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 日本国内における2輪ロードレースの最高峰,それがこの全日本ロードレース選手権(このサイトでは,JRRで表記します。)です。そのJRRにおける最高峰が,JSB1000クラスです。以前は,メーカー直系のワークスチームのみにタイトル獲得の可能性が実質的にあるという状態でしたが,JSBクラスとなってからワークスの参入が認められなかったため,原則としてプライベーター同士の争いが展開されていきました。とはいえ,メーカーとしては開発の場でもありますから,実際上はそれぞれのメーカーの手が入っていると考えられます。
 昨シーズンJRRにおける最高峰クラスであるJSB1000クラスの注目点は,何といっても3連覇を達成してきたヤマハのワークスライダーである中須賀克行の4連覇でした。この4連覇は,これまで誰も達成したことがない新記録となります。その記録達成に重要な役割を果たすマシンとして,ヤマハはブランニューマシンとして昨年販売を開始したYZF-R1を投入しました。ブランニューマシンだけに,果たしてどの程度のパフォーマンスを発揮するのか疑問視されていたのですが,MotoGPマシンであるYZR-M1の技術を活かしたこのマシンは,開幕戦こそ優勝を逃したものの,中須賀の能力と相まって以後は圧倒的な速さと強さを見せて勝利を積み重ねていき,見事前人未踏の4連覇を達成しました。今シーズンも,中須賀&R1の組み合わせで5連覇に挑むことになるヤマハ。他メーカーがどのような取り組みを見せるのか,要注目となります。
 地球環境の悪化から,現在の2輪レース界は,2サイクルマシンが徐々に姿を消し,4サイクルマシンによるレースへと変貌しました。MotoGPの中・軽量級クラスが,全て4サイクルマシンに替わったのと同じく,JRRも2012年シーズンから全てのクラスが4サイクルマシンでのレースとなり,今シーズンもJSB1000,ST600,J-GP2,J-GP3の4クラスでの開催となっています。ただ,まだ今シーズンはJRRの正式カテゴリーではありませんが,このところ隆盛を見せている4サイクル250ccで争われるカテゴリーであるJP250クラスが発足します。正式カテゴリーでないだけに,決勝レースは土曜日に実施されます。しかし,入門カテゴリーとして今後ますます重要視されることは間違いなく,いずれ正式カテゴリーとしてJRRに加えられる可能性を秘めたものと考えていいでしょう。
 かつては,「全日本でチャンピオンに輝いて世界へ」という流れがありましたが,今はその流れが全くと言っていいほど見られなくなりました。それと呼応するように,観客動員を含め低迷した状況が続いています。昨シーズンのJ-GP2クラスは,ついこの間までMotoGPで活躍していたモリワキ,そして高橋裕紀が,そのMotoGP復帰に向けての活動を開始し,見事2年連続チャンピオンを獲得しました。とはいえ,だからといってすぐにMotoGPに復活を果たせるほど甘くない状況であったことも間違いありませんでした。しかし,こうした1つ1つの取り組みがJRR活性化に必要なことです。今シーズンも,レースファンみんなでこのJRRを盛り上げに一役買っていきましょう!
 なお,今シーズンのST600クラスには,我が大分県を代表するヤングライダーである清末尚樹と和田留佳が,カワサキ陣営の有力プライベートチームの1つであるRS-ITOHに所属してフル参戦することになりました。全日本1年目ということで,様々な苦労に直面することになるでしょうから,ぜひ皆さんも応援をお願いします!

《レーススケジュール》
決勝日 サ ー キ ッ ト 開催クラス
第1戦 4月10日 鈴鹿サーキット
(JSB1000クラスのみ)
J-GP2(2レース),ST600,J-GP2
第2戦 4月24日 鈴鹿サーキット JSB1000クラスのみ(200q耐久,2&4)
第3戦 5月29日 ツインリンクもてぎ 全クラス
第4戦
(中止)
6月12日 オートポリス 全クラス
第5戦 6月26日 スポーツランドSUGO 全クラス(JSB1000クラスは120mile耐久)
第6戦 8月21日 ツインリンクもてぎ J-GP2のみ(2&4)
第7戦
(中止)
9月11日 オートポリス JSB1000クラスのみ(2&4)
第8戦 9月25日 岡山国際サーキット 全クラス
第9戦 11月 6日 鈴鹿サーキット 全クラス(JSB1000クラスは2レース,MFJ-GP)

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