイクダウン(GT)
・トヨタのGTマシンであるスープラの2003年型のシェイクダウンテストが,富士スピードウェイ(ご存知のようにトヨタが買収しています)で行われました。テストを担当したのは,竹内浩典と脇阪寿一です。パイプフレーム車両の参加が認められるというように,レギュレーションの見直しが行われた03年ですが,今回使用したマシンは02型の改良タイプだそうです。外観での大きな違いがいくつかあるそうですが,その一つとしてこれまでリアにあった給油口がサイドに移動したようです。そうしたいくつかの変更点の中で,一番の注目はエンジンの大幅なチェンジです。今年までは,インライン4のターボエンジンでした。ストレートなどでのスピードには効果があったものの,コーナーからの脱出速度にNSXと比べて難点がありました。それを補うため,今回はターボをやめて自然吸気のV8エンジンを投入しているようです。市販車としてのスープラはすでに販売を取りやめていますが,GTマシンとしてはまだまだ進化を遂げていますね。

2002・12・19
○レギュラーシート喪失(F1)
・ある程度予想はされていましたが,2003年は日本人ドライバーがいなくなるという残念なニュースが流れてきました。ジョーダンの佐藤琢磨が,来季はBARのリザーブドライバーとなることが決定しました。DHLというメインスポンサーを失い,資金的に大変苦しい状況におかれているジョーダンですから,とりわけセカンドドライバーについてはスポンサーマネーを持ち込める人が条件となっていました。琢磨の場合ホンダという後ろ盾(今回の移籍劇には,ほぼ間違いなくホンダがかかわりをもっているでしょう)はいますが,スポンサーとなるとこれといったものがありません。それだけに,ジョーダンのシートを維持するのはほぼ不可能になっていました。今回の契約には,2003年はリザーブですが,2004年,2005年にはレースドライバーに昇格(おそらく,来季で契約が切れ,チームとしばしば衝突しているJ.ビルヌーブの代わりになるのでしょう)するというオプション契約がついています。来季はビルヌーブやJ.バトンによほどのことがないと琢磨の走りを見ることができません。しかし,テストを通じてしっかりとF1マシンに慣れ,再来年からは活躍できる期待をしたいと思います。今後ますますBARでのホンダの影響力が一層強くなることが予想されます。琢磨が昇格するであろう2004年は,エンジンやシャーシともにホンダの力がかなり入ったマシンが登場するでしょうから,より一層期待感がもてます。

○琢磨の替わりは?(F1)
・ところで,琢磨が抜けたジョーダンのシートですが,誰がいったい座るのでしょう?これについては諸説入り乱れていました。しかし,ここにきてもっとも濃厚になったドライバーがいます。それは,今季でジャガーから解雇されたE.アーバインです。以前にもこのページでお伝えしましたが,資金的に苦しいジョーダンが資金を確保するために,長年のスポンサーであるイギリスのタバコブランドB&H(ベンソン&ヘッジス)にスポンサーマネーの増額を要請していました。その見返りは,イギリス人ドライバーの採用です。そこでアーバインの登場となるわけです。彼との契約はすでに終えたという噂も出てきていますので,ここ数日の中で発表があるかもしれません。琢磨が抜けたのは残念ですが,日本で馴染みの深い外国人ドライバーの一人であるアーバインの加入ですから,まあよしとしておきましょうかね。

○テスト終了(WGP)
・マレーシアのセパンサーキットで3日間にわたって行われていたカワサキのテストが終了しました。このテストには,来年のレギュラーライダーであるG.マッコイとA.ピット,そして開発ライダーである柳川明(今回が怪我から回復して最初の走行になりました)とA.ホフマンの4人が参加していました。雨のため思うように走れない日もありましたが,3日間トータルのトップタイムはマッコイが記録。エースライダーの貫禄を見せました。ただし,マシン特性の違いからか,ヤマハの2ストマシンYZRでしばしば見せていたようなスライド走法は影を潜めていたようです。なお,年内に予定されているカワサキのテスト走行は,これですべてが終了しました。

2002・12・18
○ヨーロッパでは(WRC)
・日本国内では,いまだにマイナーなスポーツであるラリーですが,モータースポーツの本場ヨーロッパでは,大変メジャーなものとなっています。その証拠に,今季のMotoGPチャンピオンV.ロッシが,WRC最終戦に出場しました。今回,さらに大物がWRCマシンを駆ることが明らかとなりました。その大物とは,元F1チャンピオンのM.ハッキネン。WRC自体はすでにシーズンオフですので,出場するのは北極圏ラリーです。でも,マシンはワークス仕様のミツビシ・ランサーWRC2となっています。マクラーレンから参戦していたハッキネンですから,ダイムラークライスラー(メルセデスベンツ)とは深い関係にあります。同社とミツビシは,資本提携関係にある間柄。そうしたことからワークス仕様のマシンを駆ることができたようです。ただし,今回の参加はあくまでも特別なもので,これを契機にラリードライバーに転向するわけではないようです。

○収まるか?(F1)
・ミナルディから正式に発表があり,来季はイギリス人ドライバーJ.ウィルソンを起用することになりました。実は今季の途中でA.ユーンの代役としてウィルソンが候補に挙がっていたのですが,1m92cmという長身があだとなって断念せざるを得なかったという事情がありました。しかし,今回はマシン開発段階から参加するわけですから,当然身長対策も施されるはずです。今回の起用に向け,彼は200万ポンドのスポンサーマネーを持ち込んだということです。F1界のガリバーが,狭いコックピットをものともせず,マシンを操ることができるか注目ですね。

○国内初走行(Fポン)
・先日イギリスのスネッタートンにおいてシェイクダウン走行を行った来季からのFポンマシンであるローラB351の国内初走行が,ツインリンクもてぎにおいて行われました。担当したのは,今季のチャンピオンチームであるPIAA NAKAJIMAで,ドライバーは松田次生でした。今回の走行は,給油装置などのマシンチェックですので,セッティングについては特別に施されませんでした。前回のテスト同様に,特に問題となる部分が発見されず,無事マシンチェックが終了しました。今現在の予定では,1月下旬から2月上旬にかけて,すべての参戦チームにマシンのデリバリーが完了します。

2002・12・17
○参戦計画発表(WGP&R2−1)
・2003年のスズキのモータースポーツ参戦計画が発表されました。これまでは,2輪と4輪が別々に行っていましたが,今回は合同で発表されました。2輪のWGPについては,これまで発表されているようにK.ロバーツとJ.ホプキンスのアメリカンライダーがGSV−Rを駆ることになっています。1年前倒しして参戦したこともあって,今年はあまりいい成績を収めることのできない状態が続きましたが,2年目となる来年は,マシンの熟成も進み,いい結果が出ることが期待されます。R2−1については,スーパーバイククラスの大幅なレギュレーション変更をうけて,ワークスでの参戦はできません。そのため,今年のスーパーバイクチャンピオン渡辺篤は,スズキ系の名コンストラクターであるヨシムラに移籍。GSX−Rを駆ってJSB1000クラスに参戦することになりました。今季GSV−Rを駆ってプロトタイプクラスに参戦していた梁明と加賀山就臣は,これまでと同様にスズキワークスとの契約を継続し,開発ライダーとして活躍することになっています。当然スポットでの参戦も十分考えられるでしょう。なお,加賀山については,イギリスのブリティッシュスーパーバイクにフル参戦しながら開発ライダーとしての仕事もこなすことになっています。

○移籍決定(WRC)
・12日のこのページでもお伝えしたように,来季のWRCのエントリーリストの中には,トヨタマシンを駆ってチャンピオンとなったことのあるスペイン人ドライバーC.サインツの名前が載っていませんでした。これほどの人がシートを失うはずがないと思っていたのですが,やはりちゃんとシートを得ることができました。来季は,シトロエンのマシンを駆って参戦することになりました。これで,来季のシトロエンは,既報のC.マクレーとS.ローブとの3台体勢でのぞむことになります。ちなみに,スポンサーはスペインのテレフォニカになっています。

○標的(WGP)
・何とも残念な話ですが,今年のMotoGPクラスチャンピオンであるV.ロッシが,テロリストの標的となったことが明らかとなりました。標的となった原因は,ホンダワークスのメインスポンサーがレプソルYPFであったからのようです。ミラノ空港でロッシ宛の手紙の中に小包爆弾が含まれていることが発見され,今回の事件が発覚しました。政治的な部分とは何の関係もないスポーツ選手が,命を脅かされることになるというこの行為は到底許されるものではないですね。ちなみに,今年ロッシがHRCと契約する際,タバコ会社(おそらくCABIN?)がスポンサーとなることを拒否したことで,レプソルのメインスポンサー継続につながったという噂があります。その時点では,まさか標的になるなんて思ってもみなかったでしょうね。

2002・12・16
○暫定エントリーリスト(WGP)
・来季の暫定エントリーリストが発表されました。その全体をお伝えするのは大変ですので,その中の何人かをお伝えします。なお,このリストはあくまでも暫定ですから,これ以後の変更及び付け加えが十分に考えられます。

125cc…チャンピオンのA.バンサンはKTMにマシンをスイッチ。東&宇井の日本人はどちらもチームを移籍。東はこれまでどおりホンダですが,宇井はアプリリアにマシンをスイッチ。オージーライダーの若手であるC.ストナーは250からクラスを変更してL.チェッキネッロのチームからエントリー。アルツァモーラはデルビに,ジレラにはビアンコ。

250cc…松戸直樹は今年と同じヤマハクルツからの参戦。惜しくも125tチャンピオンを逃した一昨年の125チャンピオンM.ポッジャーリは250にステップアップし,アプリリアワークスに移籍。今年参戦していた青木治親の名前は見当たりません。彼が所属していたチームからは,女性ライダーのK.ポエンスゲンがエントリー。日本人のこのクラスでのフルエントリーは松戸のみ。

MotoGP…昨年の全日本スーパーバイクチャンピオン玉田誠が,原田の後を受けてプラマックホンダから出場。他のホンダ勢はロッシ,ビアッジ,宇川,ジベルナウ,ハイデン,加藤。ヤマハ勢はバロス,チェカ,ジャック,メランドリ,中野。スズキ勢がロバーツ,ホプキンス。カワサキがマッコイ,ピット。プロトンがマックウィリアムズ,青木。アプリリアが芳賀,エドワーズ。ドゥカティがカピロッシ,ベイリス。ヤマハと袂を分かち,フレームビルダーであるハリスと組んで参戦するWCMチームは,未だにライダーが一人も決まっていません。

2002・12・15
○先行きは?(F1)
・スペインヘレスサーキットでの合同テストが行われました。これには,ウィリアムズ,マクラーレン,ルノー,BAR,ジャガーの5チームが参加しました。トップタイムは,マクラーレンのテストドライバーA.ブルツがたたき出しています。今季シーズンオフでのテスト初参加となったBARの元F1チャンピオンJ.ビルヌーブは,J.トゥルーリにつぐ6番手に入っています。ただし,今回のテストでは,タイムのことよりチーム内での彼の態度が注目を浴びた形になったようです。それは,新しくチームメイトなったJ.バトンと終日一言も言葉を交わすことがなかったからです。確かにF1では,チームメイト同士仲が悪いというのは珍しいことではありませんが,一番最初の段階からこういうあからさまな態度をとるのもいかがなものかと思ってしまいます。ただ,BARに加入後,人間関係のごたごた(ビルヌーブのマネージャーであるC.ポロックの例もその一つ)があったせいがあるのかもしれません。しかし,イギリスのチームにポテンシャルの高いイギリス人ドライバーが加入したことに対する,ナンバーワンドライバーとしての危機感がそうした行動に現れたとも考えられます。

○ヨーロッパ全域不開催(F1)
・タバコ広告禁止措置のため,伝統のベルギーGPがなくなったことを先日お伝えしましたが,それよりももっとすごい話に発展してきています。EUがもし2005年から広告禁止措置を実行した場合,EU圏内におけるF1を中止する構えだそうです。F1はヨーロッパの文化ともいえますし,実際どのチームもヨーロッパを本拠地としています。万が一これが実行されるようなことがあった場合,その影響は計り知れないものになるでしょう。

○日本との違い(WGP)
・モータースポーツ認知度後進国の日本と先進国のヨーロッパでは,やはり大きな違いを感じてしまいます。そのまず一つ目の話題です。今季125ccクラスにフル参戦したイギリス人ライダーC.デービスが,来季250ccクラスにステップアップすることが決まりました。マシンはアプリリアです。これだけ聞くと普通のことですが,実は彼の年齢は現在15歳です。この年齢でWGPにフル参戦するだけでもすごいのに,250ccまでステップアップしちゃうんですからもっとすごい。次に2つ目の話題です。今季125ccクラスにフル参戦し,ランキング11位に入ったのが,フィンランド人のM.カリオ。ランキング的には2ケタですが,トップ争いに絡むまでに成長してきています。その彼が,あることで表彰されました。フィンランドのスポーツ番組で「モータースポーツオブザイヤー」を視聴者投票によって決めたのですが,何と彼が2位に入りました。1位はWRCでチャンピオンに輝いたM.グロンホルムだったのですが,これは順当なところ。その次に入ったのがカリオ。フィンランドといえば,M.サロやK.ライコネンといったF1ドライバーがいる国ですから,今季の彼らの活躍からすれば,2位に入ってもおかしくはありません。その2人を押しのけて2位に入ったのはすごいことではないでしょうか。日本では,「WGPって何?」とか「加藤とか宇川とか知らな〜い。」とか言われるのが関の山。やはりヨーロッパの伝統はすごいですね。

2002・12・14
○絶望的(F1)
・来年のエントリー不受理,チーム員の全員解雇と,崩壊の道を一歩一歩歩んでいるアロウズですが,その方向性がほぼ確定したと考えていいようです。チーム存続の一縷の望みだったチーム売却が,完全に頓挫しました。これは,売却先だったドイツの投資家グループのO.ベーリング氏が,チームとの交渉を中止したことを明言したのです。これで来季のエントリーチーム数はたったの10。つまり台数で言うと20台。噂では,1チーム2台までというレギュレーションを3台までというように変更するのではということがあがっていますが,まんざら噂だけではすまないのかもしれません。

2002・12・13
○125cc(WGP)
・125ccの移籍情報です。デルビとジレラは,メーカー名は違うものの,マシンとしては同じものを使っていることをご存知の方も多いと思います。そのどちらも,新メンバーが加入しました。デルビには,元125ccチャンピオンで,今季は加藤大治郎が所属するホンダグレシーニより250ccに参戦していたE.アルツァモーラが入りました。アルツァモーラは,以前にも125から250に変わって,再び125に戻ったという経歴がありますので,今回で2度目の復帰となります。前回のときは,250ではそれほどの活躍ができずに125へ戻りましたが,今回も同じような経緯です。やはり125の方が彼にあっているのかもしれません。ジレラには,17歳のイタリア人ライダーS.ビアンコが入りました。ここ一発の速さはあるものの,結局転倒してレースを終えてしまうというパターンをこれまで何度も繰り返してきています。しかし,これも若さの現われなのかもしれません。この速さに安定度が加われば,大化けする可能性も大。さて,次第に大人の走りを身につけることができるのか,注目しておきましょう。3つ目の移籍は,今季125tクラスのチャンピオンとなったチームであるイモラサーキット・エグザルト・サイクル・レースから参戦するようになったのが,唯一のハンガリー人ライダーG.タルマクシです。今季トップ争いに入るほど速さを身に着けてきたライダーです。果たしてチャンピオンを獲得したアプリリアのマシンを駆って,立派にチャンピオンの後継者の役目を果たすことができるでしょうか。

2002・12・12
○不開催決定(F1)
・タバコ広告禁止によって,来年のカレンダーから外れていたベルギーGPですが,一縷の望みとして,広告禁止の延期がベルギー国会で可決されれば復活できるというのがありました。しかし,上院では延期法案が可決されていたものの,昨日の下院における採決で否決されたため,ベルギーGPの不開催が決定的となりました。F1マシンがオールージュに飛び込んでいくさまを,二度と見られなくなるかもしれませんね。

○ラリー&ラリーレイド(WRC&パリダカ)
・来年のWRCのエントリーリストの発表がありました。それによって,ワークスドライバーがはっきりとしました。チャンピオンチームであるプジョーはM・グロンホルム&R・バーンズ,スバルはP・ソルベルグ&T・マキネン,ヒュンダイがA・シュワルツ&F・ロイクスというように,今季と変わらないメンバーとなっています。それに対して,フォードはM・マーティン&F・デュバルというようにメンバーを一新。。そのフォードから離脱したC・マクレーは、シトロエンに移籍して,S・ローブとタッグを組むことになりました。スコダには元世界チャンピオンのD・オリオールが復帰し,T・ガルデマイスターのチームメイトとなりました。気になるのは,マクレーと同様にフォードから離脱した元チャンピオンC.サインツの名前がないこと。果たしてどこに移籍するのでしょう?
日本でもお馴染みとなっているパリダカが,日一日と近づいています。それに向け,それぞれのチームの準備も整ってきていますが,今回から日産に移籍する篠塚健次郎が,本番となるマシンのシェイクダウンテストを南アフリカで行いました。マシンは,ニッサンピックアップです。このテストにおいて,燃料パイプに亀裂が生じるというようなトラブルが発生しましたが,十分な手ごたえを感じたようです。何せ新型マシンですから,他のチーム以上にトラブルの危険性がつきまとうとは思いますが,圧倒的に強いことが予想される三菱バジェロに少しでも迫るような活躍ができると面白いレースとなるでしょう。

2002・12・11
○アメリカ進出(IRL)
・元F1ドライバーの鈴木亜久里がチームオーナーを務めるARTAより,来季IRLへ進出することが正式に発表されました。世界に通用する日本人ドライバーの育成を目標に活動を始めたARTAですが,いよいよ外国への進出が始まったわけです。今回のプロジェクトに選ばれたドライバーは,今季トヨタアトランティックに参戦していたロジャー安川です。日本ではそれほど馴染みのない名前ですが,それもそのはずで,アメリカ育ちの日本人なのです。大変オーバルコースを得意とするドライバーで,オーバルオンリーのIRLにはうってつけの日本人といえるでしょう。なお,今回のプロジェクトは,エンジンはホンダ,メインスポンサーはPanasonic,そしてCARTに参戦しているフェルナンデスレーシング(今季中野信治が加入していたチーム)とのジョイントということになっています。ただし,このジョイントは2005年までの3年間限定で,それ以後はARTAが独自に参戦する予定です。それまでは日本人ドライバー1人,それ以後は日本人とアメリカ人ドライバーがそれぞれ1人ずつという形になるようです。

2002・12・10
○やんちゃ(F1)
・「おっとりした兄貴とやんちゃな弟」という構造は,兄弟でよくあるパターンです。ドイツのある兄弟は,「おとなしい兄貴」かどうかはわかりませんが,「やんちゃな弟」というのはぴったり当てはまります。その兄弟というのは,「シューマッハ家」のこと。すでに大手のニュースソースでも報道されていてご存知の方も多いことですが,R.シューマッハが,オーストリアでBMW主催のスキーパーティーに向かう途中,制限速度80q/hのところを130q/hで走行し免停をくらいました。実は今回が初めてではなく,昨年の4月にも処分を受けてますので,今回で2回目となります。ラルフもお父さんになりましたのでそろそろ落ち着いていいはずですが,もって生まれた性分というのは,そう簡単にはなくならないようです。なお,今回の免停は,F1ドライバーとしての免許であるスーパーライセンスに影響を与えるということはないようです。

○シーズンイン?(WGP)
・きのうから3日間にわたってスペインのへレスサーキットにおいて合同テストが行われています。そのメンバーが,何とも豪華です。ホンダ陣営は,V.ロッシ&N.ヘイデンのワークスホンダだけでなく,宇川徹&加藤大治郎のHRC契約の日本人ライダーの4人。ヤマハ陣営は,ワークスヤマハのエースとなったC.チェカをはじめ,A.バロス&中野真矢の新旧テック3チームのライダーです。このメンバーというのは,おそらく来季優勝争いを演じるであろう人たちばかり。もし全員が一斉にコースインするような場面があるとしたら,あたかもシーズンインしたような感じを受けるかもしれませんね。

2002・12・9
○北京初
・北京では初となるレースイベントが開催されました。場所は,北京のゴールデンオートパーク。このコースはFIAの公認を受けていませんので,イベント自体もFIA規模のものではありません。アジアンF2000のデモレースや香港のスーパーカークラブのメンバーによるレースが行われました。しかし,モータースポーツという文化がまだほとんどと言っていいほど根ざしていない中国だけに,これは新たな一歩と考えていいでしょう。来週にも,同地で「サンダーインチャイナ」というイベントが開かれ,ミナルディのマシンをマレーシア人ドライバーA.ユーン(今季途中で実質上ミナルディから解雇されてます)とドイツ人ドライバーC.アルバース(ミナルディの来季レギュラードライバーの第一候補に急浮上しています。一説には,シート獲得のために持参金500万ドル用意したとも・・・。)が走らせることになっています。2004年にF1が北京で開催されることがほぼ間違いない状況となっていますので,中国国内,とりわけ首都北京での盛り上がりに向け,これからますます様々な動きが出てくるものと思われます。

2002・12・8
○全員解雇?(F1)
・FIAから来年の参戦を認められなかったアロウズですが,とりあえずチームオーナーのT.ウォーキンショーは抗議行動を起こすといっています。ドイツの投資家との約束では,チーム売却の最低ラインが参戦権だったわけですから,参戦が認められないとなると売却できず,アロウズにとっては死活問題。しかし,FIAの決定を覆すのは,かなり難しいことなのは間違いありません。だからというわけなのか,アロウズのスタッフが全員解雇されたという情報がイギリスで流されました。もしこれが本当なら,アロウズのチーム消滅は時間の問題となったといえます。

2002・12・7
○継続(IRL)
・来季よりCARTからIRLへ戦いの場を変えることになっている高木虎之介の体制が明らかになりました。所属チームは,アメリカンフォーミュラとしては知名度のあるモーナンレーシングです。チームは変わったものの,虎之介にとっては,トヨタのバックアップは継続ですし,メインスポンサーがパイオニア,サブスポンサーがデンソーという点も継続となります。再来年にF1へ再度進出するためには,どうしても結果を残さないといけないのですが,体制としてはそのバックアップが構築されたと考えていいのではないでしょうか。

○ホンダエンジン(IRL)
・こちらも同じくCARTからIRLへ活動の場を変えることになっているホンダエンジンの供給先が,徐々に明らかとなってきています。今回新たな供給先となったのは,元CARTチャンピオンのB.レイホールがチームオーナーを務めるチームレイホールです。レースファンなら覚えておいででしょうが,ホンダがCARTシリーズに参戦を始めた1994年に最初の供給先となったのがこのチーム。何の因果か,IRL参戦1年目も組むことになりました。ただし,CART参戦1年目は,それほどの成果が出ず,次の年にはホンダエンジンを拒否したという前歴があります。それからは,ご存知のようにホンダエンジンが絶好調となり,チームレイホールはみすみす優秀なエンジンを手放したというおまけまでついてます。そうした歴史があるだけに,IRLではどのようなパートナーシップを結んでいくのか,この点にも興味がわいてきます。

2002・12・6
○変化なし(F1)
・F1の技術委員会の話し合いが開かれ,スリックタイヤやトラクションコントロールなどについて審議しました。その結果,2005年までの2年間については,現行のレギュレーションで行うことが決定しました。コース上での追越があまり見られなくなり,少しでもスリリングなレースを展開していくため,スリックタイヤの復活などが案としてあがってはいました。しかし,あまりに大きな変革をしてしまうと,コストが上昇し,ただでさえチーム力に大きな差がついているのに,それに追い討ちをかける懸念が出てきます。そうしたことが,今回の決定の基盤にあるようです。

2002・12・5
○蛙の子は蛙(F1)
・F1もテストが盛んに行われていますが,その中で注目の若者がF1を初ドライブしました。その人の名は,N.ロズベルグ。”ロズベルグ”と言えば,F1オールドファンには懐かしい元チャンピオンK.ロズベルグが思い起こされると思いますが,そう,正にその息子なのです。偉大な父親のプッシュもあり,今回ウィリアムズのテストドライブの機会を得ることができました。しかも,17歳5ヶ月という史上最年少F1ドライブというおまけをつけて。タイム的には,トップのM.ウェバー(ジャガー)から3秒落ちの8番手ということですが,まだジュニアフォーミュラしか経験していないドライバーとしては十分なもの。やはり「蛙の子は蛙」なのかもしれません。

○短縮(WGP)
・スペインのヘレスサーキットで合同テストが行われています。このテストには,注目のアプリリアやドゥカティのMotoGPマシンも参加しています。その中での日本人としての注目は,来季デルビからアプリリアへマシンをチェンジすることになった宇井陽一の走り。テスト初日は,初めてのマシンということもあって好タイムを出すところまではいきませんでしたが,2日目は初日のタイムを2秒も短縮。これからのマシン開発に期待を持たせてくれますね。

○好調(WGP)
・スペインのバレンシアで行われていたHRCのテストが終了しました。トップタイムをマークしたのは,ポンスチームに移籍した宇川徹でした。最終日の走行周回数は,何と104周。テストメニューも順調に消化したようです。ワークスチームからサテライトチームへの移籍だけに,今季ほどの活躍ができるか不安材料がありましたが,彼のコメントによると,条件的にはワークスと同じ体制にあるそうです。チームメイトのM.ビアッジ(そういえば,今季ランキング2位争いをしたもの同士ですね)と共に一暴れしてくれることを期待しましょう。

2002・12・4
○活動休止(WRC)
・三菱自動車から今後のモータースポーツ活動について発表がありました。それによると,WRCの活動を1年間休止することが決まったようです。一時期はT.マキネンを擁してチャンピオンの座を何度も獲得しましたが,特に今年はなかずとばずの状態。そうしたことが原因してるのかどうかはわかりませんが,1年間の休止後,2004年からは新たなマシンで活動を再開するとのことです。まあ,私個人の趣味でいうと,セディアを使ってるうちは,いつまでたっても勝てないのではないかと思います。果たして私の一方的な好みからの予想が,1年後には大幅に外れて私がギャフンという目にあうのでしょうか。それとも,「ほらね」と私がほくそえむのでしょうか。(もっとも,2004年は「セディア」ではなく,「コルト」で参戦するのではないかという説もありますが…。)

○初テスト(WGP)
・HRCのテストが,スペインのバレンシアサーキットで始まりました。このテストには,V.ロッシ以外のHRC契約ライダー3人が参加しています。このテストは,3者3様の初テストになっています。まず一人目は宇川徹。2日のこのページでお伝えしたように,レプソルホンダからチームポンスに移籍しましたが,そうした体制になっての初テストになりました。2人目の加藤大治郎については,チームは変わらないものの,メインスポンサーが「フォルトゥナ」から「テレフォニカモビスター」に変わっての初テストになりました。ただし,一昨年はこのテレフォニカがメインスポンサーだったわけですから,いわゆる「復帰」という感じです。特に,このスポンサーの時に250ccで圧倒的な強さのチャンピオンになってますので,大変ゲンのいいスポンサーと言えるかもしれません。最後の3人目は,アメリカのAMAスーパーバイクでチャンピオンをとり,来季からWGPに活動の場を移すことになったレプソルホンダ所属のN.ヘイデン。実は,すでにもてぎと鈴鹿でテストを済ませているのですが,海外のサーキットでは初めてになります。それぞれのライダーが70〜80周の周回をこなし,この時期としてはまあまあのタイムをたたき出しているようです。来季も強力な布陣で臨むホンダ陣営だけに,3人の活躍が期待できますね。

2002・12・3
○暫定エントリー(F1)
・FIAより来年の暫定エントリーリストが発表されました。その中での注目は,参戦するチーム数が10になったこと。今年が11でしたから1チーム減ったことになります。その減ったチームというのが,これまでたびたびチーム存続の危機が訪れたアロウズです。先日ドイツの投資家にチームを売却することが発表され,来季参戦するためのエントリーフィーを支払っていました。ところが,未だに不透明な部分が多く,チームの基盤が本当にフル参戦に耐えうるのかが疑問視されていました。そうしたことが,エントリー取り消しにつながったのではないかと思います。
また,ドライバーのエントリーについても,大変気になることがあります。ジョーダンのドライバーの欄を見ると,G.フィジケラの名前はあったのですが,佐藤琢磨の名前はなく,もう一つのシートについてはT.B.Aとなっています。契約期間はまだ1年残っているのですが,ホンダエンジン喪失やチームの財政事情の影響が完全に現れた形です。

○日本人争いに決着(WGP)
・ヤマハの残り一つのシートをノリックこと阿部典史と中野真矢の日本人同士で争っていましたが,どうやら決着を見たようです。そのシートは,今季までノリックが所属していたヤマハダンティーン。最終的にゲットしたのは,WGPフル参戦以来所属していたテック3チームから出ざるを得なくなってしまっていた中野真矢の方でした。ノリックは,ヤマハ陣営にとどまるものの,テストライダー及びワイルドカード等での参戦という形になるようです。ヤマハ陣営の若き日本人チャンピオン候補と言われている中野が参戦できるのはとてもいいことです。しかし,不利な2ストマシンを与えられながらも,持ち前の才能とガッツでランキング6位をゲットしたノリックがフル参戦できないということについては,何とも釈然としませんね。

○エンジン決定(F1)
・ミナルディのチームオーナーP.ストッダートが,来季はコスワースエンジンを使うことを正式に発表しました。契約期間は1年です。今季は,今はなきアジアテックエンジンを使いましたが,もともとミナルディは,チーム設立以来コスワースエンジンユーザーでした。ですから,フォードとの人脈はあったわけですから,元の鞘に納まったといえるかもしれません。この決定により,本家フォードエンジンをジャガーチームが,そして分家コスワースエンジンをミナルディとジョーダンが使うことになりました。

2002・12・2
○予想通りの移籍(WGP)
・公然の秘密のような感じで当初から噂されていたことですが,宇川徹がレプソルホンダからホンダポンスへ移籍することが決定しました。この移籍によって,宇川はV.ロッシのチームメイトからM.ビアッジのチームメイトに変わることになります。「犬猿の仲」である2人のチームメイトとなるのは,何かの因縁かもしれません。契約上はHRCとのものですので,その点はこれまでどおりです。しかし,ワークスチームからサテライトチームへの移籍となるわけですから,ややポジションダウンといった感じはぬぐいきれません。ただし,ポンスチームは,ホンダ陣営の中のサテライトチームとしてはナンバーワン。しかも,宇川のチーフメカニックにつく人は,今年サテライトチームでは唯一勝利しているA.バロス担当だった人。まんざら捨てたもんではないのかもしれませんね。

○移籍(WGP)
・もう一つ移籍の話題を。ヤマハのマシンを駆り,今シーズン5回表彰台に上がってその才能を一挙に花開かせた感のあるアルゼンチンライダーS.ポルトが移籍することになりました。相棒は,先日このページでもお伝えした(11月28日付)R.ロルフォになります。マシンは,ホンダのサポートを受けたRS250Wです。どちらも今シーズン活躍したライダーだけに,来季はチームメイト同士で激しいチャンピオン争いが展開されるかもしれませんね。

2002・12・1
○復活(WGP)
・一時期,来年のWCMチームは,モリワキと組んでホンダ陣営に加わるのではないかという噂がありました。しかし,メインスポンサーのレッドブルが,新たに来季から参戦するKTMへとチェンジしたため,その計画もお流れとなっていました。ところが,ここに来て新たな動きが表面化してきました。何と,10年ほど前ヤマハエンジンを積んで500tクラスに参戦していたハリスと組んで,ハリスWCMとしてMotoGPクラスで戦うというもの。ワークスのエンジンは,どのメーカーとももう枠が埋まってしまってますから,それを使うことは不可能です。そこで,独自のマシンにヤマハR1の改良型エンジンを積んで走るという話です。果たして,本当に実現するのでしょうか?また,仮に実現したとしても,成果のほどはいかがでしょうか?