大分県別府市在住
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骨董市で何気なく手に取った汚れてクチャクチャな縮緬に心惹かれ一枚だけ買って帰りました。それが私と古布の最初の出会いでした。それからは目にする度に少づつ購入し、いつの間にやら引出しいっぱいになりました。時々取り出してはニヤニヤと眺め、またきれいにたたんで仕舞っていたのですが『この布たち、このままでは可哀相。何かにして残してあげなくちゃ』そう思い、御細工物を作ってみました。それから押し絵へと、押し絵の額は随分たくさん作りました。平面の作品に物足りなさを感じ始めていた頃、古布を見にいったお店で小さな赤ふんどしの裸の子どもの人形と出会った時の感動と衝撃、今でも覚えています。それが伊藤通章先生との出会いでした。『私の探していたものはこれなんだ』すぐに伊藤先生の小倉教室へ通い始め、夢中で人形を作りました。この頃の頭の中はいつも人形の事でいっぱいでした。私は古布が好きです。時代を経た布には、それぞれに物語があります。いずれは消えてしまう布達に、もう一度輝く場所を与えてあげたい。今はその布の中にどっぷり浸かっていたいと思っています。 大分県別府市在住 |
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