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◆ ナプロウエスト ノウハウ ◆
「 ナプロウエストとは? 」
ナプロブランド西日本総代理店。(1988年創業) 代表の清正氏はナプロを国内に定着させた張本人であり、日本一早いGT−RのECUを 手掛けたチューナーでもある。その幅広く、深い知識により各有名チューナーへの助言も多く オートメカニック誌を始めとする各誌紙面へも数多く登場している。(匿名で。。) このコーナーではそんなナプロウエストから寄せられたノウハウを紹介する。」 ※ここでご紹介する情報は、清正氏が独自に収集したものを分かりやすくアレンジして 紹介、掲載したものです。 |
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| ■アンチノックデバイス(水+メタノール噴射) |
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先の大戦で各国の軍用機に採用された、水+メタノール噴射装置だが、こと日本機においては技術の未熟ゆえか、その評判は 余り芳しくなかった。 戦後書かれた軍用機の書籍にも、当時の搭乗員への取材か、作動すると「黒煙を吐く」とか「エンジンから振動が出た」との記述が多い。 ひどい表現になると、「水+メタノール噴射は高オクタン価燃料の代用にはならず、持たざる国の悲しさ」とまで書いてある… なぜ黒煙を吐くか? そしてそれは水+メタノール噴射が原因なのか? 答は否。 水(H2O)には黒煙の要素が存在しない。 メタノール(CH3OH)は炭素が存在するが、重量比で49.9%の酸素を含む含酸素燃料であり、その燃焼には黒煙が出ない。 では何故に黒煙が排出されたのか? それについては、なぜパワーアップが可能を考えた方が理解できる。 よく言われているように、水は蒸発し気化潜熱を奪い吸気を冷やす。 (吸気に含まれた水蒸気の分、充填効率向上は落ちる) 吸気温の低下のメリットは、アンチノック性が向上すること。 単に充填効率がアップしても、エンジン出力が上がる訳ではない。 かえってリーンバーンになり出力は低下する。 重量の低い空気が早く吸入され、不足するガソリンを補うため、ガソリンを注入する「加速ポンプ」が キャブレター(正しくはカーヴュレーター=炭素供給装置)には設置されていた。 この加速ポンプの、噴射時期、噴射量の精密な制御が機械式では無理で、ひいては噴霧粒径も粗く、結果として排気管から黒煙を吐いていた。 レーシングカーで一世を風靡したウェーバー、ソレックス等のツインチョークキャブレターは強力な加速ポンプを持ち、加速のたびに威勢良く 「黒煙」を吐いていた。 ドライバーからはあまり見えないので、問題にはならなかった。 勿論、製造メーカーの制御技術が一枚上手であったことも事実。 次にメタノールは単なる凍結防止剤は完全な誤り。 当時の拙い技術ではやむを得ないとも言えるが、化学者の協力も有り、現在の学術報告では、 メタノール噴射は自身のオクタン価(RON=112、MON=91)をはるかに超える、オクタン価200以上に相当するアンチノック効果が報告されている。 「持たざる国」の悲哀は物より「技術」であったかも。 以上濡れ衣を着せられた「水+メタノール噴射装置」の名誉?の為に… 追記: 水+メタノール噴射は、なにもレシプロエンジン機に限るものではない。 国産初の旅客機YS-11はプロペラ機ではあるが、 ジェットエンジンでプロペラを回す、ターボプロップ機。 夏期はこのジェットエンジン内に、水+メタノールを噴射していた。 夏の気温上昇に伴う空気密度が、エンジン出力低下とペイロードの減少をもたらし、 その対策としてである。 |
| ■ナプロ GXのアンチノック効果 | ||||||||||||||||
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Summary ナプロGX(アメリカ名=G-2000)をチューンドGTRにレギュラーガソリン使用時に添加して ノッキング消滅効果を得られたので報告する。
■ノック検出法 ノック検出には、JECS製ビジュアルパワーのパワー表示が、0〜5Vのエアフローメーターの 出力を計測し、且つピークホールドであることからECUのノックセンサー端子に接続し、パワー 表示値を0〜5Vのノックセンサー出力電圧と換算し、測定した。 パワー表示の較正はエアフローメーター出力値(0〜5V)を同時計測し0〜5Vに相当する パワー値を求めた。 ■実施状況 新エンジンを搭載後約600kmの1次慣らしを終え、約60Lのレギュラーガソリンを補給した。 2400〜3500rpmにスライトノック(軽量のスパークノック)を認めた。 次にナプロGX70cc(約990:1)を添加し20分後にノッキングの消滅を確認した。 2回目更に60Lのレギュラーガソリンを給油し、今度は40ccのGX(1500:1)を添加して ノッキングを計測したが、全くノック発生を認めなかった。 ■結論と考察 ナプロGX(G−2000)のアンチノック効果は、従来オクタン価に換算し2〜3の向上 (添加率 2000:1)が確認されていた。 そして、アンチノック性を求める場合はGXレーシングを添加するのがセオリーであった。 しかし、今回のパワークラフトのハイパワーチューニングカーにレギュラーガソリンを入れると 言う壮大な実験?で、GXにもかなりのオクタン価向上効果(アンチノック性)が確認できた。 GXのアンチノック製は推定であるが、その助燃効果が大きく寄与していると考察できる。 オットーサイクルエンジン(予混合火花着火)の限界でもあるノッキングは、スパークプラグに よる正常な着火後、急激に熱、圧力が上昇し(定容入熱) まだ燃えていない混合気(エンドガス) が自己着火することにより発生する。 ここで混合気の燃焼速度が十分に速ければ、自己着火発生以前に正常な燃焼が終了し ノッキングの発生はなくなる。 ナプロGXは、ガソリン(アルカン=鎖式脂肪族飽和炭化水素)に含まれる燃焼を阻害する ワックス、ポリマー類の不燃成分を分子レベルまで分解し、燃焼速度を大幅に向上させる。 |
| ■各種バイオ燃料の将来展望 |
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■解説 【バイオ燃料】 @Bioethanol(バイオエタノール) 和名=酒精 化学式 C2H5OH ・甘しゃ(さとうきび)、コーン等で発酵蒸留して得られるアルコール。 植物由来の為、Well to tankでCO2を吸収し、tank to wheelでは放出するが、全体としては変化しない カーボンニュートラルの燃料となる。 飲用可。試薬で購入しても酒税がかけられていて高価。日本でも2003年より3%をガソリンに添加出来る様に なった。(E3燃料) 分子量 46.0 真発熱量 6400kcal/kg 理論空燃費 9 含酸素率 34.8w/t% ABiodiesel(バイオディーゼル) FAME ・菜種油を主原料とするものと、廃食油を原料とするものがある。 最近では静岡県で菜種油原料のものが日本でも生産されている。 BBioETBE(バイオ エチル ターシャリティ ブチル エーテル) 化学式 C2H5OC4H9 ・バイオエタノールとイソブテンを原料としたガソリン基材。エタノールよりガソリンとの相容性が良い。オクタン価も高い。 分子量 102 真発熱量 8400kcal/kg 理論空燃費 12.1 CBiogas(バイオガス) 主としてメタン 化学式 CH4 ・主として家畜の糞を貯蔵発酵させて得られるガス燃料。 DBiomethanol(バイオメタノール) 和名 木精 化学式 CH3OH ・木材を主原料としたアルコール。有毒。燃焼してホルムアルデヒドを発生する事がある。 分子量 32 真発熱量 6400kcal/kg 理論空燃費 6.4 含酸素率 50w/t% EBioMTBE(バイオ メチル ターシャリティ ブチル エーテル) 化学式 CH3OC4H9 ・バイオメタノール+イソブテンから合成したガソリン基材。RON117と高オクタン価だが、公害問題から使用が禁止 され、ETBEに置き換えられた。 FBioDME(バイオ ジメチール エーテル) 化学構造式 CH3−O−CH3 ・CO=一酸化炭素+H2=水素の合成燃料。従来の原料は石炭、天然ガスであるが、バイオガスを原料とした DMEを指す。 LPG同様比較的低圧で(0.6Mpa)で液体化する。 セタン価が55と高く、含酸素燃料である PM(パティキュレート マター=排気黒煙)がでない。 潤滑性に乏しく、各種シール類との整合性も低く漏れやすい欠点を有す。中国では石炭、天然ガス由来の DMEを家庭用燃料として試験的にしようしている。 GBiosyntheticfuel(バイオ シンセティック フューエル) ・各種バイオ由来の燃料をブレンドして、石油由来の燃料に性状を合わせた合成燃料。 HBiohydrogen(バイオ ハイドロジェン) ・各種バイオ由来のガスから取り出した水素。 Ivol%(ボリューム%) 容積比率 対語 w/t%(ウエイト %) 重量比 J超臨界 水その他の溶媒を、超高温、超高圧にして液体状態のままにしたもの。 超臨界水には油やプラスチックも溶解する。 |
| ■Anecdote T |
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太平洋戦争(第二次世界大戦の日本対、米英豪の闘い)中、戦闘機をチューニングした話が伝えられている。 おそらくこれは唯一の例であろう。何故ならば軍隊における規範の厳しさは現代人の想像を超えるものがあり 兵器の改造はおろか、部品一つの紛失も、隊をあげて徹夜で探さなければならない程であったからである。 しかも、兵器に関する処罰は始末書等では済まず、降等(階級を下げられる)、進級停止、隊付(配置を外さ れ予備人員になる)などの処分が待っていた。 舞台はニューギニア島と東隣のニューブリテン島。機種は陸軍の三式戦キ61、のちに「飛燕」の愛称で親しまれた 日本空軍唯一の液冷エンジン搭載戦闘機である。 ※ニューブリテン島には有名なラバウル基地があった。 ※日本には空軍は存在せず、陸海軍の航空隊を総称して日本空軍と呼んだ。 ※「飛燕」は設計主務 土井武夫(ゼロ戦設計者の堀越二郎と東大航空科同期)共に当時30代半ば。 戦後初の国産旅客機YS11を堀越と共同設計。 「飛燕」に搭載されているエンジンは、独空軍のメッサーシュミットBf109にも搭載されているベンツのDB601をライセンス 生産した「ハ-40」。 SOHC 倒立V12気筒 4バルブ 機械式直接燃料噴射 ニードルローラーベアリングクランクシャフト と、現代でも最先端のメカが、約70年前に完成していたのは驚異であるが、当時の日本の量産技術の遥か 及ばないメカでもあり、戦争末期にはトラブル続発で、空冷エンジンの三菱系「金星」=陸軍名「ハ-112」に交換 されて、五式戦キ-100になった。 「飛燕」のチューニングは、エンジン本体、過給器から機体の軽量化、バランスまで及び、初めから装備されていた ゼロ戦用の20ミリ機銃(スイスのエリコン社のライセンス生産品)もあって、メカ好きに興味が尽きない話である。 詳しくは「秘めたる空戦」(三式戦「飛燕」の死闘)-松本良男 光人社NF文庫を読まれたし。 ※参考 戦闘機「飛燕」技術開発の闘い-碇 義朗 光人社NF文庫 |
| ■アンチラグシステム Anti Turbo-lag System |
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■Summary 排ガスをエネルギー源にするターボ(正しくはTurbo Super Charger)におけるスロットルOffからの再On時 の過給圧の立ち上がり遅れ(Turbo-lag)は、そのエネルギー入熱から不可避のものと考えられていた。 しかしスロットルOff時に排ガスの膨張エネルギーをタービン入り口で最大となるようにECUで制御してやれば Turbo-lagは最小限に押さえられる。 Keywords:Anti Turbo-lag System Turbo-lag semi-missfiring ■アンチラグシステムの歴史 1990年代WRCをはじめとするレースにおいて、missfiringと呼ばれるシステムがターボチャージャーのTurbo-lag解消策 として盛んに用いられてきた。 正しくは「再燃焼システム」と言うこのシステムには、タービンを回転させる為必要とする以上のエネルギーを与える為 排気バルブ、同ポート、同マニホールド、ひいてはタービン本体の耐久性を縮めてしまう欠点を有していた。 実際WRCではタービンの想定寿命は2000km以下であり、全走行区間で6個のタービンを使用したチームもあった。 またエンジンにも二次エア導入の配管を必要としたり、制御用ソレイドバルブも設置しなければならなかった。 ■semi-missfiring Anti Turbo-lag System開発の狙いと効果 二次エア配管、ソレイド等のエンジン改造なしにAnti-lagを実現出来ないかを考えていた時に、Dr.T.Maruyamaから 提供を受けたスピードをParameter(媒介変数)にした複数のADV(点火進角)、KMR(燃料調量)を持つMulti-Map 制御のECUと合わせて、エンジン改造不要のSoft OrientedなAnti-lag Systemが可能になった。 1995年BNR32(32スカイラインGT-R)を始めにsemi-missfiringによるAnti-lag SystemをECU内のROMに組み込み PowerCraft(山口県)のGT-Rが1996年の筑波スーパータイムアタック(REV SPEED誌主催)総合2位、同97,98年は 新記録で2連覇、また、98年アムクレイドヅラッグレースではT.Sugi(北九州)がBNR32で総合優勝した。 ■現在のAnti-lag System スバルはWRC参戦のGDB(インプレッサ)にプロドライブ(英国)と共同開発した失火させないAnti-lag Systemを採用 している。また系列のSTIでは同システムを組み込んだECUを発売している。 日産もJGTC-GT500に参戦するZ33(市販車とは異なりツインターボ搭載)にAnti-lag System採用を発表している。 元祖missfiring Systemの三菱も当然これらを採用していると推定されるが、発表されていない。 ■総説 現在各ワークス系で採用しているこれらのAnti-lag Systemがわれわれの開発したsemi-missfiringによる Soft OrientedなTurbo-lag解消システムと完全に同一なものかは解らないが、基本的に技術者の考えは同一な ものに向かうことが多い。それからすると方向性は同じであろう。 さすればメーカーより10年先にこれらのAnti-lag Systemを完成させていた技術的方向性は、試行錯誤の末とは 言え間違ってはいなかった。 ADV,KMRともに改良の余地はまだある。現在ではKnock Control SystemをMulti-Map化してAnti-lag System の改良をはかっている。 ■Lag-Less Systemの可能性 ターボを採用する限り、Turbo-Lagと発進トルク不足解消は望みようがないと信じられているが、小排気量エンジンに ターボで最大出力とトルクを確保し、しかも発進トルク、Turbo-Lagの問題を解消できるシステムが存在するとしたら夢の ようであるが、可能性は十分にある。 Keywords:Linear Accelerator Quantum Mechanics Quantum Mechanics専門家の協力が得られれば、内燃機関のさらなる進化がある。 |
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■ノッキングとプレイグニッション Knocking and preignition |
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■ノッキング(Knocking) ガソリンエンジンの出力向上はノッキングとの闘いの歴史でもあった。 「ノッキングさえ出なければ壊れなかった」「ノッキングが出た為にパワーが頭打になった」の言葉は ガソリンエンジンの限界がノッキングにあることを示している。 そのガソリンの機関の大敵!ノッキングの影響を説明する。 オットーサイクル(予混合火花着火)をとるガソリン機関では、あらかじめ空気と混合したガソリン(混合気) を圧縮する(断熱圧縮)。断熱圧縮され温度が上昇した混合気に火花着火する訳だから、急速に高温高圧 となり未燃焼混合気(エンドガス)が自己着火をおこすことがある。 この時の衝撃波は300m〜2000m/秒にも達し、燃焼室内に激しく衝突を繰り返し温度境界層をμmに 薄くする。薄くなった温度境界層を通して2000℃の燃焼熱がピストン、シリンダー等に急激に移動し溶損する。 □ノッキングやプレイグニッションを含めた「異常燃焼」をかつてはデトネーション(detonation)と表現していた。 ところが英語のdetonationには「異常」の意味は含まれていない。英語のdetonationとは火薬の正常な 爆発(爆ごう)のことで、その燃焼速度は一番遅い黒色火薬でも1500m/sec、ニトログリセリンでは6000m/sec もあり、この速い衝撃力で破壊する。 ノッキングによるエンジン燃焼室の破壊は、温度境界層の剥離による急激な熱移動によるもので火薬の爆発 とは根本的に破壊原理は異なる。 (但し、米語のdetoneeshonは「超音速の衝撃波を伴う爆発燃焼」の意味を持つ) □アルミ合金ピストンが2000℃にもなる燃焼熱に耐えられるのは、吸気毎に混合気(ガソリンの気化潜熱) に冷却された温度境界層の断熱による。 □ガソリン機関の熱効率には30%の壁が存在すると言われている。(小型ディーゼル機関は40%位) 最も効率の良い4バルブDOHC機関でも28%くらいである。 もしオクタン価120のガソリンが量産出来るとすれば、圧縮比13:1以上に上げることが出来35%を超える 熱効率が得られ、CO2排出も減らせる筈だが、その高オクタン価ガソリン製造により多くのエネルギー消費 があり、トータルのCO2排出量の低減は得られない。 熱効率(CO2排出低減)の点でガソリンエンジンの未来は厳しい。 |
| ■ナプロ−G(テストレポート) |
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■スパークノック、エンジントルク、パワーの向上 □HC11アルト(H10年式) 走行9900km キャブレター仕様 パワークラフト社用車(山口県 下松市) 電話0833-43-6968 ※満タン約28LにナプロG1缶添加後、3日間走行。「点火時期をノッキングがはっきり判るように調整し 添加後20分ではあまり変化しなかった。 1時間後ではノッキングのカリカリがチリチリレバルまで低下 した。 しかしその後、チリチリは消えなかった。」 次回満タン時さらに1缶添加して変化を見る事とした。 □HCR32スカイラインGTS−t(H5年式) 走行116000km オーナー 菰田秀樹(熊本県 荒尾市) マフラー、エアクリーナー交換 ブースト圧0.8kg(ノーマル) ※点火時期を進めたテストROMに交換して、レギュラーガソリン20L補給。レギュラー/ハイオク比は 約1:1(推定オクタン価95) ノッキング音カリカリを確認してから、ナプロGを2缶添加。約20分で カリカリ音がチリチリ音に変化を確認。50分経過でノッキング音の消滅を確認。エンジンレスポンス、 トルクアップが体感出来た。 ■スパークノックの低減レベルの比較データ □パワークラフト車(アルト) 点火進角値 +4度 ※標準進角値においても軽くノッキングしていた。4度進角させノッキングを顕著にした状態で、満タン 約28Lに1缶添加。カリカリ音はチリチリ音まで低減。1週間後満タン時に1缶添加。今度はチリチリ音 も消滅。ナプロGのオクタン価向上効果が確認出来た。 □HCR32(菰田車) ※トルク、パワー共に体感で向上してきた。長期テスト継続中。 □カローラワゴンBzツーリング+5バルブ4AGエンジン(H10年式) エーライン社用車(北九州市) 電話093-618-5552 ※敢えてレギュラーガソリンを満タンにしてナプロG2缶を添加。100キロオーバーで出ていたチリチリ音 が完全に消滅。 □FC3S(RX7)+TD0625Gタービン+サイドポートチューン エーラインにてチューニングしたオーナー車 ※自宅にて2缶添加してサーキット走行実施。トルク、パワーの向上を体感 ■中間報告 初回の添加は軽自動車においても2缶添加する事が必要と考察される。 |
| ■ナプロオイル レーシング5W−60 |
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現在ナプロオイルの主力オイルで(株)Pccより防衛庁に納入されているオイルです。 5W−60のSuper WideLength MultiGradeと、低い粘性抵抗による高レスポンス、数回のサーキット走行 に耐える超長寿命の軍需オイルです。 ※Super WideLength MultiGrade=スーパーワイドレンジマルチグレードのコピーは1990年ナプロウエストが考案して ナプロオイルカタログに最初に表記したコピーで。著作権を留保します。 ■実車テスト 車種:BNR32(32GTR) H7年式(32最終期型) 走行約3万km(テスト時) オーナー:黒田 悟(福岡県 大牟田市) 主要チューニング: ・34GTR純正セラミックタービン ・東名カムシャフト 264度 IN/EX ・HKSスライドカムプーリー (バルタイ変更) ・東名メタルガスケット(1.2mm) ・HKSオイルクーラー13段 ・ナプロウエストマルチマップECU ・HKSツインパワー 出力:486PS ブースト1.1kg HKS九州シャーシダイナモ計測 実施状況: レーシング5W−60を使用し、オートポリス3回、HSR2回をスポーツ走行。(1回25分) オイル使用走行 距離4000kmを超えた時点でオイルを新油に交換。抜いたオイルをUSAの第三者分析機関へ送付し分析 した。 分析した油中には、問題となる金属成分(銅系はベアリングメタル、アルミ、シリコン系はピストン、鉄系は シリンダーの磨耗成分)は痕跡程度しか存在せず、少量のsoot(煤=すす)と微量の水分とが存在したに 過ぎなかった。 全酸化度も5段階の4(5=新油)と更なる使用を可能とする評価であった。 現在テスト車のオーナー(兄弟で2台のBNR32所有)はレーシング5W−60をサーキット走行を含め約1年 使用して交換している。 |
| ■サーキット走行対策 |
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サーキット走行される場合の車両の対策は、ブーストアップ、マフラー、エアクリーナー交換、ECU交換 程度のライトチューニングでも、下記の項目はしっかりと対策しておいて下さい。 1.水温対策 (1)ローテンプサーモスタットでラジエータへ行く冷却水を、より低温度で開弁する。 (2)精製水で冷却水ラインを洗浄し、プロピレングリコール(PG)等のより高性能クーラントを使用する。 出来れば新車購入時にやっておく。ただし、ホンダ、トヨタ車の冷却水はベースに精製水を新車充填時 から使用しているので水垢が付かない。 (3)ラジエータクーリングパネル(導風板)もそれなりに効果がある。 (4)ラジエータクーリングファンのON水温を下げる。 (ECUで下げるソフトオリエンテッドと、ローテンプ スイッチをラジエータやエンジンに貼り付ける二つの方法がある。) 32,33GTRやランサーエボリューション等はECUで変更可能。 ローテンプSWの貼付けタイプは低コストで純正ファンSWと並列接続の為、万一のトラブルにも問題が 出ない。冬季は中間コネクタを抜くだけで、純正のON温度に復帰出来る。 (5)ウォーターポンプをサーキット走行用に交換する。(GTRはN1仕様) この場合、夏季の渋滞時のオーバーヒート対策として、ECUで水温上昇時に自動的にアイドル回転が 上がるようにデータ設定する。 ※純正ウォーターポンプは翼の枚数が多く、高回転時にキャビテーション(cavitation)を起こし、冷却水中 に瞬間的に(水蒸気の)気泡を発生させやすい。 この気泡はラジエータキャップから冷却水をリザーバータンクへ噴出させ、エンジンのウォオータージャケット の温度を著しく上げる。 純正ウォーターポンプを使用するならポンププーリーを大径プールーに交換する。 2.油温度対策 (1)オイルの選定 サーキット走行を前提とするなら、迷うことなく100%化学合成のオイルをお薦めする。 それも、希望小売価格が3,000円/1L以上で、5w−50のマルチグレードSJ〜SLクラスのオイルが望ま しい。これを充たすオイルには問題のあるものはない。各オイルメーカーの最高ランクのオイルは殆どこれを 充たしている。 交換サイクルは各メーカーに尋ねてみる。各社とも実験と使用済みオイルを分析したデータから、走行条件 に応じた寿命を割り出してお薦めの交換サイクルを指示してくれる筈である。 例をあげれば、上記の100%化学合成油は通常走行ではどれも5000km以上の走行に耐える。 中には、サーキット走行でも複数回に耐えうる高性能オイルも存在する。 油温度も130℃に十分耐える。 (2)オイルクーラー オイルクーラー選定のポイントは、費用(価格+工賃)対効果(油温度の低下度数)であるが、GTR等の オイルジェット+クーリングチャンネル付きのエンジンでは油圧低下も大きな問題である。 クーリングチャンネル付きのエンジンは、ピストン冠面温度を裏面からオイル冷却しているのでクーリング チャンネルへの流入オイル量が減るだけで、ピストン冠面温度を上昇させる。 このことはエンジンのノッキング限界を下げて、エンジンブローの危険性が増す。 折角油温度を下げて、オイル寿命を延ばし、エンジン潤滑を保つ為に付けたオイルクーラーがエンジン ブローの原因になっては本末転倒! (3)ヒートシンク GTRやランサーエボリューションではオイルパンにヒートシンク(住友精密製 型式XH1289 200mm ×52mm フィン高20mm)を数枚貼付け出来る。 また、オイルエレメント移動キットを付けた場合は、オイルエレメントにもシリコングリスを塗り、ステンバンド で固定出来る。 油温度低下はランサーで20℃以上、33GTRで20〜25℃、アンダー整流板付きの34GTRでは35℃ (最高油温度110℃)の効果が得られた。 ライトチューンではオイルクーラーが不要となる効果があった。 |
| ■アンチノック効果を持つ物質 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| ■水素化分解潤滑油ベースオイル |
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かつて鉱油系基油として最適と評価されていたUSA Pennsylvania産原油は V.I(Viscosity Index=粘度指数)100の基準になるなど高性能基油であったが、近年油井が枯渇し Pennsylvania基油100%を表示したエンジンオイルは減少傾向にある。 代わって鉱油系の頂点を極めたのが水素化分解油である。 水素化分解は「水素化精製」をさらに過酷な条件で水素処理し、不要な有害成分を分解処理して高性能 の基油を製造する方法である。 化学合成油と決定的に異なる事は、合成油はナフサを分解してエチレン、プロピレン等のGasや BTX(ベンゼン、トルエン、キシレン)等の液体原料にして、目的の分子構造に合成して製造する。 「合成」とは化学原料を「合」わせて、目的とする構造に「成」すということであり、「水素化精製」 「水素化分解」のような「分解反応」とは明確な定義をもって区別されている。 □水素化精製 条件 温度 226〜430℃ 圧力 2〜10Mpa(約20〜100atm) ※比較的穏やかな条件下 触媒 Co−Mo−Al2o3 Ni−Mo−Al3 効果 色相、残留炭素分、耐熱性、酸化安定性の改善 硫黄分、全酸価の減少、粘度指数の若干の向上 □水素化分解 条件 温度 340〜410℃ 圧力 7〜21Mpa(約70〜210atm) ※過酷な条件下 触媒 Ni−W−Al2O3−S@O2 Ni−Mo−Al2O3 □水素化分解基油の特長 ●高粘度指数の基油が得られる(ミディアム105、シビァ130) ●硫黄、窒素、酸素化合物等不要成分を含有しない基油が得られる。 ●油井産地にかかわらず優れた基油が高収率で製造できる。 ※水素化分解にともなう副生成物として、各種GAS類、ガソリン、灯油・軽油が産生する。 水素化分解への多額の設備投資の第一義はこの副生成物にある。 |
| ■化学合成潤滑油ベースオイル(基油) (1) | ||||||||||||
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■エステル(ジエステル、ポリオールエステル) ポリαオレフィンと並び合成潤滑基油の双璧をなすエステルは、分子内に2基のエステル結合を持つ ジエステルと、3基以上を有するポリオールエステルがベースオイルに使用されている。 構造式
ジエステルは石油系のDOAと石油−油脂系のDOSがあり、それぞれ二塩基酸とC6以上の1価脂肪族 アルコールをエステル化して造られる。 ポリオールエステル類はエチレン、メタノールをアセトアルデヒド、プチルアルデヒド化しホルムアルデヒドと 反応させ、ネオペンティルグリコール、トリメチロールポロパンを得てさらに、油脂系、または合成系脂肪酸 (C5〜C10)と反応させてエステル化するという複雑な合成過程を経て作られる。 ■エステル系基油の特長 □極性基を持ち金属表面に吸着しやすい。 □摩擦低減効果が高く、油膜破断しにくい(特にポリオールエステル) □オレフィン系程ではないが、鉱油系より高耐熱性(特にネオペンティル系エステル) ※エステルの吸着は電気的極性による物理吸着と、加水分解による発生酸による化学吸着で、基油自体に 油性剤能力を持つ。この吸着膜は破断してもすぐに回復する。(但し、油温度130℃以下) ■エステル系基油の欠点 □合成過程が複雑で、用途も限定されるので高コスト(特にポリオールエステル) □オレフィン系に比べ粘度指数が低く、加水分解性の為、耐久性に劣る。 □吸着性が高すぎて摩擦調整剤等の吸着を妨害することもある。 |
| ■化学合成潤滑油ベースオイル(基油) (1) | ||||||
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■ポリ−α−オレフィン(オレフィンオリゴマー) 水素(H)と炭素(C)からなる合成パラフィン(CnH2n+1)系炭化水素油
ワックス(Bitumen Wax)を分解して造るワックス系と、エチレンを低重合して造るエチレン系がある。 ワックス系は炭素数分布が広く粘度指数はあまり高くない(約100) エチレン系は炭素数分布が揃った純粋なαオレフィンからなり、年度指数も高い。(120から180) ■ポリ−α−オレフィンの特徴 □粘度指数が高く、温度変化による粘度変化幅が少ない。 □低温流動性がよく、粘性抵抗が低い。 □分子間結合エネルギーが強く(450kj/mol)熱安定性が高い。 □引火点が180〜320℃と高く難燃性に優れている。 □蒸発特性に優れていて油消費量も少ない。 □コスト面でポリオールエステル類よりも有利。 ■ポリ−α−オレフィンの欠点 □油性(oilness)はエステル類より低い。 □ベースオイルのコストは当然鉱油系より高い。 ※かつては鉱油系基油より高コストであったポリ−α−オレフィンも(基油価格で5〜10倍) 各種 化学製品中間原料(洗剤)として大量生産されるようになり、そのコストもかなり下がってきた。 |
| ■オイルの劣化 | ||||||||||||||||||||||
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■オイルの劣化は内的要因と外的要因に分類される。 内的要因とは油自身の変化−酸化であり、外的要因は汚損である。 油の酸化は粘度増加や金属腐食の原因になり、汚損は同じく粘度増加やスラッジ形成の原因になる。 ■酸化防止剤 □連鎖反応停止剤 油分子の酸化連鎖反応のもとになる遊離基と反応し不活性化する、フェノール、芳香族アミン化合物。 低温度領域で優れた酸化防止効果を持つが、潤滑油として使用過程で消費されると酸化進行は急速 に進む。 □過酸化物分解剤 潤滑油使用過程で生じる過酸化物と反応して安定化する、S(硫黄)、P(燐)化合物。 消費されても酸化進行速度にはあまり影響しない。高温度領域で効果が高い。 □金属不活性化剤 トリアゾール、チアゾール類。酸化触媒となる金属類の表面に不活性皮膜を形成(metal passivator) したり、油中に溶出した金属と反応し不活性化する(metal deactivator)がある。間接的酸化防止効果 を持つ。 ■多機能潤滑油添加剤 ZnDTP(ジアルキル-ジチオ燐酸亜鉛)
現在の内燃機関油必須とも言えるZnDTPは優れた酸化防止剤、腐食防止剤だけでなく、優れた 磨耗防止剤でもある。 酸化防止剤としては、連鎖反応停止剤、過酸化物分解剤の両機能を持つ。 ジアルキルタイプよりアリールタイプの方が耐熱性に優れているとの報告がある。 最近は一部のオイルにはより高性能を狙って、潤滑性の高いSnDTP(アリール-ジチオ燐酸錫)を 添加したものも実用化されている。 |
| ■化学合成油の歴史 |
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■化学合成油の歴史には第二次世界大戦における石炭液化事業まで遡る。 第一次世界大戦に敗れたドイツは中東の石油権益を封じられ、国内の自覚的豊富な石炭(ルール、 ザール炭田)の液化に取り組み、FT合成油の開発に成功した。 FT合成油、液化石炭油からは燃料(合成重油、合成ガソリン等)のみならず、高性能潤滑油も開発し メッサーシュミットMe109、フォッケウルフ190の潤滑油に使用された。 戦後これらの技術を入手した米軍は、軍用潤滑油の化学合成油化を進め、1949年までに全ての潤滑油 作動油、油脂類を科学合成化した。 *FT合成油 ドイツのカイザー・ヴィルヘルム石炭研究所のフランツ・フィッシャーとハンス・トロプシュが1923年に開発 した合成ガス(H、CO)から直鎖系炭化水素を得る技術。 現在ではGTL(Gas To Liquids)として定着している。 GTLはLNG(Liquefied Natural Gas=162℃に冷却液化した天然ガス)とは全く別の軽油に似た液体燃料。 南アフリカでは軽油のみならず、ガソリンもGTLで生産する。 *石炭液化(ベルギウス法) 炭素(C)=固体を直接液化するには、水素(H)と反応させ炭化水素(HC)化するのが一般的な方法。 ポイントは如何に少ないエネルギーで炭化水素化するかの触媒の開発にあった。 微粉炭+重油+触媒を高温(450℃)高圧(300atm=30Mpa)下で水素と反応させると(水素化分解の 一種)高収率で軽重油が得られる。 ■世界最初の化学合成潤滑油 1946年発売されたUCC社のPrestone Motor Oilが世界最初の科学合成エンジンオイル。 しかし当時は安価な鉱油の全盛期で、レーシングカー、特殊寒冷地仕様車両に使用されただけで普及せず 市場から消えていった。 次に化学合成油が市場に現れたのは1970年代。これもオイルシールの膨潤性が鉱油使用を前提にした シーリング特性と合わず、オイル漏れが多発し市場から消えた。 (合成油の主成分のうち、ポリαオレフィンはシールを収縮させ、エステル類は膨張させる。両者を巧く配合し 膨潤特性を鉱油に合わせる事が重要) 1990年代以降は各オイルメーカーとも経験を積み、現在の化学合成オイルには上記のようなトラブルはない。 |
| ■化学合成油と鉱油 |
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■Summary 自動車用潤滑油として化学合成油が本格的に普及してから15年になる。 現在ではエンジン油のみならずギヤ油、ATFとしても化学合成油が普及している。 化学合成油の優れた潤滑性、耐久性、耐熱性を鉱油と比較し、両者の決定的な差をその成分から 解説する。 ■鉱物系潤滑油 原油からガス成分、ガソリン、ナフサ(粗製ガソリン=化学原材料)、灯油、軽油、重油等の各種留分 を取り出した後の残さ油からベースオイル(基油)が造られる。 成分中にCa、K、Na、Mgの化合物を含むので、英語ではMineral Oilと言う。 また各油井により成分が異なりベースオイルの性能が産地により大きくバラツキ、潤滑に有害な成分が 残留している事もある。 ■化学合成油 ナフサから分子設計してベースオイルが造られる。主成分はポリαオレフィンとポリオールエステルで 各種ミネラル等の不純物を含有しない。 不純物を含まないので各種添加剤(酸化防止剤、清浄剤、分散剤等)の効果が高い。 ■部分合成油 その名のとおり鉱油に性能向上を狙い合成油をブレンドした潤滑油で、コスト、性能共に両者の中間に なるが、耐熱性は鉱油のままで向上しない。 何故なら油の耐熱性は、成分中の一番分解温度の低い成分で決まるからで、耐熱性の高い成分を添加 してもその油の耐熱性は変化しない。 ■半化学合成油 この奇妙な油の名は正式な分類にはない。これは「水素化分解油」をその製造メーカーが化学合成油 の高性能なイメージにあやかろうと付けたようだが、学術的分類ではあくまでも鉱油の範疇に入る。 水素化分解油そのものの性能は、鉱油系では最高性能といえるものでコストパフォーマンスは高いが 各種ミネラル成分は鉱油のまま。(ミネラル成分の除去はコストが高くつき、むしろナフサから合成した方 が安くつく) 従って、各種添加剤の効果は、ミネラル成分によって阻害される恐れが残っている。 |
| ■ガソリンの選び方 |
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ガソリンを元売りのメーカーで選定して、特定のメーカーのみを購入しているユーザーも多いが、これは あまり意味がない。 元売りのメーカー名の看板を掲げているスタンドのガソリンが、そのメーカーのガソリンであるかはどうか は分からない。 例を挙げれば、A社の場合関西以西ではB社と提携してA社のスタンドでは、ある時はA社のガソリンが またある時はB社のガソリンがタンクに入っている訳で、ユーザーは自分では選べない。(混ざる場合も 考えられる。) 同じA社が北海道では精油所がなく、C社の供給を受けていて、A社と信じて買っていても 実際はC社のガソリンを買っている訳になる。 勿論「うちは看板を出しているメーカー以外は一切入れていない」と宣言しているスタンドの社長もいるが その事を表示しているスタンドはあまりない。 ここで問題になるのは、業転玉(ぎょうてんぎょく)と称する業者間転売物のガソリンの存在である。 業転玉を一概に否定する訳ではないが、ハイオクのユーザー(特にサーキット走行される方には要注意! 業転玉は多くのタンク、タンクローリーを経てくるのでハイオクにとっては品質低下を招きやすい。 ※ハイオクの安い出物?を、空いたレギュラーのタンクへ収蔵した例があった。 ガソリンは季節によりその成分が少し異なる。低気温時は蒸気圧を高めて(低蒸発成分が多い)始動性 を高め、高気温時は逆になっている。 この意味からも業転玉は敬遠したい。 では、どのようにしてガソリンを選ぶか? ハイオクユーザーを中心にして考慮すると、他社や無印のタンクローリーが時々来ているスタンドは あまりお薦めできない。ハイオク仕様車のお客の少ないスタンドも品質についての情報が入りにくい。 ハイオクのユーザーが多く特にターボ車の多いスタンドでは、スタンド側でも品質に注意しているので 一応納得できる。 ECUをチューニングしてターボの過給圧を上げている車に給油して場合は、上り坂を高いギア(5,4速) で急加速してチリチリ音がエンジンから出てないかを確認する習慣をつけたい。 ガソリンは時代とともにそのロードオクタン価は変化している。最近は大気汚染の観点からオクタン価の 高い芳香族系成分が減らされている。 |
| ■ノックコントロールとECU | ||||||||||
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予混合火花着火のガソリンエンジンには、エンジンの機械的限界とは別にノッキングによる限界が存在 する。 いかにノッキング発生を押さえて最大のトルクを引き出すかがポイントになる。 最大トルクを得る為の点火時期をMBT(Minimum Spark Advance For Best Torque)と言い、問題は このMTBとスパークノック発生の点火時期がオーバーラップする領域が、エンジンの中回転、中負荷に 存在する事である。(ガソリンのオクタン価で変化する。) かつての機械式点火進角(ガバナー、バキュームアドバンサー)装置では、ノック発生寸前のところに ディストリビューターをセットして点火時期を調整していた。(排ガス対策後は規定の位置にセット) これでは低、高回転領域のトルクを犠牲にしていた訳で、ノックセンサーとECUによる精密なノックコントロ ールがその解決策となった。 1.ノックコントロールの原理 シリンダーブロックに設置したノックセンサー(セラミック系が多い)からの高周波出力(周波数6〜9kHz 単位mV)がECU内のROMに書き込まれた設定値を超えると、ノック発生と判定し、センサー出力に応じ た量の点火タイミング遅角が行われる。 また、設定された時間にセンサー出力が無い場合は、ノック発生なしと判定し、自動的に進角し、トルク が増大する。 ※ROM内のノック判定値をスライスレーベルと言う。 自動的に進遅角する値はBETA補正と言い、センサーの数、エンジン回転数によるそれぞれに細かく 設定されている。 2.スライスレーベル(TSL)とADVチューニング 国産車 6気筒 2.6リッター ツインターボエンジン TSLの判定値は低回転で低く回転上昇と共にその値は増加し、或る回転以上は判定しないように設定 されていて、その判定値はかなり低い値でノック発生と判定している。 このことは早め早めに点火時期を遅角し低回転におけるトルクを減じていることを表している。 ここでTSLを上げてBETAの高回転の値を下げて設定すれば、ノッキング発生を押さえながら全回転域 のトルクを上げる事が可能となる。 実際のROMを書き換えてみると、5速ギアでアクセルペダルを離しての低速走行が可能となり、その状態 からズムーズな加速も出来た。 「スライスレーベルとBETA補正の実際」 下記データはROM格納されている実際のデータである。 車種 2000cc DOHC 4バルブ 4気筒 ハイオク仕様 150ps ■スライスレーベル(TSL)
※計算法 18→10進変換すると16+8=24 24×20mV=480mV 0.48V 低回転ではセンサー出力 0.48Vでノック発生と判定する。 ■BETA補正(KLM)
このエンジンはディストリビューターによる高圧配電方式の古いタイプで、TSLは気筒判別がなく、ノック 判定後は全気筒の点火時期を遅角する。 最新の気筒毎に点火コイルを装着するダイレクトイグニッションでは、TSLも気筒別に設定され遅角は当該 気筒のみとして、トルクダウンを最小に止めている。 3.チューニングポイント ADV(点火進角)、KMR(燃料調量)各種リミッター類だけのチューニングだけでなく、TSLのレベルを 低回転時と高回転で上げる。これはノーマルデータがノッキングを恐れてあまりに低値に設定されている からで、現車と使用ガソリンのオクタン価に応じてレベルを上げれば、よりMBTに近い点火時期を得られる。 KLMの数値を00に落としてしまうチューナーが多いが、これでは低速トルクが犠牲になり、扱い難いエン ジンになる。 KLM値は高回転のみ落とし、低回転ではむしろ上げた方が良好な結果が得られる。 ※但し、ターボ車においては現車のチューニングレベルに合わせて設定する。 |
| ■オクタン価 | |||||||||
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ガソリンの品質を決める重要な要素の一つにオクタン価がある。 オクタン価とはガソリンエンジンを破壊する一因ノッキングを防ぐアンチノック性を示す値である。 ノッキング(スパークノック)は、スパークプラグにより点火された混合気の火炎が広がって行き、 熱、圧力の上昇により残りの混合気(エンドガス)が自己着火して、キンキンと燃焼室を叩く現象を言う。 ノッキングの衝撃波は、ピストンを2000℃にも達する境界層を引き剥がし破壊させる。 ノッキングはチリチリくらいの軽い場合はエンジンを破壊する事はないが、ピストンリングを激しく磨耗 させるので要注意である。 ※境界層とはエンジン燃焼室内にできる断熱層(温度境界層)の事で、吸気毎に冷却され、ピストン、 シリンダー等を2000℃にもなる燃焼熱から保護している。 100℃のサウナに入っても火傷しないのは人体にも空気の境界層が形成されているからである。 ※ノッキングと同じくキンキン音を発する現象にプレイグニッションがあるが、こちらは燃焼室内のカーボン 等の熱点(ホットスポット)により着火する現象で、ピストン等を叩き割る激しい衝撃波を発生する。 両者は同時に発生する事が多いが、本質的には全く別の現象である。 ■オクタン価の種別 オクタン価には大別してリサーチ法とモーター法の二種類がある。(その他修正ユニオンタウン法がある) 両者ともCFRエンジン(可変圧縮エンジン)を用い、標準燃料とノッキングの強度を比較し相当する値でオクタン価 を決定している。 標準燃料とはもっともノッキングを起こしにくいイソオクタンと、逆に最も起こしやすいノーマルヘプタンを任意の割合に 混合して製作した燃料で、イソオクタン80%、ノーマルヘプタン20%を混合した標準燃料と同じノック強度を示す試験燃料 のオクタン価が80%となる。 100以上はイソオクタン100%の基準燃料を用い、CFRエンジンの圧縮比を上げて相当するノック強度でオクタン価 が決められる。 ■リサーチ法(RON)とモーター法(MON) RON(リサーチオクタンナンバー)とMON(モーターオクタンナンバー)の試験条件を 下記する。(一部略)
日本ではRONは自動車用ガソリン、MONは航空機(軽飛行機等のレシプロエンジン)ガソリンの オクタン価表示に用られる。 日本の自動車用ガソリンのオクタン価は、レギュラーで91、ハイオクで約100であるが、アメリカの ナプロ社の研究室で測定した日本のガソリンのオクタン価は同じメーカー同じグレードのガソリンでも、 その値は買ったスタンドによりかなりバラツキがあった。 ※RONとMONの差 MONは試験条件が厳しく当然その値は低く出る。RONとMONの差をSensitivity(感度)と言う。 S社の内部資料によると、ハイオクはRONで99.5 MONで87であった。両者の平均値は93・25。 アメリカ流のオクタン価表示では93となり(アメリカは両者の平均値で表示)アメリカのハイオク95と 比べるとやや低い値になっている。 ※ロードオクタン価(走行オクタン価) CFRエンジンでは回転数が実走行と比較し低く、実走行における加速時の耐ノック性はRONや MONでは評価し難い。 実用エンジンを用い加速時の耐ノック性を求めたものがロードオクタン価で、この場合ガソリンの 低沸点成分の耐ノック性と混合気の燃焼速度が大きく影響する。 アメリカのオクタン価表示はRONより、よりロードオクタン価に近い。 ※ガソリンのJIS規格は1号(ハイオク)で95以上となっている。 サーキット走行などの連続高負荷走行によりノッキングが原因でエンジンが破壊しても、 オクタン価が95以上あればメーカーに責任はない。 ■オクタン価とガソリン基材、アンチノック剤 現在の無鉛ハイオクのガソリン基材は、LPGを重合したアルキレートやアイソメレート等が用いられている。 かつては四エチル鉛をアルキル化したアンチノック剤が添加されていたが、鉛公害や触媒の被毒 のため使用されていない。 その他のアンチノック剤にアニリン(染料)やカーボニール鉄があるが、現在ではほとんど使われていない。 2005年から市販ガソリンにエタノール(エチルアルコール)が3%添加されるようになった。(E3燃料) これは将来のBTL(バイオマス燃料)への道をつけるものでありオクタン価も約1上がる。 最近の傾向としてETBE(エチルターシャリティーブチルエーテル)が含酸素燃料として添加されて いるが、かつて盛んに添加されていたMTBE(エチルt-ブチルエーテル)が地下水への公害問題で 添加量が制限されたものに替わるもので、この添加もオクタン価向上に寄与している。 ■エピソード 第二次世界大戦は航空機の戦いだった。参戦した各国は燃料の量的確保と質の向上を図ったが、 アメリカとドイツ以外は実現出来なかった。 アメリカは当時すでにアルキレート基材による燃料を開発していて、優れたアンチノック剤の相伴 ってオクタン価120〜140を使用していた。 しかも、ノッキングを防ぎパワーを上げる水+アルコール噴射さえもいちはやく実用化していた。 日本の場合はどうだったか? 海軍は開戦を想定し91〜92オクタンの燃料を大量に作り備蓄していた。陸軍は87オクタンの燃料 を用意したにすぎなかった。 MONとRONどちらのオクタン価であるかの記録がないので断定は出来ないが、航空機燃料から してMONと推定すると陸軍の87オクタンは、現在の自動車用ハイオクくらいのオクタン価しかなかった と言えよう。 この事はエンジン開発に大きな影響を与えた。 大戦末期実用化された「ル号」エンジンは(海軍名=誉 陸軍名=ハ45)空冷2重成型18気筒の 離昇馬力2000hpの日本期待のエンジンだったが、気筒間の混合気バラツキが大きくノッキングが 多発していた。 特に決戦機四式機「疾風」の開発中に多発したノッキングに手を焼いた陸軍は、海軍の開発用の 95オクタン燃料をもらい対策した程であった。 ※「ル号」エンジン(型式名NK9H) 中島飛行機の中川良一(後日産専務)が27歳の時設計した日本初の2000馬力級の航空機エンジン。 陸軍の四式戦キ84「疾風」、海軍の「紫電」「紫電改」「彩雲」「銀河」等に搭載され期待されたが、 オイル、燃料、その他補機類の質低下により未完成のまま終戦を迎えた。 ■現在の自動車とオクタン価 優れたノックセンサーとコンピュータ制御の燃料噴射装置付の今の車がノッキングでエンジンを損傷 する事は極めて稀である。 ただし、ECUのデータを変えたり(ADV=点火時期、KMR=燃料調量その他過給圧アップ)、 サーキット走行等連続高速走行する場合は注意が必要。 またオクタン価が低いガソリンが入った場合はノックセンサーが感知してECUが自動的に 点火時期を遅らせ、ノッキングは回避するものの遅角した分、パワー、トルクは低下する。 レギュラーガソリン仕様車でどうも力がないといった場合、ハイオクを混ぜると回復する事がある。 これはノックセンサーによる遅角の代償によるパワー。トルクの低下が、オクタン価が上がりECUが 自動進角させ回復したことによる。 サーキット走行する場合のノッキング対策には、有効なオクタン価向上剤の添加と、ガソリン温度を 下げることが効果的である。 ドライアイスを小片に割り、少しずつガソリンタンクに投入するだけでガソリン温度を下げることが出来る。 ドライアイスは二酸化炭素が固形化したものでガソリンその物に何ら悪影響はない。 一度に多く投入すると注入口よりガソリン泡が逆流してくるので走行一時間前より小片を少しずつ 入れていく。 湿度の高い日はドライアイスに霜が付着しそのまま投入するとガソリンタンクへ水分が貯留するので よく拭き取ってから入れる事。 ※ドライアイスは-70℃以下の低温なので直接手で触れないこと。 一kg約300円で入手出来るので、是非お試しあれ。 |
| ■エンジン |
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ガソリンエンジンの角パーツを素材から見た要素を含めて、チューニングのポイントを解説する。 1.シリンダーブロック シリンダーブロックの材料は、鋳鉄とアルミ合金鋳物の2種類があるが、ターボ車の多くが今でも鋳鉄 ブロックを使用している。 アルミブロックも殆どが鋳鉄ライナーを鋳込んで作られている。 鋳鉄は一見古い素材のように思えるが、合金材料として多量の酸素(C)を含有するので、摺動性(潤 滑性)が良くシリンダー材料として優れている。 一般的には片状黒鉛(C)が析出したパーライト(鉄の結晶構造)地のFC鋳鉄(ねずみ鋳鉄)で作られ ているが、一部の高性能エンジンではより強度が高いバーミキュラー鋳鉄(芋虫状黒鉛鋳鉄)が用いら れている。 2.鋳鉄ブロックの特性とチューニングの要点 鋳鉄は鋳造時の残留応力のせいで時間と共に歪みが出てくる。 この歪みは熱層歴を受けた時間にも左右される。 また、砂型鋳造のため型ズレも生産段階では許容範囲内で許されている。 ベテランチューナーは、解体屋で型ズレの無いブロックを探してきて、それを更に防水シートに包み 1〜2年寝かせて(鋳物を枯らす)から使用している。 そうして枯れたブロックをボーリング(ボアアップ)する時は、ダミーヘッドをヘッドガスケットをはさみ装 着して、エンジン組立時と同様の応力をかけてからボーリングしている。(シリンダーヘッド装着時、シ リンダーが真円筒となる) 最近はスズキをはじめ日産の新エンジンもこの工法を採用している。 さらなる完全真円を目指して、オイルパスに浸けてブロック温度をエンジン回転時と同じ温度まで上げ てボーリング、ホーニング(回転砥石仕上げ)するチューナーも少なくない。 シリンダーボーリングと並びブロックにクランクキャップを取り付けて、クランクシャフトのスラスト方向の 真円をだすラインボーリングを実施する場合もある。 どこまでやるかは、コストとエンジンチューナーとのコンセプトによるが、少なくともダミーヘッドボーリング までは実施すべきと考える。 3.シリンダーブロックの加工 ブロック加工の第一段階は、鋳砂落としである。連続鋳造マシンで鋳造された生産エンジンのブロック は、ノックアウトマシン、サンドブラスト等で鋳砂を落とし洗浄されるが、生産エンジンとしては合格でも チューニングエンジンとしてはまだ残る鋳砂の脱落の危険性と、オイルの戻りが悪くなる問題がある。 ベテランチューナーはリューターでブロック裏の鋳肌を磨き、徹底して鋳砂を落とし、高圧のスチーム で長時間洗浄する。 次なる加工はブロック-ヘッドのオイル穴、冷却水穴の整合性をガスケットに合わせるリューター加工で あるが、生産エンジンの精度もかなり良くはなっていて大きな不整合は少なくなっている。 しかし、砂型鋳造である限りは誤差は残る。 最後にシリンダー最下部の面取りがある。ピストンは下死点でサイド方向に首を振る(サイドスラップ) この時、シリンダー最下部がシャープエッジであると、ピストンがかじり、大きな抵抗となりアブレッシブ 磨耗を引き起こす。 大体1Rくらいをリューターの手加工で面取りし、研磨して手で触って角がない事を確認する。 このかじり抵抗を想像以上に大きく、かつてBMWのF2エンジンではコンロッドをロングタイプに変更し て、短足ピストンを使い、首振りを減らして最高回転数を上げた程であった。 「エピソード」 日産のRB26(GTRのエンジン)はコンロッドの軸間長が126mmしかなく、136〜144mmのロングコン ロッドが使えたL型エンジンに比べ、高回転ではかなり不利であった。 2バルブSOHC、ターンフローの原始的?エンジンのL型が、チューニングしたエンジンでは、むしろ RB26よりも高回転のレスポンスが良かったのは、このコンロッドの長さにあった。 RB26はボンネット高さを下げる要求と、フロントドライブシャフトをオイルパンへ通す為、コンロッド長を 短縮した。同じ要求をBMWはエンジンを傾斜させる事で解決した。 レースの経験の差と言えるかも知れない。 パーツメーカーのKレーシングがサブブロックを製作し、ブロックを下げたのも、ひとえにロングコンロッド を使う為である。 この場合、エンジンマウントでエンジン位置を下げて搭載する。 |