平成16年6月1日発行 第25号


訓練から 利き手について


Q.うちの子はよく左手を使うのですが‥‥、家族はみんな右利きなのに、右を使わせた方がい いのでしょうか? おじいちゃんやおばあちゃんは右を使わないといけない!と、無理に練習させようと するんです‥‥。 ?


A.このような質問をOT(作業療法)の時間によく伺うことがあります。昔は、右利きじゃな いとお箸を持ったときにお行儀が悪いとかで、小さいときに強制させていたこともよくあったそうです ね。ただ、順調にお育ちになられているお子さんなら少しは耐えられるでしょうが‥‥しかし、発達につ まずきがあって運動が不器用だったり、その上言葉の発達も遅れがちなお子さんにそのようなことをおこ なったらどうでしょう? とても大きなストレスになってしまうのではないでしょうか。

運動には、脳の働きが関係していますので、発達を促していくためには、まず「豊かな脳」を育んでさし 上げることが必要です。快い(気持ちいい!)楽しい(うれし〜い!)刺激を遊びの中で経験して、成功 体験(できた!)をしていく中で「脳」は育っていきます。苦痛なこと、嫌なことは脳にとって受け入れ たくないことであることは、どなたでもおわかりですね。

利き手に関しては、個人差はありますが、ほぼ4歳以降に決まってくると言われています。それまでの発 達としては、最初に右手だけ左手だけという「片手」としての機能を高めていきます。つかむ・つまむ・は なすなど。(この間、発達する途中で一時的に左手を多く使う様子も見られます。)その後、右手と左手を 一緒に使う「両手」の操作が発達していきます。そしてその中でより機能が高まっていき、高度な機能を要 求される活動(お箸・書字・ハサミなど)の中で使いやすい方の手を利き手として役割を持たせていきます。 反対の手は支える(補助)の手としての役割となります。

早くからお箸が使えたり、字を書いたりするお子さんもいらっしゃいますが、手先が不器用なお子さんの場 合、4歳過ぎても利き手がはっきりしないということもあります。その時は、とにかく両手を使う活動をた くさんしていく中で、お子さんの使いやすい方の手を選ばせてあげても良いのではないでしょうか?

(OT 深見)