県民の願いや声を県政へ 原田孝司

議会報告REPORT on THE OITA prefecturaL ASSEMBLY

2018年第1回定例会 行われる(2018/2/27~3/29)

5年連続積極型の当初予算案が可決されました
 2月27日(火)から3月29日(木)まで、2018年大分県議会第1回定例会が行われました。
 2018年度一般会計当初予算の総額は6,169億4,500万円で、2017年度当初に比べて1・2%増。5年連続で前年度を上回る「積極型予算」となっており、投資的経費は1,364億円(4・9%増)としています。投資的経費のうち公共事業費は897億円で、県単独の普通建設事業費は14・6%増の351億円となっています。
 また、3月7日(水)には先議案件の採決が行われ、2017年度一般会計補正予算案が採決されました。さらに、議員提案の「大分県スポーツ推進条例」制定案など、先議案件の17議案をいずれも原案通り可決しました。
 最終日に採決が行われ、2018年度一般会計当初予算案は賛成多数で可決されました。

 なお、私たち県民クラブが提出した、「日米地位協定の改正を求める意見書(案)」と、「生活保護世帯の子どもたちの大学等への進学に関する意見書(案)」は否決されました。
 米軍や軍属による事件がある度に、日米地位協定、特に裁判権について注目が集まりますが、地位協定の抜本的な改定には至りません。私は日本国内で起きた事件の裁判が日本で行えないことに、独立国であるはずの日本の主権が軽んじられているのではないかと感じています。
 日本では基地の管理権は米軍に委ねられ、運用について日本政府は制限できる立場にありません。同じ大戦の敗戦国であるイタリアやドイツでは、駐留米軍基地の管理権を自国で持っていて、軍用機の騒音規制が可能だそうです。

2018年度の新事業を紹介します

 まず、社会的な問題となっている働き方改革では、県費負担職員の働き方改革に向けた取り組みとして県職員の働き方改革推進事業費(1,883万円)教職員の働き方改革推進事業(1,233万円)が計上されました。県職員の場合はPCの稼働時間、教職員の場合はタイムレコーダーの導入により勤務時間の把握をしていくとのことです。逆に言えば、今までなされていなかった訳です。この事業には、県職員のICT活用による月に5日を限度とした在宅勤務(テレワーク)の試行実施も含まれています。
 また、働き方改革推進事業(1,486万円)は、大分県働き方改革推進会議を開催し、働き方改革に取り組む県内企業を支援します。

 暮らしに関わる事業では、UIJターン就職等支援強化事業(9,422万円)おおいた暮らし情報発信経費(2,767万円)移住相談会の開催・おおいた暮らし体験ツアー(6,392万円)が計上されています。参考までに、昨年度、他県から大分県に計1,003人が移住しています。
 また、地域で活動する地域コミュニティ組織等の広域的な取り組みを市町村と連携して支援するネットワーク・コミュニティ推進事業(1億530万円)も進められます。

 観光関係では、世界16ヶ国17地域からの参加で今年5月25日から別府市で開催される世界温泉地サミット開催事業(4,799万円)は、日本の、そして別府の温泉文化を世界に発信する事業です。
 今後増加が見込まれるインバウンド需要に対応するため、大分空港国際線ターミナルビル改修支援事業(1億8,389万円)が予算化されています。さらに、九州の東の玄関口としての拠点化推進事業(企画振興部予算9,983万円と土木建築部予算8,000万円)では、大型化に向けた別府港整備の計画準備の予算です。観光客の公共交通機関の利便性向上を図るため、多言語化されたバスロケーションシステムの導入として公共交通利用環境改善事業(3,254万円)も計上されました。
 観光関連消費拡大支援事業(2,430万円)は、観光関連サービスの開発や個店におけるキャッシュレス対応などに取り組むとしています。土木建築部のおもてなしの観光道路等環境整備事業(1億3,500万円)と大分県警察本部のおもてなしの交通環境整備事業(1億53万円)は、国民文化祭やラクビーワールドカップの開催に向け来県者に安全で快適な道路環境を提供するために、観光案内標識の多言語化や区画線を更新するものです。
 第20回記念となるアルゲリツチ音楽祭関係では、ローマ公演情報発信事業(500万円)しいきアルゲリッチハウス子ども等招待公演開催事業負担金(494万円)が予算化されています。

 次に、医療や福祉関係の新事業を紹介します。災害時の医療体制整備として計上された災害医療体制整備推進事業(2,856万円)は災害派遣医療チーム(DMAT)の体制整備事業です。
 おおいた出会い応援事業(2,861万円)は、結婚を希望する独身の方々の出会いの場としてのサポートセンターを創設するものです。
 大分県は児童福祉にも力を入れていますが、児童養護施設などへの直接的な支援だけでなく、児童養護施設退所者等支援強化事業(1,923万円)里親リクルート対策事業(404万円)子ども食堂の開設支援等を行う子どもの居場所づくり推進事業(542万円)など様々な関連の取り組みにも支援を広げています。さらに、発達障がい児・家族支援体制強化事業(1,348万円)も新規事業として取り組みます。
 待機児童の問題の原因の一つに保育士不足があります。保育環境向上支援事業(2,831万円)は、保育士資格取得のための就学資金の貸し付けや、資格を持っている方の再就職支援を行うとしています。
 放課後児童クラブの支援を目的とした放課後児童対策充実事業(6億9,856万円)は前年度に比べ1億円増額されています。その中には、夏休みなどの長期休暇中に新たに定員を増やして運営する場合の補助を実施する長期休暇支援事業(220万円)が新設されています。

 続いて、生活環境関係の新事業を紹介します。前定例会で制定された「犯罪被害者等支援条例」に基づき、犯罪被害者等支援推進事業(867万円)は、犯罪被害者に見舞金(上限・死亡30万円、重傷10万円)を支給する市町村へ助成するものです。女性に対する暴力防止推進事業(2,421万円)は、DVや性暴力被害者支援とともに啓発事業を推進します。
 私立高等学校授業料減免補助する事業(1億2,673万円)は、私立高校生の経済的負担を軽減することを目的として、授業料を実質無償化する対象を年収250万円から350万円の世帯まで拡大するために事業費を昨年度から約9千万円増額しています。
 民泊の安全・安心確保事業(863万円)は、今年6月から施行される「住宅宿泊事業法(民泊新法)」に基づき、適切に運営されているのか民泊監視員が巡回指導を行うというものです。
 地域防災力向上支援事業(2,694万円)は、なかなか防災訓練ができない自治会に対し、訓練押しかけ支援隊(大分県防災活動支援センター)が避難訓練等の計画立案などの支援を行うというものです。

 商工業関係では、特許などの知的財産の国際的な権利保護を目的として、産業競争力の強化を図る知的財産総合戦略推進事業(490万円)も予算化されました。大分県が力を入れているドローン産業振興事業(5,508万円)は、昨年度の3倍の予算が充てられています。
 特に人手不足感が強い観光、建設、物流産業における人材確保・育成を支援するために、おおいたの産業人材確保・育成事業(9,342万円)は技能取得・資格取得までの一環した教育訓練を実施するとしています。

 農林水産業関係では、県産いちご「ベリーツ」産地・流通拡大対策事業(2,920万円)が新事業として計上されています。これは、県オリジナルの新品種「ベリーツ」への品種転換を支援するとともに、流通拡大対策を行うものです。先日、初めて「ベリーツ」を購入し食べてみましたが、とても甘く美味しいいちごでした。
 おおいた豊後牛は、昨年9月の全国和牛能力共進会の「種牛の部」で日本一となりました。この受賞を好機と捉え、流通対策や飼育頭数を増やすための事業が複数計上されました。
 鳥獣害対策の一環としてジビエ利用拡大モデル整備事業(4,828万円)では、ジビエ(猪や鹿などの食材として捕獲された野生鳥獣)の県内外での販路拡大に取り組みます。

 昨年、県内は九州北部豪雨や台風18号に伴う記録的豪雨で大きな被害が出ましたが、災害復旧事業や河川や急傾斜地崩壊危険区域の改修事業が数多く予算化されています。また、土砂災害情報提供強化事業(1,305万円)は、スマートフォンアプリで情報提供できるシステムを構築するとしています。
 住宅耐震化総合支援事業(9,752万円)は、耐震アドバイザーを無料で派遣するという既存事業ですが、今回、分譲マンションもその対象に広げました。

 教育委員会関係では、教員の事務負担軽減を図るため事務作業を支援するスクールサポートスタッフの配置を目的とした教員業務サポートスタッフ活用事業(3,278万円)を予算化。
 いじめ・不登校等解決支援事業(1億3,551万円)は、スクールカウンセラーを73名からさらに12名増員配置するとともに、新たにスクールロイヤーの委託契約をするとしています。スクールロイヤーは、法律の専門家である弁護士の知識や経験を活かしていじめの予防や解決につなげるものとして全国で配置が進められています。スクールロイヤーについては、後日、詳しく報告したいと考えています。
 超過勤務の原因の一つとして指摘される部活動について、公立中学校や県立高校への部活動指導員の配置を予算化した部活動地域人材活用事業(1,684万円)では30校に60人を配置するとしています。

総務企画委員会に所属することになりました
 最終日、2018年度の常任委員会委員の選出が行われ、総務企画委員会に所属することになりました。この1年、福祉保健生活委員会に所属し、委員長として務めることでとてもいい勉強をさせていただきました。今年は、総務委員会でまた頑張っていきたいと考えています。

第2回定例会では一般質問に登壇できそうです
 3月29日(木)、2018年第1回定例会の最終日に第2回定例会の日程(素案)が発表されました。素案によると開会は6月12日(火)で、閉会は6月27日(水)となっています。日程は、第2回定例会の開会日(6/12)の議会運営委員会で正式決定します。
 なお、第2回定例会では、原田も一般質問に登壇できそうです。日程は決まり次第、お知らせします。議会日程については、「お知らせ」ページに掲載していますので御覧ください。


2017年第4回定例会 行われる(2017/11/27~12/13)

 2017年第4回定例会は、11月27日(月)に開会し、12月13日(水)に閉会しました。

 開会冒頭、広瀬知事から来年度の県政運営について、「豪雨災害等からの復旧・復興と防災力の強化」、「人手不足対策」、「『安心・活力・発展プラン2015』の着実な推進」、「ビッグイベントの開催に向けた取り組み」の4つの柱を基本方針として県政運営のガイドラインとなる県政推進指針を定め、併せて予算編成方針を決定したとの報告がありました。
 また、「ラグビーワールドカップ2019」は、強豪国ニュージランドの試合を含め5試合が大銀ドームで開催されることとなりました。これまで本県を訪れる機会が少なかった欧米や大洋州等、海外からの観戦客が長期滞在するなど、大分県の魅力を世界に発信するとともに、将来にわたってインバウンド獲得につなげていくチャンスとして準備を怠りなく進めていくとのことです。さらに、会場整備については、照明等大分銀行ドーム内の整備はもちろんのこと、ホスピタリティ施設等として利用される屋内スポーツ施設の建設についても滞りなく進めていくとのことです。

 一般会計補正では、県職員の方が公務に起因して死亡したことについて謝罪の言葉とともに損害賠償として69,559千円が提案されました。(累計予算額636,883,951千円)
 また、繰越明許費注1として緊急地すべり対策事業など6事業、工事を平準化して発注するための債務負担行為(ゼロ県債注2)、臨海工業地帯建設事業特別会計での繰越明許費が提案されました。

 提出議案としては、2018年4月から市町村にかわり県が運営主体となる国民健康保険に関わる「大分県国民健康保険条例」、被害者家族の団体から要請を受け、議会も強く推して実現した「大分県犯罪被害者等支援条例」、小規模企業の事業の持続的発展を基本理念に明示するとともに事業承継や人材育成支援等基本的施策の追加等を行う「大分県中小企業活性化条例の一部改正」が提案されました。

 議員提出議案としては、私たち県民クラブから「勤労者の声を踏まえた『働き方改革』の実現を求める意見書(案)」を提案しました。

 13日の最終日に、議案は全て可決されましたが、議員提出議案として私たち県民クラブから「勤労者の声を踏まえた『働き方改革』の実現を求める意見書(案)」だけは残念ながら賛成少数で否決されました。

上の写真は、福祉保健生活環境委員会の審議の様子です。中の写真は、最終日の本会議で福祉保健生活環境委員会の報告をしているところです。下の写真は、「勤労者の声を踏まえた『働き方改革』の実現を求める意見書(案)」採決の様子です。


(注1)「繰越明許費」とは、年度内に支出が終らないと見込まれるものを,あらかじめ議会の議決を得てお いて翌年度に繰越して支出できるようにする制度のことで、簡潔に言えば予算の繰越のことです。
(注2)「ゼロ県債」とは、公共事業の発注年度の支払いをゼロにし,翌年度以降に繰延べようとするものです。今回のゼロ県債は、工事を平準化して発注することで県財政の負担を軽減するとともに、仕事量の少ない時期に公共事業を発注することで事業者の負担を軽減することを目的としています。この方法は、景気浮揚の観点から総務省も各自治体に要請しています。
 


2017年第3回定例会 行われる(2017/9/8~27)

 2017年第3回定例会は、9月8日(金)に開会し、27日(水)に閉会しました。 今回、一般会計補正予算として、8日の開会日に120億5,850万4千円が提案されました。これに既決予算額を加えると、6,263億276万2千円となります。今回の補正予算は、九州北部豪雨災害からの本格的な復旧・復興に向け、必要な経費を追加するとともに、「安心・活力・発展プラン2015」の施策推進に要する経費が計上されています。
 内容を見ると、第一に、復旧・復興対策として、被災住宅の再建に向けて、国の制度の対象とならない日田市以外の市町村や、半壊、床上浸水の被災住宅についても、県独自の助成制度により支援。農地の本格的な復旧に向け、被災したハウスの建替えや機械の更新、果樹の改植、乳牛の再導入などの経費を高率の補助率で助成の予算が計上されています。
 また、小規模事業者の復旧・復興を後押しするため、予算を大幅に増額し、事業用資産の復旧や販路開拓など復興に要する経費を助成。観光の分野では、夏の旅行需要の早期回復に向けた緊急対策を引き続き展開し、首都圏対策を充実するなど、秋以降の観光シーズンに向けた誘客対策を強化しています。
 この他、土木関連施設や農地・農業用施設、治山・林道施設、漁港等の復旧に加え、災害の再発防止に向けた機能強化、改良復旧などのため、既決予算の不足額や必要な県単独事業を追加しています。

 今回の豪雨災害への対応としては、当初予算に計上していた約100億円に、7月に専決処分を行った約10億円と今回補正する約100百億円を合わせ、総額で210億円の予算で総合的に対策を講じています。

 補正予算の第二は、「安心・活力・発展プラン2015」の取り組みに係るものとして、大分市と共同で整備する動物愛護拠点施設の動物棟の新築工事と管理棟の改修工事、IoTを活用した先進的なプロジェクトなど、地域経済を牽引する民間事業者の取り組みに国の地方創生推進交付金を活用しての支援に関する予算が提案されました。
 さらに、現在建設中の県立スポーツ施設については、災害等緊急時における障がい者の安全確保や利用者の利便性向上につながる屋外スロープ等の整備に向けた実施設計が行われることになりました。
 
 併せて、2016年度の決算剰余金の処分について、条例に基づき3分の1相当額を財政調整基金及び減債基金にそれぞれ8億9,392万8千円を積み立てるとともに、来年の国民文化祭の関連事業等、芸術文化施策の財源を安定的に確保するため、芸術文化基金に8千万円を積み立てています。

 予算外議案として、企業立地促進法の一部改正に伴い、地域の成長発展の基盤強化に資する事業に係る施設等の不動産取得税及び県の固定資産税の課税免除等を行う大分県産業振興条例等の一部改正案が提案されました。

台風18号の被害を受けて追加の補正予算が提案されました
 9月16~17日に発生した台風18号に伴う記録的豪雨は、県南部を中心に大きな被害をもたらしました。被害復旧をはかるために、閉会日の27日に97億6,802万4千円の追加の補正予算が提案されました。財源は、国庫支出金45億3,662万8千円、県債34四億6,900万円、繰入金17億2,851万5千円としています。既決予算額を加えると、6,360億7,078万6千円となります。
 内容は、被災者の生活支援、 農林水産業、商工業への支援、社会インフラ等の復旧を中心に取り組んでいます。
 また、JR日豊本線と豊肥本線は、複数の箇所で被害があり、特に日豊本線については、運転再開には時間を要するそうです。県としては、早期復旧をJRに要望するとともに、それまでの間、代行バスの運行についても要請していくとしています。

「核兵器禁止条約への参加を求める意見書(案)」は残念ながら賛成少数で否決
 最終日の27日、採決が行われ予算案は全て可決されました。議員提出議案として県民クラブが提出した「核兵器禁止条約への参加を求める意見書(案)」は賛成少数で否決されました。とても残念です。

代表質問に登壇
 私は、12日(火)に県民クラブを代表して代表質問を行いました。質問と答弁は下記の通りです。
1 憲法について

 今年の5月3日は、日本国憲法施行70年目の記念の日でした。この日、東京で開催されたある団体の集会で、安倍晋三首相はビデオメッセージを寄せ、憲法改正に強い意欲を示し、「9条に自衛隊を書き込む」ことと「2020年に新憲法を施行」と表明しました。
 第193回通常国会でこの問題について答弁を求められたものの、安倍晋三首相は、2020年までに憲法を改正して施行したいとする自らの発言について、「発言が掲載されている読売新聞を熟読していただいてもいいのでは」と言うだけで、国会での具体的な答弁はありませんでした。
 日本国憲法第99条は、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」とあり、憲法擁護の義務が課せられています。しかしながら、行政府の最高責任者である内閣総理大臣が国の最高指針である憲法を変えたいと発言し、最高決定機関である国会において具体的な答弁がないことに、国民の一人として疑問を感じるとともに、これからの日本の将来に不安を感じざるをえません。
 同じく5月3日、朝日新聞に「集団的自衛権は9条を変えない限り行使できない。この長年堅持されてきた憲法解釈を覆した決定に、立憲主義の破壊との批判がやまないのは当然だろう。念入りに葬られたはずの教育勅語。その復権を黙認するかのような最近の動向も同様である。戦前の亡霊が、これだけの歳月をもってしても封じ込められていないことに暗然とする。安倍政権に欠けているのは、歴代内閣が営々と積み重ねてきた施政に対する謙虚さであり、さらに言えば、憲法そのものへの敬意ではないか。」という社説が掲載されていました。
 また、国民の8割が戦後生まれという中で、戦争の風化というものが起きているといわれています。この戦争の風化は、改憲を容認する動きと連動しているように思えてなりません。
 戦後、世界的に幾つかの戦争が起きている中でも、直接的に戦争に巻き込まれなかったのは、憲法により国際社会に示した戦争放棄の姿勢が国際的にも認められているからだと考えます。
 しかしながら、現在でも国際的紛争が起きていますし、朝鮮半島をめぐる状況は、緊張が高まっており危険な状況です。そのきっかけとなった、北朝鮮による核実験や大陸間弾道ミサイル発射は、県民クラブ全員の総意として強く抗議の意を表明するところでます。その中で、我が国は対話という外交的解決を先導するという覚悟をもって、米朝の緊張緩和に取り組んでほしいと考えています。それが憲法で「平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う」という方針を憲法で世界に示した日本の在り方ではないでしょうか。
 私たちは今から72年前に戦争や原爆で多くの方々が犠牲になったという事実を忘れてはなりません。また、政治の暴走が戦争に至る道となったという事実も忘れてはなりません。それが日本国憲法のメッセージだと私は受け止めています。
 知事へ、現在の9条改憲の動きについてどのように考えられているのか、また、憲法9条に対する考えも尋ねました。
 日本国憲法は、先の大戦に対する深い反省と不戦の決意のもとで制定されたものです。
中でも第9条は、戦後70年以上にわたり、我が国が世界に誇れる平和国家として繁栄してきた歩みの中で、その根幹となる大きな役割を果たしてきたと思っています。
 一方で、我が国を取り巻く情勢は、憲法制定当時と変わってきています。世界に目を向けますと、東西の冷戦は終結したものの、民族間・宗教間の対立による地域紛争やテロが各地で頻発しています。
 我が国周辺においても、近年、中国がめざましい発展を遂げ、あらゆる面で国際的な影響力を強めています。加えて、北朝鮮が軍事的挑発を繰り返すなど、予断を許さない状況にあります。
 このように我が国の安全保障をめぐる環境は大きく変動しており、第9条に関しても、様々な議論がなされています。
 憲法改正の要否については、将来の我が国が進むべき道を決める重要な問題であり、我が国の置かれた状況や国際情勢を念頭い、若い世代を含めて、広く国民の間で、慎重かつ冷静に議論を尽くしていくことが肝要だと考えています。
 議論にあたっては、現在の状況だけではなく、過去の戦禍のことや、その後の平和国家としての発展など、我が国がたどってきた歴史的な経緯や教訓もしつかりと踏まえておくことが大事だと思っています。
 いかなる議論におきましても、現行憲法のもとに育み、醸成されてきた恒久平和という崇高な理念が、最大限尊重され、擁護されていくべきものと考えています。

2 九州北部豪雨災害について
(1)豪雨災害対策について
 九州北部豪雨による被害に関して、この災害から学ぶことで次に生かしていくという立場で質問しました。
 日田市の被害は河川の増水と土砂崩れによるものでした。報道でも大きく取り上げられたJR九州久大線の鉄橋の流出は、多くの流木を含む激流に耐えられずに橋桁が倒壊したものですが、この橋桁が倒壊しなければ、流木が川をせき止めて大きな被害につながっていたのではないかと近隣の方々は言われていました。
 また、数か所で起きた土砂崩れは、警戒巡回していた地元消防団の方や高齢の御夫妻を巻き込みました。それでも行政の早急な避難指示により多くの人命が守られたことは特筆すべきことだと思います。日田市の総務部長にお聞きすると、避難指示の判断のために、河川に取り付けてあった監視カメラがとても役に立ったと言われていました。
 こうした、想定外の豪雨による流木や土砂崩れの被害など今回の九州北部豪雨被害で明らかになった課題はどのようなものがあり、県としてどう対策を進めていくのか、知事に答弁を求めました。
 今回被災した日田市と中津市では、平成24年に観測史上最大の雨を記録し、わずか5年でそれを上回る豪雨に襲われました。私は、被災直後に現地に駆けつけ、甚大な被害を目のあたりにして、豪雨災害の脅威を改めて痛感したところです。これだけの被害にもかかわらず、自治会長をはじめ地域の方々による避難誘導や、声を掛け合っての自主避難により被害の拡大を防ぐことができました。
 過去の経験から防災意識の高い地域ですが、被災地での意見交換では「このような経験はもう繰り返したくない」という強い思いも伺いました。こうした声に応えるため、3つの課題に重点的に取り組んでいきます。
 まずは、河川の流下能力が不足している区間の対策です。前回の被災後、有田川や山国川など、改良復旧を実施した箇所では、浸水被害を低減することができました。こうした経験を踏まえ、被害が特に大きかった大肥川や鶴河内川などでは、河川の拡幅などを行う改良復旧に向けて国と協議を進めているところです。また、土砂の堆積が著しい箇所においては、河床掘削を行い早期に流下能力の確保を図ります。
 つぎに流木対策です。今回の災害では、大量の流木が各所で川をせき止め、浸水被害が拡大しました。一方で前回の災害後、川沿いの広葉樹林化などを行う「災害に強い森林づくり」に取り組んだ山国川流域等では、減災効果がありました。このため、広葉樹林化などの取組を一層進めるとともに、スリットダムの設置や、流れを阻害する橋の架替などの対策を、治山・砂防・河川の各分野で連携して進めていきます。
 最後は、何よりも人命を守るためのソフト対策の強化です。近年、全国各地で発生している災害をみても、想定を超える豪雨は必ず来ると考えざるを得ません。そのため、ハード整備だけでなく、市町村や関係機関ともしっかり連携し、水位計や監視カメラによる防災情報の発信強化や避難訓練などにより、住民の確実な避難行動に繋げていきます。
 今後も、地域の方々が一日も早く安心して生活が送れるよう、これらの対策を迅速且つ着実に進めていきます。
写真は、日田市大字鶴河内にあるスリットダム(大分県土木建築部砂防課提供)
(2)ハザードマップについて
 さらに、ハザードマップについて質問しました。朝倉市では、土砂崩れと土石流による被害が広範囲に及んでいました。杷木林田地区では住宅街に大量の流木を含んだ土石流が流れ込みました。避難する時間もない中で土石流が流れ込み、多くの犠牲者が出ました。場所は河川に近い場所ではなく、山に囲まれた谷間でした。
 山際からもかなりの距離があり、こんなところに土石流が流れ込むのかと驚きました。近隣の方々にお話を聞いても、全ての方々が「ここに土石流が流れ込むなんて全く考えてもいなかった」と言われていました。
 朝倉市の担当者に尋ねると、市が事前に被害を予想して作成したハザードマップの想定を超える雨量だったとのことで、このような被害が起きるとは考えられなかったそうです。今回の場合、想定を超える雨量が原因であることは間違いありません。しかしながら、ハザードマップで危険区域とされていなかったところにさえ災害が及んでいることを考えると、ハザードマップの見方を変えざるをえません。
 ハザードマップで危険区域とされていない所の住民の方は、そのことだけで安心して避難しないというようなことが起こらないとも言えません。そういった視点でハザードマップを見直すことが求められていることに対する答弁を土木建築部長へ求めました。
 今回の災害は、想定を超える量の降雨によって崩壊した土砂や流木が、大規模に氾濫した河川により下流に押し流され、被害が拡大した複合的な災害と考えられます。
 近年頻発する豪雨災害を踏まえ、「施設の能力には限界があり、防ぎ切れない大洪水は必ず発生するもの」と住民の意識を変え、社会全体で洪水に備える必要があるため、県では、国、市町等と共に構成する大規模氾濫に関する減災対策協議会を県下7地区で設置したところです。
 その中で、想定し得る最大規模の洪水に射応した浸水想定区域図の見直しを進めています。
 更に、浸水被害と土砂災害の想定区域を一枚で表した、新たなハザードマップの早期作成に向けて市町村と協働して取り組みます。
 今後は、見直したハザードマップを活用して、住民の迅速かつ確実な避難行動に繋げていきます。
(3)避難所運営について
 続いて、避難所の運営や備品について質問します。県議会の災害調査の際に伺いましたが、避難所では、多くの問題が起きていたようです。多くのマスコミから取材をされて困ったという話もありましたし、避難所となった体育館での暑さの問題もあったようです。
 マスコミ対応、そして避難所となりうる体育館や公民館でのエアコンの整備、そして必要となる様々な備蓄物資について再考する必要があるようです。この点について生活環境部長の答弁を求めました。
  県では、本年2月に「避難所運営マニュアル策定のための基本方針」を回テイするとともに、マニュアルの基本となるモデルを示し、避難所ごとののマニュアルを作成する用、市町村に働きかけています。
 同指針及び基本モデルにおいて、報道機関への対応については、避難者の居住空間での取材の原則区禁止、代表者による対応、取材者の身分確認など対応方針を明記しています。
 今年度は、市町村を対処とした避難所運営訓練等で具体的な対応事例を示していくこととしています。
 また、今回の災害では、避難所における暑さ対策のため、スポットクーラーや冷蔵庫等をリースにより設置するなど、避難者の健康保持に努めたところです。
避難所における生活環境の整備や備蓄のあり方については、今回の災害の検証も踏まえ、リースを含め検討するよう、市町村に働きかけていきたいと考えています。

3 オスプレイの緊急着陸について
 8月29日(火)の午後6時半過ぎ、米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイが大分空港に緊急着陸しました。報道によると、緊急着陸した機体はこの日に岩国基地を離陸し、沖縄県内の基地に向かっていたとのことであり、前日には岩国基地で白煙を上げているのが目撃されています。また、今年6月、同機は沖縄県の伊江島補助飛行場に緊急着陸しています。
 そして今回の機体のトラブルは、エンジン交換が必要な深刻な事態でありました。そんな機体が故郷の上空を飛んでいたのだと思うとゾッとします。
 普天間飛行場のオスプレイを巡っては周知のとおり事故が相次いでいます。昨年12月に沖縄県名護市沖に墜落し大破した事故が発生。8月5日にはオーストラリア沖で墜落し、隊員3人が死亡しています。
 本県上空にもイエロールートと呼ばれる飛行訓練ルートが設定されており、実際に度々目撃されています。以前、私は、県議会の一般質問において、オスプレイの安全性に問題があるのではないかと質問しましたが、大分空港に駐機していたオスプレイを見て、それが現実の問題として起きたと感じました。
 県から今回の状況の報告と、この問題を県としてどのように受け止め、関係機関へどのような申入れをしているのかを防災局長に尋ねました。【写真は、8月30日(水)の早朝、大分空港にて撮影】
 8月29日の夕刻、国東市消防本部からオスプレイ1機がエンジントラブルのため大分空港に緊急着陸したとの連絡を受け、県では直ちに九州防衛局に確認するとともに職員を現地に派遣し情報収集にあたりました。
 その後、オスプレイが9月8日に離陸するまでの間、九州防衛局等からの情報収集に加え、空港に設置したビデオカメラで常時状況を把握するとともに、県のHPや報道機関を通じ適宜情報を発信してきました。
 今回の緊急着陸は重大な事故を未然に防ぐためのものであり、やむを得ないと理解していますが、着陸後にでも県に対して国から速やかに連絡がなされるべきであったと考ています。
 今回の事態に対し、県では、着陸の翌朝、米軍に対し今回の原因究明と安全飛行に万全の措置を講じるよう要請すること、及び、正確な情報の収集と速やかな提供について九州防衛局に口頭で申し入れました。
 さらに、9月6 日には、二日市服知事から九州防衛局長に直接同趣旨の要請を行いました。

4 県政運営について
(1)県政運営について
 今期4年も半ばを過ぎ、残すところ1年半となりました。今期は、県立美術館のオープンから始まり、2019年のラグビーワールドカップの本県での開催決定、大分県立埋蔵文化財センターのオープンなどのうれしい出来事がありました。更にこれから、屋内スポーツ施設の建設、そして動物愛護センター建設などが控えており、来年には国民文化祭、障害者芸術・文化祭が本県で開催されます。
 しかしながら、昨年の熊本地震、そして今年の九州北部豪雨など、自然の脅威により多くの被害も起きています。
 安心・活力・発展プラン2015の3年目となる平成29年度一般会計当初予算は、6,098億600万円となり、前年度予算と比較すると、0.1%の増、4年連続でプラスとなるものでした。安心、活力、発展の大分県づくりを着実に進める中、特に地方創生に資するものについては、おおいた創生加速枠で強力に後押しています。今年度もこれから後半戦に入っていくわけですが、プランを加速させるための取り組みがいよいよ本格化していくことと期待しています。
 その一方で、県では平成30年度の県政推進指針の策定に向けて、いよいよ具体的な作業が始まります。九州北部豪雨からの復旧・復興対策はもとより、安心・活力・発展プランの目標達成に向けた取り組みなど、広瀬県政4期目の集大成に向けて様々な施策を展開していくことと思いますが、現時点で30年度の県政運営についてどのように考えているのか知事に答弁を求めました。
 今年度は、昨年の熊本地震からの復旧・復興に力を入れている中、九州北部豪雨災害が発生し、その復旧・復興にも全力をあげているところです。また、「安心・活力・発展プラン2015」の着実な推進に併せて、地方創生の取組を加速させています。さらに、国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭、ラグビーワ―ルドカップ2019の開催準備に取り組んでいます。
 来年度の県政運営については、現在、県政推進指針の策定に向けて、庁内の衆知を結集して議論を進めているところです。
 私なりに、今の段階で、大きな方向性として申し上げれば、まずは、九州北部豪雨災害からの復旧・復興や、南海トラフ巨大地への備えなど、やはり、防災・減災姑策をしっかりやつていかなければならないと思っています。
 そして、引き続き「安心・活力・発展プラン2015」の取組を着実に推進し、地方創生の取組を加速することです。
 中でも、子育て満足度、健康寿命、障がい者雇用率の3つの日本―に向けて、引き続き施策を強化しなければならないと思っています。
 先ほどの災害対策にも関係しますが、地方創生を進める基盤として、道路や港湾、空港の整備に加え、九州の東の玄関口としての拠点化にも取り組まなければなりません。
 さらに、地方創生に関連して、最近の頭著な人手不足に対処するため、企業誘致による仕事づくりと併せ、働き方改革などによる魅力的な職場づくりも大事と考えています。第4次産業革命『OITA4.0』に引き続き挑戦し、生産性の向上を急ぐ必要もあると思います。
 この他に、地方創生を強力に後押しするビッグイベントへの取り組みも重要です。来年度開催される国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭り世界温泉地サミットなどを成功させるととともに、翌年のラグビーワールドカップ2019の開催準備を本格化しなければなりません。
 現時点では、このようなことが頭に浮かんでいますが、世の中の流れは刻一刻と変わっています 。県政運営の基本は何といっても「県民中心県政」であり、「どうすることが県民のために一番良いのか」を常に頭に置いて、政策を固めてまいります。
(2)財政調整用基金について
 前述の通り、県は九州北部豪雨からの復旧・復興やプラン2015の目標実現に向けて様々な施策を展開していますが、一方で財政規律を保持し、平成31年度末に321億円の財政調整用基金残高を確保すると、行財政改革アクションプランに掲げています。
 県民クラブ会派も、財政調整用基金の動向を注視しています。知事の言われる通り標準財政規模の10%の確保を堅持してほしいと考えています。
 この財政調整用基金について、財務省と地方の間で議論が起きていると一部報道がありました。記事によると「平成27年度末の基金残高は、10年前に比べて1.6倍の21兆円に膨らんでいる。国の借金が増える中、財務省側が地方には余裕があるとして地方交付税の削減をちらつかせるのに対し、地方側は、基金は将来不安を解消するため、地方財政の実態を踏まえていないなどと猛反発。両者の議論は平行線をたどり、年末の30年度予算案編成に向けてヒートアップするのは必至だ。」とありました。財務省は、基金の正当性について説明を求めているのだと思います。
 このことは、本県としても他人事ではありません。本県では大規模な自然災害が連続して起きており、財政調整用基金の確保は絶対に必要です。国のこのような動きに対して総務部長の見解を尋ねました。
 地方公共団体は、原則として赤字地方債を発行できないため、災害や経済不況などにより歳入不足が生じる場合は、積み立てた基金の取.崩により財源を確録しなければなりません。
 本県でも、三位一体改革の際には、平成16年度単年度で地方交付税等が252億円減少したことから、財政調整用基金を大きく取崩して急場をしのいだところです。
 こうしたことを踏まえ、安定的な財政連営には、標準財政規模の10%を財政調整用基金として最低限保有しておく必要があると考え、行財政改革アクションプランに明示し、その確保に努めています。
 地方の基金については、その中心は今後、多額の経費を要する地方債の償還や公共施設の改修等に積み立てているものであり、財政に余裕があって積み上がったものではありません。
 地方が努力して、計画的に確保してきた基金について、単に残額が増加したことをもって、国が地方交付税等の削減を図ろうとするならば、断じて容認できないと考えています。

5 国民健康保険の広域化について
(1)国民健康保険の広域化について
 現在、2018年度の実施を目指して国民健康保険事業の広域化が進められています。昨年の第3回定例会では、予算外議案として大分県国民健康保険運営協議会条例が制定されました。これは、国民健康保険事業の運営について、県が中心的な役割を果たすようになることにともない、国保事業の運営に関する事項を審議する協議会を設置するものでした。
 2014年度の国保事業の単年度収支は、県内18市町村のうち私の住んでいる別府市も含め12市町村で赤字となっています。赤字となったところは、基金等から補填されています。年度当初に市独自の判断で国保会計に一般会計から法定外繰入れを行う、基金が底をつくなど、多くの市町村が財源の確保に苦慮しています。
 そのような状況の中で、今回、来年度からの広域化実施に向けて、各市町村との調整作業が進められていると聞いています。
 制度として、とりわけ高額医療では、これまで4回目からは限度額が低くなっていたものの、他市町村に転居するとまた1回目からのカウントとなっていましたが、今回の制度改正では県内の転居であれば該当回数が引き継がれるようになるとされています。これは、広域化の大きなメリットだと考えています。
 今年11月頃には、2018年度の標準的な保険料率が県から市町村ごとに提示されます。それを受けて、市町村では税率について各市町村の国保事業運営協議会で協議、そして各自治体の議会での条例改正となる運びとなります。
 このように、各市町村は限られた時間の中で、様々な広域化に向けた作業を進めなければなりません。2018年度からのスタートに向けて広域化の財政主体となる県には、これまで以上のリーダーシップが求められています。
 また、先日の新聞で、「市町村区の35%は来年度、加入者が支払う国保保険料が上がると予想している」との調査結果が報道されていました。県内でも、18市町村全てが回答し、「保険料が上がる」と予想したのは日田市と杵築市。「変わらない」が竹田市や豊後大野市など5市町村、「分からない」が大分市や別府市など11市町村だったと伝えられています。この報道を見て、多くの県民の方も心配しているのではないかと思います。
 来年度実施に向けたこれまでの協議の進捗状況と、これからのスケジュールについて福祉保健部長に答弁を求めました。
 市町村の担当課長等からなる検討委員会を設置し、国保事業費納付金等の算定方法、被保険者証様式の統一、特定健診受診機会の拡大など、広域化に向けた具体的な協議を重ねています。
 昨年設置した国保運営協議会では、これまで医療に要する費用や財政の見通し、保険料の標準的な算定方法等について審議してきました。先週も、11月策定予定の国保運営方針の素案と29年度分の標準保険料率の試算について報告し、審議いただいたところです。
 今回の試算は、国のガイドラインにより行いましたが、所得水準などで保険税が上がる市町村に対し激変緩和を行うことで、保険税の上昇を食い止められるものとなりましたl。
 今後のスケジュールについては、11月に30年度分の納付金や標準保険料率を算定し、その後の診療報酬改定や国の財政支援も踏まえ、30年1月に決定する予定です。
 加入や納税などの窓日は、これまでどおり市町村であり、引き続き、市町村と連携し、新制度が円滑にスタートするよう、しっかり準備していきたいと考えています。
(2)保険税率等について
 広域化に伴い、保険税額の急激な増加が生じる市町村に対して激変緩和が実施されると聞いていますが、激変緩和終了後に、県内で統一した税率設定を行う見通しなのかどうかは明らかにされていません。また、現在、各市町村が実施している鍼・灸・マッサージや特定健診の検診内容などに関して、県下市町村によって違いがあります。今回の広域化においては、税率だけでなく、前述の項目について、どのように考えているのか福祉保健部長に答弁を求めました。
(保険税率の統一について)
 これまで市町村ごとの保険税率であったことや、医療費適正化への取組や一般会計からの法定外繰入等の状況が異なるなど様々な課題があります。これらの課題は、激変緩和の実施にかかわらず整理が必要な事項であり、引き続き、市町村と協議していきたいと考えています。
(針・灸・マッサージ等について)
 県内6市が国保事業で補助する一方、他の12市町村では高齢者福祉事業で補助しています。
 対象者や補助金額等が市町村ごとに異なるため、国保事業としての統一には多くの課題があり、国も方針を示していないことから、現時点で統一は考えていません。
(特定健診項目について)
 各市町村で独自の検査項目がありますが、これまでの協議で、尿酸検査を除き、全市町村での共通化が図られたところです。
 また、被保険者の利便性と特定健診実施率の向上のため、来年4月からは、居住する市町村以外でも健診が受けられるよう関係機関と協議しています。

6 LGBTについて
(1)LGBTについて
 LGBTという言葉は現在多くの方に認知されるようになっています。LGBT、これは女性同性愛者であるレズビアン、男性同性愛者であるゲイ、両性愛者であるバイセクシュアル、出生時に診断された性と自認する性が不一致であるトランスジェンダーの頭文字をとった総称ですが、最近では、さらに、外性器が男女未分化な者であるインターセックスの頭文字も加わりLGBTIと呼ばれているようです。
 株式会社電通のダイバーシティ課題対応専門組織である電通ダイバーシティ・ラボが行ったLGBT調査2015によると、LGBTを自認する人は全体の7.6%に当たり、左利き、AB型の人が日本人に占める割合とほぼ同じだったそうです。
 同性カップルを、結婚に相当する関係と認める書類を発行する制度が、2015年11月から東京都渋谷区と世田谷区で始まりました。渋谷区では全国で初めて成立した同性パートナーシップ条例に基づくパートナーシップ証明書を発行、世田谷区では、カップルがパートナーシップ宣誓書を区長に提出し、区が受領証を発行しています。ちなみに、これまでに渋谷区では16組、世田谷区では43組が申請しているそうです。
 しかしながら、渋谷区が発行するパートナーシップ証明書や世田谷区が発行する受領証では、法的拘束力がなく法律上の夫婦ではないため、税金の配偶者控除などを受けることはできません。しかし、最近では、同性パートナーを生命保険の受取人に指定できるようにしたという生命保険会社も幾つかあるようです。また、携帯電話の大手3社では、サービスなどの家族割引の適用範囲を同性カップルにも適用しています。
 現在、兵庫県宝塚市、沖縄県那覇市、三重県伊賀市、北海道札幌市が同様のパートナーシップ宣誓制度を開始しています。2016年12月に大阪市において男性カップルが里親認定されたというニュースが報道されました。
 このように、多様性が進行しつつある日本において、LGBTの方の認知・理解は深まりつつあります。また企業が雇用の側面から対応に取り組む動きもでており、今後LGBTの方に対する取り組みはより深化していくものと推察されます。
 それに合わせて、全国や本県の基礎自治体においてもこれから同様の制度の導入が検討されていくのではないかと推察されます。私の住んでいる別府市においては、まだ同性パートナーシップ証明などの取り組みはできてはいませんが、別府市の長野市長は「別府はもともと多文化共生の街であり、LGBTについて理解を深めていくことで、訪日旅行を含む別府観光の大きな可能性を見いだせる。私が先頭に立って取り組みたい。」と発言し、社会的な注目度も増しているLGBT支援の強化に意欲を示しています。また、受入れに前向きなホテルや飲食店が出てきています。国際観光都市としての懐の深さを示したいと玄関やホームページ上に多様な性的指向を表現するレインボーのマークを掲げるホテルや旅館が報道で紹介されています。
 誰もが安心して暮らすことのできる社会の実現を目指している大分県として、このような取り組みについて知事はどのように考えているのか知事に答弁を求めました。
 由来は色々あると思いますが、広く世界では、長い間「性」に関して保守的・固定的に考えられており、日本でも、そこから外れることは良くないと捉えられてきました。
 そのため、自分の身~体の性に違和感を持つ方や、恋愛の対象が同性である方は、「周りに知られることで差別や嫌がらせを受けるのではないか」と恐れ、誰にも相談できなかったり、周りになじめないことを責められて傷つき、孤立を深めていることがあります。
 昨年実施した性的少数者に関する研修会のアンケートでも、当事者の方から「苦しんで自殺未遂までした。全ての人が笑える世の中を」といったご意見や「自分の子もそうかもしれない、もっと多くの人に理解を深めてほしい」というご意見をいただいています。
 このような性的少数者を取り巻く状況については、県としても重要な人権課題と捉えています。平成27年に改定した「大分県人権尊重施策基本方針」では、「偏見、差別意識の解消に向けて啓発に取り組むこと」、「学校で多様な性について理解を深める教育を進めること」、「相談支援体制を整備すること」などを掲げ、紺策を進めています。また、県や市町村への提出書類に性別の記載が必要かどうかを見直すことなども行っています。
 県民啓発では、平成25年度から性的少数者への理解を深める講演会や映画の上映等を行ってきました。今年度は、児童生徒を対象にした啓発漫画冊子の作成や数名の当事者からお話をいただくシンポジウムの開催を計画しています。
 当事者の方は「自分は性的少数者だ」と声を上げにくい現状があります。県内には、その声を聴くことのできる当事者や支援者の団体がありますので、このような団体が行う啓発や相談活動を支援するほか、県が実施する相談機関の職員研修でも講師として協力をいただくなど連携を深めています。
 性的少数者の人権問題はやっ と多くの人に認識されてきたところです。身近におられるかもしれない性的少数者への理解が深まるよう啓発をさらに進め、制度の整備に向けた社会的機運を醸成してまいります。
(2)県職員の労働条件について
 勤労者の勤務労働条件について、例えば扶養手当や慶弔規定の適用など、これまでの規定では異性パートナーにしか適用されていないものも多くあります。一部の企業では、同性パートナーへの適用を始めたり検討しているところも出てきています。公務員職場においても、民間を主導していくという目的も含めて、これまでの制度に同性パートナーも適用されるようにしていくべきではないかと思い、総務部長に見解を求めました。
 県職員の勤務労働条件を決定するにあたっては、地方公務員法の定めにより、国や他の地方公共団体、民間事業者の状況等を考慮しなければならないとされています。
 例えば、これまで育児体業の対象は、法律上の「子」に限定されていたが、「里規制度」の進展により、他の地方公共団体で特別養子縁組を前提とした里子を対象とする動きが広がったことから、本県もこれに対応したところです。
 LGBTに関しても、社会的な認知や理解がより深まり、同性パートナーヘの制度導入が進んでくれば、本県職員の勤務労働条件を決めるうえでの判断材料になることも考えられます。
 今後とも、国や他団体、民間等の動きを注視し、道切に対応していきたいと考えます。
(3)教育現場における支援について
 以前のことですが、中学生の時には男子制服を着用していましたが、高校生になったのを機会に女子制服を着用し、見た目にも女性として生きていくことを選択し無事に高校を卒業した子がいます。学校の先生方、そして何より同級生の支援があったのだろうと思います。
 このように、トランスジェンダーの児童・生徒たちには、制服、トイレ、体育時での着替え、さらには校外学習時の宿泊など多くの乗り越えなければならないハードルがあるようです。
 最近、読んだ本の中に「多様性を認めようとしない教育は、他者への無理解と不寛容、想像力の欠如を生み出す。」という一節がありました。この問題は、教育現場において、まさに多様性に対する姿勢が問われていると言えます。県教委として、トランスジェンダーの児童・生徒たちへの支援について、現状とこれからの取り組み方針について県教育長に答弁を求めました。
 県では、平成27年度の文科省通知を受け、学校生活を送る上で特有の支援が必要な児童生徒に対しては、個別の事案に応じ、それぞれの心情等に配慮した対応を行うよう、県内すべての学校に周知するとともに、LGBT研修の実施により教職員の理解をさらに深め、悩みや不安等を抱える児童生徒が相談しやすい体制の構築に取り組んでいます。
 また、本年度から、県下の公立学校に対し、児童生徒、保護者からの相談や申し出の有無、その内容について調査を行い、市町村教育委員会や学校と連携して、よりよい支援のあり方を検討していくこととしています。
 現在、既に本人・保護者の申し出により、制服やトイレ・更衣室等の配慮を行い、学校生活を送っている生徒もいます。
 今後とも、引き続ききめ細かな配慮をするとともに、性的少数者の人権について理解を深める学習や教職員に対する研修を重ねる中で、多様性を認め、自他の人権を尊重できる児童生徒の育成に努めていきたいと考えています。


2017年第2回定例会 行われる(2017/6/13~28)

 大分県議会第2回定例会が6月13日(火)から28日(水)まで開催されました。執行部から提案された補正予算は19億1,846万9千円。既決予算に加えた累計は、6,117億2,446万9千円となります。具体的には、認定こども園の定員増に向けた施設整備や防犯対策などに要する経費などが計上され、最終日に全て可決されました。
 県民クラブが提出した「地方財政の充実・強化を求める意見書」と「教職員定数の改善及び義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書」は一部修正の上で可決されたものの、「テロ等準備罪」を新設する改正組織犯罪処罰法に関して提出した「組織犯罪処罰法等に関し基本的人権が侵害されない厳格な運用と国民への十分な説明を求める意見書」は残念ながら否決されてしまいました。

一般質問に登壇
 6月19日(月)、第2回定例会の一般質問の初日に一般質問を行いました。
1 東九州新幹線について
 (1)整備計画について
 (2)財政負担について
 (3)並行在来線について

 県議会の場でも、東九州新幹線について、これまでも幾人かの議員の質問がありました。それぞれの意見に耳を傾けながら、私自身の思いを巡らせてきました。
 昨年10月に発行した私の議会報告に、東九州新幹線調査結果についての概要を掲載しました。発行後、普段の議会報告以上に反響がありました。頂いた御意見ではおおよそ賛成と反対が同数でした。反対する意見は「財政負担が大き過ぎる」「次の世代に負担を残してはいけない」「他にお金をかけることがあるのではないか」というものでした。賛成する意見は「観光都市として新幹線なしでは太刀打ちできない」「九州新幹線ができたのだから、今度は東側につくるべきだ」というものでした。中には、「災害が起きることを考え、複数の路線を整備しておくことは必要ではないか」という意見もありました。それぞれ、もっともだと思います。
 県は大分県東九州新幹線整備推進期成会を立ち上げ、官民を挙げて構想実現に取り組むことを表明し、始動しています。
 私は東九州新幹線計画が全体で盛り上がり県民の願いとなっていくことが必要だと考えています。全県民の願いとするためには、まず県民の活発な議論を起こすことが必要ではないでしょうか。そこで、東九州新幹線は必要であるという広瀬知事の思いを聞くとともに、財政負担について質問しました。
 さらに、新幹線ができた路線では、沿線全ての自治体から同意を得た上で、整備新幹線の開業時に在来線、とりわけ不採算の路線部分がJRから経営分離されることがあります。九州新幹線では、鹿児島本線の八代―川内間が熊本・鹿児島両県で運営する肥薩おれんじ鉄道となりました。これは営業主体であるJRにとって、新幹線に加えて並行在来線を経営することが過大な負担となるからです。
 東九州新幹線の計画が進み、県内区間において並行在来線の経営分離がなされた場合、県としてどうするのか質問しました。広瀬知事から下記の答弁がありました。組織犯罪処罰法等に関し基本的人権が侵害されない厳格な運用と国民への十分な説明を求める意見書
 新幹線の着工までには、基本計画路線から整備計画路線への格上の決定、ルートや駅、工法を決める工事実施計画の決定といった段階を経ることになる。
 九州新幹線では格上から着工まで、約18年かかっている。実現までの間には、大きな社会情勢の変化や技術革新などの可能性がある。こうした状況の変化も捉えて柔軟に対応するとともに、その都度県民の皆さんに説明し丁寧に取組を進める。東九州新幹線の実現は、子や孫の将来に関わるビッグプロジェクトであり、一歩ずつ着実に進めていきたい。
 財政負担については、県負担として見込まれる約2,600億円という額がこの14年間の行財政改革により減少させた実質的な県債残高3,232億円を下回るものとなっている。
 これを踏まえれば、財政的な制約により建設に向けた動きを止めるような状況にはないと考えている。ただし、建設費負担が多額に及ぶことは間違いないので、今後、整備計画への格上げとあわせて、県に対する財政支援の仕組みが現行以上に充実したものとなるよう国に働きかけていきたい。
 また、東九州新幹線のように大規模かつ長期のプロジェクトにも対応できるよう財政の健全性を堅持しながら財政運営を行っていきたい。
 並行在来線については、現時点では、並行在来線について具体的な議論はできないが、県としては、当然、こうした協議に主体的に関わるとともに、経営分離後の運営が円滑に行われるよう必要な対策を講じることになると考える。
 現時点において、東九州新幹線の並行在来線の問題について、見解が示せないのは理解できます。そこで。東九州新幹線の計画が進み、並行在来線の経営分離の問題が出た場合でも、県として責任持ってこの問題に対処していく姿勢であるのかと問いました。

2 観光行政について
(1)県外資本について
(2)台中線の定期便化について
 別府においては、経営権が県外の資本に移り、リニューアルなどを行って積極的に営業展開しているホテルが増えています。県外資本企業の県内進出を否定する訳ではありませんが、地域全体で発展していこうという気概を持っているかという点が気になっています。
 県外資本は財政力もあり、魅力的なリニューアルもできますし、効果的な宣伝ができ集客力もあります。しかしながら、一人勝ちでは、全体的な発展とはなりません。県外資本の企業の力を生かし、地域観光全体の発展を進めていくための仕組み、取り組みについて質問しました。
 また、県民クラブでは所属議員が積立てをし、任期中に1度、旅行に行きます。今回は、今年2月に久原和弘会派長を団長として台湾を訪ねました。
 台湾から日本には毎年420万人、日本から台湾へは毎年190万人が旅行で訪れています。現在、大分空港―台湾・台中空港にマンダリン航空のチャーター便が週二便就航しています。このチャーター便は昨年9月に就航し、当初2016年12月までだったのが、2017年3月までに延長され、好調ということで更に10月末まで延長されています。
 県民クラブは、このチャーター便の状況把握と利用促進、そして定期便化に向けた要請、そして観光を目的として台湾を訪ね、台中市政府の林市長に面会し、懇談しました。また、定期便化に合わせ、最近、台湾から日本に修学旅行で訪れる高校も多いことから、市長には、更なる教育旅行での活用についても要請したところです。
 現在、チャーター便の搭乗率は好調なのですが、マンダリン航空の旅行商品が台湾内で販売されているために、ほとんどが台湾からの訪日旅行で利用されています。日本国内で、台湾旅行の商品販売が行われれば、更に搭乗率が上がると思います。
 台中市はその名のとおり台湾の中央に位置し、様々な交通アクセスの重要な基点となっています。定期便化が実現すると、台湾全土からの旅行客が来ると考えられますので、定期便化を熱望するところです。そこで、大分―台中線の定期便化に向けた取り組み状況を質問しました。併せて他の国々との路線就航の取り組みについても尋ねました。
 別府観光では、愛媛県出身の油屋熊八翁が、豊富なアイデアと類い希なる実行力で、発展の礎を築いた素晴らしい事例がある。その一方で、これまで観光地が進めてきた地域づくりのビジョンや取組と足並みを揃え、地域に溶け込み一体となることも必要である。
 このように、それぞれの地域の事情に応じて、県外資本の企業の力を観光振興に発揮してもらうことが大切。県や地元市町村、地域の観光協会や旅館ホテル組合等の関係者がしっかりと連携して、県外資本をどのように活かしていくか、地域としてのビジョンを描くことが第一と考える。
 台中線の定期便化等については、現在8割の搭乗率を向上・安定させ、路線の収益を増やす必要があると聞いている。そのことを踏まえて、台湾からの旅行者増のため、現地での誘客プロモーションや旅行博への出展・商談等を行っている。
 海外路線は、ソウル線で増便の働きかけが実り、初の毎日運航が実現。また、中国からの路線復活等を目指して誘致を行う。

3 教育行政について
(1)教職員の超勤解消について
(2)教職員確保について

 文部科学省が実施した調査では速報値ですが、小学校の33.5%、中学校の57.7%の教諭が週の労働時間が60時間以上であるという報告が出ています。文科省による10年ぶりの調査でしたが、前回に比べて小・中学校とも勤務時間数が増加していました。他団体の調査でも教職員の労働時間は突出しています。
 厚生労働省の基準では、1か月の時間外労働80時間を脳・心疾患のリスクが高まると医学的に証明された過労死ラインとしています。週60時間の勤務ということは、週20時間以上の超過勤務で、月に換算すると80時間以上の超過勤務をしていることになります。新聞報道でも「中学校教諭の6割近くが過労死ライン以上の超勤」という見出しが多く見られました。
 それにも関わらず労働基準法改正の残業時間の上限規制が繁忙期には月100時間未満という基準で合意したと報じられていますが、過労死遺族の方々からは、それでは歯止めにならないという声も出ています。しかも、その残業時間の上限規制から、教職員は除外される可能性が高いと言われています。不十分な上限規制さえ適用されないのは、勤務時間管理の無法地帯と言わずにはいられません。県教委としてこのような実態をどのように考えているのか質問しました。
 また、団塊ジュニア世代のために1980年代に大量採用された教員たちが、これから2024年度にかけて定年退職を迎えることに対応するため、各自治体は教員の人材確保の様々な取り組みをしています。例えば、九州各県でも採用試験年齢の上限を緩和しており、福岡県や北九州市が59歳、本県も今年度の教員採用試験から、九州各県並に受験資格が採用時年齢で満50歳以下に引き上げられました。福岡県では、即戦力を確保するため今年度から関東で現職の正規教員を対象に採用試験を実施することとしています。
 一方、地元の大分大学教育学部の教員養成課程が、小学校教員コースに特化されました。中学校教諭の免許は取れるものの、これから先、地元で学んだ教員の確保ができるのか心配です。地元の受験者が減少すれば、臨時・非常勤講師も不足してくるのではと懸念しています。毎年4月の学校現場は、臨時・非常勤講師を始業式が始まるぎりぎりまで探してスタートすることも珍しくありません。
 そこで、各県が教育の質が落ちないよう人材確保、特に即戦力確保に取り組んでいる中、本県は、どのような取り組みをしているのか質問しました。また、臨時・非常勤講師の欠員状況、そして採用試験受験者の確保についてどのような展望をもって取り組んでいるのか尋ねました。工藤・県教育長から下記の答弁がありました。
 教職員の勤務時間については、国だけでなく本県が行った調査においても、前回と比べ増加している実態が明らかとなった。先日閣議決定された「骨太の方針」では、「教員の長時間勤務状況を早急に是正、年内に緊急対策をとりまとめる」とされたところであり、国の動向を注視している。
 県教育委員会では、これまでも「教職員勤務実態改善検討会」等において、教職員の負担軽減の具体的取組を協議してきた。
 県教委としても、教職員の勤務実態の改善に向けた実効性のある取組を進めていきたい。
 教員確保については、教員採用試験において幅広く受験者を確保し優秀な人材を採用するため、今年度も受験年齢制限の緩和や他県教諭に対する第1次試験免除制度を中学校教諭へも拡大するなど、様々な経験を積んだ人が受験しやすい環境整備に取り組んでいる。
 また、県内外4会場、地元大学を含めた13大学で採用試験説明会を開催し、今年度の出願者数は、昨年度を大幅に超えることが見込まれている。
 一方、6月1日現在、臨時講師が小学校3名、中学校3名、非常勤講師は、中学校で4名欠員となっている。現在、教育庁内、教育事務所、市町村教育委員会等の協力を得ながら、退職者への依頼など、臨時・非常勤講師の確保に向け取り組んでいるところである。
 今後も「教育県大分」を担う優秀な人材を確保するため、引き続き必要な見直しを実施しつつも、公正・公平・透明性はしっかり確保していきたい。
 先日、授業中に倒れ3ヶ月後に亡くなられた県北部の女性教諭の方が公務災害認定を受けたとの報道がありました。直前3カ月の時間外勤務はいずれも月110時間を超えており、地元の教育委員会は「長時間労働が引き起こした過労死」とみているとありました。
 記事の文末は、お父さんの「公務災害認定で娘が戻るわけではない。同じように手を抜けない真面目な先生こそ気を付けて」という言葉が掲載され、「認定が警鐘となり、教育現場の労働環境改善につながれば…と願っている。」との言葉で結ばれていました。
 このようなことが再び起こらないために、 県教委は真剣に取り組んでほしいと願っています。

 また、深刻な臨時・非常勤講師の欠員状況の問題の原因の一つに、7月に行われる教員採用試験まで臨時・非常勤講師を断る方も多いというものがあります。九州各県のほとんどの県では、臨時・非常勤講師の経験年数によっては、1次試験の「教職教養」を免除しています。
 さらに、熊本・沖縄県は、受験年度に臨時的任用されていることを条件にもしています。これは、臨時講師の即戦力を確保すると同時に採用試験の負担を軽減し、結果的に臨時講師の欠員も減らすことを目的としていると思います。採用試験改革の必要性をこれまでも訴えてきましたが、これからも発言していきます。

4 動物愛護について
 (1)殺処分ゼロを目指す取り組みについて
 (2)犬猫譲渡会について
 (3)動物愛護センターについて

 人と動物が愛情豊かに安心して暮らせる社会の実現に寄与するため、また、犬と猫の殺処分ゼロを目指して、大分市と共同でおおいた動物愛護センターを大分市廻栖野に建設することが昨年9月の定例会で決まりました。
 動物管理所では、2016年度、犬の殺処分が279頭、猫の殺処分が1,735匹とのことでした。また、持ち込まれたものの殺処分を断った件数が263件との報告があります。説明によれば、説得し、連れて帰ってもらったとのことで、現場の職員の苦労がうかがえました。
 実は、昨秋から、我が家では犬を飼い始めました。1歳になった頃、ある事情で我が家にやってきました。自分で飼い始めて動物との共生生活はとてもいいものだなと感じています。この気持ちで県の取組を応援していきたいと考えていますし、動物愛護センターの完成がとても楽しみです。
 先ほど述べましたように、動物管理所では、犬猫の殺処分が行われています。先日、福祉保健生活環境委員会で動物管理所を調査したときにも1歳ほどの柴犬がいました。とても人に慣れている感じで、毛並みもよく、飼い主だった方は丁寧に飼っていたのだと思います。しかしながら、その柴犬も翌々日には殺処分が待ち受けています。
 どういった理由で動物管理所に持ち込まれているのかを質問しました。また、県が進めている犬猫の譲渡会の推進と、おおいた動物愛護センターの運営方針について尋ねました。
 現在、保健所では放浪大の保護・収容業務を行うとともに、犬猫の引取りを求められた場合には、その理由を詳しく聞き取りしながら、できるだけ終生飼養していただくよう説得を試みている。
 平成28年度の保健所での犬の引取り頭数は229頭で、そのうち約30%が飼い主の病気、入院、死去、高齢によるもの。約20%が飼い主がいないもの、約15%が犬の性格が攻撃的で管理することが困難というものであった。
 猫の引取り頭数は1,957頭で、そのうち約90%が飼い主がいないもので、約7%が飼い主の望まない繁殖により生まれたものであった。
 現在、動物管理所では原則として毎月2回、子犬・子猫の譲渡会を開催している。譲渡に際しては、望まない繁殖を防ぐため、譲渡に際しては不妊手術を条件としている。今後は、譲渡した飼い主への追跡調査やしつけ方教室等のフォローアップをさらに充実させたい。
 一方、現在の動物管理所では十分な個体管理が行えないが、新たに設置予定の動物愛護センターでは、十分な個体管理ができるため、稼働後は常時譲渡や土日の譲渡会開催等を検討している。
 新たに建設する動物愛護センターの人員・組織体制としては、譲渡会などの業務については県と市が共同で行ったり、大の捕獲業務などは補完できる体制とするとともに、外部委託や獣医師会・ボランティアとの協働により、効率的な運営を目指し、県市共同設置のメリットを最大限生かせるよう工夫する。
 犬猫の持ち込まれる理由を尋ねましたが、これはその理由を把握することでその対策を考えられると思っているからです。独居高齢者が飼っていた犬猫が、例えば入院することになったり、施設に入所することになり、親類や知人に引き受け手を探したが見つからず、管理所に連れてきたケースが多いのだと思います。社会全体として家族の生活の変化が原因とも言えるようです。
 対策として、『犬猫を飼ったなら、そのコの命の灯が消えるまで、共に暮らし、責任を持って面倒を見る』という終生飼育の啓発とともに、飼い始める時点で、将来飼えなくなったときのことを考えおく必要があることを知らせしていくことが求められるのではないかと考えています。

福祉保健生環境委員会で食育月間のPR活動活
 6月23日(金)、定例会中の福祉保健生活環境委員会が開催されましたが、昼食時に6月の食育月間のPR活動の一環としておにぎり昼食会を開催しました。
 県食育推進会議の委員を務めるフードプロデューサーの宇佐市の神谷禎恵さんが握ってくれたおにぎりやシイタケの煮物、漬物をいただきました。
 米は地滑りが続く、豊後大野市朝地町綿田地区の綿田米を使って、被災地にエールを送らせていただきました。本当に美味しいお米のおにぎりでした。
 イベントには、委員だけでなく他の議員の方々や県職員、そして多くの報道陣も参加してくれました。
←新聞やテレビでも取り上げていただきました 大分合同新聞6/24朝刊





福祉保健生活環境委員会 行われる(2017/4/19)

おおいた動物愛護センター(仮称)外観イメージ図が発表されました
 4月19日(水)
、福祉保健生活環境委員会が開催され、今年度の重点施策の説明が行われました。
 生活環境部の審議では、大分県と大分市が共同で大分市廻栖野に整備する「おおいた動物愛護センター(仮称)」のイメージ図が発表されました。この施設は、今年度中に着工し、来年度完成予定で、総事業費は約10億円の予定です。管理棟は既存の施設を改修し、動物保護棟は新築します。動物保護棟には、検査・治療室やトリミング室や触れあいコーナーなどが設けられるとのことです。屋外には、中・小型犬用と大型犬用のドッグランも整備すると報告されました。



 昨年の巻頭言でも書きましたが、昨秋から、我が家で犬を飼い始めました。1歳半のメスで「サラ」という名前です。柴犬とシェパード系のミックス(昔は「雑種」と言っていましたが、今は「ミックス」と言うんですね、飼い始めて知りました)です。私はずっと好かれていなくて私が帰宅すると走って逃げていたんですが、最近は散歩に連れて行くなど一番世話をしているのがわかったようで少し慣れてきたようです。
 大分県では、人と動物が愛情豊かに安心して暮らせる社会の実現に寄与するため、また、犬と猫の殺処分ゼロを目指して大分市と共同で動物愛護拠点施設を大分市廻栖野に建設することが昨年9月の定例会で決まりました。決算特別委員会で犬猫の殺処分の現状を質問すると、2015年度は、犬の殺処分が366頭、猫の殺処分が2,322匹だったそうです。そして、動物の殺処分を断った件数が264件だったそうです。担当課長によれば、「説得した」とのことでした。現場の職員の方々が頑張っている様子がうかがえる答弁でした。
 これまで動物愛護というのは、よく分からなかったというか他人事でした。自分で飼い始めて動物との生活はとてもいいものだなと感じています。この気持ちで県の取り組みを応援していきたいと考えています。動物愛護センターの完成がとても楽しみです。


2017年第1回定例会 行われる(2017/2/27~3/29)

当初予算予算が可決されました
 2月27日(月)から3月29日(水)にかけて、2017年大分県議会第1回定例会が開会されました。開会の冒頭、広瀬知事からの当初予算の提案理由説明が行われました。
上程された新年度予算案は、4年連続となる前年度を上回る総額6,098億6百万円です。全国の都道府県では、ほとんど前年度を下回る予算案ですから、大分県はかなりの攻めの予算案といえます。広瀬知事は「未来創出と地方創生は車の両輪。互いに前に進め、明るく力強い大分県を築きたい」と提案理由を説明しました。 3月2日(木)には、先議案件として補正予算の提案がありました。補正額は、執行状況を勘案した源や予算執行段階における節約などで363億9,973万8千円の減額となり、28年度一般会計予算の累計は、6,032億5,919万6千円となっています。
 当初予算案は、審議の結果、最終日の採決で全て可決されました。
 また、残念ながら、今定例会で県民クラブが提出した「テロ等準備罪を新設する法案を制定しないよう求める意見書」(案)は否決されました。

新しい正副議長を選出、
  私は福祉保健生活環境委員会委員長に

 また、最終日には正副議長選出、常任委員会委員選出と正副委員長の選出が行われ、第72代議長に井上 伸史 議員(日田市選出)、第97代副議長に御手洗 吉生 議員(佐伯市選出)【ともに自由民主党会派】が選出されました。
 私は福祉保健生活環境委員会に所属することになり、はからずも委員長に任ぜられました。頑張ります!
 右の写真は、福祉保健生活環境委員会の副委員長に選出された衛藤博昭議員(大分市選出)【自由民主党会派】とガッチリ握手しているところです。彼は本当にいい青年です。

 県民クラブ会派でも一部役員の交代がありました。詳しい役職については、県民クラブHP「所属議員」のページを御覧ください。


代表質問、一般質問行われる
 今回、県民クラブから代表質問で小嶋秀行議員(大分市選出)、一般質問で羽野武男議員(日田市選出)、久原和弘議員(臼杵市選出)、守永信幸議員(大分市選出)、二ノ宮健治議員(由布市選出)が登壇しました。
 その中から、今回は代表質問の小嶋議員、一般質問から羽野議員の質問を紹介します。

大分県の今後の財政は大丈夫?
 小嶋議員は県民クラブを代表して代表質問に登壇しました。米国の大統領交代に伴う時代の潮流や地方分権等について質問するとともに、大分県の財政運営について質問しました。
 今回の当初予算の特徴は、税収が当初の予想に比べ伸びていないことから全国39県で前年度を下回る予算となる中で、大分県は4年連続となる前年度を上回る積極型予算となっていることです。しかしながら、税収の落ち込みとそれに伴う財政調整用基金(家庭で言えば「貯金」にあたります)の92億円の取り崩しも行われます。これにより、2017年度末の基金残高は過去5年で最低の水準です。

 執行部が議会に示した下記の資料を御覧ください。
 
 これまで知事は財政調整用基金について、「標準財政規模(地方自治体の一般財源の標準的大きさを示す指標、大分県は毎年だいたい3,200億円程度)の10パーセントを目安として確保していきたい。」と繰り返し述べていましたが、将来的に厳しい状況が見えます。

 私も、予算特別委員会で、この点について質問をしました。財政課長は、「消費税の引き上げ延期により当初予想していた歳入額を確保できなかったが、将来的には社会保障の充実や安定化により増収が見込まれる。また、財政改革アクションプランの取り組みの上積みや歳入の確保や歳出の削減に取り組み、財政用調整基金については、これからも標準財政規模の10パーセントを確保していきたい。」と答弁しました。

このままでいいのでしょうか?ふるさと納税制度…
 羽野議員は、ふるさと納税制度について質問しました。この制度は、今は都会に住んでいてそこで税金を納めているが、自分を育ててくれた「ふるさと」に、自分の意思でいくらかでも納税できる制度があっても良いのではないかという趣旨で始まりました。
 自分の選んだ自治体に寄附を行った場合に、年収などで決まる上限額までなら、寄附額のうち2,000円を超える部分が所得税と住民税から差し引かれる制度で、2008年度から導入されています。
 2015年度のふるさと納税の全国の受入合計額は、前年度の約4.3倍となるなど、近年、寄附者数と寄附金額が顕著に増加しており、全国の自治体のうち13市町村では、ふるさと納税収入額が市町村民税を上回っています。このように、地方創生の切り札として期待する声も高まっています。

 しかし、その一方で問題も生じています。一つは、本来の制度趣旨を逸脱した返礼品競争の激化です。
 総務省自治税務局が昨年5月に行った「ふるさと納税に関する現況調査」によれば、返礼品競争など各自治体の取組強化に伴い、寄附金募集や受入・返礼品等に係る経費も増加し、2015年度では「ふるさと納税」の全国の受入合計額が約1,652億9,100万円であるのに対し、経費の合計額は約792億5,800万円と、受入合計額の約48%を占めるまでに至っています。つまり、自治体には約半分しか残らないということになります。

 もう一つは、自治体間での税収の奪い合いが起きていることです。ふるさと納税を利用して控除を受ける方が居住する自治体は、その分税収が目減りします。
 交付税の交付団体であれば、その75%が国から交付税措置されるとはいうものの25%の減収は埋まらず、不交付団体の世田谷区は「2015年度、ふるさと納税で約17億円の税金が流出」との報道もありました。
 2016年度のふるさと納税収入額は、大分県と県内市町村の合計額が約20億2,900万円で、そのうち本県の収入額は566万円にとなっており、九州各県で最下位です。大分県民が他県の自治体にふるさと納税をすることによる税収の目減りが、収入額を大幅に上回る見込みとなっています。

 知事から、「2017年度からふるさと納税制度による寄附を県内企業に就職した学生の奨学金返還を助成する制度の財源に充てたい。制度の趣旨はお世話になったふるさとへの恩返し。奨学金返済に悩む若い人に使わせてもらう方が目的がわかりやすい。」という答弁がありました。
 返礼品で納税先が選ばれている実態は本来の目的からかけ離れており、私は制度の改革が必要ではないかと感じています。ですから、制度の趣旨を踏まえた知事の方針はいいことだと考えています。

地域の防災活動や避難所の機能強化等に対し助成も…
 提案された新規事業の内、いくつかの事業について概要を報告します。( )は予算額です。
 「地震・津波対策加速化支援事業」(1億円)は、市町村が行う地域の防災活動や避難所の機能強化等に対し助成するものです。具体的には、自主防災組織等が行う防災・減災活動への支援や自治会等が所有する避難所の耐震診断、避難所の備蓄物資・通信設備の整備に対して助成するとしています。
 私は、昨年10月に行われた決算特別委員会において、自治会の自主防災会主催の避難訓練等の実施率が、まだ十分ではないことに関して意見を述べていましたので、新規事業に繋がったことを喜んでいます。
右写真は、予算特別委員会の様子です。予算特別委員会では自席から質問を行います。【庁内放送の画面より】

 「小中学校特別支援教育充実事業」(3,960万円)は、特別支援学校への通学が困難な地域の小中学校の特別支援学級に在籍する児童生徒に特別支援学校と同等の教育を教授するため、佐伯、日出、日田の支援学校に教員を配置し、サテライトコーディネーターとして派遣するものです。
 特別支援学校への通学が困難な子どもたちの状況については度々聞いていました。この事業は大事なことだと考えています。

 「豊の国埋蔵文化財魅力発信事業」(583万円)は、今年4月に移転オープンする埋蔵文化財センターを活用し、大友宗麟による南蛮貿易など国際色豊かな大分の歴史・文化の魅力を内外に発信するというものです。
 大友宗麟公の魅力発信事業の必要性は、これまで県民クラブの大分市選出の小嶋秀行議員や木田 昇議員が一般質問等で繰り返し取り上げていました。

 観光振興についても、新規事業が提案されています。「観光関連産業活性化支援事業」(1,000万円)は、観光関連産業の売上向上や顧客満足度向上に向け、観光関連産業グループ等が行う地域の賑わいを創出する新たなイベントやおもてなし講座などに要する経費を助成するものです。
 また、「おんせん県おおいた県域版DMO推進事業」(6,074万円)は、観光客の長期滞在と消費拡大を促すため、県域版DMO(注1)であるツーリズムおおいたが行う観光マーケティングや着地型商品等の販売システムの構築などを支援するものです。
 観光は大分県の、とりわけ私の住んでいる別府市においては基幹産業です。観光に関わる事業は、大分県は総括的な事業を進め、具体的な取り組みは各自治体に委ねる姿勢が重要だと考えています。

 「知事事公舎建替事業」(1,697万円)は、危機管理体制の強化を図るため、津波浸水のおそれがあり老朽化した知事公舎を、2019年1月の完成を目指して木造平屋建からRC(鉄筋コンクリート構造)造2階建に建て替えるというものです。今回は、地質調査と実施設計が予算化されています。全体として、2億5,421万円が債務負担行為(注2)として提案されました。
 先日、知事公舎を見学しましたが、老朽化が激しく、私も建て替えの時期に来ていると感じました。

重大事態発生時には大分県立学校いじめ対策委員会を設置
 条例や運用規則の改正・変更等について、主なものを報告します。
 「大分県環境影響評価条例の一部改正」は、再生可能エネルギー発電事業の増加等に伴い、発電所の設置事業に係る環境の保全に関して適正な配慮がなされることを確保するため、当該事業を環境影響評価の対象とするものです。

 「大分県立学校いじめ対策委員会条例の制定」は、いじめの防止、早期発見、対処のための対策を審議するほか、重大事態が発生した際等に調査を行う大分県立学校いじめ対策委員会を県教育委員会の附属機関として設置するものです。
 大分県立芸術文化短期大学や大分県立看護科学大学、大分県立工科短期大学の入学金は、大分県内者は県外者に比べ安く設定されていますが、その条件が緩和されるよう条例改正が提案されました。具体的には、2018年入学生から本籍要件を削除し、本人または扶養者が県内居住期間1年で県内者とみなすものです。

 その他、私たち教職員出身の議員は、以前から教員採用試験の年齢条件緩和を求めていましたが、今回、一般質問に答える形で受験の年齢制限が現在の40歳から50歳へ緩和されることが発表されました。これは人材確保の一環で、九州各県ではすでに年齢条件の緩和が進んでおり、やっと九州各県並になったといえます。
 また、教員採用試験は例年、夏休みに入ってすぐの土日に行われます。現場で頑張っている臨時講師の方々にとっては直前まで通知表等の学期末の整理もあり、この時期の教員採用試験はとても大きな負担となっています。そのために教員採用試験における臨時講師への配慮は九州各県で行われていますが、大分県では他県に比べほとんど配慮がなされていません。このことも、引き続き積極的に発言していきたいと考えています。

(注1)DMOとは…国土交通省観光庁ではDMOを、「地域の『稼ぐ力』を引き出すとともに地域への誇りと愛着を醸成する『観光地経営』の視点に立った観光地域づくりの舵取り役として、多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人」と説明しています。
(注2)債務負担行為とは…支出の原因となる契約等の債務負担を保証する行為のことで、現金支出を必要とするときにはあらためて歳出予算に計上しなければなりません。自治体が開発公社などに債務保証を与え、そこが金融機関から一時借入金だけを借り、この資金で用地や学校その他施設を取得建設させる場合にもこの制度が用いられることがあります。


2016年第4回定例会 行われる(2016/11/25~12/14)

 2016年大分県議会第4回定例会は11月25日(金)に開会し、12月14日(水)に閉会しました。今回補正された額は、71億2,982万1千円で、これに既決予算額を加えると6,396億5,893万4千円となります。
 広瀬知事の提案理由では、今回の補正予算は、国の第二次補正予算を積極的に受け入れ、県内景気回復の後押しと防災・安全対策の強化に力を入れたとのことです。
 具体的には、道路整備事業や農業施設への助成のほか、3年後のラグビーワールドカップに向け多言語コールセンターのサービス拡大やICTを活用した観光情報の発信などの受入態勢の整備などの事業が提案されました。
 また、相模原市の障がい者支援施設における事件を受け、社会福祉施設等の安全対策を強化するため、非常通報装置や防犯カメラなどの整備の支援も提案されました。
 予算外議案では、香川県との実習船共同運航に向けた危機管理や海洋関連産業の担い手育成などの課題に対応するため県立海洋科学高等学校を設置、高校改革推進計画に基づき在校生が卒業する県立別府青山高等学校及び県立別府羽室台高等学校の廃止、大分県立社会教育総合センターの廃止(業務の一部を大分県立図書館に継承)などが提案されました。
 審議の結果、最終日の採決で全て可決されました。

一般質問行われる
 第4回定例会では12月5日(月)から7日(水)の3日間にかけて、一般質問が行われました。今回、残念ながら私の登壇の機会はありませんでしたが、私が所属しています県民クラブの議員の質問を紹介します。

 県民クラブからは4名の議員が登壇。最初に登壇した尾島保彦議員(宇佐市選出)は、高速道路にバス停留所を設置することを提案。
 現在、大分・別府から東九州道を利用した高速乗り合いバスが北九州方面や宮崎方面に出ています。宮崎や北九州にはバス停がありますが、残念ながら大分県内にはバス停がありません。
 当局から、「新たなバス停の設置は難しい」との答弁でしたが、観光県として、また近隣の方々の利便性向上のために、設置に向けて検討が必要だと思います。

 平岩純子議員(大分市選出)は、別府市内の支援学校で起きた事故に関わり、給食時の安全確保の問題や近年導入が進んできたスクールソーシャルワーカーについての質問を行いました。

 玉田輝義議員(豊後大野市選出)は、認知症患者を支える社会のあり方や高齢者の運転による事故に対する取り組みについて質問するとともに、子どもの貧困について県の見解を問いました。

 馬場 林議員(中津市選出)は、働き改革の問題や教育現場における教職員の採用について質問しました。
 現在、教育現場で年度途中の病休・育休による欠員不足の解消が難しいことから、教職員の確保が大きな問題となっています。
 そもそも、小・中・高校の教職員の採用試験の受験資格は40歳となっていますが、全国的に見ると年齢制限がないかもっとも高い県が多数を占めています。馬場議員は、受験資格の年齢引き上げを提案しました。

 詳しい質問内容については、先日開設しました県民クラブのホームページに近日中に掲載しますので御覧ください。

意見書から見える「地方交付税」と「地方の自立」の現状
 今定例会では6本の意見書が採択されました。その中の1本が「安心な社会保障と強い地域経済を構築するための地方財政措置を求める意見書」です。
 これは、既に決定している消費税8%から10%への引上げ延期に伴い、増税を前提に予定されていた社会保障の充実施策の実施に支障が生じることのないように、所要の財源を確保し、地方負担分も含めて国の責任において適切に財源措置を講じることを国や関係機関に求めるものです。
 現在、地方の財政は国からの地方交付税抜きには成り立ちませんし、地方交付税の減額は、そのまま地方財政の逼迫につながります。税収が景気に大きく左右されるため、大分県を含め地方自治体の財政は厳しい状況が続いています。
 地方交付税が交付されていないのは都道府県では東京だけです。(ちなみに、原発が立地されている市町村には電源三法交付金が交付されていて、地方交付税は不交付となっています)
 このような状況から、私も含め県民クラブも賛成し、意見書は賛成多数で採択されました。しかしながら、地方交付税の問題は根本的に考えなければならない時期にきているのではないかと考えています。
「地方創生」は、まず「税源移譲」から
 そもそも、「地方創生」と言いながら、国から地方への財源移譲は認めず、国の財政管理の下に進めようとしても無理があると考えています。
 また、民主党(現・民進党)政権の下で進められていた「税と社会保障制度の一体改革」は全く進んでいません。それどころか、高齢者世帯の主な収入である年金カットは続き、医療費の個人負担は増えています。
 「地方創生」を進めるためにはなにが必要なのか?それは、地方交付税の増額という小手先のものではなく、まず「地方への財源移譲」だと考えています。少なくとも、「地方への財源移譲」なくして、地方の自立はありえませんし、「地方創生」は進まないと考えています。
 中央集権体制から地方分権への移行にこそ、地方の発展の原点があるのではないでしょうか。


決算特別委員会 行われる(2016/10/4~11/2)

決算からの視点で県行政を審査
 10月4日(火)から2015年度決算を審査する決算特別委員会が開催され、11月2日(水)の最終日に全会一致で採決されました。
 今年度の委員になった私は、審議において下記の事について事前通告して質問するとともに意見を述べました。

決算特別委員会は全議員の半数で構成され、審査は本会議場を使用し各部局ごとに行われます
委員(議員)は自席から質問します
【病院局関係】
1.大分県立病院について (№111・112・113)
 大分県立病院では、これまでの累計赤字を解消しただけでなく、剰余金も出るまでになっています。全国各地の自治体病院の多くが赤字経営という状況の中ですごいことだと思います。その中で3点について質問しました。
①未回収金(医療費未払い)について、現状とその対策はどのようになっているのか?
②看護師不足についてはどのような状況なのか?
③横浜市の大口病院で点滴に異物が混入され患者が死亡する事件が起き、安全確保が大きな問題となっているが、県病での対策はどのようになっているのか?
【福祉保健部関係】
1.放課後児童対策事業について(№27・28・29)
 昨年度から施行された「子ども・子育て支援法」により、学童保育の運営や責任がこれまで以上に明確になるとともに、一昨年4月に厚生労働省から示された「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」、それを基に市町村の条例で定められた基準、さらに昨年3月に厚生労働省から示された「放課後児童クラブ運営指針」に則って運営されていますが、実際に運用できているのか下記の3点について質問しました。
①「子ども・子育て支援法」の附則では、支援員の常勤化も盛り込まれているが、県下の状況はどのような状況なのか?
②障がい児受入推進事業で、放課後児童クラブからの支援員配置の要望と充足率は、どのような状況なのか?
③台風の時に学校が休校となった際に、放課後児童クラブの対応が様々であるが、県としてどのように考えているのか?
【土木建築部関係】
1.木造住宅耐震化促進事業について(№87)
 今年度の予算として「木造住宅耐震化促進事業」として約8,200万円の予算が組まれて、さらに4月の熊本地震のこともあり6月の第2回定例会の補正予算では、対象戸数を200戸から400戸に倍増するとされていました。今回の決算特別委員会では、この事業の進捗状況を聞くとともに、「ブロック塀、とりわけ芯が入っていないブロック塀や石垣も問題となっているが、外壁も補助の対象とすべきではないか?」と質問しました。
 担当課から「県内には旧耐震基準で建築された木造住宅が推計で10万棟以上あることから、引き続き現行の補助制度の利用促進に重点を置き、取り組んでいきたい。」との答弁でした。外壁も補助の対象となるよう、これからも発言していきたいと考えています。
【生活環境部関係】

1.動物愛護協働推進事業について(№53)
 人と動物が愛情豊かに安心して暮らせる社会の実現に寄与するため、新たな動物愛護拠点施設を大分市と共同で大分市廻栖野に建設することが先の第3回定例会で決まりました。この動物愛護拠点施設は、動物の譲渡会や教育啓発活動の場として講習会等を実施することとしており、2018年度中の開設予定です。動物愛護の取り組みを応援することも含めて、次の3点を質問しました。
①殺処分の現状は?また、関係法令の改正により、動物の殺処分を断ることもできるようになっているが現状は?
②猫の避妊手術の補助を出していたが、現状は?
 2015年度は、犬の殺処分が366頭、猫の殺処分が2,322匹だったそうです。そして、動物の殺処分を断った件数が264件だったそうです。担当課長によれば、「説得した」とのことでした。現場の職員の方々が頑張っている様子がうかがえる答弁でした。
2.自主防災活動推進事業について(№55)
 防災士を中心として県内のほとんどの町内で自主防災組織ができていますが、毎年の避難訓練ができていないところもあるそうです。
 そこで、避難訓練ができていない地区の原因と対策はどのように考えているのかを質問しました。私は、自治会から推薦を受けた防災士をもっとたくさん誕生させ、各自治会での防災リーダーとして頑張っていたたくことが重要だと考えています。

 決算特別委員会の部局別の審査は内容検討を経て、11月2日(水)に全会一致で採決されました。審議内容と決算に関する意見・要望は、大分県議会のHP「平成28年度大分県議会決算特別委員会 質疑・要望一覧表」で公開されています。私の質問・意見に対する執行部回答も掲載されています。上記の質問項目の右に付記している赤数字が一覧の整理番号です。


2016年第3回定例会 行われる(2016/9/7~27)

 9月7日(水)から9月27日(火)にかけて大分県議会第3回定例会が開催されました。
 4月に起きた熊本地震では、道路や農地、農業用施設を中心に大きな被害がありました。住宅の被害も甚大で、7千棟を超える住家に被害が及びました。さらに、観光地に被害が集中したことから、旅館やホテル等の多くの観光施設も被災しました。
 発災から半年が経過し、県ではこれまで全庁を挙げて復旧・復興対策に取り組んでいます。県管理道路は、いくつかの路線の箇所で未だに通行止めとなっていましたが、9月中には通行できる見込みとのことです。さらに、大分自動車道の湯布院インターチェンジから日出ジャンクションの間の通行規制も順調に工事が進んでいることから、解除も近いとのことです。
 一般会計補正予算案は、今回補正された額は、120億8,237万6千円であり、これに既決予算額を加えますと、6,325億2,911万3千円となっています。
 今回の補正予算は、熊本地震災害からの復旧・復興に要する経費や防災対策経費、「安心・活力・発展プラン2015」の施策推進に要する経費、そして経済対策に対応した経費が計上されています。
 また、人と動物が愛情豊かに安心して暮らせる社会の実現に寄与するため、新たな動物愛護拠点施設を大分市と共同で大分市廻栖野に建設することになりました。この施設は、動物の譲渡会や教育啓発活動の場として講習会等を実施することとしており、2018年度中の開設予定です。
国民健康保険事業の広域化が進められています
予算外議案については、大分県国民健康保険運営協議会条例が制定されました。これは、2018年度から、国民健康保険事業の財政運営の主体が市町村から県へと移管することとなっており、国保事業の運営に関する事項を審議する協議会を設置するものです。
 2014年度の国保事業の単年度収支は、県内18市町村のうち別府市も含め12市町村で赤字となっています。赤字となったところは、繰越金や基金から補填されています。県当局が行った集約では、「年度当初に市独自の判断で国保会計に一般会計から法定繰り入れを行う」「基金が底をつく」など、多くの市町村が財源の確保に苦慮していることが報告されています。
 国保を中心とする国民皆保険制度が無ければ、お金持ちしか医療を受けられないと言えますし、現に米国など様々な国々で国民皆保険制度の創設論議が起きています。この国保制度を確実に運営していくために、国保事業の運営にこれからも注視していきたいと考えています。

大きく取り上げられた「隠しカメラ」問題
 この夏、別府市内にある別府地区労働福祉会館敷地内に大分県警別府警察署が選挙期間中に隠しカメラ2台を設置した問題は報道などで御存知だと思います。
 別府地区労働福祉会館は、労働団体の集合体である別府地区平和運動センターと連合大分東部地域協議会が入居しています。私は、その両方から推薦を受けている議員ですから、この問題はまさに身近で起きた問題でした。発覚直後、カメラを設置した署員から、私も直接謝罪を受けました。

 カメラが設置されていたのは敷地西側の草むらで、1台は樹木の幹、もう1台は別の木の根元にあり、結束バンドで固定され、玄関や駐車場周辺を個人の顔を識別できるレベルで映していました。 大分県警別府署がカメラを設置したのは、参院選公示直前の6月18日深夜で、カメラの設置が明らかになるまでの数日の間、会館に出入りする人物の姿が撮影されていました。

 別府地区労働福祉会館は、入居する別府地区平和運動センターや連合大分東部地域協議会の常時活動のほか、労働相談やライフサポートセンターの相談等も受けており、一般の方も出入りする施設です。
 実際に、カメラには会館に出入りする人たちの映像が残っており、今回の行為は、入居団体および関係組織のみならず、多くの市民に不安を感じさせるものです。これらの活動を監視することは絶対に許されません。全国的に「プライバシーの侵害等の観点からも極めて重たい問題である」という声が起きたのは当然だと思います。
 いうまでもなく、労働組合は憲法第28条によって保障された団結権にもとづいて結成されており、その目的は、労働組合法第2条にある通り、労働者が主体となって自主的に労働条件の維持改善、その他経済的地位の向上をはかることです。そのために労働団体は、政策・制度要求やそれを実現するための政治活動に、法令遵守を大前提に取り組んでいます。
 県警は、「他人の管理する敷地内に無断で立ち入ったことは建造物侵入罪にあたる違法行為であり、同所を撮影するだけの必要性及び相当性も認められない不適切な捜査でだった」と発表するとともに、関係署員を処分しています。
 今回の隠しカメラの設置は別府署の刑事官が個人判断で行ったとの説明を受けましたが、憲法に保障された選挙活動に対する妨害、労働団体に対する干渉、そして肖像権・プライバシーの侵害として決して看過することのできない問題だと考えています。

今定例会で相次ぐ質問
 第3回定例会では、代表質問ができる自由民主党、県民クラブから馬場 林県議(中津市選出)、公明党の3会派からの代表質問と、一般質問では県民クラブの小嶋秀行議員(大分市選出)がこの問題を取り上げて質問しました。
【残念ながら、今定例会では私の質問の機会はありませんでした。】
 大分県警の松坂本部長からは、つぎのような答弁がありました。
  警察本部における調査結果では、他人の管理する土地に無断で立ち入り、ビデオカメラを設置するという行為は、建造物侵入罪に該当する違法行為である上、同所を撮影するだけの必要性及び相当性は認められないことから、不適正な捜査と判断。捜査の目的で任意にその捜査対象者のカメラ撮影を行う場合、これまでの裁判例に照らし、必要な範囲において、かつ相当な方法によって行うべきものと承知しており、今回のようなカメラ撮影は許されるものではない。
 個人の私生活上の自由の一つとして、何人も承諾なしに、みだりにその容ぼう等を撮影されない自由を有することは十分に承知しており、これまでも捜査に当たっては、人権の尊重に留意するよう指導してきた。
 また、選挙違反取締りに当たっては、正当な選挙運動や政治活動の自由に十分配慮し、人権侵害や選挙運動等に対する不当干渉との批判を受けることがないように指導してきた。
 今回の事案では、これらの点についての配慮が全くなされていなかったと言わざるを得ず、このような事案が二度と発生しないよう、適切な職務執行を期すために必.要な教育を行ってまいりたい。
 また、捜査用カメラの使用については、任意捜査としての許容性の確認の徹底、捜査用カメラ設置箇所等の確認等及び捜査幹部による具体的な捜査指揮等を指示するとともに、いわゆる設置型のビデオカメラを捜査活動に使用する際は、必ず、警察本部の業務主管課との事前協議を義務づけ、今後も同種事案の再発防止に努めたい。
再発防止のためには…
 この問題に関し、日本弁護士連合会も、「今般の監視カメラの設置が明らかに違法であることを指摘し、抗議するとともに、あらためて監視カメラの設置・運用に対する法律を定めるべきである」と表明しています。
「隠しカメラ」問題に関する決議を可決、意見書は否決
 最終日、この問題に関して私の所属する県民クラブが提出した「公安委員会及び警察本部に対し県民からの信頼回復に向けた対応と再発防止の徹底を求める決議」は全会一致で可決されたものの、国や国家公安委員会へ再発防止を求める意見書案は賛成少数で否決されました。
 大分県警は、今回の事件の真相究明と調査の発表、再発防止、信頼回復に取り組み、県民の安心安全な生活のためにいっそう努めてほしいと考えています。

 今定例会では、熊本地震災害復旧・復興対策、防災対策だけでなく、いくつかの大型予算が組まれています。そのうち2つの事業を紹介します。
県立芸術文化短期大学のキャンバス整備
 キャンパス整備基本構想に基づき、施設の老朽化に対応するとともに教育機能の充実を図るため、施設整備や改修を行うもので、芸術デザイン棟に係る実施設計が完了したことから今回、芸術デザイン棟増築・改修、駐車場・駐輪場整備の今年度分として2億5千万円が可決されました。(芸術デザイン棟増築・改修、駐車場・駐輪場整備事業の総計は、9億8千万円。キャンパス全体としては50数億円になるとされています。)
 学生食堂やコンサートホールなどは、隣接する芸術緑丘高校の学生も利用できるようになるとのことです。
 私も以前、緑丘高校のPTA会長をしていた経験から、芸短大のキャンパス整備の際は緑丘高校生も利用できるような施設整備をするべきではないかと意見を述べてきました。
屋内スポーツ施設が木造化へ設計変更、しかし予算が8億円UP…
 2015年第4回定例会において、大分市横尾の大銀ドームにの隣に県立屋内スポーツを建てることを決定したことは既に報告しています。3年後に大銀ドームでもラクビーワールドカップの試合が行われますが、その際にはホスピタリティ施設などとしても活用される事となっています。
元々、内装も県産材を多く取り入れる予定でしたが、屋根構造も県産木材を使った木造化とするための設計変更を行いました。そのため必要となる県産木材の事前調達のためなどに8億円が予算化されました。
 県立屋内スポーツの建設を議論したときに、2020年の東京オリンピックの開会式会場となる新国立競技場の建設費が当初案から膨大な額になったことが問題となっていましたし、県立美術館の建設の際にも予算が膨らんだことから、この県立スポーツ施設の建設費65億円についても、県民クラブから何度も「本当にこの予算内でできるのか?」と質問をしていました。その度に、当局は「予算を厳守していきたい」と答弁を繰り返していました。
 今回、県産木材の事前調達とともに、労務単価の上昇や、熊本地震に関わる建設資材の高騰のために建設費が上昇したと説明がありましたが、県当局の見通しが甘かったと言わざるを得ません。


2016年第2回定例会 行われる(2016/6/14~29)

 6月14日(火)から29日(水)にかけて大分県議会2016年第2回定例会が開催されました。本定例会においては、17億2,400万円(累計6,204億4,600万円)の補正予算、4月の地震被害に関する950億6,700万円の専決(4月補正と6月補正の計)の報告が上程されました。

 一般質問では、私も含め多くの議員が地震被害・防災について取り上げました。今回の地震の対応について課題を洗い直すことにより、将来、想定される南海トラフ地震などに対する備えの強化・充実につながると考えているからです。
 私の所属しています県民クラブでは、地震後、それぞれの議員が地元の被災状況を確認するとともに、甚大な被害のあった由布市の現地調査を行いました。その際にお聞きしたことも参考に一般質問を行いました。

一般質問に登壇
1.防災について
① 災害時要配慮者支援について

 今回の地震において、県内では3ヶ所の福祉避難所が開設され、計56名の方が避難されました。問題は、大規模災害により甚大な被害が発生した場合に、実際に福祉避難所を開設し運営できるかどうかです。熊本県では、先の地震により、福祉避難所として指定していた福祉施設自体の建物被害や、人手不足により福祉避難所が機能しなかったことが問題になりました。
 大規模災害時に福祉避難所が機能するよう、平素から検証を行い、体制整備に取り組むことが重要であると考えます。
 また、2013年6月に災害対策基本法が改正され、各市町村には、災害時の避難において支援を必要とする「避難行動要支援者」の名簿の作成が義務づけられるとともに、平常時から、この名簿情報を消防機関、民生委員、自主防災組織などの避難支援等関係者に提供するものとなりました。
 関係者に提供された名簿情報を基に、個人ごとの避難支援計画を策定し、災害時には実際に避難を支援することとなります。名簿情報を関係者に提供すそれぞれの市町村で意思確認調査が行われています。しかし、同意を拒む方もいて、名簿情報の提供が難しいという声も聞いているところです。
 災害時要配慮者の安全・安心を確保するために、大規模災害時に福祉避難所が機能するための体制整備や避難支援の取組など、今後どのように取り組んでいくのか質問しました。広瀬知事から下記の答弁がありました。
  東日本大震災以降、本県では、災害時に自力で避難できない人や避難所での生活に配慮を要する方々への支援を大きな課題のひとつと捉え、地域における福祉避難所の確保や避難訓練などに力を入れてきました。
 今回の地震を振り返りますと、こうした方々への避難支援では、今後取り組むべき課題が多く残されていると改めて感じました。一人ひとりの命を守るためにまず大切なことは、災害時に何らかの配慮を要する方を把握し、その情報を地域で共有した上で対策をたてておくことです。
 要支援者名簿の作成は、全ての市町村で昨年度中に完了しました。しかし、その利用にあたり、ご本人の同意が得られない場合も多く、民生委員や自主防災組織など、避難支援に携わる近隣関係者への名簿提供は、27年4月の17%から進んだものの、現在でも要支援者全体の4割程度に止まっています。
 一方、名簿情報がすでに地域に提供されていた市町村では要配慮者の安否確認や避難支援に活用されたと聞いており、まさに情報共有の重要性が裏付けられたところです。
 こうした状況を踏まえ、県としては、極力早期にご本人の同意が得られるよう、市町村に対してより積極的に働きかけてまいります。また、災害発生など緊急時には、同意のない方の情報も提供可能なことから、その仕組みづくりも併せて進めてまいります。

②防災・危機管理組織の強化について
 今回の地震の対応について、県では、災害対策本部を設置し、防災危機管理課、防災対策室及び消防保安室が中心となって、県全体で様々な仕事を分担しながら、応急対策や復旧に努めたと聞いています。しかしながら、より大規模な災害の発生に備え、平素から、災害時における体制の整備に取り組むことが重要です。
 このため、今後、防災・危機管理の中核となる組織を強化することにより、防災対策や危機管理対策を一層推進してはどうかと提案しました。
 例えば、防災・危機管理部門を「防災・危機管理部」として専門の部とすることや、知事直轄部門として各部を統括させるなど組織体制の見直しを行うこと。また、専門知識と豊富な経験を有する人材を「防災・危機管理専門員」として長期的に配置する人事制度を導入することにより、いつか来るであろう南海トラフ地震に備えることも必要ではないかと考えています。
 今回の地震対応を踏まえ、より大規模な災害に備えるため、災害対策本部体制の見直しや市町村等からの情報収集を迅速かつ正確に行う体制整備が課題と考えています。

後日、県から大規模災害に備えた危機管理体制の強化のために「防災局」の新設が発表されました
 大分合同新聞2016.6.28朝刊より
質問の通りになっちゃいました…


③災害時における流通備蓄について
 4月16日の深夜、地震が発生した直後に近隣の被害状況を確認した際、コンビニに多数の市民が押し寄せ、食料品を始めあらゆる物資が品切れになった光景を目にしました。別府市ではそれから1、2週間、ペットボトルの水やパンはどこも欠品状態が続いていました。
 県では、地域防災計画において、災害に備え、多くの場所で物資を現物備蓄するとともに、災害発生時には流通備蓄を活用して物資を調達するという考え方を示しています。
 このため、流通備蓄の円滑な調達を目的として、県は大型量販店等と協定を締結していますが、今回の地震において、熊本県では被災者に支援物資が届かないことが大きな問題になりました。
 本県においても、地震発生直後は、ブルーシートなどの物資が店頭から消え、品不足に陥ったと聞いています。災害時においては、交通ネットワークの遮断も想定されることから、実際に流通備蓄を活用して物資を調達することは困難なのではないでしょうか。
 今回の地震において、本県が実施した物資調達の状況を踏まえ、流通備蓄を活用した物資の調達につ
いて質問しました。回答は下記の通りです。
 ブルーシートは、被災現場での必要量の的確な把握が困難であったことや、熊本県での需要が大きく全国的に在庫が不足したこともあり、調達が一時困難となった。また、生活用水の持ち運びに便利な給水袋は流通備蓄では入手できず、被災地以外の市から提供を受けた。
 仮に、より広域の災害が発生した場合には、各県での流通物資の需要が増大し、交通網の遮 断も予想されることから、流通備蓄に頼りすぎることは避けるべきと考える。県としては、流通物資の供給協定締結企業を増やすことはもとより、現物備蓄の品目や量など救援物資のあり方を検討し、災害時の安定的かつ迅速な物資供給に万全を期してまいりたい。 

④個人住宅の耐震化につい
 今回の補正予算では、防災対策に関する様々な予算案が出ています。その中で、「木造住宅耐震化促進事業」として約8,200万円の予算が組まれています。この事業は、木造戸建て住宅の耐震性向上を図るため、住宅診断・改修を支援する市町村に助成するというもので、補正予算により、対象戸数を200戸から400戸に倍増することとしています。支援の対象となる木造住宅は、1981(昭和56)年6月1日に施行された建築基準法施行令改正以前の、いわゆる旧耐震基準で造られたものに限定されていますが、今回、熊本では新耐震基準で造られた住宅も多数全壊するなど、大きな被害が生じています。
 このため、新耐震基準で造られた木造住宅に住んでいる方の中にも、その耐震性に不安を感じられている方が多くいらっしゃいます。1995年の阪神淡路大震災をきっかけとして、2000年に建築基準法及び同施行令改正が行われていることからしても、1981年5月以前に着工された木造戸建て住宅に限るべきではないと考えています。
 そこで、今回の地震を機に、全ての木造住宅を耐震化の支援対象とすることは考えられないのか質問しました。
  県内には旧耐震基準で建築された木造住宅が推計で10万棟以上あることから、引き続き現行の補助制度の利用促進に重点を置き、取り組んでいきたいと考えています。

 このほか、災害時における多言語支援や旅行クーポンについても質問しました。災害時における多言語支援では、「大分県地域防災計画では、外国人の安全確保のために、市町村等が災害時の多言語による広報等の伝達手段や支援体制を整備することとしています。今回の自陣では、避難所や駅などでの多言語による表示や通訳者の不足などの課題がありました。こうした課題について、市町村とともに再度、災害時の支援体制を見直すようにしています。」という答弁がありました。
 旅行クーポンについては、「旅行クーポンの内容は近日中に発表しますが、県内のほぼ全ての宿泊施設が旅行割引の対象となり、旅行者にとって使い勝手のよい仕組みになると考えています。」という答弁がありました。


2.教育行政について
①教員採用試験について
 今、現場では臨時講師として勤務する方を探すのがとても困難になっています。そのような中で、私は昨年の第3回定例会においても、採用試験の際に臨時講師の経験を考慮することが必要ではないかと質問しました。工藤教育長は、「試験の公正性、公平性を確保する観点から、一律に臨時講師の経験による優遇措置を設けるということは考えていない。」と答弁しています。
 大分県と鹿児島県以外の九州各県では、臨時講師の経験の長い受験者に対し、1次試験が免除されていますが、大分県では、臨時講師経験者以外の方も含め、3次試験に進んだ方については翌年の1次試験を免除するという配慮にとどまっています。
 私は、試験の公正性、公平性を確保した上で、九州各県程度の配慮の拡大を図るべきだと考えています。なぜ、このような配慮の拡大が必要なのかというと、現場で働いている臨時講師の方々は採用試験に向けた勉強をする余裕などないからです。真面目で情熱のある方ほど、仕事に打ち込み、試験の勉強をする時間が削られます。そのため、採用試験が終わるまで臨時講師を断る方もたくさんいらっしゃいます。このことが、臨時講師不足の主な原因の一つであるとともに、優秀な方が優遇措置のある他県に流出している要因にもなっているという実態があるからです。
 臨時講師経験者への優遇措置を設けている県は試験の公正性、公平性を確保していないと考えているのでしょうか。私は、そのようには思いません。県教育委員会において、試験の公正性、公平性を確保した上での優遇措置を設けることも考えられるのではないか質問しました。
  一律に臨時講師の経験による優遇措置を設けることは、試験実施の上で最も重視すべき公正性や公平性に問題があると考えています。優秀な人材を確保するため、試験における公正・公平・透明性を確保しながら、引き続き試験制度全般の改善を行っていきたいと考えています。

②教員の勤務管理について
 教員の多忙化と負担軽減については、これまでの定例会でも議論されてきたところです。また、それに起因する精神疾患による休職者の問題も指摘されています。
 教員の1週間当たりの勤務時間は、OECD(経済協力開発機構)の国際教員指導環境調査によると、参加国平均38.3時間に対して、日本は参加国最長の53.9時間となっています。
 日本における教員の勤務時間の長さは、業務量の多さ、多様な課題への対応が求められること、真面目で責任感の強い方が多いことなど様々な要因があると考えます。
 教育委員会は、教員の勤務実態をきちんと把握しているのか、私は疑問を感じています。
 労働時間の適正な把握については、平成13年に、厚生労働省が、労働基準法の遵守に資するため、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置を示した「労働時間の適切な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」を策定しています。これは公立学校にも適用されるものであり、この中で、労働者の始業、終業時刻を確認し記録することなどが示されております。
 学校現場で、この基準に基づき、教員の始業、終業時間の確認及び記録が適切に行われているのでしょうか。また、学校現場では、労働基準法で定められた休憩時間をほとんど取れていないのが実態ですが、このことについて、どのように考えているのか質問しました。
  県教育委員会では、管理職の研修等において、教職員の勤務時間の把握等、適正な管理を行うよう、周知徹底を図るとともに教職員の勤務時間の適正な管理の徹底に係る通知を毎年度発出しています。教職員の正規の勤務時間以外の勤務実態を把握するため、教職員の時間外勤務状況調査も4年おきに実施しています。これからも、市町村教育委員会と連携して、勤務時間の適正な管理に努めてまいりたいと考えています。

③教員の負担軽減について
 県教育委員会では、教員の負担を軽減するため、「学校現場の負担軽減のためのプロジェクトチーム」を設置し、学校現場の負担軽減を図るため、「学校現場の負担軽減ハンドブック」の策定をはじめ、各種業務システムの導入、学校問題解決支援チームの活用、学校支援センターの機能強化など、様々な取り組みを行っています。
 しかしながら、私は、学校現場から、依然として教員の負担が大きいという声を聞いています。県教育委員会として、負担軽減の取組が成果に結びついているのかどうか検証を行っているのか、また、そうした検証を踏まえてPDCAサイクルによる改善を図ることにより、学校現場の負担軽減を実現し、教員が児童生徒と向き合う時間を確保すべきと考え、教育長の見解を尋ねました。
  これまで、現場教職員との意見交換等で出された意見・要望を踏まえ、負担軽減に向けての取り組みやその見直しを行ってきました。研修・会議等の精選・縮減については、22年度対比30%の削減目標を設定し、その実績を検証して、翌年度の取り組みを行うなど、PDCAサイクルによる改善を図っており、一定程度の即源が進んだとの教職員の声を聞いているところです。

④学力テストのあり方について
 これまで私は一般質問の中で、学力問題について意見を述べてきました。決して、学力が必要ないと言っているのではありません。点数に現れる力が十分でなければ、希望する高校、大学に入学できないという現実にも子どもたちは直面します。しかしながら、「学力テスト」の実施により、ずいぶん学校現場が様変わりしてきたと感じています。
 学校教育の重点が、点数に現れる学力の向上のみに集中し過ぎることにより、保護者や地域の批判を恐れ、学校現場では点数に表される学力の向上ばかりに目が向けられるようになっていることを指摘します。学校は、塾や予備校ではありません。
 今年の4月28日、文部科学省から各県教育委員会あてに「全国学力・学習状況調査に係る適切な取組の推進について」という通知が届いています。内容は下記の通りです。
 大分県の教育は、まさに文部科学省の指摘のような状況になっているのではないでしょうか。私は、このようなことはあってはならないと考えていますが、教育長としてどのように考えているのか質問しました。
  学力調査は、教育委員会や学校、個々の児童生徒の学力及び学習状況の課題を把握・分析し、教育施策や教育指導の改善・充実を図るものです。調査の趣旨・目的及び調査問題等の適切な活用については、ことあるごとに市町村教育委員会や教職員に指導しているところです。
 学力テストの結果が「独り歩き」して、点数が「学校の評価」や「教職員の評価」になっている実態はないでしょうか。私は学力テストの結果公表は問題ありと考えています。


2016年第1回定例会 閉会(2016/3/25)

 3月25日(金)、第1回定例会が閉会しました。最終日は各議案の採決がおこなわれ、様々な討論が行われましたが、一般会計当初予算案6092億1600万円のほか、債務負担行為70件、特別会計予算議案10件、企業会計予算議案3件、条例案など61件、報告1件が全て可決されました。
 本会議傍聴席には、「障がいのある人もない人も心豊かに暮らせる大分県条例」の成立に向けて取り組まれてこられた関係者や団体の方々が採決を見守られていました。
 また、副議長の選出や常任委員会、議会運営委員会などの委員の選出も行われました。私は今年度、初めて商工労働企業委員会に所属することになりました。

「安保法制の撤回を求める意見書(案)」賛成討論
 今定例会では県民クラブから4本の意見書案を提出していました。そのうち、「奨学金制度の充実等を求める意見書」や「性犯罪等被害者のためのワンストップ支援センターの設置等を求める意見書」は賛成多数で可決されましたが、「安保法制の撤回を求める意見書」と「消費税の逆進性対策を求める意見書」は、自由民主党、公明党、おおいた維新の会の反対で否決されました。
 今回、県民クラブでは、提出した意見書についてそれそれ賛成討論を行いました。他会派の幾人かの議員から、「同じ会派から提出した意見書案を、同じ会派の議員が賛成討論を行うのはどうなのか」という声も聞こえましたが、本会議という協議の場で議論を深めていくために県民クラブはあえて行いました。私は県民クラブが提案した「安保法制の撤回を求める意見書(案)」について、賛成の立場で討論に立ちました。
   安倍政権は昨年9月19日に、多くの反対の声の中、また多くの憲法学者が憲法違反であるとの指摘があるのにも関わらず、強行に採決し可決させました。そして、この法律は3月29日から施行されました。

 この法律は、内閣が閣議決定で憲法解釈を変更したことにより提案されました。これは、立憲主義、そして法的安定性を無視するものであり、到底納得できるものではありません。また、多くの国民が違憲と主張する問題を、政府が一方的に違憲ではないと主張し、採決においても混乱する状況は、憲法の原則である国民主権から考えても違和感を感じざるを得ないものであり、そもそも国民的議論が欠如していたことを表しています。

 憲法解釈の問題はいったい何をもたらすのか。その怖さを教えてくれる事例がドイツで起きています。
 ドイツでは、「憲法」と言わず「基本法」と呼ばれています。ドイツは、かつて侵略をしたという反省から、所属していたNATO(北大西洋条約機構)の域外に、ドイツの軍隊である「連邦軍」を派遣しないというルールを「基本法」で設けていました。
 このため、湾岸戦争においても、ドイツはアメリカが主導する多国籍軍に軍隊を派遣しませんでした。イラクやクウェートはNATOの域外だったからです。その代わり、日本と同じように多額の資金を提供しました。これが日本と同じように、アメリカなどの強い批判を浴びました。
 この批判を受け、当時のドイツのコール首相率いる内閣は、NATOの域外へも派遣できるように「基本法」の解釈を変えました。ドイツは「基本法」を何度も改正していますが、国民の反対が強いということで解釈変更で押し切ったのです。

 この解釈変更の後、9・11テロをきっかけとして起きたアフガニスタンへの攻撃に、NATOの域外であるにも関わらず集団的自衛権を行使し、「連邦軍」の派遣を行いました。それは、国民の根強い反対意見がある中、戦闘に巻き込まれないために、非戦闘地域に限定して派遣したものでした。
 ところが、非戦闘地域と言われていたのにもかかわらず、イスラム過激派「タリバン」の攻撃を受け大勢の兵士が殺され、さらに自殺者まで出て、計50名以上が犠牲となりました。
 憲法解釈を変え、非戦闘地域に軍隊を送ったら、50名以上の犠牲者が出てしまった。政府の説明とは全然話が違い、非戦闘地域などなかったということです。

 この話は、まさに日本の未来を教えてくれていると私たちは考えます。日本に、戦争への道を敷いてはなりません。戦後70年間、先哲が作ってくれた憲法により、戦争を放棄し、国際的に平和主義を貫いてきたきた誇りを失っていいのでしょうか。


2016年第1回定例会 文教警察委員会行われる(2016/3/18)

 3月18日(金)、今年度最後となる文教警察委員会が開催されました。
 私は2008年6月に発覚した大分県教育委員会による教員採用汚職事件に関わる裁判の判決に関わり、大分県教委が行った控訴の専決報告に対して質問するとともに意見を述べました。

 今年1月14日 、大分地裁民事第1部は被告(大分県)に対し 、原告(秦 聖一郎さん)に4百万円の賠償を支払うよう命じながらも、採用取消処分を認める判決を下しました。取消を「違法」と判断して撤回した先行する裁判の判決(昨年2月23日 大分地裁民事第2部)とは真逆の判決でした。

 判決は、県教委内部で行われた点数改ざんの様子を詳細に示し、原告や家族が不正行為に関与していたかのような印象を与えて名誉に関わる強い苦痛を与えたことを認めました。このことにより、点数操作によって不合格とされた人たちと同様、一旦合格とされた後に取り消された原告等も不正の「犠牲者」であることが明確になりました。
 しかしながら判決は、それでもなお取消を妥当と判断しました。とりわけ、点数による順位が合格圏内に達していなかった採用を「公益上の不利益」としたことについては、とても疑問を感じています。
 採用数が限られた教員採用試験において、点数による順位を合格者決定の基準にすることを否定するものではありませんが、その年の合格圏内に入らなかったことをもって、それがあたかも教壇に立つ資格がないことのように論じられていることは見当違いです。
 それは、原告の人格を否定するだけでなく、2千人に及ぶ県内臨時採用教職員の日々の誠実な教育実践を貶め、子どもたちや保護者と築いた信頼関係を揺るがし、その人たちの存在によって学校現場が成り立っているという現実を否定するものです。さらに言えば、「公益上の不利益」を生じさせないために法で整備されている「教員免許」の制度そのものの否定につながりかねません。
 そもそも、採用試験は、採用予定人数によって合格の基準が変動します。採用50人の年の100位の不合格者も、採用150人の年であれば合格です。試験点数による合否の境界線が、教壇に立つ「資格」を判断する基準にならないことは、誰もが容易に理解できます。一旦教員として採用され、5ヶ月間にわたって子どもたちと真剣に向き合ってきた21人の若者たちが、事件の「犠牲」になって採用を取り消されるいわれはなく、県の責任において新たな追加採用を行うべきだったと、私は考えます。


2016年第1回定例会 開会(2016/2/24)

当初予算は 6092億1600万円を可決
 2月24日(水)2016年度第1回定例会が開会しました。一般会計当初予算案としては、6092億1600万円。このほか、債務負担行為70件、特別会計予算議案10件、企業会計予算議案3件などが上程されました。
 また、条例案では、地方公務員法の一部改正に伴い民間企業等に再就職した者による職務に関する働きかけ等の規制など、職員の退職管理に関し必要な事項を定める「職員の退職管理に関する条例」。
 国民健康保険の財政の安定化を図るため、平成30年度の国民健康保険の県一元化後の財源不足に備え、基金を設置する「大分県国民健康保険財政安定化基金条例」。
 いじめにより発生した重大事態に対処し、又は同種の事態の発生を防止するため、当該重大事態に関して学校の設置者等が行った調査の結果について、調査審議する大分県いじめ問題調査委員会を設置する「大分県いじめ問題調査委員会条例」などが審議されます。

奨学金問題に関わる予算が実現
 今回の当初予算で、奨学金返済支援が予算化されました。この奨学金の問題は、昨年度第3回定例会の一般質問で私が取り上げた問題でした。
 今回予算化された「おおいた学生県内就職応援事業」は、大学生等の県内就職を促進するため、中小製造業の技術職への就職者に対して奨学金返還助成制度を創設するものです。具体的にはこれから制度設計していくようですが、関連企業からの賛助金も募り基金を造成しくことになりそうです。
 いずれにせよ、若者たちが抱える奨学金返済問題に取り組んでいく姿勢を打ち出したということについて、県民クラブとしてもとても評価しているところです。
 これから、具体的に制度設計を考えていく中で、経済的に困窮している学生の立場に立ち考え、制度設計に取り組んでほしいと考えています。また、多くの若者が大分県内に定住を希望するような視点から、今後は文系の就職者等への支援策など幅広く返還支援制度を検討していくべきだと考えます。

 私が所属しています県民クラブでは、尾島保彦議員(宇佐市選出)が代表質問を、久原和弘県議(臼杵市選出)、玉田輝義議員(豊後大野市選出)、羽野武男議員(日田市選出)、後藤慎太郎議員(大分市選出)がそれぞれ一般質問を行いました。
 その中で、尾島県議が3月4日(金)の代表質問で取り上げた「子どもの貧困問題」について報告します。

学校にスクールソーシャルワーカーを配置
 厚生労働省の発表によると、2012年の子どもの貧困率は16.3%となり、1985年の10.9%から上昇傾向にあるとされています。
 中でも、ひとり親世帯の貧困率は50%を越えているとのことです。皆さん方も、子どもの貧困が全国的に深刻化しているとの報道も目にされていることだと思います。
 このような実態を受けて、国は2014年8月に「子どもの貧困対策に関する大綱」を策定し、子どもたちの将来が生まれ育った環境によって閉ざされることのない社会の実現を目指しています。
 大分県においても、「安心・活力・発展プラン2015」に同趣旨の目的が掲載され、本県の子どもを取り巻く社会環境等の現状と課題を踏まえ、教育の支援・生活の支援・保護者に対する就労支援・経済的支援の4つの支援を柱に「大分県子ども貧困対策計画」の策定が進められています。 尾島県議は、県の考え方を質問し、広瀬知事から次のような答弁がありました。
 貧困を抱える家庭や子どもは、実は社会的に孤立し、一層困難な状況に置かれていることから、まずは支援が必要な子どもを発見し、早期に支援へとつなげる仕組みの構築が重要であるということを再認識したところである。
 そこで新年度から、学校をプラットフォームと位置づけ、学校と福祉のつなぎ役であるスクールソーシャルワーカーを全市町村へ配置する。その上で、教職員の「気づき」を強化するための研修を行い、学校現場で子どものSOSをキャッチし、早期支援へとつなげたい。
 また、子どもが孤立することのないよう、低所得世帯への放課後児童クラブの利用料滅免制度を創設するとともに、加えて、社会福祉施識を活用した、ひとり親家庭の子どもの居場所をつくり、学習支援や食事の提供などを行いたい。
 さらに、児童虐待に関し、行政や警察、教育、福祉関係機関の情報共有や連携に取り組んでいる連絡協議会が既に県と全市町村には設置されているので、それぞれ体制を強化し、子どもの貧困問題に関する連携、調整の場として位置づけ、支援の輸が広がるよう取り組みたい。
 私も裕福な家庭で育ったわけではありません。それでも私の両親は、爪に火を灯すようにしながらも大学卒業まで私の学費を出してくれました。
 たまたま私には元気な両親がいましたが、そうでない家庭も多くあります。厳しい家庭環境の中で育つ子どもたちに対して、社会全体として支援の輪を広げていくことが必要だと考えています


2015年第4回定例会 閉会(2015/12/16)

賛成討論に登壇
 本日、2015年第4回定例会の最終日は、各委員会の報告の後、多くの賛成や反対討論が行われました。
 私が所属しています県民クラブが提出した「『平和安全法制整備法および国際平和支援法』の廃止を求める意見書(案)」と「沖縄県名護市辺野古における米軍新基地建設の慎重な対応を求める意見書(案)」について、私も賛成の立場から討論に登壇しました。
 残念ながら、この2本の意見書は、賛成少数で採択されませんでしたが、賛成討論の中で考えを述べることができました。賛成討論の内容については、HPのトップページに過去の巻頭言「戦後、米国から押しつけられたものは、憲法ではなく米軍基地」として掲載していますので御覧ください。
 今定例会は、補正の額こそ多くはなかったものの、県立スポーツ施設に関する債務負担行為や県職員の給与条例などが賛成多数で可決され閉会しました。
 次回定例会の2016年第1回定例会は、2016年2月24日から開催される予定です。次回定例会でも、私の一般質問の順番は回ってきませんが、予算特別委員会も開催されますので、積極的に発言していこうと考えています。


2015年第4回定例会 文教警察委員会行われる(2015/12/10)

これが県立屋内スポーツのイメージ図です
 本日、文教警察委員会が開催されました。今定例会での議案は多くないのですが、その中で県立屋内スポーツに関わる債務負担行為の設定の議案、国へ35人以下学級の推進を求める意見書の提出の請願、そして県へ30人以下学級の拡充を求める請願で多くの意見が出ました。
 県立屋内スポーツの問題は、昨日の県民クラブ小嶋秀行県議(県民クラブ・大分市選出)の一般質問に対する工藤教育長の「これからも建設計画書を出す予定はない」という答弁に関して、私は「65億円もの税金を投じて建設するわけだから、もっと丁寧な対応があってしかるべきでないか」と意見を述べました。工藤教育長は「基本設計の段階になっており、これから建設計画書を出すということにはならないが、建設主旨を掲載したリーフレット等を出して説明していきたい」と答弁されました。
 定例会の開会日に、公募型プロポーザルにより選定された建築案の外観のイメージ図と概略をもらっていたのですが、常任委員会も経たので本日HPに掲載します。隣接する大銀ドームとよくマッチした外観です。内装も県産材を多く取り入れるそうです。完成は、2019年の春となっています。とても楽しみです。

少人数学級の推進の請願は継続審査
 今定例会では、「国へ35人以下学級の推進を求める意見書の提出の請願」、そして「県へ30人以下学級の拡充を求める請願」が提出され文教警察委員会に付託されました。
 少人数学級の推進は、とても大事な問題だと考えています。私は教職員時代、45人から1人までの学級を担任した経験があります。45人学級は今から30年以上前の話ですが、本当にたいへんでした。そして、1人の学級、つまり1対1の学級ですが、それもまた違った面でたいへんでした。その経験から理想的な1学級の子どもの人数は20~25人程度かなと漠然と思っています。もちろん、教職員それぞれで理想とする1学級の子どもの人数は違うと思います。(いつか、「理想とする1学級の子どもの数」を教職員の方々にアンケートしてみたいですね…)
 少人数学級にすることで最大のメリットは、やはり一人ひとりに関わる時間が多くなることだと思います。また、それだけでなく、例えばこれまで1学級だった子どもの人数でも少人数学級の推進により2学級になるのも大きなメリットだと思います。学年単学級から2学級になれば、「となりのクラスに負けないぞ」という意気込みも子どもたちに生まれてきますし、学級同士の支え合いの場面も出てきます。
 他の委員から、現状の課題や少人数学級のメリットなどもっと調査する必要があるのではないかという意見があり、この請願2件については継続審査となりました。請願を出された方々も委員会を傍聴されており、採択できなかったのは申し訳なかったのですが、これから委員会でじっくり調査していくことを考えたら、私はかえって継続審査になって良かったのではないかと思いました。これから責任をもって臨みます。


2015年第4回定例会 一般質問行われる(2015/12/7~9)

2014年度の決算の認定
 12月7日(月)から一般質問が始まりました。

 7日(月)は一般質問に先立ち、2014年度の決算特別委員会の審査報告と決算認定の採決が行われました。審査報告によると、財政構造の弾力性を示す指標である経常収支比率(地方税や普通交付税など毎年の収入に対し、人件費や扶助費など決まった支出が占める割合)は前年度に比べると0.7ポイント悪化しているものの、財政健全化判断比率の将来負担比率(地方公共団体の借入金〔地方債〕など現在抱えている負債の大きさを、その地方公共団体の財政規模に対する割合で表したもの)では、7.3ポイント改善していると報告されています。
 決算特別委員会は個別事項として、
・地域活力づくり総合補助金の搾取問題
・母子家庭等自立促進対策事業
・地域防災計画推進強化事業
・総労働時間の短縮
・農地の集積・集約
・県産畜産物の生産・流通体制の強化
を執行部に対する意見として報告しています。このうち、「地域防災計画推進強化事業」は、原子力災害対策実施要領に関して、複合災害に係る具体的な対策や県民がとるべき行動などがわかりにくい構成となっていると指摘し、整理し県民に周知するよう努めるよう報告されています。
 採決では、賛成多数で決算の認定が承認されました。

平岩純子県議(大分市選出)が質問
一般質問の初日は、県民クラブから平岩純子県議(大分市選出)が登壇しました。平岩県議は、伊方原発再稼動、人事委員会の給与勧告制度、福祉的課題として性暴力被害者支援センターと自立援助ホームの問題、高齢者の貧困、教育行政について質問しました。
 伊方原発再稼動問題については、南海トラフ大地震等で伊方原発が被害を受け、福島原発事故のような放射能の拡散が起きた場合、風向きによっては対岸の大分県にも被害が及び愛媛県の避難者を受け入れられるような状況ではなくなるのではないかと質問しました。
 また、平岩県議が質問された高齢者の貧困の問題は、私もとても関心がある問題です。この問題で相談を受けることもあります。現在、日本では600万人の独り暮らしの高齢者の方々がいらっしゃいます。そのうち3分の1にあたる200万人の方が、生活保護費より低い年収で生活していると言われています。また、無年金の方も相当数いると言われています。
 先日、私が相談を受けた男性のケースでは、御夫婦で2人とも年金を受けて生活していたときは問題なかったそうなのですが、奥様が御逝去されてから御主人お1人の年金では生活が困窮してきたという状況でした。病気になっても病院に行けないという御心配もされていました。
 平岩県議の質問に対して、広瀬知事は「生活スタイルの変化の中で、独り暮らしの高齢者の方が増えている。様々なセーフティーネットを整備するとともに、相談窓口を拡充していきたい。また、生活困窮になる前の段階での支援に取り組んでいく必要があると考えている。」との答弁でした。市や県に相談窓口がありますから、困ったときはぜひ活用してほしいと考えています。

藤田正道県議(大分市選出)が質問
 一般質問2日目には、県民クラブから藤田正道県議(大分市選出)が登壇しました。藤田県議は、広域行政、自然や文化財等を活用した観光・地域振興、エネルギー政策、地方創生に向けた人材の確保と活用、貧困対策について質問しました。
 貧困対策では、子どもの貧困対策についても質問しました。貧困対策が必要な世帯を学校現場を通じて関係機関へ繋ぐ役割を担うスクールソーシャルワーカーは現在、大分市と杵築市などに計9名配置されています。残念ながら九州各県では一番少ない配置です。国は、来年度1,400名の配置を予定していると聞いていますが、私も早い配置が必要だと思います。

小嶋秀行議員(大分市選出)が質問

 一般質問3日目となる9日(水)、県民クラブから小嶋秀行議員(大分市選出)と尾島保彦議員(宇佐市選出)が登壇しました。
 小嶋議員は、地方分権改革と地方創生、大友宗麟の歴史的評価と地域資源としての活用、県内屋内スポーツ施設、防災対策、大分空港のあり方等について質問しました。小嶋議員は、地方分権改革が政権交代以来進んでないことを指摘し、知事の考えを求めました。
 現在、「地方創生」という言葉がよく取り上げられています。昨年、担当大臣が設けられ、内閣にまち・ひと・しごと創生本部が立ち上げられています。関連する予算として、国の来年度予算には、まち・ひと・しごと創生事業費(地方財政計画)が1兆円の他、様々な予算がつけられています。
 しかしながら、小嶋議員が指摘した通り、根本となる地方分権改革は進んでおらず、地方創生は国の予算配分の中での取り組みでしかありません。言い換えれば、国が管理する中での地方創生とも言えます。私は、地方からの思いを自らが作り出す事業が必要ですし、そのためには財源移譲を行い自主財源の裏づけをすることが必要だと考えています。
 また、県内屋内スポーツ施設の問題では、建設計画書を出すべきでないかと追及しましたが、工藤教育長は「確かに2019年のラクビーワールドカップに間に合わすために急いだが、経過や考え方はことある度に公表し、理解を得てきた。これからも建設計画書を出す予定はない。」と答弁しました。2019年のラクビーワールドカップに間に合わすためという答弁の趣旨は理解できますが、65億円もの税金を投じて建設することを考えると、建設計画の提出はあってしかるべきではなかったかと思います。私は県内屋内スポーツ施設建設に反対しているわけではありませんが、大型公共施設、いわゆる「箱物」に対する県民の感情を考えると、もっと丁寧な説明が必要でなかったかとも思います。

尾島保彦議員(宇佐市選出)が質問

 尾島県議は、防災対策、県立歴史博物館、教育行政、県産米、内水面漁業の振興について質問しました。
 教育行政では、教職員の健康問題について取り上げました。以前から、精神疾患者数が多いことは問題となっていましたが、一般疾病者数も多く、5年前に比べ倍の人数が病気休職していると報告されています。調子が悪くてもなかなか病院に行けず、行ったときにはすでに手遅れの病気の進行状況だったという話をよく聞きます。本年度は、ある県立高校で同じ教科の担当者が立て続けに職員室で倒れ、救急搬送される事態が起きました。1人目が倒れた時点でその原因を調査し、業務改善などが行われていれば2人目が倒れることはなかったのではないかと尾島県議は質問しました。
 また、職業系高校においては、無総合学科が増えて専門学科が少なくなりつつあります。そのため、産業教育に携わる教職員の採用自体も少なくなっています。専門教育の技術・技能・知識・教え方などの貴重な経験を継承するためには、採用を継続していく必要があると指摘しました。


2015年第4回定例会始まる(2015/11/27)

 11月17日(木)、本日、2015年第4回定例会が始まりました。開会日の今日は、広瀬知事の提案理由の説明が行われました。
 今定例会は、12億4千万円の繰越明許費と、県立スポーツ施設建設のための設計費8千万円の債務負担が上程されています。繰越明許費とは、財政法で認められている歳出予算の繰越制度で、歳出予算のうち経費の性質上または予算成立後の事情によって年度内に支出が終らないと見込まれるものを,あらかじめ県議会の議決を得ておいて翌年度に繰越して支出できるようにする制度です。近年、土木建築関係の材料の高騰による予算の増額や、技術者不足で工期が予定を過ぎるケースが出ていますが、今回の繰越は土木建設に関わるものではありません。
 広瀬知事の提案理由の要旨を列記します。

広瀬知事の提案理由の要旨
1 県政諸般の報告
 ・太陽の家創立50周年の記念式典に天皇皇后両陛下の御臨席をいただき、併せて地方事情を御視察いただいた
(1)芸術文化の振興について
・県立美術館は、現在、開館記念展第2弾「神々の黄昏」を開催。開館7ヶ月で既に年間入場 者目標である50万人を超える方の来場
・2018年度に大分県において国民文化祭が開催されることが内定。大きく花開くような大分らしい国民文化祭にしたい
(2)ラグビーワールドカップ等について
・先月、県議会議長をはじめ関係県議、大分市長、経済界など合わせて40名でワールドカップ・イングラ ンド大会を視察し、大分県の熱意をアピールしてきた
・ラグビーの聖地と言われているトゥイッケナムスタジアムでは、会場周辺にパブリックビューイングや遊園地機能などを備えた、誰もが楽しめるファンゾーンが設置されていた。ラグビー観戦において社交の場も大変大事な要素だと感じた。大分大会では、新しく建設する屋内スポーツ施設をホスピタリティー施設としても活用したい
・イングランド大会の開催期間は、44日間と長く、この間の観戦者のホテル代や消費等の直接的な経済効果が約1,560億円、これに加えて、間接的な経済効果が約1,748億円と大変大きな効果が見込まれる。2019年の日本大会も同じような効果が期待されており、これを大分県の地域活性化にどう役立てていくかということを、しっかりと検討していく
・サッカーの方は、大分トリニータがJ2残留に向けて入れ替え戦。かくなる上は、何としてもJ2残留を
(3)TPP協定について
・先般、TPPの大筋合意。
・昨日、国が「総合的なTPP関連政策大綱」を公表しましたが、具体的な対策について、今後とも注視していく
・ミラノ国際博覧会日本館イベント広場に、国内の世界農業遺産認定五地域と共同出展。この日の日本館は、8時間待ちという大盛況でした。日本の食に対する世界の評価は、高いものがあると実感。今後とも、農林水産物の輸出拡大を促進するほか、農林水産業が持続的に発展できるよう、引き続き構造改革に全力を挙げて取り組んでいく
(4)県政推進指針と予算編成について
第3回定例会で、新しい長期総合計画「安心・活力・発展プラン2015」の議会承認を得たことを受けて、
【「安心」の分野】
・子育て満足度、健康寿命、障がい者雇用率の日本一を目指す
・ごみゼロおおいた作戦を深化させた「おおいたうつくし作戦」の展開
・加えて、若者の県内定住とUIJターンの促進
・住み慣れた地域で住み続けられるようネットワーク・コミュニティの拡充
・南海トラフ巨大地震などに備えた災害対策
【「活力」の分野】
・農林水産業の構造改革を加速
・農林水産業創出額2,250億円を目指して取り組む
・商工業では、時代の変化に対応した企業誘致の促進や地場中小企業へのきめ細かな支援。
・クリエイティブ産業の創出
・ツーリズムでは、「おんせん県おおいたデスティネーションキャンペーン」の成果を活かした誘客の強化や、外国人観光客のさらなる取り込み
【「発展」の分野】
・子どもの力と意欲を伸ばす学校教育の推進、グローバル社会を生きるために必要な総合力の育成
・中九州横断道路や中津日田道路などの着実な整備
・東九州新幹線の整備計画路線への格上げ
・特に人口の自然増、社会増に向けた対策について、予算特別枠「おおいた地方創生推進枠」を過去最大となる20億円用意し、地方創生を強力な推進
・出会い応援策の拡充
・「おおいた学生登録制度」の創設

2 提出議案の説明
・第114号議案「森林環境の保全のための県民税の特例に関する条例の一部改正」は、森林環境税に係る適用期間の延長
・第118号議案「大分県食育推進条例の制定」は、食育の推進のための食育に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、県民の健康で豊かな生活の実現に資するため、九州初となる条例の制定
・第128号議案「大分県立学校の設置に関する条例の一部改正」は、高校改革推進計画に基づき、新たに佐伯豊南高等学校を設置したことに伴い、これまでの佐伯豊南高等学校及び佐伯鶴岡高等学校の廃止

 7日(月)からは一般質問が始まります。また、報告していきます。県議会の日程はお知らせページに掲載しています。


2015年第3回定例会 閉会しました(2015/10/7)

 10月7日(水)、2015年第3回定例会は最終日を迎え、一般会計補正予算として32億5,751万9千円が可決されました。
 意見書関係では、私たち県民クラブが提出した「所得税法の『寡婦(夫)控除』の規定の改正を求める意見書」や「子どもの貧困対策の具体的推進を求める意見書」は可決されましたが、「平和安全法制整備法及び国際平和支援法の廃止を求める意見者」と「負担の公平性を保つ消費税の軽減制度創設を求める意見書」は否決されました。市民からの請願をもとに提出された「伊方原発の再稼働に反対する意見書」も否決されました。

 9月28日(月)、第3回定例会は一般質問が始まり、初日のトップバッターとして私が一般質問を行いました。質問と答弁は下記の通りです。答弁は枠に囲まれている部分です

奨学金の返還支援で期待できる答弁が…
1 奨学金の返還支援について
 日本学生支援機構の奨学金利用者は、2013年度末現在、約132万人でほぼ3人に1人の学生が利用しており、学生にとって必要不可欠な制度となっています。しかし一方で、大学卒業後に返還できずに滞納する人が近年急増しており、その数は、この15年で2倍以上増え、約33万人に達し、滞納額は約957億円にのぼっております。
 そもそも日本学生支援機構の奨学金は、教育ローンだと指摘する意見もあります。例えば、有利子の第2種奨学金を毎月10万円、4年間借りた場合、貸与総額は480万円となります。利率3.0%で計算すると返還総額は約645万円で、仮に月々に2万7千円を返していくとすると、返還年数は20年に及び、大学卒業後にすぐに返し始めたとしても、払い終わるのは43歳となります。
 借りたものはきちんと返す、これは当然のことですが、最近の雇用情勢は改善しているというものの、まだまだ若い世代が経済的に潤っている状況ではありませんので、返せない人が増えています。また、就職してきちんと返すことができている人にとっても、結婚して子どもを生み、育てようとする時期、自分の家を持ちたいと考える時期に当たり、奨学金返済の負担が重くのしかかってくるわけです。
 鳥取県では、県と民間が出資して、県内に就職する大学生らの奨学金返還に対して助成する「鳥取県未来人材育成基金」を2億円で造成しています。地元産業界を担う人材確保や若者のUIJターンの促進が狙いで、地方創生に向けた県の総合戦略にも盛り込まれる予定の取組です。また、報道によると、鹿児島県では、大学の入学金と1年生の前期授業料として80万円を貸与し、一定の要件に該当する場合は同額を給付する新たな奨学金を創設するとともに、卒業後に鹿児島で就職すれば入学時奨学金の返済を免除する規定を設けるとのことです。単年度の事業費で7億2千万円にのぼる規模で検討されております。
 大分県でも、もう間もなく策定される「まち・ひと・しごと総合戦略」に基づき、UIJターンによる移住促進、子育て環境の充実のための施策が今後さらに拡充されることになります。私は、大分県で生まれ育った人には、進学等で一時的に県外へ出たとしても、大分県に帰ってきてもらい、この豊かな自然や食に恵まれた環境の中で、地域に根ざした生活を送り、子育てをしてもらいたい。ひいては、それが持続可能な大分県づくりにつながっていくものと考えています。
優秀な人材の確保、UIJターンの移住のインセンティブのみならず、子育て世代の負担軽減、若者の貧困対策等の観点からも、先行して導入している他県以上の奨学金の返還支援制度の創設が必要と考え、知事の見解を聞きました。
 本県では、15歳から24歳の若年層世代の進学や就職等による転出超過が毎年2千名を超えており、これが社会減の大きな要因となっています。今後、本県の人口減少のテンポを緩やかにし、歯止めをかけていくためには、自然増の対策に加えて、社会増の対策も重要です。
 中でも、県外大学へ進学した学生の県内就職率はきわめて低い状況にあり、議員ご指摘の奨学金の返還支援は、若者を呼び込み定着させるための有効な手段の一つであると考えられます。
 もとより、奨学金は、意欲と能力のある学生が経済的理由により進学を断念することなく、安心して学ぶことができるようにする重要な制度であります。
 国においては、奨学金の「有利子から無利子ヘ」の流れを加速させるなど事業の拡充に取り組むとともに、「地域に就職・定着し、次代を担うリーダー的人材を確保するため、地元企業等に就職した者の奨学金返還を支援する」スキームを示しました。
 現在、この考え方を元に、九州地域戦略会議にPTを設け、奨学金のあり方について議論していますが、本県でも、独自の制度設計について検討を進めているところです。
 奨学金の返還支援については、様々な他の取組とうまく連動させ、効果的な支援策となるよう、今後、十分検討してまいります。


2 教育問題について
(1)小・中学校の教職員定数について
 前定例会において、小・中学校の教職員定数に関わる条例改正について審議が行われました。現段階での条例改正は、国の指針に沿った定数についてであり、反対するものではなく、賛成しましたが、教育現場で勤務した経験から、私はこれからは30人以下の学級の推進が重要であると考えています。
 国は、義務教育費の国庫負担について総額裁量制をとっており、正規職員と臨時職員の配分や給与費と定数の配分については、各県の裁量を認めています。つまり、一定の算式で得られる総額の範囲内であれば正規職員を減らして、その分臨時職員を複数配置する、若しくは給与水準を調整して職員数を増やすということが可能となっています。
 今年度も教育現場には大変多くの臨時職員がいます。5月1日現在で、正規職員6,579人に対して臨時職員733人となっています。教職員の定数は、基本的に児童生徒数によって決まることから、児童生徒数の将来的な予測をもとに、ある程度の余裕をみて決めたり、また、年度中途の突発的な教育上の事情に対応するため、臨時職員を確保する必要があるなどの事情も理解はできますが、基本は正規職員の配置であると考え、臨時職員の配置や職員数算定の考え方について、県教育委員会の見解を尋ねました。
 国の加配定数は予算の範囲内で措置される単年度ごとの定数であることから、その多くを臨時講師として配置せざるを得ません。
 学校における種々の教育課題に的確に対応するためには、芯の通った学校組織を構築するとともに、学級担任には原則として正規教員を配置することとしています。
 正規教員の採用数は、退職者数や臨時講師比率の状況等も勘案して増やしてきており、今後とも人材の確保に努めていきます。

(2)臨時講師の処遇改善について
 県教育委員会は臨時講師の資質向上のための研修を行うようになりました。このことはとても評価しています。臨時講師は、将来的に試験に合格し正式採用される方が多く、早い段階からの人材育成という観点から重要なことだと思います。
 子どもたちからみれば、正規職員と臨時講師に変わりはなく、また、私も臨時講師の経験が1年6ヶ月ありますが、臨時講師として経験したことは、その後に正規職員になっても生きていきます。県教育委員会は、昨年度末の人事異動から、人材育成を理由として、採用10年未満の若年層の教員の広域異動において、臨時講師の一定期間の経験を考慮することにしました。このことも、臨時講師の経験を正規職員と同等と考えている表れだと思います。
 ところが、現在、本県の教員採用試験には、臨時講師の経験が全く考慮されていません。九州各県の状況を見ると、本県と鹿児島県を除き、臨時講師として一定期間勤務している場合は、教職教養や一般教養に関する科目を免除しています。臨時講師の配置は、必要かつやむを得ないものとお考えなら、なおさら、その貢献を考慮してよいのではないかと考えます。
 臨時講師の職務内容は正規職員と同様であるため、年度の前半は、学級運営を軌道にのせる、授業の教材研究、課外活動の検討など、大変忙しい時期にあたります。教員採用試験は夏休みに入ってすぐに行われるため、現場で一生懸命頑張っている臨時講師にとっては、自分の将来を考えた対策をとる暇もなく、試験に臨むようなものと言っても過言ではありません。
 私は過去の一般質問の際にも、教員採用試験において、臨時講師経験を考慮することが必要であるとの認識から質問を行いました。優秀な人材の確保の観点からも、教員採用試験において臨時講師の経験を考慮すべきと思い、県教育委員会の見解を改めて尋ねました。
 教員採用選試験については、平成20年の事件を踏まえ、人事委員会との共同実施ほはじめとする試験制度の様々な改革・改善に゜取り組み、公正・ 公平・透明性を確保してきました。また、優秀な人材を確保するため、模擬授業や教科・科目等の専門に関する内容を問う口頭試問など専門性を判断する試験を実市しており、臨時講師は日頃の教育実践を活かすことが可能であると考えています。
 しかしながら、地方公務員法の趣旨を踏まえ、試験の公正性・ 公平性を確保する観点から、一律に臨時講師の経験による優遇措置を設けることは考えていません。
 ただし、第1次試験及び第2次試験を受験し、いずれにも合格した者で翌年度同一の志望種教科・科目を受験する者については、希望により第1次試験を免除する等、工夫を重ねているところです。

(3)教職員の定年前退職について
 本県の学校現場では定年前退職がとても多いと思います。本年3月末に小・中・高・特別支援学校で121人が希望退職しました。昨年も150人という状況です。もちろん、本人の意思で退職しているわけですから、それを尊重すべきだと思いますが、一番経験が豊富な年代の貴重な人材が定年まで働いていない実態を改善していく必要があるのではないかと考えています。
 これまで、県教育委員会は、退職の理由として「親の介護が必要となった」などが考えられるとの見解でした。確かに、私たち50歳台ぐらいから、親の介護は避けて通れない問題です。しかし、「親の介護が必要となった」との理由での退職を希望退職として見過ごしていいのでしょうか。
 言い換えれば、親の介護があっても働き続けられるような制度こそ必要なのではないでしょうか。現在、育休や病休では最大3年の休職が認められています。しかしなから、介護休暇では6ヶ月、介護欠勤として3ヶ月の最大9ヶ月しか認められていません。例えば介護休暇を3年にすれば、多くの方が退職せずに済むと考えます。
 休暇期間を伸ばすなど介護休暇等の制度を充実させる必要があると考え、介護休暇等の取得状況を含め、教職員の定年前退職について、県教育委員会の見解を尋ねました。
 介護休暇期間は国や他県と同様である。退職理由は、家族の介護や自身のライフプランなど個々の事情により様々です。優れた指導力を持つ教員が、豊富な経験を継続して活かせるよう、組織的な対応によリカバーすることにしており、ワーク・ライフ・バランスを一層推進していきます。
 全く話がかみ合いませんでした。そこで、教育委員会へ「今回は介護の問題を取り上げましたが、定年前退職が減らない理由として、心の病、燃え尽きてしまう『バーンアウト』だと考えています。教育職場の勤務環境改善の問題については、引き続き提起していきますが、若年層の指導といった観点からも、経験豊富な50歳代は、貴重な人材になりますので、介護の問題も含め、県教委の改善に向けた取組をお願いします。」と発言しました。


3 犯罪対策について
 大阪の寝屋川市における中学生の事件は、とても悲しいものでした。繁華街の夜中の防犯カメラに映る2人の映像を観て、この事件は防ぐことができたのではないかという思いになったのは私だけでしょうか。私はこの事件を本県でも起こりうる社会共通の問題として考えていくことが必要だと感じています。
 さて、この事件の犯人逮捕に繋がる決め手となったのは防犯カメラだと思います。
このような防犯カメラの画像解析では、大分県警の技術が全国的に活用されているということです。不鮮明な画像から例えば車輌のナンバーを判別する技術は大分県警の職員が確立したと聞き、大分県民として誇らしく、日夜、県民の安全・安心のため、職務にまい進されている警察職員の皆様に改めて敬意を表し質問しました。
(1)特殊詐欺対策について
 高齢者や一人暮らしの女性を標的にした振り込め詐欺や還付金詐欺など電話を使ってお金をだまし取る「特殊詐欺」はあとを絶たず、被害総額は減少しているものの被害件数は増加しています。最近では、日本年金機構の情報漏洩を題材にした事件も起きていますし、手口が悪質・巧妙化する中で、県の総力をあげて対策をとっていく必要があります。
 これまで警察本部では、自治会や敬老会の集まりなど様々な機会に特殊詐欺に対する啓発活動に取り組み、県警職員による劇でわかりやすく紹介しているとの話も聞きました。
 新たな取組として、本年6月から民間事業者に委託し、コールセンターを設置しています。電話帳に掲載されている高齢者、一人暮らしの女性とみられる方やこれまで詐欺捜査で入手した名簿などを基に、電話をかけ具体的な手口などを紹介し、注意を喚起していると聞いています。
 私も以前、詐欺グループによる電話を受けました。以前作成された教職員録を利用したようで、県教委を名乗る電話でしたが、私が「先日の委員会はお世話になりました。」と言ったものですから、用件を言う前にすぐに切られました。その日、別府市の教職員にも、うその電話が数多くあったということを後日聞きました。多くの方は、実際に電話があると動揺し正常な判断ができなくなるところに要因があると感じました。
 これまでの県民への地道な啓発活動や金融機関等関係機関との連携強化の取組に加え、今回のコールセンターの取組は、直接注意を促すものであり、有効な対策の一つと考えますが、設置から3ヶ月を経過したコールセンターの取組や成果、そして特殊詐欺対策の今後の方針について、警察本部の見解を尋ねました。
 県警では、本年6月から、電話により高齢者の方々に直接特殊詐欺被害防止の注意喚起を行うコールセンター事業を実施しており、8月までの3ヶ月で、8,362名に注意喚起を行いましたが、現在まで、この方々から被害は発生していません。
 今後の詐欺対策については、関係機関・団体と連携し、予防の観点から対策をさらに強化してまいりたいと考えています。

(2)サイバー犯罪対策について
 近年インターネット技術は飛躍的に向上しており、情報の検索や収集、メールにとどまらず、インターネットバンクやネットショッピングなどの経済活動に至るまで、私たちの生活に深く浸透しています。その一方で、違法・有害情報の氾灘、偽サイト等による詐欺事犯、電子掲示板やコミュニティサイト等を利用した名誉毀損・誹謗中傷等の不法行為が増加しております。最近では、日本年金機構でコンピュータウィルスによるものと思われる個人情報の大量流出事案が発生するなど、公的機関や企業を狙ったサイバー攻撃の脅威も深刻化しており、「マイナンバー制度」の導入を控え、個人情報の流出に不安があるとの意見もあります。
 先日の新聞で、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催やマイナンバー制度の導入等を見据え、政府が「サイバーセキュリティ戦略」を決定し、サイバー攻撃被害の監視対象を政府機関から独立行政法人や一部の特殊法人にまで広げるなど、対策の強化を図ったという報道がありました。また、政府の決定を受け、警察庁では独自に「警察におけるサイバーセキュリティ戦略」を定め、全国の警察に対し、サイバー攻撃やサイバー犯罪に対処するために、部門横断的な司令塔を早期に決定することや民間のIT事業者等と連携し、犯罪に対処する捜査員、情報技術解析に従事する職員の能力向上を求めています。
 そこで、サイバー犯罪の現状と特性を踏まえ、県警本部として、サイバー犯罪に対処する捜査員等の人材育成に向け、どのように取り組んでいくのかを尋ねました。
 県警としては、サイバー空間の脅威に対る総合的な対処能力の強化を図るため、先般、部門横断的な司令塔役に生活安全部長を指名したところです。
 県下のサイバー犯罪の取締状況は、本年8月末現在で、ファイル共有ソフトを悪用した著作権法違反をはじめ、27件22名を検挙しており、前年同期に比べほぼ同数で推移しています。
 サイバー犯罪の特性としては、高度な情報通信技術が悪用されたり、容易に国境を越えて敢行されたりすることから、犯人の特定が極めて困難です。
 県警では、全捜査員の対処能力向上を図るため、サイバー犯罪捜査に係る専科教養や検定などを実施するほか、警察庁の情報技術解析部門などにおける長期間の派遣研修、最先端のサイバー関連情報や技術を有する民間事業者による実践的な委託研修などを実施し、より高度な専門的知識と技術 を有する捜査員の育成に取り組んでいるむところです。


4 米軍による実弾射撃訓練について
 本年3月2日から日出生台演習場で、米海兵隊による実弾射撃訓練が行われました。大分県は演習場周辺にある由布市・玖珠町・九重町の3市町と日出生台演習場問題協議会を設置しており、本訓練に関し、2012年10月に九州防衛局と覚書を締結しております。その中で、米海兵隊の射撃終了時間は午後8時までとすることになっていましたが、訓練初日の2日、実弾射撃訓練が終わったのは午後8時53分でした。初日から早くも覚書が守られませんでした。
 訓練の実施内容については、現地司令官の判断に任されていると聞いており、司令官の姿勢や認識によっては、今回の事態が繰り返される可能性が非常に高いと考えます。
 県民の安全・安心の確保は、県や市町村の責務であり、覚書が遵守されないようなら、県として協力しないというぐらいの強い姿勢が必要と考え、県の見解を尋ねました。
 県としては、県民の安全・安心の確保と地域住民の不安解消を最優先に、全国で唯一、国と協定を締結し、訓練日数や人員数、砲門数等に歯止めをかけています。さらに、平成24年10月には、地元住民の負担を少しでも軽減するため、冬期の夜間や日曜・祝日の射撃時間の短縮をはじめ、入県から離県までの滞在期間の短縮等を盛り込んだ覚書を新たに国と取り交わしました。
 特に今回は、覚書締結後、初めての訓練であったことから、米軍指揮官に対して、覚書の内容の確実な伝達と遵守を要請するよう、あらゆる機会をとらえて、防衛省や九州防衛局に求めてきました。こうした中、訓練初日に、夜8時以降の射撃が確認されたことは、極めて遺憾であり、直ちに九州防衛局を通じて、覚書の遵守を米軍指揮官に対して強く要請したこと等により、その後は終了時間が遵守されました。
 地元負担軽減のためにも、覚書の遵守は重要であり、来年2月に予定されている訓練では、初日から覚書が確実に遵守されるよう、強く国に求めていきます。


5 放課後児童クラブの充実について
本県では、2014年5月1日現在、275か所、約1万人の児童が放課後児童クラブを利用しています。また、これらのクラブの放課後児童支援員の多くは、本県では臨時職員やパートとして採用された方です。
今年度から施行された「子ども・子育て支援法」や関係する運営基準等の見直しにより、放課後児童クラブの運営や責任が、これまで以上に明確になり、また、同法の附則では、支援員の常勤化も盛り込まれているところです。これにより、常勤職員として雇用した場合、1施設につき283万円を支援員給与として加算することも措置されました。
 支援員自身の研修や保育環境整備など、子どもたちがいない時間帯は、各自の自己研鑽や資質向上のための研修、保育内容の充実のための検討などを行っていると伺い、支援員の常勤態勢があるからこそ、より充実した保育ができるのだと考えています。
 そこで、放課後児童クラブの支援員の常勤化についてどのように考えているのか県の見解を尋ねました。
 放課後後児童クラブは、昼間保護者がいない小学生の居場所として重要な役割を担っています。県内の放課後児童クラブには約1,300名の放課後児童支援員が従事し、小学生に遊びや生活の支援を行っています。
 指導員の常勤化について、事業の実施主体である市町村から具体的な要望は伺っていませんが、放課後児童クラブの質の充実を図ることは大変重要であると考えています。そのため、27年度から、運営費の県補助を最大4割増額し、支援員の処遇改善や開設時間の延長等を後押ししているところです。また、従来の新任研修に加え、2年以上の従事経験者等に対する「放課後児童支援員資格認定研修」等の実施により、支援員の質の向上に努めていきます。



2015年第3回定例会始まる(2015/9/17)

 9月17日(木)、本日、2015年第3回定例会が始まりました。第3回定例会は10月7日(水)まで行われる予定です。
 また、9月28日(月)の10時から、私が一般質問を行うことが議運で決定しました。

広瀬知事の提案理由の説明
 冒頭、広瀬知事の提案理由の説明が行われました。
要旨を箇条書きで列記します。

【県政諸般の報告】
(1)景気動向について
・今月発表されたGDP統計では、4月から6月の実質GDPが、前期比で0.3%減と3 四半期ぶりのマイナス成長ながら、県内の状況は、東九州自動車道の県内全線開通やデスティネーションキャンペーンの効果などにより、緩やかながら持ち直しの動きが広がる。
(2)芸術文化について
・県立美術館は開館から5ヶ月。開館記念展の「モダン百花練乱」や「進撃の巨人展」など、年間入場者の目標を50万人が、既に40万人を超える。10月末からは、開館記念展の第2弾「神々の黄昏」が始まる。
・地域においても、別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」をはじめ、竹田や国見など県内各地で特色ある取り組みが広がる。
・県立総合文化センターが20周年、別府アルゲリッチ音楽祭や県民芸術文化祭がともに20回を迎える記念すべき2018年に国民文化祭を誘致したい。
・2019年には、ラグビーワールドカップが開催。そのホスピタリティ施設や広域防災拠点のひとつとして活用を予定している県立屋内スポーツ施設については、大分市との協議やスポーツ推進審議会の意見も踏まえ、各種競技の大規模大会が開催できる規模として設計。
・2020年には、東京オリンピック・パラリンピックが開催。県としても選手の育成・強化を図る。また併せて、世界各国から訪れる選手団のキャンプ誘致も進める。
(3)長期総合計画について
 ・新たな長期総合計画が、いよいよ大詰めの段階。計画の策定にあたっては、少子高齢化や人口減少、グローバル化の加速、多様なライフスタイル、多様な分野における技術革新による、新たな産業分野への挑戦、何よりも未来を拓く人材の育成を考慮した。
・「おおいたうつくし作戦」の展開、南海トラフ地震や津波等に備えた防災・減災対策の強化、ネットワーク・コミュニティーの構築に努める。
・進めてきた子育て満足度日本一とともに、結婚から妊娠、出産、育児まで切れ目なく支援する体制づくり、健康寿命日本一に挑戦。
・農林水産業の更なる構造改革、大分県の強みの一つのツーリズムの推進、先端技術分野と芸術文化など価値創造分野の新しい可能性の開拓。今後の社会経済の成長を支える女性の活躍を後押し。
・「 教育県大分」の創造。東九州自動車道を軸にした九州の東の玄関口としての拠点化。
・「安心・活力・発展」の大分県づくりで
 1、人を大事にし、人を育てる
 2、仕事をつくり、仕事を呼ぶ
 3、地域を守り、地域を活性化する
 4、基盤を整え、発展を支える
といった4点に焦点をあてて推進。
(4)平成26年度決算と行財政改革について
・県税の3年連続の増収や行革により、2年連続で単年度収支が黒字。実質公債費比率など財政の健全化4指標についても前年度と比較し改善。財政調整用基金残高は、431億円確保。県債残高についても、総額で減少、臨時財政対策債を除く残高も13年連続で減少。一定程度、財政の健全性を確保。

【提出議案の説明】
(1)補正予算案の概要
・一般会計補正予算で補正する額は、32億5,751万9千円。
・東京圏の学生やUIJターン希望者を対象に、九州・山口の企業が参加する合同会社説明会を都内で3月に開催、投資家などとのマッチングイベントを2月に福岡市で実施。
・地域の救急医療体制の確保として、竹田救急医療圏で二次救急医療を再開。
・26年度の決算剰余金については、条例に基づき3分の1相当額を財政調整基金及び減債基金にそれぞれ8億8,661万円を積み立て。芸術文化基金に8千万円、県立文化・スポーツ施設等整備基金に7億7,090万9千円を積み立て。
(2)予算外議案
・大分県税条例の一部改正として、 法人県民税の法人割の特例に係る適用期間を5年間延長。
・大分県産業振興条例等の一部改正として、東京23区からの本社機能の移転やその他本社機能の拡充について、事業者に対する県税の不均一課税の制度を創設して優遇。

 28日(月)からは一般質問が始まります。また、報告していきます。県議会の日程はお知らせページに掲載しています。


2015年第2回定例会 閉会しました(2015/8/6)

 7月24日(金)から始まった第2回定例会は、8月6日(木)閉会しました。広島への原爆投下から70年目となるこの日、冒頭、議員・執行部の全員で犠牲者の方々の冥福を祈り黙祷しました。
 今定例会を振り返ってみます。

大型施設整備事業に関わる議論も…
 今議会で、議論となったのは、これからの大分県の指針となる大分県新長期総合計画の策定と、大型施設の整備事業の問題でした。
 大分県新長期総合計画については素案が大分県のHPで公開されていますので、関心のある方は御覧ください。また、大分県では素案に対する県民意見(パブリックコメント)を9月2日(水)まで募集しています。
 大分県新長期総合計画(素案)
 
 大型施設の整備事業は、県立屋内スポーツ施設の新設、大分県警の鑑識科学センター新設、県立芸術文化短期大学整備事業、埋蔵文化財センターの旧大分県芸術館会館跡地への移設などがあげられています。
 予算特別委員会において、とりわけ県立屋内スポーツ施設の新設は多くの方が取り上げました。県立屋内スポーツ施設として、現在、県立総合体育館がありますが、老朽化の問題と、柔道場はルール改正で公式大会が開催できない状況だそうです。多くの署名も受けて、「県立屋内スポーツ施設あり方検討委員会」が、大分スポーツ公園内の大銀ドーム隣接地に武道館を新設してはどうかと提言したものを具体的に提案したものです。今回は、基本計画策定のための設計・地質調査の予算が上程されました。県立総合体育館は施設については、長寿命化を図って使用していくとなっています。
 予算委員会において、当局は施設全体の建設費について「50億円はかかる」という答弁を行いました。今春に開館した県立美術館は、土地代45億円と建設費が80億円の計125億円かかりましたから、これに匹敵する大型事業だと言えます。県立美術館が議論の場にあがったときに、当初、当局は「100億円以内におさめたい」と言っていました。
 文教警察委員会において、私は「『○○億円以内で建設できる』という言い方をするべきではないか」と意見を述べました。これに対し、「具体的な設計段階にならないと答えられない」との答弁でした。

 2020年東京オリンピックの会場となる国立競技場の建設においても、建設費が途中から大幅に膨らみ、計画が白紙に戻りました。また、先日、茨城県つくば市で総事業費305億円をかけて行う総合運動公園整備事業の計画に関わり、住民投票で80%以上の方々が計画に「NO」としました。

 私の議会報夏号で、「箱物行政と批判を受けないためには、議会を通して市民の理解を得ることができるかどうかだと思います。本当に必要なものは作るべきで、必要ないものは作るべきでないと思います。」と書きました。
 今定例会で議論された大型施設整備事業に関して、その事業の必要性は理解できるものの、費用対効果を多角的に検討し、財政負担が県財政の硬直化や県民・職員の負担を強いるようなことにつながってはならないと考えます。

「安保関連法案」反対の意見書、全て否決
 今定例会は、多くの意見書が上程されました。その中でも、「安保関連法案」反対(慎重審議を求めるものも含めて)の意見書が3本ありました。県民クラブが提出したものが2本、市民団体が意見書提出の請願として出したものが2本の計3本でした。採決の結果、全て否決されました。とても残念です。


2015年第2回定例会 予算特別委員会行われる(2015/7/24~8/4)

 7月24日(金)から8月4日(火)にかけて、予算特別委員会が行われました。
 4月の県知事・県議会議員選挙が行われるため第1回定例会では骨格予算が議決されました。今定例会では政策的な肉付け予算が補正予算として上程されています。予算特別委員会では、8月4日(火)に委員会としての採決を行いました。
 初日の24日(金)は、歳入予算全般、歳出予算として総務部関係、企画振興部関係が審議されました。私の質問や興味深い質問について報告していきます。
 私は企画振興部関係で2点質問しました。まず、1点は「県立芸術文化短期大学整備事業費」について尋ねました。大分県立芸術文化短期大学(以下、芸短大と略します)は、1992年度より人文系2学科を増設したことや施設の老朽化もあり、新設・大規模改修を含めた整備することになっています。3月に提出された「あり方検討委員会」の報告書には残念ながら図書館についての記載がありませんでした。大学の図書館は学術研究として欠くことのできない施設ですから、図書館整備の方針を尋ねました。
 また、芸短大には、大分県立芸術緑丘高校(以下、緑丘高校と略します)が隣接しています。緑丘高校は2004年度までは芸短大の附属高校でしたが、大学の独立行政法人化に伴い独立校となりました。日本国内で美術科と音楽科のみの公立高校は、本校と東京都立総合芸術高等学校の2校のみという特色ある高校です。
 体育科があった頃(現在はありません)には、「神様、仏様、稲尾様」と言われた西鉄ライオンズの稲尾和久投手、歌手の錦野旦さん。音楽科ではフォーク歌手の大塚博堂さん。美術科では、イラストレーターであり俳優と様々な分野で活躍されているリリー・フランキーさんなどの方が卒業されています。実は、私の二女がここの卒業生で、娘が在学していたときに私はPTA会長をしていました。
 緑丘高校は現在は芸短大の附属高校ではありませんが、今でも密接な関係にあります。緑丘高校の卒業生の多くが芸短大に進学しています。また、緑丘高校生が芸短大で個展を開くなど、互いの施設を相互利用しています。そのことから、整備事業を進めるにあたり、緑丘高校の整備、もしくは共同利用できるスペースも併せて考えていくべきではないかと質問しました。
 担当課長の答弁から、図書館や緑丘高校と共同利用できる施設の整備についてもよく考えていることがわかりました。緑丘高校生も活用できる音楽ホールの新設、芸短大の学生食堂は緑丘高校生も利用できるようにするとのことです。音楽や芸術関係の進学を考えている中学生の方や保護者の方々は緑丘高校をぜひ検討してみてください。本当にいい学校です。
 2点目は2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて「文化プログラム推進事業」の予算が上程されおり具体的な内容を尋ねましたが、まだ国の指針がはっきりしていないため具体的な事業の検討はこれからのようです。

 28日(火)の商工労働部関係では、新エネルギー加速推進加速事業に関わって質問しました。現在、別府市等で行われている湯けむり発電事業では、事業の大きな課題としてスケール対策があると言われています。スケールとは、温泉管に付着する白い堆積物で、主要な成分は温泉蒸気に含まれる石灰(炭酸カルシウム)です。温泉蒸気でタービンを回した場合、最初は勢いよく回っても、スケールが付着するためメンテナンスが必要になってくるのです。湯けむり発電事業に携わっている知り合いの方に尋ねると、「スケールとの闘い」だと言われていました。
 当局の答弁では「大分県エネルギー産業企業会の『スケール対策部』というワーキング・グループでは、洗浄剤の開発、微量の電流を流してスケールの付着を防ぐ実験等を行っている」とのことでした。

 29日(水)の福祉保健部関係では、国が進めている無認可保育施設の認可化の状況、国保の広域化に関わりその課題について質問しました。
 現在、国段階では、国民健康保険料の平準化にむけた指針が検討されています。保険料の徴収率の低い市町村へ、ペナルティー的な負担が行われることのないように要請しました。

 続く30日(木)は常任委員会が開催されました。県警関係については、私は防犯カメラ設置の補助についての質問を。教育委員会関係では、三重総合高校久住校の学生寮の運営などについて質問するとともに、県立高校の学生寮の運営は県が責任持って行うべきだと意見を述べました。


2015年第2回定例会 一般質問行われる(2015/7/21~23)

 7月21日(火)から23日(木)まで一般質問が行われました。大分県議会では、各定例会とも一般質問できるのは12名と決まっています。別府市議会議員のときは、希望すれば全員できたのですが、大分県議会では一日4名の3日間の計12名となっています。県民クラブでは、毎回希望者が多く、なかなか順番が回ってきません。私ができるのは、9月に開催される次の第3回定例会だと思います。

 21日(火)、県民クラブから三浦正臣県議(日出町選出)が一般質問に登壇しました。霧で通行止めになることことが多い大分自動車道についての質問はとても関心のある話でしたので報告します。
 国土交通省が先日、昨年度の一年間の通行止めの合計時間が長かった高速道路のランキングを公表しました。悪天候・災害による通行止めでは、大分自動車道の日出ジャンクションから湯布院インターチェンジの上下線が271時間でワースト1位でした。この区間は、年間を通じて視界不良になりやすく、冬季には雪の影響もあるため、月平均22時間が通行止めになっています。東日本、中日本、西日本の各高速道路が管理する全国2,556のインターチェンジ区間のうち、県内の高速道路がワースト1位から12位までを独占しているそうです。霧が理由の通行止めも、全国でほぼ大分県の高速道路だけだそうです。
 21日(火)も霧で通行止めで、一般国道はとても渋滞していました。通った方は、大変だったと思います。三浦県議は、観光に及ぼす影響も大きいので、対策をどう講じていくかのかと質問しました。
 担当課からは、「効果的な防霧ネットの研究も進められている」という答弁があったものの、なかなか具体的な対策の答弁がありませんでした。県警本部長からは、「視界50m以下の場合、通行止め。50m~150mの場合、時速50kmに速度制限している。」と現在の通行止め・速度制限措置の説明がありました。
 私もこのままではいけないと思います。いい対策はないものでしょうか…

 22日(水)は、馬場 林県議(中津市選出)が登壇。昨年11月に制定された「まち・ひと・しごと創生法」に関わり、県の方針を質問しました。
 また、子どもの貧困問題に関わり、子どもの医療費助成について、県が子どもの医療費を無料にした場合に係る費用について質問しました。当局から「県で9億円必要。また、各市町村も、それに応じた予算が必要となる。国の医療制度として考えてほしい。」との答弁でした。
 人口減少社会を改善していくために、私も国の制度として子どもの医療費無料化を恒久的に行うべきだと思います。重ねて言えば、国による制度ができるまでは、県として先駆けて独自に行うことを検討すべきだと思います。

 続く23日(木)は、後藤慎太郎県議(大分市選出)と羽野武男県議(日田市選出)の2人の新人議員が登壇しました。
 後藤慎太郎県議は、農業法人を運営している農業問題の専門的です。その農業問題では、集落営農の課題について質問しました。とりわけ、特定農業団体の法人化の問題については、みなし法人から進んでいない状況を鑑み、今こそ水田を守る決意が必要と訴えました。
 その他、津久見高校海洋科学校が香川県と共同建造運行を協議している大型実習船について、また海事職員の確保が困難で遠洋航海実習ができない問題を質問しました。

 羽野武男県議は、障がい福祉施策について質問。障害基礎年金の申請に関わり、大分県が不支給決定率が24.4%と全国で一番高い問題を質問しました。羽野県議は、障がい者が安心して暮らしていくためには、個別のニーズに応ずることのできるサービス提供体制の整備、様々な相談に対する相談支援体制の充実が必要だと訴えました。
 また、県内の無料Wi-Fiの状況について質問し、観光客、とりわけ観光誘致に力を入れている外国人観光客のために無料Wi-Fi環境整備の必要性を述べました。
 7月28日(火)の大分合同新聞朝刊で、羽野県議の質問した無料Wi-Fi(公衆無線LAN)について、大分市・別府市・由布市が整備していくとの報道がありました。

 24日(金)からは、予算特別委員会が始まります。また、報告します。


2015年第2回定例会 代表質問行われる(2015/7/16・17)

 7月16日(木)と17日(金)、2015年第2回定例会の代表質問が行われました。大分県議会の代表質問は3人以上の会派に認められており、毎年の第1回定例会と第3回定例会の2回で行われます。今年度は統一自治体選挙が行われたので、第2回定例会の1回だけ行われます。慣例として、所属議員の多い会派から行います。
 16日に自由民主党の濱田 洋議員(九重町・玖珠町選出)、17日に私の所属しています県民クラブから久原和弘会派長(臼杵市選出)と公明党の河野成司会派長(大分市選出)が行いました。(代表質問は会派長が行うものと決まっているわけではありません。)私が特に印象に残ったものを列記してみます。写真は県民クラブの久原和弘会派長です。

【自由民主党の濱田 洋議員】
 Q.今後の財政収支見通しに関わり、県債残高が1兆円を下回るのはいつか?
 A.年々減らしているが、県債残高が一兆円を下回る時期を明言するのは難しい。これからの目標としたい。
 Q.全国で活火山の活動が活発となっているが、県内に3つある活火山の状況は?
 A.現在のところ特に変わった様子ではない。これからも監視観察を続け、登山者や自治体への情報提供に努めていきたい。
 Q.県立屋内スポーツ施設(武道館)の建設費はどのくらいになるのか?
 A.最低でも50億円はかかる。大分市とも連携し、平成31年のラグビーワールドカップまでに完成させたい。

【県民クラブの久原和弘会派長】

 Q.地方創生に関わり、UIJターン希望者へどのような支援を行うのか?
 A.東京に移住コンシェルジュを配置する。若者だけでなく高齢者の移住も前向きに考えていきたい。高齢者の移住については、医療費・介護費等の財政負担など国による仕組み作りが必要だと考えている。
 Q.地方分権についての考えは?
 A.地方分権の必要性は深まっていて、進めるべきだと考える。その際、権限と財源がセットでなくてはならない。また、県から市町村への権限委譲も積極的に行うべきだと考えている。
 Q.日出生台の米海兵隊演習で、覚書が遵守できなかったことについてどう考えるのか?
 A.九州防衛局に強く申し入れた。これからも米海兵隊演習の整理・縮小を要請していく。
 Q.今年度は中学校の教科書採択の年であるが、教科書採択について、どのように考えているのか?
 A.教科書採択は各採択地区によるものであるが、今後とも子どもたちにとって最良の教科書が提供できるよう、市町村教委に情報提供していきたい。

【公明党の河野成司会派長】
 Q.人口減少に対する対策は?
 A.全庁あげて取り組んで行く。まず、結婚・出産・子育て支援を充実させていきたい。
 Q.副生水素の有効活用は?
 A.大分県は全国の生産量の10の1の副生水素を生産している。純度を上げることや不純物を取り除くなどの技術的な課題はまだあるが、有効活用できるように支援していきたい。
 Q.伊方原発で事故が起きた場合、愛媛県からの避難民の受け入れ体制にかかる費用負担はどのようになるのか?
 A.負担は愛媛県となる。ただ実質的には、国が負担するこになる。

 来週からは一般質問が始まります。また、報告していきます。


2015年第2回定例会始まる(2015/7/9~8/6)

 本日7月9日(木)、本日、2015年第2回定例会が始まりました。第2回定例会は8月6日(木)まで行われる予定です。
 冒頭、広瀬知事の提案理由の説明が行われました。「県民中心の県政の基本に立って、安心・活力・発展の大分県づくりを、さらに前に進めてまいりたい。」と述べ、県政執行の基本的な考え方と補正予算編成が示されました。具体的な項目は下記の通りです。
 2015年度一般会計補正予算案は、400億1200万円で、これに既決予算を加えた一般会計総額は、6086億3500万円となり、前年度当初予算と比較すると2.8%の増で、2年連続のプラスとなる積極予算となっています。

(1)互いに助け合い、支え合う安心・安全の大分県
(子育て満足度日本一の実現)
・結婚の希望を叶える広域的な出会いの場づくりを支援。
・高額であるが治療効果の高い特定不妊治療を、国の制度に上乗せ支援。
(医療・介護の充実と高齢者の安心、健康づくり)
・本県の平均寿命は、男女とも10位内。健康寿命は、30位台と低迷。
・10月を健康づくり推進月間とし啓発キャンペーン。事業所ぐるみで健康増進に取り組む健康経営事業所の拡大。
・今後目指すべき医療提供体制を示す地域医療ビジョンを策定。
・看護科学大学において、これまで以上に幅広く行為ができる看護師を新たに養成。
・介護職員の身体的負担を軽減するため、介護ロボットの導入。
(障がい者の安心)
・就労先とのマッチングや就労継続支援A型事業所の拡大。
・療育機関への橋渡しを行うペアレントメンターを計画的に養成。
(地域の底力の向上)
・交通空白地域の集落間をつなぐための交通手段を、NPO等の地域の担い手と連携し、今以上にきめ細かく整備。
・民生委員・児童委員が活動する際の助けとなる事例集の作成や研修会を開催し活動をサポート。
(安全・安心な暮らしの確立)
・災害に備えて、危機管理を強化。
・広域拠点である大分スポーツ公園に、必要となる設備や防災行政無線の整備。
・高齢者の交通事故に関わり、事故が多発する地域において集中的に広報啓発。
・鑑識課と一体となった鑑識科学センターを大分市高江のインテリジェントタウンに整備。

(2)いきいきと暮らし働くことのできる活力ある大分県
(農林水産業の構造改革)
・ピーマンの拠点選果場の整備による県域流通体制の構築。
・「甘太くん」を2ha以上拡大する生産者を支援。
・輸出認定基準に対応した食肉検査体制を構築し輸出を促進。
・県南地域に低質材向けの中間集積地を整備。
・ヒラマサとブリとの複合養殖による経営安定に助成。
・フィレ加工品の生産能力向上に要する設備整備に対し助成。
(活力を創造する商工業等の振興)
・全国に通用する商品開発の支援。
・ネット通販による販路拡大を支援。
・東九州メディカルバレー構想に基づき、機器開発の支援。
・エネルギー関連産業の成長を促進。
・中小企業の情報通信技術やビッグデータを活用した新たなビジネスモデルの創造の支援。
・学生やUIJターン希望者に情報発信。
・留学生について就職支援コーディネータを配置。
(女性がいきいきと活躍できる環境づくり)
・コールセンター等の誘致補助金を拡充し雇用の創出を支援。
・「女性が輝くおおいた推進会議」を立ち上げ。
(地域が輝くツーリズムの展開)
・今月から始まった「おんせん県おおいたデスティネーションキャンペーン」終了後の切れ目のない取組を宮崎県と共同実施。
・定期便就航につなげる台湾からのチャーター便就航の支援。
・ツーリスト・インフォメーション・センターの整備に対し助成。

(3)人を育て発展する大分県
(力と意欲を伸ばす教育の推進)
・初の総合教育会議において大分県教育大綱を策定。
・グローバル化や少子高齢化など、変化の激しい時代の中、子どもたちに未来を切り拓く力と意欲を身に付けさせる教育の推進。
・学生にとって使いやすく魅力的な、そして、人間性豊かな人材の育成が図られる芸術文化短期大学キャンパスの整備。
(芸術文化、スポーツの振興)
・県立美術館が開館して3か月で既に20万人を超える来館者。今後、様々な企画展。
・埋蔵文化財センターの旧芸術会館への移転。
・ラグビーワールドカップ2019の機運醸成と大会準備に向けての推進委員会のを立ち上げ。
・東京オリンピック・パラリンピックに向けてキャンプ誘致。
・大分スポーツ公園内に、武道競技を中心としながら多目的に利用でき、全国規模の大会も開催できる屋内スポーツ施設を建設。併せて、災害時の現地調整所や広域搬送拠点臨時医療施設などの機能も整備。

(4)社会資本を整え発展する大分県
・残された高速交通ネットワークの整備。
・将来を見据えた東九州新幹線の実現に向け、宮崎県と連携して調査。
・公共施設等総合管理指針を策定。

 骨格予算と今回の肉付け予算を合わせた7月現計予算は、2004年度以来の6000億円台となっています。行財政高度化指針の目標とする2015年度末の基金残高323億円は、確保できる見通しだそうです。また、県債残高についても、2015年度末の残高総額が3年連続で減少。臨時財政対策債を除く実質的な残高も14年連続で減少とのことです。
 予算外議案については、「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用等に関する条例の制定」(県の機関における個人番号の利用に関して必要な事項等を定めるもの)、「大分県税条例等の一部改正」(地方税法等の一部改正に伴い、法人事業税に係る所得割の税率の引下げ及び外形標準課税の拡大等を行うもの)などが上程されています。



2015年第1回臨時会(2015/5/14~5/15)

新議長・副議長を選出、教育長の交代
 5月14日(木)と15日(金)、4月に投開票された大分県議会議員選挙で選任された議員による2015年第1回臨時会が開催されました。
 14日は、議席の決定、正副議長の選挙、常任委員会委員の選任と正副委員長の決定、議会運営委員会委員の選任と正副委員長の決定などが行われました。
 正副議長は議員による選挙の結果、大分県議会第71代議長に田中利明議員(佐伯市選出・自由民主党)、第95代副議長に麻生栄作議員(大分市選出・自由民主党)が選出されました。
 開会に先立ち、議員の自己紹介の他、広瀬知事の挨拶が行われました。広瀬知事は、取り組みの柱として①人口減少社会の解消に向けて「人を大事に、人を育てる」、②企業誘致を進め、「仕事を創り、仕事を呼び込む」、③地域ネットワークを進め、地域の活性化を進める、④発展を支える社会基盤の整備に取り組んでいきたいと挨拶されました。
 15日は教育委員会教育長に3月まで農林水産部長をされていた工藤利明さんが任命され、議会も同意しました。これからの教育行政を注視していきます。
 また、2014年度一般会計の補正予算と、国の法改正に伴う大分県税条例等の一部改正等の専決報告が行われました。

文教警察委員会に所属、学校現場で定年前退職者が多い実態は問題
 また、常任委員会の選任では、私は文教警察委員会に所属することになりました。新しい常任委員会の委員名簿は、近日中に大分県議会のHPに掲載されると思います。
 15日は、2014年度一般会計の補正予算議案の文教警察委員会審査も行われました。今回の補正は、退職者の確定に伴う、教育委員会関係退職手当に関するものです。退職者の状況を見ると、現在の教育現場の厳しい状況を感じせざるを得ませんでした。
 小学校・中学校・高校のいずれも定年前退職者数が見込み数を上回っています。このことについて、私は、その原因と見解を求めました。担当課長から「前年度より定年前退職者数は少なくなっている。病気や家族の介護等が主な理由と把握している。」との答弁でした。時間も限られていましたので、私は「学校現場が働き続けることが厳しい職場実態になっている事が原因だと考えている。見解の違いは一般質問で問いたい。」と発言しました。


原田孝司連絡先

〒8743-0833
大分県別府市鶴見8組3の上
TEL 0977-26-7669
FAX 0977-26-7669
E-Mail harada@ctb.ne.jp