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全日本ロードレース選手権

 日本国内における2輪ロードレースの最高峰,それがこの全日本ロードレース選手権(このサイトでは,JRRで表記します。)です。そのJRRにおける最高峰が,JSB1000クラスです。以前は,メーカー直系のワークスチームのみにタイトル獲得の可能性が実質的にあるという状態でしたが,JSBクラスとなってからワークスの参入が認められなかったため,原則としてプライベーター同士の争いが展開されていきました。とはいえ,メーカーとしては開発の場でもありますから,実際上はそれぞれのメーカーの手が入っていると考えられます。
 最高峰クラスであるJSB1000クラスの注目点は,何といっても4連覇を達成してきたヤマハのワークスライダーである中須賀克行の5連覇でした。この5連覇は,これまで誰も達成したことがない新記録となります。その記録達成に重要な役割を果たすマシンとして,ヤマハはブランニューマシンとして2015年に販売を開始したYZF-R1を継続して投入しました。MotoGPマシンであるYZR-M1の技術を活かしたこのマシンは,中須賀の力とうまくシンクロして2016年シーズンも圧倒的な速さと強さを見せ,前人未到の記録をさらに伸ばす結果となりました。しかし,ヤマハの後塵を拝してきた他のメーカーは,昨年,そして今年とそれぞれが新型マシンを投入してきます。もちろん,中須賀&ヤマハを主軸とした流れになることには変わりないでしょうが,かなりその差は詰まってくることが期待されます。
 地球環境の悪化から,現在の2輪レース界は,2サイクルマシンが徐々に姿を消し,4サイクルマシンによるレースへと変貌しました。MotoGPの中・軽量級クラスが,全て4サイクルマシンに替わったのと同じく,JRRも2012年シーズンから全てのクラスが4サイクルマシンでのレースとなり,今シーズンもJSB1000,ST600,J-GP2,J-GP3の4クラスでの開催となっています。ただ,まだ今シーズンもJRRの正式カテゴリーではありませんが,このところ隆盛を見せている4サイクル250ccで争われるカテゴリーであるJP250クラスが2016年シーズンから発足しました。正式カテゴリーでないだけに,決勝レースは原則として土曜日に実施されます。しかし,入門カテゴリーとして今後ますます重要視されることは間違いなく,いずれ正式カテゴリーとしてJRRに加えられる可能性を秘めたものと考えていいでしょう。
 かつては,「全日本でチャンピオンに輝いて世界へ」という流れがありましたが,今はその流れが全くと言っていいほど見られなくなりました。それと呼応するように,観客動員を含め低迷した状況が続いています。2輪業界は,250ccを除いて販売台数がずっと低迷してきています。それを象徴するかのように,かつては「YH戦争」と言われたホンダとヤマハが,50ccバイクの製造で提携をするという事態にまで至っています。日本の2輪レース界の,さらに2輪販売の活性化のためにも,関係者の努力がより一層必要になってきています。
 なお,ST600クラスには,我が大分県を代表するヤングライダーである清末尚樹と和田留佳が,カワサキ陣営の有力プライベートチームの1つであるRS-ITOHに所属して今シーズンもフル参戦します。全日本1年目となる昨シーズンは,清末がランク1桁に入りました。和田も含めて,表彰台獲得が今シーズンの大きな目標となるでしょうから,ぜひ皆さんも応援をお願いします!

《レーススケジュール》
決勝日 サ ー キ ッ ト 開催クラス
第1戦 4月 9日 筑波サーキット J-GP2(2レース),ST600,J-GP2
第2戦 4月23日 鈴鹿サーキット JSB1000クラスのみ(200q耐久)
第3戦 5月14日 スポーツランドSUGO 全クラス(JSB1000は120mile耐久)
第4戦 6月11日 ツインリンクもてぎ 全クラス
第5戦 6月25日 オートポリス 全クラス
第6戦 8月20日 ツインリンクもてぎ JSB1000クラスのみ(2&4)
第7戦 9月10日 オートポリス JSB1000クラスのみ(2&4)
第8戦 10月 1日 岡山国際サーキット 全クラス
第9戦 11月 5日 鈴鹿サーキット 全クラス(JSB1000クラスは2レース,MFJ-GP)

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