平成18年1月1日発行 第34号


リハビリテーションから


重力不安について


Q:うちの子どもは非常に慎重で、幼稚園の友達のようにジャングルジムで遊ぼうとせず、公園のブランコに乗せ ても、揺らそうとすると嫌がってすぐに降りてしまいます。主人は泣いていても構わずに遊具に乗せようとするの ですが、このままでよいのでしょうか?


A:ブランコやジャングルジムは、不安定で高さがあり、揺れたときのスリル感や登った時の達成感を味わうこと ができます。そして、もっと大きな揺れや高さに挑戦していくことで、子どもたちの運動や心の発達を促す楽しい遊びのひ とつでもあります。

遊び方には個人差もありますが、このお子さんのように、同年齢のお友達と比べて極端に怖がる場合は、その理由のひとつ として重力不安の状態が考えられます。

 重力不安とは、揺れ動く遊具や高いところを非常に怖がったり、誰かに動かされる時に恐れや不安や苦痛を感じたりする ことをいいます。これは脳の中にある体のバランスを崩したときに働く神経系や体の動きに合わせ姿勢を保つときに働く神 経系の処理の「まちがい」からきているもので、筋肉がやわらかく姿勢保持が困難な子どもや、運動の組み立てが苦手な子 どもによく見られます。

 このような重力不安を示すお子さんに遊具遊びをすすめるには、いくつかの配慮が必要です。まずは無理強いをしないよ うにしましょう。人から「動かされる」ことはとても怖いことなので、自ら「動く」ことを手助けするようにしましょう。ま た、どんなふうに動けばよいのか見本を見せると、運動が組み立てやすくなり不安を軽減することができます。その他に も、できる限り地面に近い位置から遊びを経験させる、姿勢を安定させるために抱っこしてブランコに乗るなど、工夫する ことで徐々にお子さんに自信をつけていくことが大切です。

                           

(OT武田)