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日本国内を中心にして行われているレースの中で,最も観客が集まるのがこのスーパーGT(このサイトでは,SGTと表記します。)です。実際には中身は別物ですが,普段の街中で見られる車が,モンスターマシンに変貌を遂げ,毎回激しい争いが展開されていくのがその魅力となっています。 イコールコンディションにするため,成績に応じてウェイトハンディを課すのがこのシリーズの大きな特徴となっていました。ところが,ウェイトを降ろすためにあえて順位を落としたりする行為が当たり前のように行われるようになり,観客にとっては興味のそがれる部分があったのも事実です。こうしたことから,一昨年からスポーティング・レギュレーションの改定が行われ,ウェイトハンディ制度や得点基準が全面的に見直されました。大まかに言うと,ウェイトハンディは,得点に比例して付加することとなっています。また,チームやメーカーオーダーと疑われるような行為に対して,調査や罰則が厳しくなっています。このレギュレーション変更もあって,昨シーズンも最終戦まで白熱したレースが展開されて,GT500,GT300の両クラスとも2年連続最終戦でチャンピオンが決まりました。 昨シーズンのGT500クラスで大きな注目点だったのは,何と言ってもホンダでした。SGTの前身であるJGTC時代からホンダのマシンとして投入されてきたNSXが,09年シーズン終了をもってその役割を終えました。NSXは,既に市販されていない車ですから,この措置はある意味当然だと言えます。そして,それに替わるマシンとして投入されたのが,かつてNSXの後継マシンではないかと言われていた車の進化形である『HSV−010 GT』でした。このブランニューマシンと,トヨタのSC430,日産のGT−Rとのバトルがどうなるのか注目点でした。そのHSV−010は,投入初戦となる開幕戦でいきなりポールを獲得し,そのポテンシャルの高さを見せました。そして,紆余曲折を経ながら,最終戦でそのHSV陣営の中でエース的立場にいる木暮卓史&L.デュバル組がチャンピオンに輝き,投入1年目でチャンピオンマシンとなりました。 GT300クラスは,昨シーズンのチャンピオン争いがGT500に勝るとも劣らないくらい白熱し,チャンピオン決定が何と5年連続して最終戦までもつれ込むという展開となりました。今シーズンも,様々なマシンが彩りを添えながら激しいチャンピオン争いとなりそうな予感がします。 なお,これまでオートポリスで開催されてきたこのシリーズですが,昨シーズンは開催がなくなってしまいました。レースファンの多い九州だけに,何とも悲しい,そしてくやしい出来事でした。しかし,厳しい経済状況が続いている日本のモータースポーツ界ですが,九州のレースファン,そしてSGT関係者の努力もあって,再びオートポリスでのレースが復活しました。昨年のような事態が二度と起こらないようにするためにも,皆さんぜひオートポリスに足を運んでください! |
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