大分合同新聞 ( 平成15年6月12日朝刊)


別府発達医療センター所長になった福永 拙さん

共に障害と向き合う



「ハンディを乗り越え、明るく振る舞う子どもの笑顔や、前向きにわが子を支えようとするお母さんのひた向きな姿に、何度、 励まされてきたことか」。副所長として、障害のある子どもたちと向かい合ってきた四年間の実感だ。 この春、佐竹孝之さんの後を継いで所長に就任した。

1985年に大分医科大を卒業。九州労災病院(北九州市)を皮切りに、山香町立病院、新別府病院、大分医科大学付属病院に勤務してきた。 専門は整形外科。付属病院時代に佐竹さんに声を掛けられ、新しい道に入った。

しかし、自閉、多動な子どもの問題全般を診る仕事に戸惑うことばかり。「発達が遅い・・・」と不安がる母親に対して十分な説明ができずに落胆 させるなど、何度も苦い経験をしたという。

「日々、命、生きることについて考えさせられる。子どもや母親をしっかり支えるためにも、医師として確固たる哲学を持ち、ともに障害と向き合って いきたい」。

大分市にじが丘の自宅で妻由美さん(37)と小学生になる三人の子どもと暮らす。たまの休日は家族で登山を楽しみ、疲れを癒す。「特に由布岳は 四季を問わず、いつ登ってもいいですね」。県出身の中国哲学者、福永光司さん(故人)を父に持つ。京都市出身。48歳。

(文章は「大分合同新聞 平成15年6月12日朝刊」に掲載されたものをそのまま引用しています。)